タイトル:【実験】 都合の良い彼女1
ファイル:都合の良い彼1女.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:2642 レス数:0
初投稿日時:2008/02/26-19:39:21修正日時:2008/02/26-19:39:21
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             「都合の良い彼女1」




私は鏡の前で自分について冷静に分析した。
結果は分析する前からまぁ分かっていたんだが、私が言うのもなんだが惨憺たるものだ。

目が一重で鋭く、天然パーマ、顔中にはにきびが醜く埋め尽くされ、おまけにかなりの肥満ときている。
自分の腹を手で掴むと餅の様にそれはたるんで掴めた。
外見上で良い所等まったく無いと思われる、こんな男が女にもてるなど一生不可能だ。
それでも女性に対する憧れは年齢が上がるたびにその思いは強くなっていった。

ただ神のいたずらか生まれつき私は頭が良かった。
小さい頃から神童と言われるほどで、学校ではいつも一番だった。
医科大学に入ると研究員としてそのまま助教授になり将来も教授の椅子が約束されている。
研究分野はDNA再生医学の最先端で日々研究に没頭していた。

そんな私がなぜ急にこんな事を考えるようになったかと言うと。
恥ずかしながら私は未だ童貞だ、それどころか女性と付き合った事すらないのだ。
そして私の研究室に若く綺麗な研究員が入って来た。
名前は黒田美紀、学生の美紀は私より一回り若い。
瑞々しく張りのある肌や繊細な動き、足の先から髪の毛の先まで神々しく見えた。

私はその女性に一目惚れしてしまった。
だからと言って私が彼女にそんな雰囲気を見せたり行動に移る事も無い。
私には分かっている、こんな姿の私に惚れる女性などいないと言う事を。

悶々とした意識の中で私はある結論に達した。
彼女が出来なければ造れば良い、幸い私の研究は再生医学という特殊な物で
指や耳などの先端を再生する技術は相当なレベルに達している。
その技術を応用すれば彼女の一人や二人は可能だ。



             


まず私は実装ショップに行った、そこで最高級の一番高い実装石を30万円で購入した。
この実装石はブリーダーによって完全に調教済みのものだ。
そこらの実装石とは訳が違う、受け答えは勿論あらゆる面で実装石のレベルを超えている個体だ。
従順で大人しく何でも人間のいいなり、ちょっとした手伝いやおしゃべりすらも可能だ。
私は家にこの実装石を連れて来ると言った。

『君の使命は、この家では飼い実装としての物ではない』
『これから君には辛い事があるだろうが、私を信頼して全てを任せて欲しい』

目の前の実装石はキョトンとした顔で僕を見つめる。
私の言ってる意味が分からないのだろう、こんな事をいきなり言われて理解しろという方が無理な話だ。
だが実装石の答えは私にとって以外な物だった。

「ワタシはご主人様の為に生まれてきたんデス」
「そのご主人様の言う事ならどんな事でも我慢するデス」
「どんなに辛い事でもご主人様が言うなら全てをご主人様に捧げるデス」

そのままでもいじらしく可愛いと思ったが、私は飼い実装を手に入れる為にこの実装石を購入したのではない。
それにこう言った受け答えもブリーダーによって調教されたものだろう。

『そうか分かってくれて嬉しいよ、もう君の名前は考えてある』
『いいかい、君の名前はミキだ、これからもよろしくなミキ』

ミキと名付けられた実装石は「良い名前デス、これからもミキを宜しくデスご主人様」と深々とお辞儀をした。

『取り合えず右手を出してごらん』

「右手デス?」

ミキは首を捻って右手を出した。私は大きな植木バサミを取り出す。
とたんにミキの顔が恐怖に歪み右手を引っ込めた。

「デ、デ!それは・・ミキを虐待するデスか?」

『右手を一本もらう、出来るだけ痛くないよう一瞬で切り取るから我慢するんだ』

「わ、わかったデス」

さすがに30万円の調教済み実装だ、人間ならば手を切られるなんて事は精神的にも肉体的にも死に直結する。
ミキは怯えながらも私に対して右手を差し出してきた。

ジャキン!と言う短く鋭い金属音が響く。
ぼとりとミキの右手が床に転がる、ミキは跪き右手の傷口を左手で押さえた。
その間も途中からきれいに切れた右手を差し出すのをやめない。

「アーーー!!アァ・・デァァ!アガガ・・ガ・・」

抑えた左手から右手の血がビュービュー音を立てて溢れ出て、その血が床にぼたぼたと零れ落ちた。

『あー意外と血が出るんだ?その辺は人間と同じなんだな』

実装石は片手を切り落とされた位では死なないのは知っている。
それにミキは躾け済みの高級実装だ、虐待される事も折込付みで躾をされている。

『床にこぼれた血は舐めてきれいにして置きなさい』

私はミキにそう言い付けると転がった右手を持って自分の研究室へ入った。

これからこの右手の増殖再生を行う訳だが、人間に比べて爆発的な再生力を元から実装石は持っている。
その再生力を利用して好きな形に仕上げれば擬似的な人間が出来上がるはずだ。

まず私はあらかじめ黒田美紀から採取しておいた、毛髪の毛根細胞を増殖させたビーカーからその細胞を取り出した。
そこに実装石の細胞をDNAレベルで植え付ければある程度の概要は出来上がる。

ちゃちな自室の実験室では限界があるので、後日この融合細胞は大学の実験室で秘密裏に追加増殖は行わなければいけない。
単に増殖させるだけでは擬似的な人間を作り出すのは不可能だろう。
肉体は作れても骨格や脳となるとミキの物を移植する必要があるからだ。

細胞を取り出したミキの右手は生ゴミと一緒に捨てた、なに、実装石の肉なんてまた生えてくるいつでも採取は可能だ。
実験室から出るとミキが床にこぼれた血を舐めている最中だった、
右手を見ると既に傷口がふさがり始めて、出血は止まっていた。

『良い子だなミキ、後で栄養たっぷりのゴハンをあげよう』

血まみれの顔で私を見上げると「嬉しいデス」と笑った。

翌日になり私は融合細胞を培養しているビーカーを見て驚いた。
その融合細胞はビーカーからあふれ出し、ビクビクと脈打ち単体でも生きているようだった。

『驚いたな実装石ってのはなんて出たら目な生き物なんだ』
『一日でこれじゃ一週間もあれば、全てが出来上がっちまうぞ』

ビーカーごとビニール袋に詰めると、それをカバンに入れて大学の研究室へ向かった。
早朝まだ閑散とした構内、私は一目を忍んで研究室へ入った。

融合細胞はその間も成長を続け、ビーカーからかなりはみ出している。

『この肉の塊が人間のようになるのか?』
『まぁ失敗したら次を試せば良い』

ゴロンとビーカーから肉の塊を実験台の上に出すと、
その一部を切り取り分離機にかけ分離された胚性幹細胞をシャーレに移した。
切り取る際、一瞬ビクリと肉が動いた。

電子顕微鏡で細胞の成長を確かめると、上手く融合している事が確認できた。

『さすが実装石だな、貪欲にあらゆる物を取り込んでいる』
『ハハハ、再生医学も実装石を使うと案外上手くいくのかも知れないな』

肉の塊は人間用の樽型培養槽に入れ、後の経過を暫くは見守る事にした。


仕事が終わり私は慌てて家に帰りミキを呼ぶ、どうやら掃除をしていたのか雑巾を片手にやってきた。
部屋を見渡すと散らかっていた物が整理され片付けられている。

「お帰りなさいデスご主人様、お仕事ご苦労様デス」

玄関で両手をついて私を迎えるミキはまるで人間のようだ。

『ああ、ご苦労さん掃除をしていたのか』

「はいデス、お掃除は躾される時に教わったデス」

『そうか、一時間後に研究室へ来なさい』

私は研究室へこもるとミキから融合細胞へどう切り取って移植をするか、その手術の準備に追われた。
本来なら大学の手術室でしかるべき高度な手術をすべきだが、実装石を大学の手術室に持って行く訳にはいかない。
簡素な家の実験台で全てを行わなければいけない、
感染症や麻酔無しの心配もあるが相手は実装石だ何も心配は要らない、代えは幾らでもきく。

「ご主人様、ミキデス」

ドアを開けて置いた実験室に一時間後きっかりミキが現れた。

『そこに座りなさい』

丸い椅子の上に座るように言うと、ちょこんとミキがそこに座った。

『口を開けて』

あーんと口を開けるミキ、私は口の中を覗き込み健康状態を確かめた。

『右手を出して』

ビクリと体をこわばらせたがそろりと右手を上げた。

『うん、右手は完全に再生したみたいだね』

右手を触っている最中ミキは怯えた顔を見せた、昨日の事を思い出しているのだろうか。

『今日はミキが生まれ変わる日になる』

「どういう意味デス?」

『ミキの主人は私なのは分かっているよね』

ミキの鼓動が早くなるのが触っている右手を伝って確認できた。

「は、はいデス、ま・・また今日も虐待するデス?」

どうやらミキは私が虐待するものだと思っているようだ。

『ミキには私の理想の手伝いをして貰う、その為に高い金を出して君を購入したんだ』

「デスゥ・・」

上目遣いに私を見るミキは明らかに私に対しての怯えが見える。

『ミキは人間になりたいと思った事はないかい?』

「考えた事ないデス、実装石はどこまで行っても実装石デス」

『私ならミキを人間にする事が可能だ』

「ワタシが人間さんにデス?」

『あぁ、私は医者でもあり研究者でもある、その私に任せればミキを人間にする事が出来る』
『ただしそれにはかなりの苦痛が伴うし死ぬ事だってある』
『だがミキは私の飼い実装だ、教わっているよね全ての権利は飼い主にある、死すらも』

ミキは返事をしない30万の高級実装石でも死となると考えるようだ。

『特にミキの同意が必要な訳じゃない、これは私が医者であり主人だから聞いているだけだ』
『さぁ返事をするんだ』

「分かったデス、人間さんになれるならご主人様に任せるデス」

『そうか、私としても無理強いは嫌いなんで助かるよ』

「ただ・・」

『うん?ただ、なんだい』

「どうなってもミキを捨てないって約束してくれるデス」

『ああ約束する、最後まで責任を持って面倒を見るよ』

ミキは椅子からトンと降りると私の足元にやってきて私の顔を見た。

一言「・・ご主人様」と言うと、私の足にすがりついた。

「ショップで買ってくれた時からミキはご主人様が好きデス」
「死ぬのは怖くないデス、生まれた時から死ぬ様な調教をされたから・・」
「でもせっかくご主人様が出来たのに、もう会えなくなるかも知れないのが怖いんデス」

私はドキリとした、教え子にしろ仲間にしろこれ程したわれた事が今までなかったからだ。
いじらしい態度はまるで私に惚れる女性みたいで、どこか人間臭さが感じられた。

良く考えれば昨日ミキを買ってきてから禄に話もしていない。
実装石に黒田美紀を実装するのが私の望みだが、少しばかり話をしてみようと思った。

色々と話をして分かったのはミキの感受性が実装石とは思えない位に高度だった。
生まれてすぐ母実装から引き離され母親の顔も知らない。
姉妹が他に4匹いたが調教途中でみんな死んでしまった。

調教は挨拶に始まり手足の切断耐久や驚いた事にジックスも調教されたらしい。
一週間で完璧な実装石に仕上がると25万であのショップに卸され最初は50万の値が付けられた。

だが値段の高さから買い手がつかず、段々と値が下がり仔実装から成体になってしまう。
30万はバーゲン価格だった、後数週間たって買い手がつかなければ虐待専用躾け済み実装になる所だった。
毎日店長からは嫌味のように小言を聞かされ、身の置き場がなくなっていた。
そんな時に現れたのが私で、値引き交渉もせずに買ってくれた気前の良い上客だった。

「ミキは嬉しくて嬉しくて・・だってミキは飼い実装になる為に生まれてきたんデス」
「虐待専用実装になって虐待派に買われたらと思うとゾッとするデス」
「ご主人様に手は切られたけど、その後は優しかったデス」
「今もお話してミキを人間さんにしてくれるデス」

そんな事を話すミキに申し訳ないと思ったが、これから私がやる事は虐待派すら足元にも及ばない物だ。
嬉しそうに話すミキを見ていると心が揺らぎ、胸が締め付けられる様だった。
私は心を鬼にするとミキに命令する。

『話はここまでだ、実験台へ上がりなさい』

指差す実験台はいつも私が薬剤調合やマウスを実験相手に使っている場所だ。
銀色に光るステンレスの台は冷たい輝きを放っている。

実験台に上がったミキの服を脱がすと恥ずかしそうに頬を赤らめた。

『そこに寝なさい』

金属の台に仰向けに寝かせると、自前の手術道具を並べ始める。
不安そうにその様子をミキは眺めていたが、そのミキの腕に麻酔注射をした。
暫く経ってもミキは一向に眠る様子はない。

『やっぱりな、人間用の麻酔薬は実装石には利かないか』

『ミキ、気をしっかりと持て、決して諦めちゃ駄目だぞ』

「あきらめるってなにを・・デス」

『今からミキの体をバラバラに解体する、偽石は最高級栄養剤に漬け込むから耐えられる筈だ』
『ただし精神がそれに耐えられなければミキは死んでしまう』
『相当な痛みが伴う筈だが、ミキはそれに耐え切らなければ行けない』
『いいか!それもこれもミキの為だ、ミキが人間に生まれ変わる痛みだと思ってくれ』

ミキの為と言うのは嘘だ全て自分の為だ、しかも人間代わりの女を作りたいが為。
良く考えれば下種な男だと自分でも思った、だが人間の女性に相手をして貰えない苦しみは私にしか分からない。
良い大学を出て出世コースを歩み続けるエリートの私に、どの女性も気に掛けてくれないのが悪いんだ。

「ご主人様もしミキが人間さんになったらたくさん褒めて欲しいデス」

『ああ』と約束をするとメスを手に取り一気にお腹を切り開いた、そこから偽石を取り出すと栄養剤に漬け込む。
両手を切り落とし両足を切り落とす、内臓を引っ張り出す時いままで耐えていたミキが悲鳴をあげる。

「痛いデス!痛いデス!ご主人サマァァァ!!」

両手足のない芋虫状態のミキは血まみれになりながら懸命に歯を食いしばる。

『もう少しだ我慢しろミキ!』

ジョキン!という鋏の切れる音で大腸と小腸が一緒になったような胃袋を切り落とす。

『次は目だな』

見開いて瞬きの出来ない実装石の目玉のふちにメスを差し込むと、ぐりんとサザエを取り出すように抉り取る。
まるで硬いガラス球のような目には神経が繋がっていた、それを切り取ると部品別にしているタッパーに放り込む。

ミキは既に虫の息ような声を「デーデー」と繰り返すだけだ。
最後に心臓を取り出すと臓器の解体は終わった。

脊椎は背中から切り開きある程度辺りをつけると、一気に身からはがす要領で引っ張った。
ズルリと取れる脊椎は人間の形と似ていた。

全ての解体が終わり偽石を確認する、少し濁っているがまだ割れてはいない。
私はそれらを直ぐに冷凍庫へ移した、完全に凍りつくと偽石の濁りが止まった。

骨、身、脳、目玉、胃、臓器、点数にすると50点ほどでそれらは移植手術の時まで冷凍して保存をしておく。







続く




2話完結の予定です               

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