君の笑顔にワンパンチ。 陥没した顔面がポンと飛び出てデハハと笑う。 君の笑顔にワンモアパンチ。 飛び出た緑の目玉をぶらつかせながら、尚も君は笑っている。 「嬉しいかい?」 『嬉しいデス!』 そういう君に腹パンチ。 胎児と糞がピュッピュと飛び出て君の下着を盛り上がらせる。 風船みたいなパンツの中からレフレフ声が聞こえてる。 「出産おめでとう」 『愛の結晶デス!』 パンツの隙からピョンピョン飛び出す蛆実装、ぼくは余さず踏みつぶす。 「今回は残念でした!」 『これもワタシとアナタの家族計画デス!』 そこでライター使って君の股座焼き潰す。 お焦げがポロリと落ちると、跡には天使のような真っ平ら。 「ぼくと君とがいれば十分さ」 『愛さえあれば平気デス!』 腹にはどんどん糞が溜まって、ボコンと妊婦のように膨らんだ。 そしてそのうち口から糞吐き、苦しそうに臭そうにして口からウンコを吐きまくる。 「ウンチを吐く子はウンチを食べなきゃいけないよ」 『ウンチは口から出たものだから口に入れても汚くないデス』 君はむしゃむしゃ糞を頬張る。 頬張る先から糞を吐く。 吐いた糞をまたも食べる。 むしゃむしゃげろげろむしゃむしゃげろげろ。 「おいしいかい?」 『おいしかないデス』 好き嫌いするワガママな君にはお仕置きしなきゃ収まらない。 頭巾に衣服に靴まで剥ぎ取り、頭の房も毟ってしまえ。 「スッキリしたね」 『なんだかとっても寒いデス』 そう言う君を焚き火にくべる。 炎の中で踊る君。 黒く焦げて異臭を放つ。 腹が弾けて糞が飛び散る。 眼球が爆ぜてめくらになった。 耳が端から燃え尽きていく。 残ったのはひょうたん型の黒い燃え殻。 棒で突いてお焦げをとると、ピンク色した生肉が覗く。 蠢いてる、再生しようとしている。 一ヶ月後、元気に走り回る実装石の姿があった。 「どうやら君は不死身みたいだ」 『愛ある限り生きるデス』 「ぼくが死ぬまで生きてるつもりかい?」 『そしたらお胸の中の小さなものが砕けてしまってワタシは死んでしまうのデス』 「とても長くて辛い道のりだろうね」 『愛さえあれば平気デス』 「だけどもぼくには愛がない」 『ワタシはそれでもアナタを愛しているデス』 「どうしてそこまでぼくを愛してるんだい?」 『愛することに理由はないデス』 「愛さないことには理由がある、君は卑しい実装石だから」 そうして君の胸の奥に仕舞われていた、小さな透き通った石ころを取り出した。 指で挟んでパキンと折る。 君は即死。 君の死骸は、窓から外へ投げ捨てる。 地べたに落ちるとピチャンと弾けた。 二つに割れた石ころも、窓から外へ投げ捨てる。 地べたに落ちると微塵に砕けた。 一週間後、微塵の石ころを胸に米粒みたいな身体で元気に走り回る実装石の姿が無数にあった。 『一生一緒デス』 『どこまでもついてくデス』 『愛ある限り別れないデス』 『ちっちゃくても愛は砕けないデス』 『生まれ変わってもまた出会うデス』 『そのときワタシはアナタに愛してもらえるデス』 君を殺すよりも、ぼくが死ぬことの方が容易いようだ。 死骸にたかる蛆のよう、ぼくの身体に巣くった小さな君を道連れに、十二階から飛び降りた。 気がつけばぼくは公園の茂みに暮らしていた。 そこで君はぼくを見つけた。 「やっぱり、また会えたね」
