実装石の日常 夏休み 夏の日差しが強い日、ふと幼かった日々を思い出す。 まだ私が無邪気な子供の頃の話だ、夏休みのある暑い日、近所の友達と夏祭りに出かけた……。 例年のように親指実装石を買って遊んだのだが、その年だけはいつもとちがう結末を迎え 結局私はそうした遊びをやめる事になるのだった。 その出来事を切っ掛けに親指実装がどうやって繁殖させられ販売されるのか調べることになったり、 野良の場合ならいかに過酷で短い生涯を送るのか知ることとなる。 ************************************* 「レチュー」 薄暗い蛍光灯で照らされるバラックの中で、親指たちはこの世に産み落とされた。 「私がママテチ、みんな可愛い仔ばかりテチー」 プラスチックの容器に水を張ったところへ親指を産み落とすと、手際よく親である仔実装が 救い上げ粘膜をなめてとる。7匹も生まれたが、どれも健康そうで親実装は一安心した。 ……ひょっとして今度こそ、ニンゲンさんに可愛がってもらえるかもしれないテチ 親仔は高さも奥行きも幅も30センチほどの狭いケージの中にいた。 前後左右に無数のケージがあり、どれでも仔実装が親指をあやしているか、妊娠していた。 「ママはあったかいレチュ、大好きレチュー」 5女はかなり甘えん坊で、ひたすら親にしがみ付いた。寝るときも手を離さないのには 親実装もうれしさを隠せないが、時々憂鬱にもなる。 自身もまだまだ甘えたい盛りだが、この仔たちは肉体さえ幼い。ニンゲンさんに可愛がってもらえないと、 生きていくことさえできない。 おもちゃもないので、適当に遊びつつ親実装は仔に教育した。 と言っても、彼女も知性は低いので、できたことはたった一つ。 「ニンゲンさんの言うことはママの言うことだと思って、ちゃんと守るテチ。 そうすれば、かならず、かならず幸せになれるテチ」 レチュレチュうなづくがどの程度理解しているのか。 幼稚園程度の知能もない親指にしつけを施すのは無理だと、 親実装もいままでの経験で知っている。 それでも1匹でもわが仔がしあわせになるよう、少しでも何かしたかった。 甘えん坊の5女だが、他の6匹と比べるとやや賢いようだ。 「ニンゲンさんの言いつけを守ればいいレチュね、わかったレチュ、ママと同じとおもうレチュ」 親実装が親指をほめて頭をなでていると、隣のケージでわが仔を見ている他の親実装が言う。 「いい加減なことをいうなテチィ!ニンゲンなんて私たちをゴミだと思ってるテチ!」 「な、な、な、なんてことをいうテチ!」 「お前もわかってるはずテチ!私たちにたくさんたくさん親指を生ませて、誰も帰ってこないテチ!」 「きっとほかのニンゲンさんが飼ってくれてるテチ、いっぱい幸せになってるテチ」 「笑わせるなテチィーーーー!狭いオリの中で飯を食って寝て仔を生むだけの私たちの仔テチ、ろくな目にあってないテチィ!!!」 ヒステリー寸前の騒ぎにバラック中の親仔が静まり返る。 「仔が不安がるテチ、もうやめてテチー!」 「私は自分の仔が心配なだけテチー!!!!」 「お、けっこう生まれているな」 ドアが開くと一人の作業服を着た男が入ってきた。バインダーに挟んだ伝票に何か書きながら、ケージの前をめぐる。 「もう7匹も生んだのか、よしよし」 5女の家族を見て人間はうれしそう。 ……このニンゲンさんがご主人様レチュ? 5女が小さな頭で懸命に考えていると、男は隣のケージに移る。 「こっちもうまれたからな、出荷するか」 「テチャァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!」 目をむいて、隣の親実装は威嚇する。 「絶対渡さないテチャァッ!生まれてたった三日テチャァッ!ママなしじゃすぐ死んじゃうテチャア!」 4匹の親指も震えながら親にしがみ付いて離れない。 「仔はわたさないテチャ!今まで生んだ仔もかえせテチャ!」 血涙を流し、怖くて足を震わせながらの必死の抗議。男は無表情に蓋を開けると親実装を捕まえて、 部屋の片隅の底の深い箱に上から無造作に落とした。 「ヂャッッ!!」 それからケージの前に戻ると親を失い、かたまって震える親指をダンボールの箱に入れる。 「58番はだめだったか。まあ78回も出産したしな」 空になったケージの前で男は伝票に書き込み、他のケージも見て回る。 他のケージの反応はさまざまだ。 仔を持ち上げて人間に差し出す親もいる(仔は泣いてしがみ付こうとするが)。 震えながら立ちはだかろうとし、軽くデコピンをくわえられ、泣きながら隅に逃げるもの。 人間にも仔にも背中を向けてしゃがんだままのもの。 100余りの親指実装がダンボールに入れられると、人間とともにドアから姿を消した。 「「「「「「レチャァァァァッ!!」」」」」」 ようやくなにがあったのか理解した5女の姉妹は一斉に泣き出した。 怖い、何かわからないけど怖い。 盛大にパンコンしながら狭いケージを走る。 大丈夫テチ!、と親実装がむなしくなだめている。 「怖いことはなにもないテチ、ママと少し離れて暮らすけど、そこのニンゲンさんの言うとおりにすれば 怖いことは何もないテチ!おいしい食べ物とあったかい住まいがあるテチ、みんな幸せになれるテチ」 5女も恐怖しながらいくつか学んでいた。 ニンゲンさんの力はものすごく強くて自分たちでは太刀打ちできない。 隣の親実装のように逆らうと、あっさりと悲しいことをされてしまう。 私たちもすぐにどこかに連れられていく。 ……ママの言うとおり、ニンゲンさんの言う事を聞いてイイ仔になろう。そして、またママと暮らそう。 一度引き離されたら死ぬまで顔も見れない商品にすぎないなのだが、そこまではさすがの5女も考えがつかない。 毎日親指が連れ出され、まれに抵抗する親実装はだまって深い箱の中に落とされる。 5女が生まれて三日目、彼女らの前に人間が立つ。親実装は諦めとも思える口調で仔を諭す。 「なにがあってもお前たちは私の仔テチ。人間さんの言う事を聞いて……」 言い終わる前、人間は親指を取り上げた。テチテチ!と親が言い続けるが親指たちの悲鳴と重なって聞き取れない。 ダンボールの中は30ほどの先客の親指がいるが、いづれも 「ママ、ママ……」 「ママがいないレチュー!」 「レチュウ!レチュウ!」 と泣くばかりだ。5女の姉妹もレリューンと泣き出す。 まったく気にともめないまま、ダンボールが違う部屋へ運ばれていく。大きな作業用の机には似たようなダンボールが いくつもあり、レチュレチュ泣き声がしている。 その中へ作業員たちが手を突っ込み、状態を確認して色のついたダンボールへ移し変える。 作業員は手早く親指を持ち上げて外見をチェックし、ほとんどが青いマークがついたダンボールへ入れる。 まれに時間をかけて確認すると、赤いマークがついたダンボールへ入れられる。小さく 特 と書かれたソレは まれに混じっている良質の親指を分別している。 黒いマークがついたダンボールもあり、それには小さく 廃棄 と書かれていた。 不安げに5女と抱き合っていた6女が、作業員の軍手で捕まれて持ち上げられた。 「レチャァァァ!5女姉ちゃんッ!」 「レチャァァー!?」 助けを求めるが無力な5女は悲鳴を上げるだけだった。 見上げると6女が甲高い悲鳴をあげ… 「レチュアッ!」 持ち上げられた6女は作業員の手をかんだ。もっとも軍手越しなので、別段作業員は動じない。 人差し指をかまれたまま、親指で6女の頭部を押さえると少し力をこめた。 レヒャ 鶉(うずら)の卵を割るようにたやすく6女の頭が砕ける。 泣いている親指たちの真上で容赦なく選別されているのだ、一層、わけもわからず泣き続ける親指。 数十匹に1匹ほどがこうして凶暴であったり、障害があったりして廃棄処分される。 死骸を無慈悲に投げ捨てられる光景に、だれもがパンコンしたが、5女はそれだけではない。 一層、親実装の言いつけを思い出した。 ……ニンゲンさんはすごいレチュ、ぜったい言う事を聞かないと、悲しいことをされるレチュ 5女は自分を番を迎えても震えるだけで暴れなかった、作業員は1秒でチェックを終えると 彼女を青いマークのついたダンボールへ入れた。 ダンボールの蓋が閉じられ、すぐにまた違う場所へと運び出された。 選定を終えた親指が出荷されたのだが、彼女らは知る由もない。真っ暗なダンボールの中で怯えて、泣くだけだ。 トラックの荷台で揺れるたびに大きな悲鳴が上がる。 どこかで降ろされたとき、違う人間が蓋を開けた。そこから見える光景に、親指たちは息をのむ。 はじめて見る外の光景。あまりに大勢の人が行きかう。 雑踏という光景に彼女らは叫び声を上げた。 「レチュァァァァァーーーーーー」 夏祭りの神社の出店に売られたのだ。 男はダンボールを二つ、並べて開く。 ************************************* 「1匹300円。2匹500円」 大きな札が付けられた。男の出店では他に簡単な玩具も売られていたが、メインは親指実装である。 「実装ちょうだい!」 子供たちがさっそくやってきた。 好きなのを選んでくれ、と子供好きの男が答える。小学生のなかばくらいだろう、男の子たちは あれがいい、これがいいと大はしゃぎだ。 しかし、巨大な姿の子供たちは親指にとって化け物だ、 「ママァ!怖いレチュ!ママァー」 「レチァァー!!!!」 回りと抱き合い、涙を流す。いやいやと首を振る。 しかし見慣れた光景に子供たちはためらわず、持ち上げる。 小銭がやり取りされ飼われていく親指。5女も涙を浮かべて恐れながらある考えにいたる。 ……このニンゲンさんが飼ってくれるレチュ? そうなれば、話は違う。ダンボールの隅から動くと、盛んにアピールを始めた。とはいえ、何をしていいかわからない。 取り残されるよりはマシ、と動き回り、手を振り回す。媚をする。 やがて5女に目を付けた少年が手を伸ばす。大きくて暖かい手。 代金を払って店を離れる少年を、5女は見上げる。 ……レチューン、よろしくお願いしますニンゲンさん♪ 精一杯の挨拶をする。それに気づいたか、少年は笑顔をうかべて喜んでいる。 もちろん、互いの言葉は通じていない。 「お前は強そうだなぁ。今年は勝たせてくれよ」 10人ばかりの少年たちは親指を2、3匹買うと、神社の裏手に回った。 他に人ももおらず、雑木林と神社の間にはすでに4人の少年がいるだけだ。 「そろったか?よし、んっじゃはじめようか!」 近所の子供たちはそれぞれが親指を持ち寄る。5女が少年の手の中で回りを見渡すと、 姉妹の長女・次女・4女・7女がいた。何事かわからず、震えている。 「あー、実装石諸君、本日は双葉コロシアムへようこそ!ここで君たちは命がけの勝負をしてもらう! 強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ!敗者には死、あるのみ」 司会役らしい少年が、リンガルを使ってしゃべる。 のりのりの司会役をポカン、と見上げる親指たちにニヤニヤする少年たち。 「あー今年もこいつら分かってねえ」 「そりゃそうだ、去年のやつらじゃないし」 「そうだけど、いい加減分かってほしいぜ」 「ちょwwwww。逃げ出したのを全部踏み潰したやつが言っていい言葉じゃないw」 「ルールは簡単だ、一対一の殺し合いをしてもらう。まあ完全に相手を殺すのはお前らじゃ無理だから、 審判が判断する。負けたやつは飼い主が好きにしていいが、だいたい潰される。勝てばご褒美もあるから、 がんばってくれたまえ!」 まだ、親指たちはわからない。しかしそれも想定の範囲内。 司会役は1匹の親指を出した。 「みんなで金出して正解だったな」 「そうだよな、こいつら実際に見せないと理解できないらしいし」 おもむろに親指の頭巾を奪う。 「レジャアアアアアアアアアアアアアア!」 奪われた親指が悲鳴をあげ、見ている他の親指たちも続く。 前掛けが奪われ、服は引き裂かれる。 手の上で裸実装にされ呆然としていた。 「と、このように言う事を聞かない子は罰があります」 命と等しい服を奪う行為に、親指たちは声も出ない。 追い討ちをかけるように、司会役は親指の髪に手をかけた。 悲鳴は見ているほうが先に上がった。 髪をつかませた見せしめ実装は、服を失ったショックで反応が鈍かった。 だが、前髪に手をかけられると、レヒャァァッァァ!と甲高く泣いてかばう。 「とらないでレチィ!とらないでレチィ!ママからもらた大事な髪なのレヒュ!とられたら元に戻らない、戻らないレチューーーーー!!!!」 が、簡単に前髪が引き抜かれ、後ろ髪も抜かれる。司会役は演出なのか、抜いた髪をばっと撒く。 「戦わなかったり手を抜くと、こういう目にあいまーす。棄権は一切認められませんー」 「レヒャァ!禿裸は嫌レヒャァ!」 「髪はとらないでレヒャァ!服は取らないでレヒャァー!!!」 「言う事聞くテチャ!なんでもするレヒャア!」 恐慌寸前の親指たち。 まさかいきなり暴力を振るわれるとは思いもしなかったのだろう。 5女も想像できない事態にガクガクと震えていた。 「では2007年双葉コロシアムを開催します!」 ************************************* 2匹の親指が地面に置かれた。なにもない、ただの地面だ。一応直径1mほどの円が棒で書かれているが、 身長が5センチ程度の彼女らにとっては途方も無い大きさだ。うっかり出てしまう心配はない。むしろ、 観衆である少年らをこれ以上近づけない目的と言える。 選手のはずの2匹は震えて涙を流すばかりで動かない。 いきなり戦え、と言われてもまだ実感がわかないのだ。ただ言う事を聞かないと禿裸にされる恐怖で震えている。 少年たちは彼女らを囲んではやし立てる。 「はやく戦えよ!」 「実装キックだ!実装パンチだ!」 「噛みつけよ、バーカ」 1匹がまわりを見渡すと、大きなニンゲンが手を叩きわめいている。たまらず、一応飼い主だろうと認識している少年の 足元へ逃げ込んだ。 ……無理テチュニンゲンさぁん!怖いレチャァァ!! 飼い主はしゃがみこむと、右手を親指の前へ差し出す。 助かった、また持ち上げてもらえるとおもった瞬間、デコピンが彼女の顔面を打った。 彼女は吹っ飛んで円の中央に返された。血まみれの顔、兎口が裂け、歯が2本、落ちる。 「レヒャァァァァァァァァ!!!!!!!」 「棄権は認めないっつってんだろが!300円払ったんだ、死ぬ気で戦え!!!!!!!!」 怒鳴り声にさらに泣く親指。 司会役が近くに見世物実装をもっていく。禿裸で滂沱の涙を流す見世物。 リンガル越しに司会が笑みで言い放つ。 「次は髪か服だぞー?」 「レヒャァ!」 違う種類の悲鳴を上げると、血を滴らせながら相手の親指に向かう。 「レヒャ」「レジャ」 二匹がぶつかり、重なり合って倒れる。 「ま、待つレチャァ!」 下になった親指は両手を挙げた。 「禿裸はイヤレチャァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」 一気呵成に、乗りかかった親指が殴りかかる。ペチペチ、と力の無い打撃。しかし殴られるほうも儚い親指、 悲鳴をあげ顔が見る見る潰れていった。殴るほうも手が歪み血がにじむ。 弱者対弱者の殺し合いは5分ばかりつづげられた。 「よーし、ストップ!」 審判役の少年が静止した。2匹とも興奮しているが、もう息が上がってほとんど動けない。 終始、乗りあがった親指が下の親指を殴っておわった。 「勝者!小林ー!」 わっと歓声が上がった。判定で勝負がついたのだ。 「よくやったぞ、お前」 小林と呼ばれた少年はポケットから金平糖を出して与えた。興奮さめやらぬ親指だが、甘い香りに誘われてなめてみる。 「レチャァ!甘いレチャア!」 「勝てばご褒美をやるからな、がんばれよ」 生まれて初めての甘味に、親指は必死になって舐めた。 「くそが、あっさり負けやがって!殴られっぱなしかよ、弱すぎだ」 負けた少年は立ち上がれない親指を持ち上げた。顔は歪んで声も小さい。 ……レ、レチャ。ママ…痛い、痛いレチャ。 まだ親実装の温もりを覚えている親指は、あまりに遠い親に助けを求めた。 他に助けてくれるものはいないのだから、まわりには悪意をもつ存在しかいないのだから。 「ママ、ママァ!」 「お前はいらない」 少年は親指を握り締めたまま、高々と持ち上げた。 何事か、と親指たちの視線が集まる。持ち上げられた敗者親指は、運悪く何がされるのか察してしまった。 目をむいて叫ぶ。 「まだ死にたくないレチャァーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 円の真ん中に、親指は叩きつけられ緑と赤のシミが小さく爆ぜる音とともに広がる。 「「「「「「レヒャァァァァ!」」」」」」 見ている親指は今日何度目かの悲鳴を上げた。 そして、一番頭の悪い仔も理解した。これは殺し合いなのだ、と。 戦わなければ制裁され、負けても容赦のない制裁しかないのだ、と。 彼女らは生後3日。 3日目にして命を賭けた戦いを強要された。 「よしいけ、スーパーグリーン!」 「叩き潰せハイエメラルド!」 少年たちはおもちゃに仮初めの名を与えた。実装石にとって命名されるということは ……私は特別な存在レチィ と自覚させる、生涯を通じてのイベントだ。 だがまさか殺し合いの場でそれを与えられるとは思わなかっただろう。 グリーンが恐る恐るエメラルドを叩たく。叩かれた方は「レチャッ」と泣くが、 この世の誰も救いの手を差し伸べてくれないのだと理解し、 それ以上泣く代わりに思いっきりグリーンを叩く。 叩く、叩かれる、叩く、叩かれる……。 傍目にはレチャレチャ、レチャレチャとじゃれ合っている様だ。 非力な親指だが涙を浮かべ、死にたくない一心で相手を叩く。 「死にたくないレチィ!」 「私も死にたくないレチャァ!」 兎口を開いて歯をむき出しにしてわめく親指たち。 生への渇望から、全力を込めて相手を叩いた。 叩くたびに相手の涙と汗が飛ぶ。 叩かれるたびに自分の涙と汗が飛ぶ。 「お前が死ぬレチャ!」 「お前こそ死ねレチャア!」 交互に叩いていると、顔や手から血がにじみ、やがて返り血と流血で赤く染まり始めた。 エメラルドが殴ろうとして、足を滑らせる。もともと頭部がでかい親指だ、派手に転倒すると すかさずグリーンが蹴りを入れた。ペチペチと腹部に蹴りを入れられ、エメラルドが甲高い悲鳴を出す。 「死ね!!!!! 死ねレチャ!死ねレチャ!死ねレチャ!死ね!死ね!死ねレチャアーーーーーーー!」 黙って蹴ればいいのだがそこは親指実装、無駄な体力を使って息があがっていく。 しかしエメラルドに反撃の余力は無かった、ペチペチ蹴られるたび、兎口から血が滴る。 「……ママ、痛いレチュ、ママァ!!」 「お前は死ぬレチュ!私は生きてシアワセになるレチャァァァ!」 一方的な勝負になった。倒れて親に救いを求めるエメラルドにグリーンがけりつけるだけ。 審判がグリーンの勝利を宣言すると、飼い主たちが両者を引き離した。引き離される寸前まで、グリーンはけり続けた。 蹴れば蹴るだけ自分が助かる、と思って。 「お前、がんばったよ。途中まで良かったからなぁ」 ぼろぼろのエメラルドが苦痛と恐怖で震えているのを、飼い主が手のひらに座らせて、頭をなでる。 ……レ、レチュ?殺さないレチュ? ガタガタ震えていたエメラルドも、少年の肌の温かみに気持ちを落ち着かせた。 「おーい、なにか体罰しないと見せしめにならないぞ」 と司会役。そう、見せしめによって親指は死闘を演じるのだ。 下手に温情をかけては勝負にならない。 そうだった、と少年、安心し始めたエメラルドを両手で挟んで押しつぶした。 レジャッ! 上下から圧力をかけられて、あっけなくエメラルドは潰された。 背骨が折れ、内臓が破裂し、頭部が陥没した。そして、円の片隅にうち捨てられる。 ……レ、レチャ…… 瀕死のまま、エメラルドは放置された。 円の中心では次の試合が始められようとしていた。 否応無く彼女ら自身の命を賭けた戦いである、幼く儚く非力でも全力を尽くす。 レジャアアアアアア!!!!! レチュアァァァァーーーーーーー!!!!!! レチィィィィィ!!!!! ジャアァァァァァ!!!!! 負けたほうは、次々と闘技場のシミと化していった。必ずしも殺すとは決めていないが、エキサイトした少年は残酷だった。 5女は震え上がった。とても、勝てる自信が無い。だが、ふと思いついたことがある。 負けた仲間は殺されていくが、勝ったほうは大喜びの飼い主に迎えられ、おいしそうな金平糖をもらっているではないか。 勝てばご褒美をもらえるという司会役の言葉を思い出す。 おずおずと、レチレチ、レチレチと飼い主に語りかける。 「ん?どうしたシイ」 どうやらシイと名づけたらしい。親指は命名にきづかないまま、なんとか意思を伝えようとしていた。 どうも命乞いではないらしい、少年は司会役からリンガルを借りるとシイの言い分を聞いた。 「どうした、言いたいことがあるなら言えよ」 「レ!……ニンゲンさん、勝てばご褒美をくれるレチュ?」 「ああ、金平糖を準備してあるよ」 と準備した金平糖の詰まった袋を見せる。すばらく釘付けとなるシイだが、無理やり少年に向き直る。 「もし、私が勝ったら、ママと一緒に飼ってほしいレチュ……」 温和そうな少年だったが、口をつぐんだ。シイは心臓を爆発させるほどドキドキさせている。 あれだけママに人間の言う事を聞くよう言いつけられたのに、自分から要求してしまった。 ……でも、でもママとシアワセになるにはこれしかないレチュ 「いいよ。その代わり全部お前が勝ったらだよ?」 少年は気軽に答えると、リンガルを司会役に返す。 あまりに簡単に許されたので、ポカンと間抜けなシイ。だが、いまや勝てば、勝ち続ければママと暮らせるのだ。 勝とう。勝ってママと暮らそう。 決意するシイであったが、足元の闘技場では新たな敗者が命乞いもむなしくシミと化していた。 ************************************* 闘志を燃やすシイが闘技場におろされる。対戦者はすでに立っているものの、兎口からカチカチ歯を鳴らせるほど 怯えていた。 ……勝った シイは確信した、勝負にもならないであろう。 「死合い開始!!」 審判が手を叩くとシイがダッシュ……するよりさきに対戦者は逃げ出し、飼い主の少年のスニーカーにすがり付く。 「無理レチュ無理レチュ!!殺されちゃうレチューーーーー!」 仲間が滅茶苦茶になるまで殴り合う光景に、すっかり戦意を失っているようだ。 少年はふがいない親指をスニーカーから引き離すと 「お前には250円分使ってるんだ!絶対1勝くらいしろよ!次逃げ出したら、禿裸にして公園行きだ」 リンガルがないので意味は分からないが、殺意は十分伝わった。 「レヒャアァァァー」 絶望した声を上げた親指が闘技場に戻される。シイはレチレチと雄たけびを上げながら突進する。 「き、来たら駄目レチュ!!!!」 「死ねレチューーーーーーーー!」 会心の一撃が決まった!ペチッと。 すかさずシイの連打。ペチ、ペチ、ペチ、ペチ。 「レチャァァァァ」 防戦一方の弱虫親指、あちこち殴られて泣き出す。 1分もすると、力なく弱虫親指が倒れた。まるで太鼓を叩くように上から手を振り下ろすシイ。 「死ね!死ね!死ねレチューーー!」 「ママッ!……痛い、痛いレチュ、ママァ!!!ママ……ママ」 「お前は死ぬレチュ!かわりに私がママとシアワセに暮らすレチュ!」 ママと暮らす、という言葉に弱虫親指が反応した。体をひねって、シイの足に噛み付いた。 「レチャ!」 思わぬ反撃にシイがさがると、傷だらけの弱虫親指が立ち上がり 「私もママに会いたいレチューーーーーーーーーーーーーーーーー!」 と立ち向かってきた。 おお、と見ている少年たちから歓声。非力この上ない親指が殺しあうのは面白いが、試合自体が単調なのに 飽きがきていたのだ。まさか、ここから反撃するとは思わなかったのだ。 弱虫は果敢に反攻に転じた。 ペチ、とするどい一撃。よろめいたシイが見たのは、飼い主が失望も露にため息をしたことだ。 「レチュ!」 見捨てられる、ママに会えなくなる、とシイもここで奮起した。 喚声をあげて突進しなぐりかかる。たまたま、手が大きすぎる目にあたり、弱虫が絶叫。 右目がつぶれ、血が流れる。すかさずシイは首元に噛み付いて、一緒に倒れこむ。 ……死ね、早く死ねぇ!! ガクガクと痙攣する弱虫親指。噛み切られた首からはおびただしい流血。 審判はシイの勝利を宣言し、試合は終了した。 「よくやったぞシイ」 ティッシュで汚れを拭きながら大喜びの飼い主だった。これだけの好試合は今年になって初めてだ。 ヒュー、ヒュー 負けた親指は少しでも息としようと口を開閉させていたが、飼い主はその姿になおさら苛立つ。 「レ」 あっさりと踏み潰された。 シイは栄養ドリンクを飲まされながら次の試合に備えた。 闘技場では相変わらず死闘が続き、敗者は潰され勝者はご褒美をもらう。 「生き残れるレチュ、シアワセになれるレチュ!」 勝利で自信をつけたシイ、さらに闘志を燃やす。 「何言ってるレチュ?」 諦めきった声。横の少年の手に握られているのはシイの姉妹である。 「次女姉ちゃん!」 「5女ちゃん、殺し合いを続けたらいつかは殺されるレチュ。 勝っても最後は隣のケージのお姉ちゃんが言ったとおり、 ニンゲンは私たちなんてゴミとしか思ってないレチュ。おうちには今まで誰も帰っていないレチュ……」 「次女姉ちゃんはママの言いつけを忘れたレチュ?ニンゲンさんの言う事を聞かないと駄目レチュ!」 「……ニンゲンの言うとおりにして、たくさんの仲間が悲しいことされてるレチュ。目の前でされても分からないレチュ?」 ……確かに戦った半分は殺された。しかし、負けたからではないか。 「勝てばご褒美もらえるレチュ。ニンゲンさんにお願いしたら、ママと一緒に飼ってくれるて約束したレチュ!。良ければ次女姉ちゃんも」 頭を振る次女。 ……そんなことをしてくれる人間が殺し合いをさせるだろうか。約束を守るとしても、5女が勝てば次女が、次女が勝てば5女が 殺されてしまうのは明白。しかしそれを言っても分かる5女ではない。 「5女ちゃん、それに……傷つけあうのは悪いことレチュ」 「レチュゥゥゥ!!!!いまさら何を言うレチュ!これはすぐれた飼い実装を決める戦いレチュ、 それと私は5女ちゃんじゃないレチュ!シイレチュ!」 すっかり気分は飼い実装である。 次女は何もいえなくなり、不毛な会話を打ち切った。 ……長女姉ちゃんたちは殺されたレチュ、私たちだけが助かるわけないレチュ ************************************* まったく無意味に何匹も親指実装が殺されていった。 泣こうが喚こうが仲間と殺し合うか、人間に殺されるか。 わずかに残っていた仲間意識など跡形も無い、ただ生き残るため親指実装は殺しあう。 シイは殺し合いの中でその技術を高めた。他愛も無いレベルでだが、おかげで最後の5匹にまで生き残ることができた。 その5匹の中に次女も含まれている、彼女は幸運に恵まれてここまで生きていられた。 「よーし、最後はロワイヤルバトルだ。5匹同時に戦う、生き残った奴が勝者だ!」 シイは試合開始と同時に突進した。迷わず1匹を押し倒すと後は殴りまくる。 押し倒された親指は、精魂尽き果てたのか、テェェェンと泣いているがそれに悲鳴が混じり、血が混じる。 審判がシイの勝利を宣言し、負けた親指を闘技場から引っ張り出した。 「こ、殺さないで、殺さないでレチュアッ!」 飼い主の少年が容赦なくシミにしてしまう。 その間にも、他の1匹を倒した親指をシイが押し倒して殴りつける。 勝敗が決し、少年が手を伸ばすと負けた親指は手足をでたらめに動かしてもがいた。 「……チャ!駄目レチャアッ!……私を殺したら駄目レチャァァァァァァ!!!!!! ママ!ママ……助けてママァ!!!!」 敗者が頭から地面に叩きつけられるころ、シイは次女と対峙していた。 次女はこの決勝戦で戦わずにすんでいたので余力がある、たいしてシイは連戦で息が上がっていて 急には戦えない。 このしばしの時間、次女は必死に説得を試みた。 「5女ちゃん、もうやめようレチ。……殺しあったってニンゲンを楽しませるだけレチ 私たちは姉妹レチ、なんとか二人で助かるレチ」 「次女姉ちゃん……」 全身汗だくだが荒い息が収まりつつあるシイ。 妹に背中を向けて、少年たちにレチレチ語りだす次女。 「ニンゲンさん……。この仔と私は姉妹レチ。もう殺し合いはしたくないレチ。 どうしてもというなら……私とこの5女ちゃんを殺して欲しいレチ」 「ん?何言ってんのコイツ」 リンガルのない少年の一人が審判を見ると、彼が通訳する。 「殺し合うくらいなら、姉妹でまとめて殺してくれ。だってコイツラ姉妹なんだと」 「へえ、優しい姉だねぇ」 「うちのとえらい違いだ」 「私たちは殺しあうのはイヤレチ、もう、イヤレチ。 知らない相手でもイヤなのに姉妹で殺しあうなんて耐えられないレチ。 私たちもニンゲンさんと同じように家族が大切レチ……」 目に涙を浮かべ、独り言を続けた。 「……ママに会いたいレチィ」 少年たちの輪も静かになっていた。 商品として買った実装だが、こうしてそれなりに知性ある会話を聞けば、見方も変わる。 だれがか、何か言おうとした瞬間、それは起こった。 シイが次女を背後から襲い掛かる。いつものように体当たりしてのしかかり、滅多やたらに拳を振るう。 「隙ありレチィ!!!!!次女姉ちゃんは甘すぎレチャア!!」 ためらいも無い殴打を防ぎきれず、次女のあちこちがへこみ、血が出る。 「やめる、やめるレチャア!5女ちゃぁぁん!」 「……!」 姉の一声に、シイの顔色が変わる。 「5女じゃないレチィ!私はシイレチャア!飼い実装レチャア!」 殴打が激しくなる一方だ。 誰もがこのまま次女がやられると思ったが、審判の少年は違った。 なぜか今までのようにジャッジしない。不審な視線を浴びながら黙ってみている。 不審なのは、シイもだ。いつものように勝利を宣言してくれない。 おかげで殴打がつづき、呼吸もままならないし頭はクラクラだ。 「いい加減…!」 シイが審判に文句を言う瞬間、ペチ、と下からの一撃。あごに食らい、ぽてりと地面に沈むシイ。 シイをどけると次女が打撃で傷だらけの体で立ち上がる。 「お願いレチ、もうやめさせて欲しいレチィ」 シイが連戦で体力が衰えたのに比べて、次女は温存できていたのだ。 それでもぎりぎりまで手を出さなかった。審判はそれを見切って判定しなかったのだ。 満身創痍でありながら語り続ける次女。 「この仔も本当は優しい仔レチ、ママに会いたい一心で乱暴してるだけレチ…… もしママに会わせてくれるなら、なんでもお礼するレチィ」 「こいつらの親って、どこかな」 「飼育場だよ、そこでこいつらは大量に生まれてくる。この前ふたばTVでやってた」 「生まれてすぐ親から引き離されるんだってな」 「へえ……。かわいそうだなそれって」 妙なことに少年たちの中で同情心が広がった。 次女の真摯な姿勢が受け入れられたのだ。 「なあ、親元に帰すことって出来るかな?」 「わかんないよ。でも調べて飼育場に聞けば、親実装を売ってくれるかも知れない。 実装を売るのが商売だから、不可能じゃないかも」 「たしか県内に飼育場があるはずだよ」 少年の一人が次女の顔を覗き込む。 「……わかんないけど、ママに会わせてやれるかも」 「…レ!ありがとうレチュ!ありが」 突如、次女の首筋から血が噴出し 語りかけた少年の顔にも数滴飛び散った 「死ぬのはお前レチ!死ね!死ねレチィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」 シイが背後から次女の首に深々と噛み付いたのだ。 声も出せず、大きな目だけで妹を見る次女。 おびただしい出血とショックで体が動かないのか、ただ血涙を流しながら痙攣している。 ゆっくりと両膝をつき地面に伏せる次女だが、シイはまったく力を弱めない。 (死ね! 死ねレチィ! ママと暮らすのは私だけで十分レチィ!) 生来そうした性格なのか、あるいは極限状態で追い詰められていたのか。 シイはわが身しか考えられない。 噛み付いて数分。次女はギョロリとした目で妹を見たまま動かなくなった。 ハーハーとシイは息を大きく吐きながら、姉を見下ろす。 勝った。とうとう勝った。 シイは興奮を抑えられず飼い主の少年を見上げた、口元を姉の血で汚したまま。 「勝ったレチュ!こいつを殺したレチュ!これで私は幸せになれるレチュ!」 空気を読まないまま、飛び跳ねるシイ。姉の死体を蹴飛ばし、踏みつけて上に立つ。 「…こいつ、どうする?」 誰かの声。 「俺が、始末するよ」 顔にわずかな血をつけたまま、シイの飼い主がそれ以上言わずに前に出て右手でシイをつかみ上げる。 持ち上げられながら、シイは体を揺すって喜びを味わっている。 「バカな奴を殺したおかげで私は幸せレチュ! バカな奴らはみんな死んだレチュ!」 ご褒美に頭を撫でられるだろうか。それとも金平糖だろうか。 シイがそんな期待で飼い主をみると、硬い表情にぶつかる。 腕がたかだかと持ち上がる。 まるでさっき負けた親指を地面に叩きつけた時のように。 はじめてシイは自分がどうされるか気づいた。 気づいてしまった。 「ちょ、ちょっと待つレチ…待つレチャァァァァァーーーーー!!!!!!!!!!!!! !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ************************************* 私がシイを殺したのは怒りだったのか、子供なりのけじめだったのか今でははっきりしない。 ただそれ以来、実装石を買う事がなくなった。 それまでは気持ちの悪いなまもの、としか見ていなかったのだが調べてみると、かなりの個体は 賢さはともかく優しさはそれなりに備えているらしい。 そうしたものが日々莫大な数が死んでいく。 それを保護しろとかは思わない。 立場ある人間としては限りある予算と人材をまずは市民のために有効活用する義務があるのだから。 だが、やり切れない思いが無いといえば嘘だろう。 ドアをノックする音に続いて、秘書室長が部屋に入ってきた。 いくつかの懸案事項の報告を正確にするこの部下を私は気に入っている。 「あと、市長、双葉児童公園でまた愛護派が餌付けしているようです。 この調子ですと秋には限界数を超えて破綻するかと思われます。 実装石対策係では最終的な解決を図る準備をはじめました。 第三/四半期の予算枠で十分賄える規模です」 野良への餌付け、異常繁殖、駆除、というプロセスは私の市長就任以前から続いている。 ふと思いあたることがある。 「室長、お子さんの具合はどうかね」 私的なことは日ごろいわないせいか、少し室長はとまどったがすぐ笑みを浮かべる。 「おかげ様で元気に夏を乗り切れそうです、この間も夏祭りに出かけましたよ」 もっとも溜まった宿題をこなすのに一波乱ありそうですが、と苦笑した。 「夏祭りか、実は私は子供のころ夏祭りで親指実装を勝ってよく勝負させたものだよ」 「ええ、私もしましたよ。しかし今思えば、随分とまあ残酷なことをしたものです」 「そうだ、誰だって最後はそう思うんじゃないかな。それが成長と言うものだ」 餌付けによって結局大きな悲劇を呼ぶ連中は、暑い夏にそうした経験をしなかったのだろうか。 部下を下がらせ、冷たい麦茶を飲み干すと私は窓際に立って外の風景を眺めると そこには残り少ない夏を精一杯楽しもうと、駆けていく子供たちの姿があった。 END

| 1 Re: Name:匿名石 2016/09/22-00:39:10 No:00002537[申告] |
| 実装石の憐れさ、心優しい個体、糞蟲ではないが悪い結果しかもたらさない盲目的行動、人間側のせつなさ
すべてがつまった日常シリーズで一番好きなスクだ |
| 2 Re: Name:匿名石 2020/05/26-23:16:55 No:00006248[申告] |
| 人間の身勝手さが詰まってていいね。 |