タイトル:【愛】 ボルチモア
ファイル:ボルチモア.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:1900 レス数:0
初投稿日時:2008/01/30-23:43:55修正日時:2008/01/30-23:43:55
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「デスァ!! デスァ!!」

飼い実装の「ボルチモア」がテレビを指差して、大声で咆えている。
テレビでは火曜サスペンスドラマが流れていた。

「デッ!! デデェ!!!」

俺の袖を握り、しきりにテレビ画面を指差して、デスァ!! デスァ!!と叫んでいる。
場面に、市原悦子が出る度に、ボルチモアは大声を出す。

「なんだ、おまえ。家政婦が好きなのか」

「………デ」

今は市原悦子は出ていない。だから、ボルチモアは大人しい。
しかし、市原悦子が眉間に皺を寄せながらテレビ画面に現れると…

「デッ!! デスァ!! デスァ!!」

大興奮だ。市原悦子の独特の女優のオーラだろうか。
おそらく、その一流の只ならぬ気品に魅せられてだろう、ボルチモアは彼女に大興奮だった。

そんな市原悦子が、例のシーン。
そう。ドアの隙間から顔半分を出しながら、主人の秘密を盗み目する例のシーンが現れた。

「デェェエエエッ!!!」

そこでボルチモアは絶頂を迎えた。
部屋のあちこちを走り回り、台所に向かって走っては居間に戻り、また台所に向かって
奇声を発しながら走り去る。

「ははは」

そんなボルチモアが台所から顔を出した。

「……………」

「いや。真似せんでええから」

「………デー」

「いや。なんも秘密ないし」

この日からボルチモアに、『市原悦子ごっこ』という遊びが加わった。
やれやれ。

(完)

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