タイトル:ティファニー5
ファイル:ティファニー5.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:1890 レス数:0
初投稿日時:2007/10/08-09:20:48修正日時:2007/10/08-09:20:48
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                 「ティファニー5」






『うふ♪・・うふふ♪』

秋子はティーカップの紅茶をスプーンでかき回しては、思い出し笑いを繰り返す。
そんな秋子の事が気になり執事の伊藤が声を掛けた。

『秋子様。本日はご機嫌が宜しいようですね』

『あら、分かる?』

執事を見ると含み笑いを浮かべ、どこかスッキリとした表情を浮かべる。
今まで溜まっていた欲求不満が嘘のように晴れわたっていた。
秋子は昨日の鉄雄とティファニーへの折檻を思い浮かべ、至福の時を反芻していた。

『鉄雄をティファニーの婿に選んで、本当に良かったわ』
『これから毎日、楽しい夜が過ごせそうなんですもの』

執事は少し目眩がするのを覚えた。
自分の選んで来た男が、秋子やティファニーの欲求不満相手だけの存在になっている。
しかも鉄雄自身の思いなどこれっぽっちも考慮されていないのだ。

『て、鉄雄様はどう言っておられましたか?』

秋子は首を捻ると思い出したように答えた。

『鉄雄?・・??・・さぁ?』
『そんな事どうでも良いでしょう、それより』

秋子は身を乗り出すと、伊藤に近くに来るように命じた。

『はっ?、何でしょうか秋子様』

『ティファニーと鉄雄の結婚式はいつが良いかしら』

『はっ?結婚式??』

『ええ、結婚式よ、正式に籍を入れてあげるのよ』

執事は思った(この女、本気だ!)

『そうだ!熊野小路家の結婚式なのよね?』

執事は少し混乱してきた、実装石に結婚式が果たして必要なのだろうかと。

『は、はぁ・・ま、まぁそうですね』

秋子は少し考えると、執事に提案をする。

『そう・・そうよ熊野小路家にふさわしい結婚式が必要だわ』
『雑誌や放送媒体、いいえ・・日本中に伝えましょう、この素晴らしい出来事を』

秋子の言い出したことを誰が止められるだろう、秋子の目は既にどこか違う所を見ているようだ。
執事は秋子が実装石と人間が結婚すると言う事実が、日本中に知れ渡る意味を分かっていないなと思った。
鉄雄は人間として生きて行く事がもはや叶わなくなるのではと、やりきれない気持ちになるのだった。







                    △




鉄雄は秋子に呼び出されると、100インチテレビのある部屋にやって来た。
そこにはティファニーや執事、権藤も椅子に座って待っている。

秋子は『さぁ、主役の登場よ』とテレビのスイッチを入れた。

テレビの画像を見て鉄雄は凍りつく。
そこには良く見る女性テレビキャスターが、自分とティファニーの婚約をにこやかに祝っている。
その手には自分とティファニーの大きなパネル写真がしっかりと握られていた。

『こ、これは・・ど、どう言う事だぁ!』

鉄雄はテレビに顔を近づけると、他のチャンネルを必死に回してみる。
やはりどこのテレビ局も同じだったNHKですらだ 、変えているうち鉄雄はあるテレビ局で止めた。

そこには自分の好きな人気有名キャスター「みのもんたろう」が婚約の事を喋っていた。
唇を震わせ、頬の筋肉をひくつかせ、汗を大量に流し、だが決して笑い顔を崩さない。
そこには一生をテレビで生き、年老いてフリーになった今でも現役のプロの姿があった。

『いやぁー、それにしても驚いたね、あの熊野小路家のティファニーちゃんが結婚するとはねぇ』
『しかも相手が金満デパートの御曹司だってんだから驚いた!』
『いまや日本中がその噂で持ちきりだ、それにしても鉄雄君は上手い事やったもんだ』

鉄雄はテレビ画面を両手で掴むようにズルズルとへたり込んだ。
今までの友達、いや全ての知り合いがこの事実を知ってしまった。
これまでの人生は何だったんだろう、もう自分の人生は終わったも同然では無いか。
これからは街を歩けば知らない子供からも、あの実装石と結婚した恥知らずなバカ人間と石を投げられるだろう。

そんな鉄雄に秋子は『ちょっと鉄雄!邪魔よどきなさいと』と怒鳴りつけた。
ティファニーもテレビに釘付けとなり、ポワンとした顔で夢に浸るのだった。

と、テレビの「みのもんたろう」の様子がおかしい。
不自然な造り笑顔が、どうやっても造れなくなっていた。
傍らにいた女性アシスタントが、みのもんたろうに肘うちを食らわせて顔を険しくさせる。
だが一向にその様子が戻る事が無い。
その時、手に持っていた台本らしき物を握り締めると、ピシャンと床に叩きつけた。

『・・・べらんめー!!こちとら世界一忙しい男としてギネスに乗った男だぞっ!!』
『何がティファニーだ!なんだそりゃ笑わせんじゃねーよ!!』
『実装石ごときが何様だってんだ!矢でも鉄砲でも持って来いやぁ!俺には視聴者と言う味方がいるんだ』

(あーやっちゃった)と回りの空気がみのを包む。
みのは(えっ)と言う顔をして回りをキョロキョロ忙しそうに見た。
いきなり画面が乱れ切り替わると、次の司会が何事も無かったかのようにティファニーの婚約を祝った。

次の日から「みのもんたろう」は一切のテレビはおろか、あらゆる放送媒体から出る事は無くなった。
それどころか場末の地方キャバレーまで熊野小路家の息が掛かっており、人前に出る事すら出来なくなる。
みのもんたろうは世界一忙しい男から、世界一暇な男へと変わったわけだが、ギネスに乗る事は無かった。
だが一年後、みのは各テレビ局の前でティファニー私設応援団初代団長として
恥も外聞も捨ててアピールを繰り返し秋子の許しを得ると、
ティファニー専門キャスターと言う条件付で、しぶとく復帰を果たす。

実際、各テレビ局にはティファニーって何だ?鉄雄ってどんヤローだ?と、
問い合わせの電話やメールが大量に寄せられた。
その中にはみのの勇気を讃える電話や葉書も多数あった。
そんな事もありティファニーと鉄雄は謎の者として日本全国の関心を惹きつけるのだった。


とにかく鉄雄の結婚はもはや後戻りが出来ない所まで来ていた。
執事は自分の事の様に心を痛めたが、これも秋子様の為なんだと勝手に納得してしまう。





                  △





チユポン


「ふぅ、今日はいつに無く濃かったデス」
「鉄雄様も最近は慣れてきたデスね、ティファニーもうれしいデス」

「権藤!鉄雄様の縄をほどいてあげるデス」
「ティファニーはシャワーデス」

放心状態のまま鉄雄は権藤に縄をほどいてもらい、やっと一日の仕事から開放される。
脱力した体は何もやる気が出ず、体も鉛のように重かった。

今日も鉄雄は折檻と称して秋子の欲求を満たす相手にされた。
その後はお決まりの失禁&ティファニーの相手となる。
今回、鉄雄は三角木馬にティファニーと対面で乗せられた。
秋子はこの新アイテムを使いたくてしょうがなかったらしい。
鉄雄を呼びつけるなり権藤に全ての服を剥ぎ取らせ後ろ手に縛らせ、
脅える鉄雄を木馬に乗っける間、嬉々とした顔で見ている。

外国製の三角木馬は日本製と違い、先端部が非常に鋭くなっている。
鉄雄は乗せられた瞬間『んぎゃぁぁぁ!!』と、悲鳴をあげた。
先端部は尻の割れ目に食い込み、一点に荷重を集中させると、ペニスや睾丸にも激しい痛みを与えた。

鉄雄は悲鳴の後、『あう・・あう』と短い呻き声をあげるだけで、脂汗を流し微動だにしない。
わずかに体が痛みで震えているだけだ。

その時目の前にティファニーも腕を縛られ三角木馬に乗せられた。
「アヒィィ・・アウンデスゥ」といつに無くティファニーは恍惚とした顔を浮かべる。

一人と一匹は見詰め合うと不思議な空気が二人を包む。
鉄雄は(こいつのせいで何で俺が・・)と声には出せないが恨めしげに見つめた。
ティファニーは(きっとこれは愛デス)と声には出さないが愛しげに見つめた。

やはりそんな様子を秋子は勘違いをして見ていた。
(うふふ♪本当に二人は相思相愛ね、伊藤に準備をさせて置いた式が楽しみだわ)

パッシィィィィン!!

『さぁ、鉄雄!ティファニー!準備は良いかしら』

(準備って何の準備だ!)と、床を鞭で叩く秋子を見つめ鉄雄は思った。

総排泄腔をグチャグチャに濡らしハァハァと熱い息を吐き、ティファニーが叫ぶ。

「打ってデス!鉄雄様とティファニーを折檻してデスゥ!」

(黙れ糞蟲!何を考えてやがる!オマエは何も喋るんじゃねー!)と鉄雄は思ったが秋子の前では声が出ない。

鉄雄は秋子とティファニーを何度も見て『止めて下さい!秋子様と』と叫んだ。
ティファニーも鉄雄を見た後、秋子を見て「お母様!遠慮せずやってデス」と鉄雄とは逆の言葉を叫んだ。

『分かってますティファニー、今日もみっちり行くわよ』

秋子は全く鉄雄の声は聞こえない、ティファニーだけを見ていた。
所詮、秋子にとって鉄雄などティファニーのオマケ程度の存在でしかないのだった。









                   △





日本全国に自分の恥を晒し、屋敷では秋子とティファニーによって毎日の様に辱めを受ける。
鉄雄は自分の部屋に入ると角っこに行き、膝を抱えて座り込みぶつぶつと独り言を言うようになった。
もはや鉄雄の精神は限界に来ていた、執事もそんな鉄雄が心配でしょうがない。
この閉ざされた異常な空間では秋子が全てで、その次がティファニーなのだ。

常識と言うものが全く通用しない、唯一執事の伊藤だけが一般的な常識を保っている。
だがそんな執事も熊野小路家に雇われる身である、秋子に逆らう事など絶対に出来なかった。

コンコン・・
コンコン!

執事は鉄雄の身が心配になり、部屋をノックした。
だが返事は全く無い、今この部屋にいることは監視カメラのモニターでチェックした筈なのにとドアを開ける。

鉄雄は相変わらず一番奥で膝を抱えて、ぶつぶつと床を見つめながら独り言を言っていた。
その様子を見て執事は(これは・・もう危ないな)と感じる。

『鉄雄様!』

反応が無いので執事は鉄雄の顔の前で手を「パンッ」と勢い良く叩く。

『あ・・あぁ・・伊藤さん、どうしたんですか?』

反応は悪かったが、初めて鉄雄は執事が目の前にいる事に気付いた。

『鉄雄様、お辛いでしょうな』
『私には鉄雄様の気持ちが良く分かりますよ』

鉄雄の前にひざまずくと、執事はハンカチを取り出し鉄雄の涙を拭いた。

『あっ、あの!その!お願いです!ここから・・ここから僕を逃がして下さい』
『お願いです!お願いです!いまやあなただけが頼りなんです!』
『ここは地獄です・・いや!地獄の方がまだましです!』

鉄雄は執事にお願いをすると何度も頭を床に擦り付けた。
執事は首を横に振ると鉄雄に聞いた。

『良いんですか、そんな事をしたら金満デパートは無くなり
 あなたのご家族や関係者が路頭に迷う事になりますが?』

『か、構わない!あいつら僕がどんな目にあってるかも知らないで、のうのうと生きてやがる』
『金満デパートがなんて潰れちまえ!全員路頭に迷って苦しみやがれ・・はは・・ははは♪』

鉄雄はもう自分以外の事などどうでも良くなっていた。
こんな事を言えば、秋子には酷い目に会わされそうなので何も言えない。
だが執事になら大丈夫と本心を心から叫び続けた。
言い終わると鉄雄は(何て気分が良いんだろう)と思う、そこにはここに来て以来無くした自由があった。

そんな執事だが今から鉄雄に辛い事を告げなければ行けない。

『あぁコホン・・鉄雄様』

『はい』

『鉄雄様とティファニー様のご結婚が一週間後と相成りました』

『はい?』

『えー・・ですから、式の日取りが決まったんですよ』
『これをご覧下さい』

目の前に写真週刊誌「ホライデー」が置かれた。
見出しには「ティファニー様と鉄雄の夢の挙式が決まる」と、わざとらしくすっぱ抜かれていた。
勿論これは執事が秋子の命令で手を回していた物だ。
執事は他の芸能情報雑誌も数冊置いた、やはり全てこの記事で埋め尽くされている。

『こ、これはっ?・・』

『良いですか鉄雄様、これが秋子様のお力です』
『あなたが逃げた所で、どんな所からでも見つけ出されるでしょう』
『金満デパートは潰され、鉄雄様は恐ろしい折檻に会い、ティファニー様の性奴隷へと落とされるでしょう』

鉄雄の背中に汗が一筋スーッと伝った。
あの女(秋子)ならやりかねない・・いや必ずそうなってしまう。

『い、伊藤さん、それじゃ僕がティファニーと結婚する事は、
 もうどんな事があっても覆らないって事ですか?』

伊藤は『ティファニー様です、鉄雄様』と、言い直す。

『覆る訳はありません、秋子様に逆らうと言う事は色んな意味での死を意味しているのです』
『我々のような一般市民には、思いも出来ない事が沢山あると言う事です』

鉄雄はガックリと手を床について現実を知る。
顔を上げると執事に聞いた。

『このまま行けば僕はティファニーと本番をしなければ行けません』
『そんな事になったら、僕は死にますよ!』
『舌を噛み切っても良いし、首をくくっても良い、いやもっと簡単に床に頭をぶつけても良い』

鉄雄は執事を脅したが、執事は涼しい顔で聞いていた。

『それは鉄雄様の自由です、自分で死ぬ権利位はあると思います』
『ただ自殺って簡単に出来るもんじゃありませんよ』
『舌を噛み切ってもまず死にませんし、首をくくってもすぐに死ぬ訳ではありません、
 それどころか脳に障害が残り本当の性奴隷になるかも知れません』
『頭をぶつけるですって、出来ますかな?手加減を加えずに自分で頭を床に叩きつけるなんて』
『鉄雄様は24時間監視されていると言う事をお忘れなく』

『ぐっ』鉄雄は唇を噛み締め言葉も無かった、執事の言った通りだからだ。

『良いじゃありませんか、表面上を装ってれば良いんですよ』

鉄雄はキッと執事を睨むと『じゃぁ!あんたがやって見れば良いだろう』と問いただした。

(ふざけんな!俺が出来るわけ無いだろう!他人事だから軽く言えるんだ)と執事は思った。

『ですから、心ここにあらずです、セックス中も他の事を考えてしたたかに生きなさい』
『玉の輿なのは間違いないのです、熊野小路家の莫大な財産があなたに転がり込むんですよ』

鉄雄は執事の言葉を聞いて考えた、どうせ逃げられないし確かにその通りだ。
ティファニーに関しては軽くあしらえれば問題ないだろう、軽くあしらえればだが。
秋子の折檻も結婚すれば止めるだろうし、一時を我慢すれば上手くいくかも知れない。 

執事は優しく微笑むと『万事私に任せて下さい、この伊藤、悪い様には致しませんから』と続けた。
古来、悪い様にはしないと言って良い方向へ向かったためしは無い。
執事は心で鉄雄に手を合わせていた、これも秋子からの指示だったのだ。








                 △






あっという間に一週間が過ぎると、鉄雄とティファニーの結婚式の日となった。
街では各新聞が駅で号外を撒いて、いろんな意味で日本全国がこの結婚式に注目した。

全てのテレビ局が結婚式場となった明治神宮へ集うと、厳かに式が始まった。
ティファニーは12ひとえの着物をズルズルと引き摺りながら歩いて行く。
頭の高島田が重いのかフラフラとしているようだ。
と、階段で登れ無い事に気付く「権藤!ティファニーを抱えるデス」と呼んだ。

ティファニーを抱えて権藤は鉄雄と並んで歩いて行く。
そんな鉄雄は今、全国に自分の素顔を晒しているのかと思うと、恥ずかしさと屈辱で一杯だった。
隣にはゴリラのような男に抱えられた実装石、なんとも珍妙な絵面にお茶の間の視聴者が笑っている。

何を思ったのかティファニーは賽銭箱を見つけると、権藤にあそこまで行くように指示を出した。

「鉄雄様!一緒に来るデス」

鉄雄も呼ばれた、神主は勝手な行動に何も言う事は無い。
ティファニーの行動に関しては、熊野小路家より自由にさせろとの達しが出ていた。

パンパン!と手を叩くと目の前の鈴をガランガランと鳴らし手を合わせる。
鉄雄は(何を勘違いしてるんだボケが!)と心では思っていた。
だがそこはもはや慣れた物でティファニーの動きに自分も合わせて、自分も手を叩いた。


『何をお願いしたんですティファニー様』

鉄雄が聞くとティファニーは「恥ずかしいデス」と、顔を赤らめ恥らった。
鉄雄と神主は心の中で(チッ)っと舌打ちをした。

とにかく神主は面倒なので三献の儀も玉串奉奠もすっ飛ばし、その場で指輪交換の儀を行った。
と、ティファニーには指が無い事に鉄雄が気が付いた、そこは熊野小路家である抜かりは無い。
何百カラットあるのか分からないが、でかいダイヤの乗った指輪風の腕輪を用意していた。
対して鉄雄の指輪は宝石一つ乗ってないシンプルな物だった。

お互いの指輪を交換すると誓詞奏上が始まる。
神主が何を言ってるのかは分からないが、一生添い遂げると神に誓えと言ってるのだろう。

一通りの儀式が終わるとティファニーは着物からおもむろに札束を取り出した。

「チップデス、遠慮なく貰うがいいデス」と神主に差し出した。

一瞬、神主の目がクワッっと釣りあがったのが鉄雄には分かった。
だがさすがに神に仕える身、平静をすぐに取り戻すと賽銭箱を指差した。

金額は一千万はあろうかと言う厚さだった。
それをティファニーは賽銭の格子にぎゅうぎゅうと無理やり詰め込もうとした。
だがそんな厚さが入る訳は無い、ティファニーは権藤に入る様にしろと指示を出した。

権藤はバキリと賽銭箱を壊す「まったくこの寺は小銭集め専門デス?、ビンボ臭い寺デス」
そう言ってティファニーはゴトンと札束を投げ込んだ。

神主は(貧乏臭くて悪かったな!寺じゃねーし)心の中で呟いたが口には出さなかった。




                 △



手っ取り早く神前挙式を終わらせると、ティファニー達は披露宴の行われる高菜わプリンスホテルへ向かった。
既に何千と言う招待客がティファニー達を待っている。
ティファニーはお色直しの為すぐに、ドレスルームへと走っていった。


ティファニーが大勢のメイキャップからお色直しを受けていると、そこへ秋子が入ってくる。

『キレイよーティファニー♪』
『お母様も鉄雄が羨ましくなっちゃった』

ティファニーは秋子に気付くと満面の笑みで答えた。

「ありがとうデスお母様」
「ティファニーの為にこんな立派な結婚式やってくれたデス」

いきなりティファニーは床に座り込むと、土下座をして頭を床につけた。

「今までありがとうデスお母様、ティファニーは幸せ者デス」
「これからもずっとティファニーのお母様でいて欲しいデス」

秋子はティファニーの成長に目を細めると、これまでの事を思い出した。
飼われた当初は生意気で自分に逆らっていてばかりだった事。
躾を厳しくすると拗ねて口を利かなかった事、心を開いてからはとても良い仔になった事。
一緒にセックスの勉強をした事、鞭で打ち据えたあの日の事。

色んな想いが脳裏によぎると、いつしか秋子は涙を流していた。

『お母様は嬉しいわ、ティファニーがこんなに立派になったんですもの』
『良い事、これからも熊野小路家の名を汚すような真似をしてはいけませんよ』

回りの者達は(実装石って時点でそれは無理だろ)と思ったが、誰も口には出さなかった。

「お母様泣いてるデス?ティファニーも悲しくなって来たデス」

二人は抱き合うと本物の親子の様に涙を流しお互いを気遣った。
だがその二人の空気以外、回りの大勢はどこか微妙な空気が流れていた。






続く






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