※ 「ガチ虐はちょっと・・・」「ちょっと息抜きに・・・」 「作業の片手間に・・・」そんな貴兄にお送りするショートストーリー。 -------------------------------------------------------------------- その1 実装ドア 『有難うございましたぁ〜』 『お疲れ様でした』 工事業者を玄関で見送る男。 「デッスンス〜ン♪デッスンス〜ン♪」 ペコリと頭を下げていた飼い実装がはしゃぐ。 この実装石が成体になったのに合わせて玄関に実装ドアを取り付けたのだ。 構造は人間用のドアと同じ。大きさが実装石サイズなのである。 これでいつでも庭と家の中を往復出来る。 因みに男の家は周りをフェンスで囲っており、門は普段は閉めているので 野良実装が入り込む心配は無い。 「ご主人様、お外に出ていいデス?」 早速遊びに出たがる実装石。 『いいよ。行っておいで』 男はニコニコしながら答える。 「行ってきますデス!・・・デピャッ!!」 ドアに駆け寄りドアノブに手を掛ける・・・ 悲鳴とともに実装石は後ろに倒れた。 『おい!どうした!』 慌てて実装石を抱き上げる。後頭部を少し切ったようで血が出ていた。 漏らした糞の臭いに思わず顔を背けた。その先、靴箱の上に何か置いてある。 ビニル袋の中に、何かの部品のような物と紙が一枚。 付記-安全上のご注意 この度は当社製品をお買い上げ頂き、まことにありがとうございました。 怪我の防止、静電気防止のため、この”ゴム製ドアノブカバー”を必ず装着して下さい。 ㈱ 双葉エクステリア -------------------------------------------------------------------- その2 旧いアニメ 男の友人の中に旧いテレビアニメーションのマニアがいた。 『懐かしいだろう?子供の時によく見たよな』 このマニア氏の実家は裕福で当時高額だったビデオデッキを所有していた。 今見ているのは再放送の番組のテープをDVDに落とした物である。 『これ貸して貰えないか?ウチで実装石と一緒に見たいんだ』 内容は子供向けなので実装石でも楽しめそうだ。 妊娠中で行動が制限されているので良い暇潰しになるだろう。 『構わんよ。子供時代を堪能すると良い。実装君にも宜しく』 数枚のディスクをバッグに詰めると男は帰路に着いた。 「デッデロゲ〜♪デッデロゲ〜♪お帰りなさいデス〜♪」 男がリビングに行くと、大きな腹を摩りながら実装石が歌っていた。 『ただいま。今日は良い物を借りて来たよ』 男は早速DVDプレイヤーにディスクを入れ再生する。 実装石はデ?デ?と言いながらその様子を見つめる。 『僕が小さい時に見ていたテレビマンガでね・・・』 「面白いデス〜」 一人と一匹は夢中になって見ていた。夜は更けていく・・・。 翌朝 『いかん!遅刻ギリギリだ!餌はいつもの所にある。行って来る!』 「わかりましたダス。行ってらっしゃいダス」 男は慌てて出掛けて行った。 異変に気付いたのは帰宅後だった。 『ほら、餌だぞ』 「ありがとうダス。頂きますダス」 『・・・お前・・・』 実装石の顔をじっと見る・・・ 『何ダスゥ?』 「・・・いや、何でもない・・・」 なんとなく、産まれてくる仔の鳴き声が楽しみな男だった。 数日後 『懐かしかっただろう?堪能してくれたかい?』 『ああ、ありがとう。ウチの実装も喜んで見ていたよ』 男はマニア氏宅を訪れていた。ディスクを返す為である。 『時に実装石君の様子はどうだい?』 『おかげさまで五匹の元気な仔が産まれたよ・・・しかし・・・』 『・・・しかし・・・キャット空中三回転しながら産まれたのには驚いたね・・・』
