ある日、俺の家に1通の手紙が届いた。 差出人は・・・FFA? 聞いた事が無いな。 封を切り、中の手紙を取り出すとそこに書かれていた内容は・・・ —————————————————————————————————————————————————————————— メロンパン脳制御のウレタン実装石同士が 戦い競う新世代の実装バトル、「フォーミュ○フロン○」 実装バトル「FF」の開催をお知らせします。 参加者は2匹で1チームの実装石を出場させてください。 尚、この手紙は実装石飼い主登録届を提出された方、全員に送られています。 フ○ーミュラ・フ○ント管理局 —————————————————————————————————————————————————————————— 「フン、俺は面倒が嫌いなんだ。こんな大会など付き合ってられるか。」 一通り手紙を読み終え、一人呟く。 だが、手紙を捨てようとした時、そこに書かれた「賞金」の2文字が目に止まる。 「賞金?こんなお遊びの大会など、たかが知れて・・・・・・1、2、3、4、5、6、7・・」 手紙に書かれた賞金の「0」の数を数える手が震えた。 ・・・・・なるほど、案外魅力的な金額だ。 だが今、俺の家で飼っている実装石と言えば・・・ 『デデェス?(どうしたデス?ご主人様。紙切れなんかよりゴハンが欲しいデスゥ♪)』 『デッスゥ♪(ご主人!一緒に仔実装ごっこして遊ぶデスゥ♪)』 駄目だ。 色々、駄目だ。 我が家の実装石姉妹は性格は悪くは無い・・・と思う。 きっと、素直と言って問題無いだろう。よく手伝いもしてくれる。(大抵、失敗に終わるが・・) ・・・だが、お頭のほうは宜しくない。 率直に言って馬鹿。 2匹とも体格も、特別大きい訳でも無く、力も並。 とてもじゃないが、我が家の実装石姉妹では、この先生きのこれない。 仕方ない。武器を持たせよう。 招待状にも、実装石の種類は元より武器の持ちこみも禁止されている節は無い。 そうだな、とりあえず右腕には、これを持たせれば間違いは無いだろう。 取りだしたのは、白く塗られた実装石用のモデルガン。独特の形状とその大きさが特徴だ。 名前は・・・krsなんとか。後は忘れた。 ・・・まぁいい。とにかく、かつては「これを持っておけば間違い無い」と言われていた程の名銃だ。 「ホレ、持ってみろ。」 『デェェェ、デェデス(ご、ご主人様ぁ ちょっと重いデス・・・)』 「これぐらいで根を上げるな。 お前には、優勝して貰わなくちゃならないんだからな。」 と言うか・・・ お前の手の形状でよく持てるな。 どうやって物を持っているのか・・・実装石永遠の謎だ。 さて、右腕に武器を持たせたんだから、次は左腕武器に行くか。 右腕がこれなら、左腕はやっぱり・・・これだよな。 今度は銃では無く、刃物だ。 まぁ、刃物と言っても、本体が黄色く、刃が青いだけのカッターだがな。 とは言え、実装石同士の争いなら十分な武器だ。 「ホラ、左腕を出せ」 『デデスゥ(はいデスゥ)』 接着剤でカッターを固定・・・っと。 『デェェー!デススゥ!(ご主人様!いい加減重いデス!)』 まったく・・・いつまで面倒をかけさせるつもりだ・・・ 「よし・・・ じゃあ、これを見てみろ。」 実装石の目の前に鏡を置いてみる。 『デェ!デェデス!!(ご主人様!とってもカッコイイデス!強そうデス!!)』 「そうだろう。お前は、強くかっこよくなってるんだ。だから暫く我慢だ。」 『デッスゥ♪(わかったデス!我慢するデス!)』 実装石はわかってくれたようだ。 と言うか・・・喜ぶのはいいが、カッター付けた手を振り回すな。危ない。 武器は持たせたし・・・ 次は胴体だ。 そうだな・・・ここはOB(平たく言えば高速移動)機能付きのコアを付けてみるか。 早速、実装石に取りつけてみると・・・サイズはピッタリだ。 このコアは、かなり特殊な物で、手に入れるのには苦労した・・・ 昔はファンネルもどきしか付けなかった会社が作った、初のOB機能付きコアだ。 会社と親しくないと、売って貰えない程のレア物だ。 因みにOBの仕組みは、コア内部に注射器がセットされていて、中には即効性ドドンパが入っている。 コアの表面にあるボタン(注射器の後ろの部分)を押すと、押した分だけ実装石の体内にドドンパが注入され、糞の噴出で加速するのだ。 コアを付けたんだから、今度はブースターを付けてみよう。 ブースターは生後3日の仔実装姉妹を選び、瞬間接着剤でコアの下に固定・・・ 『テェェェ!!』 『ピャァァァ!!!』 何やら喚いているな・・・ テーテー、ピーピーと五月蝿い連中だ。 ・・・決めた。 お前等のことは T(テーテー)P(ピーピー) と呼んでやる。ありがたく思え。 この仔実装姉妹TPが何故、ブースターになるかと言うと、これもOBと似たような仕組みだ。 前もって、持続型のドドンパを仔実装に飲ませておく、それだけだが。 後は勝手に仔実装が糞を噴出するので、その勢いで飛べばいい。 持続時間の方は、仔実装の栄養状態や体の大きさ、それに与えたドドンパの種類にもよるが、 持続型ドドンパなら2、3分は噴出し続けるらしい。 2、3分じゃ短いと思われるかもしれないが、弱々しいウレタンボディ同士の癖に武器だけは一級品を揃えてくるのが最近の実装バトル。 早い時なら1分とかからずに試合終了も珍しくない。 それゆえ、2、3分でも、十分すぎる時間なのだ。 「まぁ、こんなものか。」 武装した実装石を見て呟いた。 実装石特有の太めの体格は、巨大なパーツに思いの外似合っている。 すると、もう一匹の実装石が話しかけてきた。 『デェ!デデスゥ!(ご主人!ワタシにもあんなの下さいデスゥ!)』 「安心しろ。お前にも同じのを付けてやる。」 『デッススゥ〜ン♪(やったデスゥ♪ご主人様、ありがとうございますデスゥ♪)』 「そのかわり、お前達。出場するからには絶対に優勝しろよ。賞金が手に入ればなんだって買ってやる。」 『『デ、デデスゥ?!(こ、コンペイトウやステーキも買ってもらえるデス?)』』 「ああ、お前等が一生かかっても食いきれない量を買ってきてやるぞ。」 『『デッス〜ゥ♪(やったデスゥ♪)』』 「ただし、出場して優勝したらだ。お前達、絶対に優勝しろよ!」 『『デッスゥ!!(まかせてくださいデス!!)』』 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ ————————そして、FF開催日———————— 「お前達、準備はいいな?」 『デッス!(準備万端デス!勝ってコンペイトウの海を泳いでやるデス!)』 『デス!(問題無しデス!毎日三食ステーキを食べるために優勝するデス!)』 装備を整え終えた2匹に出場前に確認を取る。 それに答える実装石姉妹、自信満々だ。 やはり、そうこなくてはな。 「よし!これから出場手続きを行う!付いて来い!」 「出場希望者だ。」 出場手続きの用紙に記入し受け付けに提出する。 そこで、チラチラとこちらの実装石を見る他の出場者と目が合う。 見れば、火炎放射器を持った実装石や、下半身が戦車と合体した奴も居る・・・ フン、我が家の実装石に比べれば、他の実装石はなんと弱そうな事か! 優勝賞金は貰ったも同然だな。 「ぁのぉー・・・スミマセン・・・・・」 受付嬢の声だ。 「どうかしたか?俺は面倒が嫌いなんだ。あまり、面倒をかk「レギュレーション違反です。」 ・・・・・何?この小娘は今なんと言った?レギュレーション?何だそれは? 「出場する2匹の実装石の装備しているパーツが重複してますよね。パーツが重複するとレギュレーションに引っかかるんです。」 「・・・・・・・・・・・・・・・ひ、引っかかると・・・どうなるんだ・・・・・?」 俺は震えた声で受付嬢に問い掛ける。 だが、受付嬢の答えは非情なものであった。 「出場不可です。」 ピシ・・・ パキン・・・ そこで偽石が割れる音が、二つ響いた。 その日、行われた大会では、優勝賞金を指差しながら、 「あれは俺のものだ。俺だけのものだ!」と叫びながら警備員に連れ出される男の姿があったという・・・ ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- やっつけACパロディスク第2弾です。 元ネタ知っている人は読んでいて違和感を覚えたと思いますので説明を 実際のFFの試合形式は5機の団体戦か1機のシングル戦のみです。 2機のみ出場という試合形式は存在しません(多分)。 この実装石2匹出場形式は、オリジナルの設定(というより、都合良く改変しただけ)です。 レギュレーション違反は、同チームで同じパーツを使うと起こり、出場出来ないらしいです。 尚、ここを読んでてもなんとなくわかると思いますが、作者は実はFFやった事無いです。 偶に見かけるFFの設定利用し、うろ覚えで書いた状態なので、 「実際のと違いすぎじゃないか?」と感じる人も居るかもしれませんが、そこはお許しを。 最後にここまで読んでいただき、ありがとう御座いました。
