「ババアの新グッズ」2 八姉妹:テス一匹(長女) テチ五匹 レチ二匹 「さ、今日は新しいグッズの実験も兼ねさせて貰うよ…」 黒塗りの中、ババアは膝のケースに入れた仔実装に笑いかける。 「テスゥ… ママとご主人様どうなっちゃったテス…」 「おねーちゃこわいレチュー!レェェェェン!」 仔実装達は思い思いに嘆くが、ババアの耳には届かない。 数分たった頃、ケースの中に煙が充満する。 「テチュー… なんだか眠くなったテチ…」 … … 「テ?」 長女が起きた時、目の前にはババアもママもいなかった。 長女はケースの中で寝ていた。隣には八女がいる。だが、他の姉妹はいなかった。 「妹ちゃん、妹ちゃん」 長女実装が妹をゆする。 「レチャアアアアアアアアァァァァァァァ!!!!!イタイレチイタイレチーーーーーー!!!」 目を覚ました途端にもがき苦しむ八女実装。 突然の事に、姉達には何が起こったのかわからなかった。 「アンヨイタイレチ!オナカもアタマもイタイレチャァァァァァ!!!」 じたばたと暴れながら、服を破り床に転げ落ちる八女。 しかし体は無傷だった。 … ↓(実装視点) =================================================================== [長女] [八女] 妹ちゃんが苦しんでるテス! / レチャァァァァ!体カイカイレチュー!かゆいレチュー!! 助けてあげるテス! / レェェェェン!イタイレチ!服がこすれてイタイレチュー! 「妹ちゃん!どこが痛いテスー!?」 / 「オネーチャ、タスレチェー!」 私は妹ちゃんナデナデしてあげるテス。 / ブチッ 「レゲェ…」 / (レェ… イタイタイレチ… カイカイレチュ…) 「テスゥ?」 / パキンッ テェ? お手て汚れちゃったテス。 / … テェ? / … … 「テェェェェェェ!? テスゥ!? 違うテス! 殺してないテス! 違うテス! やってないテス! な、なんでテスゥ… ポンポンしただけテスゥ… 私は悪くないテ…」 パキンッ =================================================================== モニターの前にはグラスを片手に、ソファーにふんぞり返る恰幅の良い中年女性が一人。 仔実装達の様子を見てニヤリと笑い、左手でキーを打つ。 実装用敏感剤-『実装ムズムズ』の効果は良好。 服の摩擦や足に掛かる体重だけで、激痛を伴う。 実装用筋力強化剤-『スクスク実装ドリンク』は 改善の必要有り。 筋肉に締め付けられて偽石が砕けてしまう可能性 が有る。 「ま〜、どっちも商品として販売するにはまだまだだねぇ〜。 そんじゃ、残りの目玉商品の様子でも見物させてもらおうかしら」 ババアはもう一つのモニターに向かう。 そこには六匹の仔実装がいた。 そして、豪華な部屋でご馳走が振舞われていた ↓(実装視点) =================================================================== 「テチュー!ステーキウマウマテチー♪」 私は次女ちゃんテチ。 なにか大事なことがあったと思うけど忘れちゃったテチュ。 ステーキウマウマ、お寿司ウマウマテチュン♪ 「私の分は多いから妹ちゃんにあげるテチ」 「おねーちゃありがとレチュー」 私は四女ちゃんテチ。 全部あげるなんていってないのにコンペイトウ全部食べられちゃったテチ。 この糞蟲が。 「こんぺーとーいっぱいシアワセレッチー♪」 私は七女ちゃんレチ。 おねーちゃが今日もごはん分けてくれたレチュ。 私が妹でよかったレチュね。 「みんなそんなに食べたら私の分が無くなるテチー」 私は三女ちゃんテチ。 みんなごはん食べるの早いからすぐ無くなっちゃうテチュ。 私の分を喰うなテチ! 「今日はごはんみんなで分けないテチ? テェ?」 私は五女ちゃんテチ。 いつもはみんなで同じ分分けて食べるのに、 今日はみんないただきますもしないで食べちゃってるテチ。 「テェェェ! お腹破れたテチュー!!」 私は六女ちゃんテチ。 食べ過ぎてお腹破れちゃったテチュ! 痛いテチュ!なんでみんな助けてくれないテチュー!! … 次「テチュ? お肉が増えたテチュ」 三「テェェ! そっちは私によこすテチ!」 五「テチャァァァ! お姉ちゃん!それは六女ちゃんテチ!!」 六「痛いテチュー! この糞蟲何するテチ!お前らなんかママに言って殺させてやるテチ!」 七「チプププ… 今のうちにアマアマ独り占めテチュ」 四「何してるテチュ!お前の分は私の糞で十分テチ!」 七「テギャァァァァ!!臭いテチューーー!」 五「テェェ… みんなおかしいテチュ。まるで糞蟲テチ…」 =================================================================== モニターに映るのは、互いに殺しあった四匹の死体と無惨に喰われた六女の残骸。 そして部屋の隅で震える五女。 ババアは満足げにその様子を眺めていた。 「新製品の出来はナカナカだねぇ。あれだけ賢かった仔達があんなに馬鹿になるなんて。 これで私の立場も据え置きだね。ガーッハッハッハッハッハッハ!! あとは残った仔を味わうだけだね。 あの薬で平気なんだから相当賢い仔なんだろ〜ね〜。 た・の・し・み」 … … … ババアの愛護派としての地位は高い。 しかし、同じ愛護派の飼い実装を喰らうという甚だ恐ろしい行為をしてしまったため、 評判はとてもよろしいものではなかった。 このままでは彼女の上を行く愛護派、もしくは低級愛護派の団結運動によってその地位を剥奪される可能性もあった。 そこでババアは考えた。 「私の地位が下げられる前に、愛護派全体の地位を下げてやる」 その後、ババアは実装ブローカーや虐待派達に裏グッズを流した。 そして彼らは主に野良実装に対して裏グッズを使った。 『実装ムズムズ』によって野良実装達は常に悲鳴を上げた。 『スクスク実装ドリンク』を飲んだ固体は幼児を圧倒する力を手に入れた。 謎の散布剤を受けた実装は皆糞蟲になった。 … 「実装石は危険だ! 野放しにしていたら子供が殺されるぞ!」 「近所の糞蟲がうるさくってたまらんわ!」 「うちの実蒼が喰われた!」 「公園で四六時中ギャーギャー鳴いてる!」 「河原さんCD止めてー!」 「飼い猫がさらわれた!」 「とても知能があるとは思えない!」 「どの実装にリンガルあてても暴言しかいわない!」 「早く駆除しろ!」 「役所の対応が遅い!」 「愛護派死ね!」 「実装根絶!!」 … ニュースでは連日実装の悪態が伝えられた。 その内容はかつてない過激さを持ち、世間の実装に対する目はさらに厳しくなった。 ウチダテマキコなどが愛護の弁解をするがバッシングは止まない。 政府による実装駆除が行われるが、愛護派の妨害によってなかなか進展しなかった。 愛護派達は自分のメンツと実装の人権?を守るのに手一杯だった。 皆が慌しく虚しい活動を続けていた。 しかし、ババアは愛護派といえど実食派。 実際には、食すにはまだ熟れていない実装を、食べるその日まで可愛がっているのだが、 世間的には唾棄すべき糞蟲・実装石を凄まじく惨い殺し方をしているようにしか映らない。 彼女は虐待派、さらには実装を鬱陶しく思う一般人の間でカリスマ化した。 … 時間が経てば騒動は治まり、愛護派の地位は回復するだろう。 しかし、もはやババアに文句を言う気にはならない。 言えば再び実装が駆除される羽目になるからだ。 今日もババアは喰い続ける。 実装石という珍味を。 実装石の肉はいくら喰っても飽きないという。 彼女が次に狙うのは山実装さんか、はたまた黒髪実装か。 (番外) =============================================================== 「もしもーし、敏明さーん! いますよねー!」 修理したばかりのドアをドンドンと叩く謎の人物。 その部屋の住人はある侵入者に暴行を加えられた。 しかし出血の割には、奇跡的にも軽傷で済んでいた。 「敏明さーん! 開けてー!」 あまりにもしつこいので敏明は恐る恐るドアを開けた。 するとそこには黒いスーツを着た、長身の金髪男性が立っていた。 「いやー、うちの上司がこの前酷い事してすみませんねー。これ、 気持ちですんでちゃっかり受け取ってやってくださいね!」 男はスーツケースを置いて去っていった。 敏明はケースを部屋に持って帰ると、ベランダからケースを投げ落とした。(3階) そして、ケースが爆弾でないことを確認すると、敏明はゆっくりとケースを開けた。 ケースの中には金がぎっしりとつまっていた。千円札。 「かすり傷の代償がこれか… 結構得したか?」 ほんとに駄文でした。 赤いサクブスでした。
