− Gの旋律 仔実装姉妹 中編 − *あらすじと登場人物* ここは新時代環境型モデル都市 <実験都市・みのり市> 、しかし人は<実装都市>と呼ぶ。 同人季刊誌『実と虐』の企画の為、仔実装姉妹が玩具にされた挙句、山中に放逐される。 二匹は廃校になった小学校校舎に入り込む事ができたが・・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− − 2日目 − 「テ エエエ・・・ さ さむいテチィィィ・・・・・」 あまりの寒さに目覚める姉仔実装。 二匹が糞達磨状態で気絶していなかったら凍死していたかもしれない様な寒さだ。 カチカチと歯の根を合わせながら、姉仔実装は周囲を見渡すと、そこは8畳程度の・・・仔実装にし てみればダンボールハウスとは比べ物にならないような巨大な部屋だった。 後ろを振り向くと、そこには二匹が糞達磨になって転げ落ちてきたカーテンスロープがあり、目の前 には二匹が転げ落ちぶつかったダンボール箱の山がある。 周囲をグルリと見回しそろそろ目も覚めきった頃に、姉仔実装は自分が猛烈な空腹感を覚えている事 に気がついた。 「おなかすいたテチィ〜・・・ テ? 姉がうえ死にしそうなのに、なにのんびり寝てるテチャァ!」 ボクンと腹を蹴り上げられた妹仔実装は、糞をひり出しながらテチャテチャ?と四つん這いで走り出 し、姉の姿を見止めるとミツクチから涎を垂らしながら座り込む。 「テ〜 おなかいたくなる夢をみたテチ・・・」 「いつまで寝てるテチ? お腹がすいたから奴隷ニンゲンを探してゴチソウを出させるテチ!」 「テエ・・・ そういえばおなかグーグーなってるテチィ・・・」 姉仔実装は、窓ガラス攻略に使った古釘を拾い上げると部屋内の探検に乗り出した。 部屋には飛び込んできた窓が一つ、出入口の引戸は仔実装なら通り抜けられる程度に開いている、他 は積み上げられたダンボール箱の山だけである。 「テチィ!! なんにもゴハンないテチ! クソニンゲンはどこテチ!!」 「おねーちゃ、こっちに行ってみるテチ」 妹仔実装にうながされ部屋を出てみると、これまた仔実装にしてみればだだっ広い廊下がある。 左手には大きな木製の観音扉が閉まっており、成体実装でも開けられそうに無い。 右手の方に進むとそこには少し開いた引戸があり、中には薄暗い部屋の様子が伺える。 仔実装ながらに不気味さを感じるものの、激しい空腹感と、姉を先に行かせようとする妹仔実装のゴ リ押しに負けて、釘を振り振り中に入ってみる姉仔実装。 中は窓のカーテンが全て閉められており、周囲にステンレス製の流し台などが並んでいる事から、以 前は給食室だった事が見てとれる。 仔実装では到底届かないであろう棚や戸棚も全て開放されており、中には何も収納されていない。 二匹は小さな身体と足りない頭で懸命に探し回るものの、奴隷ニンゲンどころかゴハンの欠片も見当 たらず、そろそろ尽きかけるであろう緑糞をズルズル引きずりながら徘徊する。 「テッシャーーッ!! クソニンゲンどこテシャアアッ!!」 ブリブリブリー!! 「まったくつかえないバカニンゲンどもテチィ! みつけたらボコシバキテチィ!!」 ブバー!! 「テ いいこと思いついたテチ! ここから高いところにのぼって見てみるテチw」 窓際の流し台に、食器を載せて乾かすのであろう網棚の棚板が立掛けられており、具合良くなだらか な梯子状態になっている。 二匹して棚板を登りきると全く違った視界が開け、ステンレス流し台のジャングルを望めるものの、 食べ物も奴隷ニンゲンも何一つ見えてこない。 「テエエエ ニンゲンにだまされたテチ これはワナテチ〜・・・」 「足がつめたいテチィ・・・」 一層冷え込む寒さに凍える二匹は、何気なく窓際のカーテンをくぐり窓の向こうに目をやる。 「「テヤアアアア・・・・・」」 真っ白 見渡す光景は一面真っ白の世界である。 糞仔虫二匹が奴隷ニンゲン獲得の為に奮闘している間に、雪は静かに降り積もり全てを覆い隠し、 二匹が見上げる空からは今も静かに雪が舞い降りてくる。 「テエ テエエ テエエエエエ・・・・ お外がまっ白テチィ!?」 「どうなっているテチ??? 雨じゃないテチ 白いものがふってるテチ!」 「「きれいテチィ〜・・・」」 しばし寒さも忘れてまっ白な風景に見とれる二匹。 その時、妹仔実装の小さな脳みその中に豆電球が点灯した。 「これテチ! クソニンゲンが言っていた『雪』ってこれのことテチ!」 姉仔実装も二匹を強制的に企画に参加させた人間の言葉を思い出した。 そして、二匹はそれに連なる、クソニンゲンが言った言葉を徐々に思い出してくる。 『雪』が降るのは冬、冬は寒くて食べ物が少ない、実装石は冬に備えて・・・ グウゥ〜〜〜〜・・・ 「ゴッ ゴハンテチ! 冬はゴハンがなくなるテチ! だから食べものをあつめないとダメテチ!」 「テチャ! ゴハンがないと死んでしまうテチ!!」 「ゴハンをさがすテチ! さがしてイッパイイッパイあつめるテチ!!」 頭の悪い生き物である実装石も、激しい空腹感の中では尚更に餓死の恐怖を自覚せざるを得ない。 二匹はパニックになりながらテチャテチャ騒いだ後、とりあえず校舎に入ってきた窓から外に出て食 べ物を探す事にした。 ・ ・ ・ 「テチャアアアアアアアアア ヂュベェッ!!」 「いたいテチ! いたいテチ!」 「だらしない妹ちゃテチ! もう一回 お姉ちゃんが行ってみるテチ!」 昨夜は窓から落下する仔実装を受け止めてくれたカーテンスロープだが、いざ登ろうとすると仔実装 などでは到底登れたものでは無い。 凍えていたはずの二匹はいつしか汗みどろになり、それでも「食い物が無くなって餓死してしまう」 という恐怖・・・、特に食い意地が汚すぎる実装石にしてみれば恐ろし過ぎる恐怖に突き動かされて、 ひり出す糞と共に何度も何度も転げ落ちながら登る事を止めない。 「テエエェェエエェェエエェェ〜 テヂュンッ!! ヂィー!! 足がいたいテヂィィィィ!!」 とうとう転げ落ちた衝撃で負傷してしまう姉仔実装、左足があらぬ方向に向いてしまい、下着はみる みる新たな緑糞で膨れ上がる。 「テプププw おねーちゃバカテチw」 「なっ なにわらってるテチ! ゴハンをさがすためにお姉ちゃんはがんばってるテチ!!」 「ゴハンをさがすまえに死んじゃうテチw テプププ〜www」 「 !!・・・・ テッシャーーーー!!!」 激しい空腹と登れないイライラに、とうとう点火してしまう妹仔実装だが、姉仔実装の雄叫びにさす がにすくみ上がってしまう。 ・・・が、姉仔実装の怒りはそれだけでは治まらず、古釘を手にするや妹仔実装に殴りかかる。 「テチャアアア!? いたいテチ! かわいいワタチになにするテチィ!?」 「このクソハゲッ! ぶっ殺してやるテチ!」 古釘に抉られた右手を押さえる妹仔実装は、足元に血が伝う頃にようやく生命の危機を認識する。 逃げ出す妹仔実装を追いかける姉仔実装だが、折れた足を引きずっていてはすぐに転んでしまい、見 えなくなってしまった「敵」に怨嗟の絶叫を浴びせかける。 「ヂィーー!! かならず見つけだして殺してやるテチ! なぶり殺しにしてやるテチィ!」 「このクソハゲ聞いてるテチィ!? かならず見つけだしてやるテヂーーーーーーー!!!」 思い切り古釘を床に叩き付け、ゼイゼイと肩で息をする姉仔実装。 汗が引くと共に耐え難い寒さと空腹感に襲われ、辺りを見渡すと足を引きずりながらカーテンに歩み 寄り、自分達の糞の臭いのするカーテンに倒れこむとモゾモゾと包まる。 いつの間にかすっかり日も暮れ、誰もいなくなった部屋は耳が痛いくらいの静寂に包まれる。 「にがさないテチ・・・ ぜったい見つけるテチ・・・ ぶっ殺してやるテチ・・・」 姉仔実装はブツブツと呪いの言葉を吐きながら、暗闇の中でいつしか眠りに落ちていった・・・ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 感想を頂いた方々ありがとうございます。 色々とご意見を頂いて気付かされる部分も多く、感謝いたします。
