タイトル:【虐】 通勤(1/2)
ファイル:sc1027.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3454 レス数:0
初投稿日時:2007/07/16-07:40:14修正日時:2007/07/16-07:40:14
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トントントントントントントントントントン…

朝。
延々と続く謎の不快な音に俺は1LDKの賃貸アパートで何時ものように目を覚ます。
謎の、いや違うなどうせ何時ものあれだ。

起き上がり、カーテンを開けると、やはり実装石が窓に貼り付いてガラスを叩いて居た。
最近毎日のように実装石が朝窓を叩いているのだ。
アパートの2階だというのに何処から上がってくるのやら。

俺がカーテンを開けたことで実装石の方からも俺が見え、より激しくガラスを叩く。
何かを叫んでいるようだが、防音ガラスなので聞こえない。
そもそもこいつらがどう叫んでいるかなんて今は興味はない。

「デスッ!デスッ!」
ロックを外し窓を開けると窓を叩いて居た実装石が歓喜の声を上げ飛び跳ねる。
「デッ?デ、デジャァァァァァーーーー!!」
そんな実装石の頭を俺は鷲掴みにし———空に全力で放り投げる。
いい声を上げて15・・・20mほど飛んでいった実装石は、アパートの横の道にドチャリと音を立てて落ちた。
ここからでは見えないのが残念だが、恐らく潰れて死んだだろう。

さて、本来の予定より大分早く起きてしまったが、たまには早く会社に行くのも良いだろう。
顔を洗い、服を着替え、新聞を取りに行き、
世辞にも上手いとは言えない料理の腕で味噌汁と目玉焼きを作り平らげ、出掛ける準備をした。

戸締りをして家から出ると、隣人の飼い実装が隣のポストから新聞を取ろうとしていた。
良く飼い慣らされているが、俺は根本的に実装石が嫌いな為、そいつを睨みつける。
すると飼い実装は口元に手をやり「デププ」と笑う。
流石の俺も飼い実装には手を出せない事が分かっているのだ、朝から益々不愉快だ。

カンカンカン、と鉄の階段を降り、錆びたアパートの門をギィと開けて道に出る。
すると向かいの一軒家の前に引越し業者のトラックが止まっていた。
そういえば今日引っ越すとかそんな話を聞いたような気もするな。
そんな事を思いながらトラックの横を前から後ろへと歩いていくと、
後ろに恐らくは先程の実装石が、頭と左半身を潰れて死んでいた。
虚しく虚空に伸びる手を見る限り、落下時に重傷を負いトラックに轢殺されたようだ。
タイヤに潰されたと思われる頭部には砕けた偽石が覗いていた。

さて何時も通り駅へ向かうバス停へ行くのだが、その途中には公園がある。
この公園にはやはり野良実装石が大量に住み着いている。
毎朝前を通ると飼ってくれ飼ってくれと絡んでくるのだ。
勿論、何時もは無視、いや、居る事を意識せず絡んでくる実装石どもを踏み潰しながら通っている。

公園の前に差し掛かるとやはり何時も通りわらわらと実装石どもが出てきて、俺の足元に集まった。
何時もは見る余裕も無い携帯のリンガルツールを足を止めて起動して、翻訳を見てみる事にした。

「デスゥ〜ン、デッスデスゥ〜♪」-「こんなにカワイイワタシを飼わないなんて許さないデスゥ〜♪」

などと当然の如く自惚れたような事を言っている奴が多い中・・・。

「テチュウ、テチー、テチュチューン」-「ママに言われたとおりニンゲンの足にしがみ付いたテチー」
「テチーッテチュテチュ」-「ワタチタチとママを飼うテチュ」
「デスデッスデスデスゥン!!」-「よくやったデス、そのままそのバカニンゲンに媚びるデスゥ!!」

足元にしがみ付く仔実装2匹と横で騒ぐ実装石の翻訳だ、恐らく親子なのだろう。

続く(1/2)

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