"迫る黒船、海外産実装石の脅威" ワールドビ実ネスサテライトでそんなロゴが映った 海外産実装石? へー、海外でも実装石を作ってるのか 俺はチャンネルをそのままにし できたてのカフェオレを楽しんだ まずはアメリカの牧場を見てもらおう そう言って映し出されたのは草が一本も生えてない大地だった 塩害によって草木の生えなくなってしまった不毛の大地を再利用するため そこで実装石を育てているらしい 柵の中に100匹近い実装石が放牧されていて、どの実装石も裸だった 「あいつらはすぐ服を汚しちまうから、うちは出荷の時に服を着せてるのさ」 カーボーイハットを被り、立派な口ひげを生やした恰幅の良い牧場主が答える 与えられている水は汲み置きの赤土混じりの水で給水所となっているドラム缶の前まで来ては 実装石たちは赤土が底に沈殿するのを待っている 餌はオートミールとでも言うのだろうか、ドロドロしたおかゆに似た食べ物を手につけてはしゃぶっている 牧場主が人間も食べれるんだぜと手でひょいとすくって舐めてみる レポーターも真似をするが、味が無いと凄く不味そうな顔をした カメラは次にアメリカの実装石加工工場を映す さっきとは違い。服を着た実装石にガンガン白い薬品を振りかけていく かけられる前は擦り傷が一杯だった実装石の頬が、薬品をかけると新鮮なオレンジのように光沢のあるものに変わっていた この薬品は大三無難だろうか、俺がそう思っていると工場の責任者がレポートに答えていた 「日本政府がつくったガイドラインに添って、安全な実装石を生産しています あの薬品は日本でも使われており、実装石にも人体にも害はありません」 その割には薬品をかけられ苦しそうに咳き込んでいる実装石もいるし 素人目にもアレは死んでるだろと思えるほどグッタリした実装石もいた 次にカメラはフランスの実装牧場を映す 好青年そうな若者が林の中を歩きながらレポーターに解説する 「この林は実装紅、実蒼石、実装雛を混合して飼ってるんだ。違う種類の実装同士を飼う時は うちみたいに他の実装に慣れさせてる所で買った方がいいね」 つぎにレポーターと若者は違う林にはいる 「ここは実装石の林さ。さすがに実蒼石と一緒には飼えないからね」 そう言って口笛を鳴らすと何匹かの実装石が若者の周りに集まってきた それに向かって若者は餌を投げてやる 「こうやって人間にも慣れさせないとね」 笑顔で実装石に餌をやる若者がフェードアウトして 次は中国の工場が映される 実装石が檻に閉じ込められ、強制妊娠をさせられては仔実装を生んでいる 「日本で売れるのは主に仔実装だ。中国は日本と近いからね。生まれてすぐを提供できるよ」 目元にたくさんのシワを作った工場長が手振り身振りを交え中国産実装石の宣伝をする しかし、なぜか、中国の工場の中はあまり映されることが無く スタジオに戻った 専門家が最近の実装石の主な産地と書かれたボードを出してくる 一位はまだ国産だが、二位は中国、三位はロシアとなっている 「社会主義国は実装石を労働力として利用してきたので、比較的実装石の量産体制もできている。あとは品質ですね」 「日本の実装石はまだ世界でトップの品質です」 「今後はアメリカやオーストラリアなど広大な土地を持つ国がシェアを拡大していくでしょう」 などと語っている 次はトレンド蛆ちゃんです ちょうどCMになったので俺はカフェオレをもう一杯用意しにキッチンに行った 「あとがき」 人気有名占い師に国産の実装石は薬品で強制的に妊娠させている!!とか指摘されて 実装石業界も大変だそうです 骨休め的なスクになれば幸いです
