タイトル:【虐】 月下の宴01
ファイル:月下の宴01.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3551 レス数:0
初投稿日時:2008/03/14-00:15:06修正日時:2008/03/14-00:15:06
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■月下の宴01



小学生くらい子供たちの通過儀礼とでも云うのだろうか
実装石の虐待は その頃の少年達にとって 割とメジャーな行為と云えよう

自分の「立ち位置」を確認するためなのか(より下位な存在の設定で自己の地位の安定化)
初めて立ちはだかる 庇護者以外の他人「社会」への一種パニックなのか
こころなずも 抵抗をしてみせる
幼い拒絶
子供ながらに後ろめたい秘密を共有することで高まる仲間意識が 緩やかに社会適応に働き
実装石虐待なる状況を加速し 正当化めいた安定を醸し出す

「この行為は正義だ」と云う

この波は 思春期を迎える頃に一旦沈静化するが もっと単純な理由で再燃する
理想と現実のギャップ
有り体(てい)に云ってしまえば 世の中に対するママならない ストレスの捌け口で実装石を虐待する
ある意味 最初の理由と大差はないが 当人にとっては抜き差しならない事象を内包している

だが この蜜月期も長続きはしない
ツルんで虐待していた第二期メンバーも 高校受験だとか塾だとか家業の継承(いや そのケースは許そうよ)だとか
櫛の歯が欠けるように バール(ryをステージの中央に置いて 退いてゆく

満月は終わったのだ



別々に似たような経緯を経た若者が集まり 緊張感を解いて 昔語りを始めるシチュエーション

たとえば
大学のサークルの新入生歓迎コンパでの会話から この話は始まるとしよう

サークルはラクロスでもフットサルでもカバディでもペタングでもいい 好きなサークルをおのおの嵌め込んでくれ
大差はない

おたがい 単身この地に乗り込み コレからの4年間のよりよい友人関係を模索している最中だ
同世代の共通の話題を探り合う

「そういやぁ 校舎の裏庭に 結構実装石いたよ」
と 誰かが申告する
そうすると 程良く酔った誰かが
「昔は 虐待してたなぁ」と重ねる

場の雰囲気は 多少引きつつも 喰い付いてくる奴も まぁいる
「おれもおれも」と云った声は 意外と大きく響いてしまった

静観気味に様子を見ていた面々も話題の中心と勘違い 喰い付いてしまって 一気に虐待自慢に華が咲く

「熱湯掛けた」
「踏んだ踏んだ」
「目ン玉ほじりました〜」
「送りバント!」
「ヒルを20匹くらい・・・」
「おれは タイコウチ」
「頭から食べました」
「酢で〆た」
「ジックスジックス」
「短冊切りにまとめた」
「ミイラ作って埋葬」
「くすぐり殺しました」
「人柱」
「排水口で生ゴミ喰わてせました」
「無視してました」
「爆竹喰わせました」
「見て見ぬふりをしました」
「揉みしだきました」
「カツラ剥き?」
「ジックスジックス」
「流し雛で厄払い」
「体液を吸い取りました 全部」
「お髭でじょりじょり」
「云えネェなぁ」
「ひたすら 高いところから落としました」
「熱したプリンで・・・」
「見つめてました」
「煮詰めてました」
「この中に タイコウチがいるぞ」
「言霊で縛りました」
「マラに掘ってもらいました〜」
等々

「口で云っても つまらない コレから校舎裏に行ってみよう」
ソレで終われば良かったのだが こう云い出す奴が必ず出る
目は据わっている

そんな奴のキャラの常として 押しが強い
ムキになってる

「一次会が終わってな」
と強引に締めて 話題を変える組織としての自浄作用

一端のはぐらしは機能したものの やっぱり数人を巻き込んで 事態は推移するコトになる
一次会の会計をすませた後 数人の男女が 学校方面に消えてゆくが 残念なことに艶っぽいハナシではない

云い出しっぺの ガタイの良い男
ひょろりと神経質そうな男
ゆるい男
ケバい女
地味な女
そして傍観者足り得ないヒンソな男 ぼくのコトだ



「おめぇも 来いよな」
と云う プランナーの宣言に逆らえずにいる
ぼくはコウ云う奴が 意外に好きなのだ
「いいよ」と答えてその陰に付いて往く

「この季節でも まだ寒いわね」とケバい女 襟にぼわぼわが付いた上着を着て ソウ云う

「仔実装がいいなぁ」ゆるい男
『ジックスジックス』とか云ってたヤツじゃないよな

「やりすぎると ヤバイな 押さえて行こう」神経質
おまえか!

着いた

実は校舎裏の雑木林ではなく キャンパス内だが
校舎と校舎の間にある空間は 以上に緑が濃い
木々も茂り 下生えも潤沢だ

よるの中では 黒々く見える

ココにもいる

「突然のイベントに付き合ってくれて呉れて まずは謝意を」
芝居がかった挨拶を当然のように述べて おじきしてみせるマッチョ
余裕あるじゃん(人間的にの意)
「得物も用意されてないけど まぁ 素手で潰した数を競おうではないか」
「1時間 大丈夫?」
まだ9時半を越えたくらいだが 終電の確認を促す

ひとり電車組だが 11時50分に駅ならと答える

「それじゃ 時間厳守な」
と同意を促しつつ 時計を合わせる

フィールドは この棟の横幅 縦は向こうの棟まで おおまか100m×25m

「レディ GO!」

面々は 散って往く

ぼくは コウ云った場合の要求されてる立場をわきまえている
すなわち 審判を自主的に勤める

あちらこちらから「デー」とか「テー」とか「レー」とか聞こえてくる
聞かなくても予想できるが ケイタイのリンガルモードを立ち上げてみる

『ワタシがナニをしたというのデスか!』『イモウトチャーン』『オマエはアクマテチ』『ワタチがホロびても第2第3のワタチが』

「芥川龍之介でも読んで ボキャブラリーを磨け・・・・」
と ひとりごち マイルドセブンエクストラライトに火を点ける 「3」って書いているやつだ

気配を感じて振り返る
「・・・あまい」
地味女が向こうに目をやり ソウつぶやいていた・・・・

これ以上はないほど 軽蔑の表情を隠しもしなかった
「ひょっとして 愛護の方ですか?」

「私が?」と云って嗤う

艶

地味女返上


時間が満ちたらしく 三々五々ハンターが戻ってくる
「なんだ」狩らなかったのか? とマッチョ コレはぼくに

意外ソウな表情をしている

元地味女には いちべつのみ

成果は
マッチョ 40
ゆるりん 23
神経質 20
ケバい 18(ただし 原型を留めた個体が少ないので 目の数で判定)

ぼく 0
元地味 0

へへへ と笑うマッチョに 元地味女は
「うれしいの? 安いね」
と云った

「“数”の問題ではなく“質”じゃない?」
たしかに マッチョのソレは〆が足りない
復活し始めてる個体もいる
「おめぇよぅ」
まさかとも思ったが 彼女の襟首を掴み上げるマッチョ スナップで締め上げる
「ちょ まち!」
審判の自認(ロール)が ふだんのぼくより素早い動きをさせる

「引けって 二人とも!」
「おめーは 0だろうが!」ぼくではなく彼女に

「不本意ながら呑みの場だから 呑んでしまったが コウ云う行為をするには不謹慎だ」
「じゃ なんでココに居るんだ」
「大口を叩く奴を見に来たが 正直がっかりした」

続けて
「酒は好きだが その瞬間には」邪魔だ

云い過ぎだ あれでは莫迦でも怒るって

「ぬかしよる」怒らないマッチョ
「じゃ オマエの設定で 付き合ってやるよ!」
ほう 評価を補正
「場所は『東公園』評価は説得力 数でも質でもだ 時間は明後日9時 得物は自由」

考えていたヨウに淀みない提案

「うーし 受けて立つ お前らも来いよ!」受理 成立
「よ!」 のときぼくを見る

ああ やっぱし 予想に難くない着地点

「あ おれ 終電」と 状況を読まない宣言 ゆるりん
そのコトバが おヒラキの宣言となった

「あんた やっぱり莫迦だよ 昔っから」ケバい女が 元地味を諭してる
なんか いいなぁ

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続




■過去作品
常緑樹
コチラ側通信
答えて曰く
もっぱら中実装
数学者は恐い


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