三匹が斬る とある地方都市の街はずれにある大きめのこの公園は、凶暴なマラ実装石のグループを頂点に 野良実装石達によって占拠され市民の憩いの場としての機能を果たしていなかった。 この様な光景は全国あちこあちで見かけるが、この公園については今夜限りになりそうだ。 なぜなら・・・・ ザンッ!! 体長15cm程度の中仔実装といった具合のサイズの仔実装が巨大な剣で 体長60cm以上はあるマラ実装の上半身と下半身を断ち切る。 「デギャァァァァァァァァァァァァッッ!!!!」 ザクッ!ザクッ! 同じく体長15cm程度の仔実装が両手に持った短剣で醜いマラをスライスしてゆく。 「デェエエエエエエェェッッ!!! マ、マラが!!ワタシのマラがッ!!」 ゴッ!! ブチッ! ゴッ!! ブチッ! 三匹目も体長15cm程度の仔実装が手にした鉄球でマラ実装の全身を叩きつけ潰して行く。 「デズゥゥゥゥゥゥッッッッッッッッ!!!!!」 一人の男に連れてこられた三匹の仔実装石達によりボスのマラ実装石はご自慢のマラを叩き斬られ 原型を留めないほど全身を砕かれ斬られ突き刺されてただの肉塊になった。 仔実装が三匹、ノコノコやってきたので犯して食らおうとほくそえんでいたマラの群れの 下品なニヤケ笑いが引きつり凍る。 パニックを起こし逃げようとするもの、仔実装に負けるはずは無いと根拠のない自信で向かってくるものなど 様々な反応を示したが次々と三姉妹の得物のサビとなっていった。当然逃げるマラにも容赦はしない。 長らく公園を支配していた30匹ものマラ実装石の群れも駆逐されるのは時間の問題だろう。 三匹の仔実装はただの仔実装ではなかった。 この三姉妹は男の下で身体を技量を鍛え各々得意とする武器持参でこの公園にやってきたのだ。 長女は成体実装石の体長並みの刃渡り60cmはある大剣を背負い 次女はボルトと釘を組み合わせた鉄球を4〜5mはあろうかという鎖につなげたモーニングスターを肩にぶら下げ 三女は突剣を構え空いた片方の手で身体にたすき掛けしているベルトから無数の投げナイフを投げ野良実装石 の群れを睨みつける。 三姉妹が手にしている得物は普通に考えれば体長20cmに満たない中仔実装程度の腕力で はとても扱える代物ではない。もちろん普通の成体実装石でも扱えるの固体は稀だろう。 三姉妹は寝食以外の時間は筋力レーニングにビデオ学習、高い栄養価の食事により実装石にあるまじき 引き締まった身体を手に入れているのだ。 三匹を連れてきた飼い主の男は虐待派だが三姉妹にトレーニングを強制したことは一度もない。 きっかけは仲の良い三姉妹を仲たがいさせる為、男の策で喧嘩を始めたことからだったが 三姉妹はお互いを倒そうと身体を鍛えているうちに身体と技量を鍛えることを楽しむようになったのだ。 そして今夜は凶暴なマラ実装の群れがたくさん居ると町会で話題になっていたので、 強い相手を求めていた三姉妹に話題を振ったところ「「「行かせて下さいテチィ!!!」」」と意見は一致したので 連れてきたのだが・・・・・ 「三匹にはマラの群れ程度、食後の運動にしかならんといったところか・・・・」 あるものは長女の大剣で体内の偽石ごと真っ二つに両断されまたあるものは次女のモーニングスターで全身を砕かれ、 三女の投げナイフで地面に縫い付けられ突剣で正確に急所を刺されといった具合に公園に三姉妹を突撃させて30分も 掛からないうちに30匹はいたであろうマラ実装石の群れは全滅していた。 町会に提出する為にマラ実装の群れの死体をデジカメで撮影し油を撒き火を放つ。 男の下に三姉妹が戻ってきた。 「すまんな。お前たちが思った以上に強すぎたな。」 男は屈み三姉妹の頭を撫でて金平糖を与え労をねぎらいマラの屍骸の山に火を放つ。 「いいえとんでもないテチ!」「マラ付きは気持ち悪くて怖かったテチィ」「ますたーのおかげで楽に勝てたのテチィ」 「そっか。今度はもっと強いヤツ探しに遠くにお出かけでもしようか?」 「ますたー この公園のノラ退治はまだ残っているのテチよね?」長女が男に尋ねる。 「ん? オマエ、町会の話を聞いていたのか?」 「はいテチ。ノラがはびこっていてニンゲンさんが困っているとますたーとおきゃく様がお話してたのを聞いてましたテチ」 「「テ! ほんとうテチかお姉ちゃん?」」金平糖をほおばっていた次女と三女がたずねる。 「あぁ。お姉ちゃんの言うとおりだ。手ごわいマラ付きならお前たちの相手に丁度良いと思ったが ほかのノラはお前たちには退屈だろうから町会の人たちに駆除を頼もうと思っていたんだ。」 「ますたー ノラ退治ワタチにやらせてくださいテチッ!」長女が声を上げる。 「お前たちもまだ身体を動かしたいテチよね?」と次女と三女にたずねる。 「もちろんテチ! 剣の練習になるテチ」 「ニンゲンさんのお役に立てるのならまかせてくださいテチッ!」 「そうかやってくれるか。じゃぁ全滅させなくてもいい。賢い奴は殺さなくても良いが糞蟲・・・・ いま、身の程知らずにもマラの焼死体や俺たちに寄っている様な奴はオトナもコドモも関係なく殺せ。」 「「「わかりましたますたぁ!!!」」」 マラの焼死体の山のにおいに釣られて出てきた野良実装石の群れを狩り始める三姉妹。 「デププ・・ 焼肉デスゥ♪ ンー? なんですオマエは?」 ザンッ! 「デッ!」 「デデッ!!」 自分たちがマラ同様に殺されるなど露にも思っていなかったバカどもがどんどん狩られてゆく。 それどころか今まで自分たちを支配していたマラの群れをあっという間に退治して見せた三姉妹が 中仔実装サイズゆえか勝てるなどと勘違いしたバカがわざわざ殺されにゆくさまは笑いが出てしまう。 想定外の三姉妹の破壊力に遅まきながら驚き恐れおののくノラ実装石どもだったがなかには、 ながらく公園をマラと暴力で支配していたマラ実装の群れを全滅させた三匹を救世主とばかりにかけよるものもいた。 「どうしてデスッ! オマエタチは救世主ではないのデスカ?」 斬。 「見逃すのならい、いまなら・・ 」 ガスッ! 「テチャァァァァァアアァァァ!!!」 トッ、トッ、ザクッ! 「タ、タスケテテチュ!! 死ニタクナイテ…ヂィッ!」 ゴリッ! 「テチューン! チベッ!!」 身の程もわきまえない糞蟲だろうが命乞いをする仔実装だろうが、媚びようが 成体だろうが仔実装だろうが情け容赦なく平等に死の嵐を与える。 「デ、デェエエエエェッ!! オウチに逃げるデスゥッ!!!」 ダンボールハウスに逃げ帰るノラも容赦なく追跡する。 「テェエエエェ ママァ怖いテチィ!」 「オウチの中なら安心デ・・」 斬ッ! 「テェ? ママどうしたテチィ?」 ボトリ。 ハウスの床に転がる親実装の頭。切り口から噴出す血潮に染まる仔実装。 ダンボールの壁を切り裂き大剣を担いだ仔実装がハウスに入る。 「テェェェェエエエエエエェェェッ!!!」 「ママァッ!!!」 「し、死ぬのはいやテチィィィィィッ!!!」 斬。斬。斬。 大剣でハウスの壁をなぎ払い、モーニングスターでハウスごと潰される仔実装たち、的確に急所を突剣で突かれ 絶命するノラ実装ども。 あー そういえば賢い実装石の見分け方なんて教えてなかったと男がふいに思い出したころには この公園の実装石は全滅していた。 「「「マスターごめんなさいテチィ。公園のジッソーセキ全部殺しちゃったテチィ」」」 全身をノラの返り血を浴びている三姉妹がうなだれて報告に来た。 「んー いや今回は構わんよ。オレも賢い実装石の見分け方をお前たちに教えていなかったし。 公園のノラが全滅したのであれば町会も喜ぶだろうからお前たちも気にするな。さぁ帰ろう。」 そしてオレは三姉妹を家に連れて帰り今日の仕事をねぎらい風呂で丁寧に洗ってあげフードもいつもの 味気のないモノではなくテチューン印の高級缶フードを与えた。 数百匹の駆除でさすがに疲れたのか食事を終えたとたんに 「テー 今日はイッパイ動いて疲れましたテチ」と末娘がコテンと床に寝転がったのに釣られるように 次女と長女もテスーと穏やかな寝息を立てて眠りだしたので俺はそっと三姉妹を空いていた藤かごに タオルをひいて三姉妹をそっと起こさないように置いて寝かす。 三姉妹が互いの不信感からトレーニングを個別の水槽で始めて以来数ヶ月ぶりに一緒の寝床で眠っているわけだが お互いの身体を抱き合って包まっている姿は微笑ましいと虐待派の俺ですら思った。 この三姉妹を虐待しようと決め自らに課した制約をひとつ破った報いはいつか被らねばならないと 将来生真面目な男は感じているが今はちょっとこの微笑ましい風景を楽しんでも許されるだろ?と 男が崇め奉る名も無き神々に祈った。 あとがき 旧保管庫で書いていた「仔実装が三匹」の続編です。
