タイトル:いかれ女の実装石4 完結
ファイル:いかれ女の実装石4.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:2601 レス数:0
初投稿日時:2007/07/08-01:36:39修正日時:2007/07/08-01:36:39
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                                  「いかれ女の実装石4」







『帰れ!実装光り教団だぁ・・そんな不気味な宗教に興味ないんだ』

また断られた今日は何回目かな、それでもご主人様は諦めない。

『お話だけでも良いんです、今この世界は危機に瀕しています』
『あぁ良いですか、人間の横暴に全世界の実装石が・・・あっ!』

『いい加減にしろ!このきちがいが!』バシヤッ!

いきなり塩をぶつけられた、驚いたご主人様は目をつぶって声をあげた。
拍子に何かにつまずいて尻餅をついてしまう。

『へへ、また駄目だったねミミ』

恥ずかしそうに笑うご主人様はまるで子供の様だ、前のご主人様からは考えられない。
こんな時はチッとかケッとか言って、糞ヤローとかって言葉が続く筈なのに。

毎日ご主人様はミミを連れて、ふきょうかつどうに明け暮れている。
でもどこに行ってもまともに相手をしてくれない。
今日も夕暮れまで頑張ってるのに、けいやくって言うのが全然貰えない。


あの日をきっかけに、ご主人様は変わってしまった。
ミミの家に沢山の人がやってきて、ご主人様を囲んで呪文を唱え始めた。
みんなミミと同じ緑の服を着て「デスゥ・デスデス」って言葉を一心不乱に叫んでいた。

ミミは怖くて人形のミーを抱えてダンボールの中で震えた。
いつまでもいつまでも呪文が続くから、ミミはダンボールから少しだけ顔を出して覗いてみた。

緑色の人間の背中がいっぱい見える、みんな座ってるのに真ん中で太った男だけ立っていた。
ミミはその太った奴が嫌い、なぜだか理由は分からないけど、とにかく大嫌い。
アイツの事をデブってミミは読んでる、デブの癖に偉そうだから、きっと悪い奴に違いない。
ハゲでデブで顔にたくさんブツブツがある、見てるだけで気味が悪かった。


 ご主人様は立ち上がると次の家に向かった、ミミは慌てて追いかけた。
心配で心配でしょうがなかった、どこかおかしいけど今のご主人様は優しくて好きだから。



 

                △




大きな建物にご主人様はミミを連れてくると、大きな建物の大きな部屋に入った。
いっぱいニンゲンさんや実装石が集まって来る、ミミ達も端っこに座った。

するとあのデブが偉そうにみんなの前までよたよた歩いて来ると、偉そうに話を始めた。
デブはけいやくをいっぱい取ると偉くなれるって言う。
実装石のミミもけいやくをいっぱい取れば、ニンゲンさんみたいに偉くなれるのだろうか。

けいやくをいっぱい取った人が何人かデブの横に呼ばれた。
デブはその人達をいっぱい褒めると、偉くなるしょうじょうって紙を渡した。
貰った人が泣いて喜んでいる、ミミはあの紙が凄いと思った。
だってあんな紙一枚でニンゲンが泣いたんだから、きっと偉くなる方法が書いてあるんだ。

ミミはご主人様の服を引っ張って聞いて見た。

「ご主人様もあの紙、欲しいデス?」

ご主人様は困った顔をすると『私には神様がいるの、あんな紙切れなんかどうで良いよ』って答えた。

神様ってそんなに偉いんだ、でも??
あのデブと神様ってどっちが偉いんだろう。
考えたけどデブが神様より偉いわけない、だってアイツはデブなんだから。



実装石をかたどった人形を飾ると、暗い部屋の中でろうそくだけを付けた。
みんな黒い本を読んでぶつぶつ言い続けている。

ミミもご主人様の横で訳が分からないけど、手を合わせて呪文を唱える振りをした。
目をつぶってデスデスって何度も何度も繰り返して・・・





                 △




今日はけいやくが二つも取れた、ご主人様はご機嫌でミミも嬉しかった。

ピンポーン♪

ご主人様の話だと狙いを変えれば簡単だって、今までは大きな家ばかり訪問していた。
今は貸アパートを狙って訪問してる、そういった所は一人で住んでる人が多いから。
そんな人は寂しがりやだから話を聞いてくれるって。
良く考えたらご主人様もそうなんじゃ無いかなって・・・・。

ガチャ

扉を開けたのは若い男の人だった、ご主人様に驚いているみたいだ。

『あ、あの御用は何でしょうか』

すかさずご主人様は『とりあえず玄関で良いですから、入れて貰えますか』って言った、最近はいつもそうだ。

男の人が『どうぞ』って中に入れてくれると、ご主人様は勝手に玄関に腰掛けた。
ご主人様はニコニコするだけで何も話さない、男の人がじれて話しかけてきた。

『もう一度お聞きしますが、どう言ったご用件でしょうか』

ご主人様はまだけいやくの事は話さない。

『私はミカって言うんですよ、失礼ですがあなたのお名前は?』

『はぁ?山下幸一ですが』

するとご主人様は馴れ馴れしく男の人に声をかけた。

『幸一さん、良い名前ですね、私の事はミカって呼んで下さい』
『さぁ、呼んで下さいなコ・ウ・イ・チ・さ・ん』

男の人は首を傾げたが、恥ずかしそうに『ミカさん』って呼んだ。
ご主人様は暫く世間話や男の人と身の上話をしながら、色んな事を話してすぐに仲良くなった。
それでもけいやくの事は話さない、わざとらしくたまに困った顔をする以外は。

男の人がその表情に気が付くと聞いてきた。

『何か困りごとでもあるんですか』

今まではご主人様がそう聞いて来たのに、今は反対になっている。

『すいません、本当は実装光り教団からやってきたんです』
『ノルマがあって、こなさないと叱られるんです』
『最初は幸一さんを入信させようと思っていたのですが、話してる内に他人とは思えなくなって・・
 お友達を入信させる訳には行きませんから』

立ち上がるとご主人様は、男の人をじっと見つめた。
目には涙を溜めて今にも泣き出しそうだ。

すると男の人がご主人様の手を取って『話だけでも聞きたいですね』って言ってくれた。
この男も下心がみえみえ、ご主人様の言うカモって奴だ、これで今日はけいやく三つ取れそう。

『お部屋でお話したいわ、幸一さん』

ミミは男の部屋から出されてしまった、しょうがないから外で座って待っていた。
暫く待ってもご主人様は出てこない、いつもの事だけど一人で待ってると外が暗くなってくる。
ドアに背を持たれて空を見上げたら、空が暗くなり星が出てきた。

ご主人様は言っていた、神様は魔法が使えるんだって。
ミミ達実装石を使って呪文を唱えると、どんな病気もすぐに治る。
全ての呪文は実装石しだい、偽石が色んな事を叶えてくれる。

意味は分からないけど、ミミ達がいなきゃ何も出来ない。
なんだか偉くなった気分、背中を丸めてくすくす笑った。

背中から声がしてミミが立ち上がると、ドアが開いてご主人様が出てきた。
ミミは主人様を見上げて両手を上げた、ご主人様の顔が汗で光っている。
髪も少し乱れて、服のボタンも一つ外れていた。
ご主人様は真っ暗な空を見上げた後、ミミの手を取り『今日はもう終わりよ』って笑った。


『三件も契約が取れたお祝いよ、今夜はステーキにしましょ♪』


ミミは嬉しくてご主人様の手にしがみ付いた。




            
                △








今日は週に一回の大きな建物でみんなが集まる日だ。
ミミもご主人様に連れられて、いつもの場所に座った。
ご主人様は一度ミミを見下ろすと、回りを見渡した。

『フフン、回りを見てご覧ミミ、みんな私の事を見てるわ』
『今日はねぇ、ミミにも儀式があるのよ』
 

ご主人様のいう事には理由があった。
ここ数週間の間にご主人様の取ったけいやくがずば抜けて良かったからだ。
5週連続でしょうじょうを貰っている、みんなはご主人様の事を羨ましそうに見ていた。

連続すると偉さも変わってきて、今ご主人様は真ん中位だって言っていた。
今日貰えるとじょうそうぶって所に入れるらしい。

しかも今週のけいやくは一番多い、そしてけいやくを取るとほんぶからお金が沢山貰える。



いつもの様にデブが一段高くなってる所にやって来ると、いつもの様に偉そうに話し始めた。

デブは後ろにある変な人形と話し始めたかと思うと、こっちを向いて両手を上げた。

『今日は皆さんに、重大な発表があります』

そう言うと部屋の電気が消えた、辺りは真っ暗で何も見えなくなった。
回りの人達の不安そうな声が聞こえる、ご主人様を見上げてみたけどピクリとも動いてない。
まるで何かを待ってる様に、目だけが暗闇の中で光っていた。

パっと幾つかの光りが点いて動き回ると、その光りがご主人様に集中した。

『今日は悟りを開いた者がいます』
『解脱者ミカよ!壇上へ上がりなさい』

デブがご主人様の名前を呼んで、ご主人様は立ち上がった。

『さぁミミ、あなたも一緒よ』


ミミの手を引くと、ご主人様は回りの人を見下ろす様に歩いて行く。
光りが当たるご主人様の姿は、なんだか眩しくて神様みたい。
ミミはご主人様の中に神様が来てるんだと思った。

ご主人様はデブの前にひざまずいたので、ミミも同じ様にひざまずいた。
デブがご主人様にうやうやしく言った。

『汝の連れ合いである、実装石にひざまずきなさい』

ご主人様がミミに頭を下げた、ミミに頭を下げるなんてご主人様じゃ無いみたい。
ミミは嫌だなって思ったけど、ご主人様は更に頭を擦りつけた。

デブが更に続けた。
『汝よ良心のおもむくまま祈りなさい』
『許しを請うのです、実装石は全てを受け入れてくれるでしょう』

『ああ、今まで私は何て罪深い事をしていたのでしょう』
『罪深き私をお許し下さい・・・・』

ミミに謝るとご主人様の手には十字架のナイフが握られている。
無表情にミミを見ると、ナイフを振り上げた。
サッと刃を下に向ける持ち方に変えると、
そのままミミの胸目がけて、刺すと言うより押し切るように切り裂いた。

ブシャァァ!!


「デ、デ、デ、デヒャャァァァァァァァ!!」


いきなりミミの胸からお腹にナイフが滑り込む様に切れ目が入ると、
じわりと血が滲んで、すぐに縦一直線に血が噴出た。

ミミは大声をあげると、そのまま転がってのた打ち回った。
両手で傷を押さえたけど、ドクドクビュービュー手の間から血と腸が溢れ出てくる。

すると集まった人たちから、大きな歓声が沸き起こり。
その時になってミミもやっと気が付いた、これはご主人様が言っていたぎしきなんだって。

ご主人様が空ろな目でミミを見下ろしている。
もうご主人様の目にはミミは映っていない、見えるのはミミじゃなくて神様だ。


「な・・なんでデス?・・ミミはご主人様の・・・ご主人様の言う事聞いてたデス」


かすれる声でご主人様に聞いてみたけど、ご主人様は何も答えてくれない。
主人様は血まみれのミミの前で片膝を付くと、床に広がった血を手ですくい上げた。

『ミミ・・あなたは良い仔だから神様になれるのよ』
『私の願いをあなたは叶えてくれる・・・ミミの偽石でね』

ズボァ!!

ネチョリとした感触がお腹の中に感じると、ご主人様の手がミミのお腹をまさぐっていた。

「デヒ!デヒ!ア・アアァ・・ゴフゥッ!やめてデス・・お腹から手を抜いて・・・デス」

ご主人様はお腹の中で手を握り締めると、そのままの形で無理やりお腹から引き抜いた。
ミミはご主人様の腕を掴んで、頭をいやいやって振ったけどご主人様は聞いてくれない。


薄れる意識の中で見たのは、ご主人様が血のこびり付いたミミの偽石を持って笑っている姿だった。
その偽石を変な人形の前まで持ってくると、両足をひざまずき恍惚の表情で何かを祈っていた。






                  △








デスッ!!

偽石を抜き取られた後もミミは死ななかった。
勢い良く目を覚ますと、ミミはご主人様のベッドに寝ていた。

『あら?起きたのミミ』

ご主人様の声が聞こえる、機嫌も良さそうだ。

自分のお腹を見ると、切れ目がまだしっかりと残っている。
動くと血がじわりと滲んでくる。
偽石を抜き取られたからだろうか、治りも凄く遅い。


『ほら、これがミミの偽石よ』

ミミの所まで踊る様に歩いて来ると、胸の中から何かを出した。
チェーンに吊るされた小さな茶色い瓶に、液体が入っている。
ご主人様はこの中にミミの偽石を入れてあると言った。

茶色い瓶に口付けをすると、『ウフフ』って笑った。


『このミミの偽石が入った瓶はね、願い事を一つだけ叶えてくれるのよ』
『でもね・・・その代償はミミの命なの』

ミミの命が代償?・・・

「ご主人様の願い事ってなんデス?」

首を捻るとご主人様が言った。

『うーん?そうねぇ、願い事は特にないわ』
『しいて言えばもう願い事は叶ったし』

ご主人様はミミの顔をじっと見ると、顎の下に手を伸ばして意味ありげに撫でた。

『私は神に遣える身になったのよ、あの素晴らしい列に私も並んだ』
『信者をもっともっと増やせばもっともっと私は神に近づけるの』
『ミミの腹を割くとき神は私に教えてくれた、沈黙の葬列が必要だって』

顎を撫でる手でミミの顔全体に滑らせると『神様はここにいるわ、絶えず私達を監視してるの』

小瓶を摘んでポチャポチャ振ると、液体の音と一緒に時折カチっとミミの偽石の音がした。






                     △





『えー本日の修行セミナーに集まって貰ったみなさん、
 これから一週間の間は修行漬けの日々が待っています』

デブがマイクを持って会場のみんなに、色々と演説をしている。
今日は実装石光り教団の集団セミナーだ、人間と一緒に実装石も修行を積まなければ行けない。
みんな高い修行料を払って参加している、このセミナーが終わればもれなくみんな一段だけ偉くなる。
偉くなるとお金を払う身から貰う側へと変わる、勿論ご主人様も今は貰う側だ。
みんなも偉くなる為なら目の色を変えて一生懸命だ。

そんな日が3日も続くと信者にも疲れから疲労や甘えが目立ち始めた。

『こんな修行は駄目ね、修練って意味を取り違えてるもの』

ご主人様の苛立ちがミミにも伝わってくると、何か底知れない不安がミミの頭によぎった。
こんな時のご主人様は後先考えずに、攻撃的で暴力的になる。

『こんな所で何やっても無駄、帰るわよミミ』

ミミの手を引くと、ご主人様は部屋を出ようとした。
すぐにデブとその取り巻きがご主人様の前でとうせんぼをする。

『どうしたんですかミカさん、アナタは責任ある立場の人ですよ』

デブに習って取り巻きたちも騒ぎ始めた。

『そうですよ、せっかく権力を行使できる立場に立ったのに、
 アナタはそれを捨てても良いんですか?』

『ちょっとばかり信者の獲得数が多いからって、良い気になってるんじゃないぞ』

騒ぐ取り巻きを抑えてデブが諭す様に話した。

『まぁまぁ皆さん落ち着いて、ミカさんはまだ日が浅いから色々と混乱しているようだ』

デブがご主人様の肩に手を伸ばした、するとご主人様はその手を振りほどき叫んだ。

『なにが神の使いよ!このデブが!!』
『良い事、あなた達の神は実装石じゃないのかしら、金の計算が偉いとでも思って!!』
『見なさいよ、あんたの実装石の顔を・・・あぁ汚らしい』

デブの足元にいる実装石はデブと同じでデブだった。
ご主人様に対して歯を剥き出しにして、威嚇声をあげている。

デブは弾かれた手を摩りながら、取り巻き達となにやら話していたけど、
ご主人様を睨みつけてぼそりと呟いた。

『しょうがありませんな・・・ミカさんはとても優秀な方だと思っていたのですが・・』
『また拡張員から始めて頂きますか、最初から修行のやり直しですな』

ご主人様の顔がみるみる赤くなると『こっちへ来なさい』ってミミの手を引っ張った。
壇上に上がりみんなの前に来ると、ご主人様が叫んだ。


『皆さん私を見て下さい!!』

ご主人様は首に掛けてある、ミミの偽石の入った小瓶を取り出して頭上に上げると。
何百人のニンゲンと実装石が、ご主人様を無言で見上げた。

いきなり声が裏返ると、ご主人様の声が変わった。
『此処ヨリ先、神の声ナリ・・・』
『十ノ贄(ニエ)必要ナリ』

ご主人様の視線が、デブと取り巻きに向いた。
丁度ニンゲン5で実装石5の十の人数だ。

ご主人様は両手を胸で結びひざまずくと祈りの姿勢になる。
その姿はライトに照らし出されミミにも神々しく映った。


誰かが『神だ・・』って言った。
すると回りの人達の目の色が変わり、口々に『神に生贄を捧げよう』って言い始めた。

『落ち着いて下さい、神様の使途はあれではなく私です』デブが異変に気付いて壇上に上がり必死になだめた。

その言葉が引き金になって、みんなが壇上に殺到し始めた。
デブはみんなに抱えあげられて、憐れな声を上げている。
勿論一緒にいた取り巻きやその実装石も、壇の中央に引き摺られて来る。

実装石達は涙を流し糞をブリブリ漏らしながら、恐怖に脅えてミミも可哀相だと感じた。
体中をみんなが押さえ付けている、もうデブも取り巻きも実装石達も動けなくなった。

『神は私に言いました、贄となる儀式をしなさいと』

ご主人様の声が戻っている、神様はご主人様からはなれたんだ。

あの日ミミの偽石を取る為の十字架のナイフを手に持っている。
『さぁ不浄を払いましょう・・』ご主人様の手が頭上高く上がった。

『き・・貴様!いかれてる!いい加減にしろ!!』
『なにが神だ!そんなのいる訳がないだろう!!』

デブの言葉にみんなの目が怒りに変わったのが分かった。

『ギャァァァァッ!!』


ナイフが胸に刺さると、デブは涙を流して変な声を上げ続けた。
ご主人様もみんなもデブを取り囲み、呪文を唱えている。

ズシャァ!

刺さったナイフを引き下ろすと鋭い切れ目が入り、その切れ目からデブの内蔵がでろでろ出てきた。
黄色い脂が沢山浮いて、その中に鮮烈なピンク色の腸がはみ出ている。
デブは一生懸命その腸を手でかき集めていたけど、暫くすると力が抜けるように動かなくなった。

みんなはその様子を無言で見て、デブが死んだのを確認すると他のニンゲンや実装石を見た。

デジャ!デジャ!言いながら後ずさるその股間から大量の糞がパンコンしている。
ニンゲンもオシッコを漏らす奴や、実装石と一緒に糞をパンコンするものまでいた。

何百人のみんなはそいつらに群がると、次々に手に持ったナイフで体中を刺した。
壇上は血にまみれ糞と血の匂いと異常な熱気で、もう大変な有様だ。

全ての生贄がみんな死んでしまうと、みんなは壇上から降りてご主人様にひざまづいた。
『贄の儀式はまだ終わっていません』ご主人様は涼しい顔で、みんなを見下ろしし続けた。

『私達も神と同じ場所へ・・・』

みんなは各々自分の手に持ったナイフを頭上に抱え上げた。

『私達は神の元へ行くのです、まずはパートナーを・・』

沢山の実装石が殺されて行く、ミミは怖くなって壇上の幕へ隠れた。
辺りに実装石の悲鳴や、呻き声が響いてくる。
その声も段々と消えて来ると、ご主人様が話しだした。

『さぁ神の元ヘ・・・』

人間たちの呻き声が聞こえる・・・それも次第に聞こえなくなった。

ミミはやっと幕からご主人様の元へ恐る恐る近づいた。
しんと静まり返って辺りには血の匂いが充満する。

ご主人様を見上げると、ニヤリと笑った。

『クク♪神様なんかいるわけないだろう』

ミミは驚いて尻餅を付いた、この女は一体何を考えているのか分からない。

「ご、ご主人様・・みんなを騙したデスか?」

ミミを見下ろすご主人様の顔はとても嬉しそうだった。

『フン!こいつらキモイんだよ、前から気に入らなかったのよね』

『ちょっと演技したらこれだもんね』両手を広げていやらしい笑い顔を造った。

ミミはこの女が生きている事が信じられない。
何の為にみんなを殺さなければ行けないのだろう。
何の為にここでお祈りをしていたのだろう。

そもそもあんなに沢山殺したのに、自分はケロッとしている。




バシャ!バシャ!


頭が真っ白になってミミは何も考えられなくなった。
音に気が付くとご主人様が、ポリタンクの中身を辺りにぶちまけていた。

「な、何してるデス?」

ニヤニヤした顔で言った『全部キレイさっぱり燃やしちゃうのよ』って。

「なんて事するデス!!みんなが何やったって言うデスッ!!」

『何もやってないからむかつくのよね、こいつらなんて生きてたって何の価値もないわ』


シュボ!

ゴワァ!って音と共に辺りが火の海に包まれていく。
後ろの幕に火が付くと、一面全てが真っ赤になった。
凄く熱いしこのままじゃって思ってたら、ご主人様が近づいて来た。
手にはあの小瓶を持って。


『ミミ〜♪これ何だか分かるわよね』

火の海を背後に背負いこの女がまるで悪魔に見えた、ミミは恐怖でもう動く事も出来ない。

チェーンを首から引き千切ると、手にとって眺めた。
するといきなり振り上げ、その小瓶を床に叩きつけた。

「デスッ!」

ミミは短い声を上げると、体が動かなくなり床に突っ伏してしまう。
床の偽石は小瓶の破片と一緒に、ひび割れ欠けている。

『ククク♪これでお終いよミミ』
『アンタは私の大事な奴隷・・ううん友達だったわ』
『これからは一人で生きていくの、ミミはもういらないの』
『悲しまないでねミミ、私も本当は悲しいのよ』

見上げるとご主人様はあの意地悪な顔で笑っていた。
ミミは悔しくて悔しくて泣いたけど、もうどうにもならない。
今までご主人様だと思って、好きだった。
それが最後の仕打ちがミミを神様に祭り上げて、まるで神様が気まぐれで殺す様に殺そうとしている。
何の為に今までご主人様って、したっていたのだろうか。

『じゃ、さよならよミミ』転がるミミの偽石を軽く踏みつけて、あの女が楽しんでいる』
『そういえば偽石を壊すとき一つだけお願いが叶うんだっけ、
 じゃ私が死んだ後も、ミミと地獄の底まで一緒にいたいってどう?』


許さない・・絶対・・目の前に小瓶の欠片が沢山転がっていた。
ミミは最後の力を振り絞ってそれを掴むと、あの女の顔目掛けて投げつけた。

「お前なんかご主人様じゃ無いデス!!」

破片は女の顔に当たると、『キャ!』って悲鳴を上げて目を押さえた。

『てんめー』偽石を踏んでいた足を上げて、勢い良く踏みつけた。

パリンって音がミミの体から聞こえる気がすると、ミミの目の前が真っ暗になった。




                 



                   △








目を覚ますと柔らかな光りがミミを包んでいた。
ミミにはここがどこかってすぐに分かった・・・ここは天国なんだって。

良く見るとあの時の騒ぎで殺された、実装石達がミミを囲んでいた。
みんな口々にミミに感謝の言葉を掛けてくれる。
最後に反撃したからそれで実装石達も浮かばれたのかな。


「デシャ!!」

実装石達が驚くと、みんな散り散りに逃げ惑う。


ミミは後ろを振り向いた。



『ようミミ♪』



「デッシャァァァ!!」


なんであの女がここに・・・
一気に回りの風景が変わる、辺りは暗闇に包まれると霧が辺りに立ち込める。

『馬鹿かミミ、ここは地獄に決まってるだろが』
『お前の投げつけた破片で目が見えなくなって、
 私も逃げ遅れて火達磨ってわけよ』

「デ、デスゥ・・・ミミは悪くないデス・・悪いのはご主人様デス・・」

『はいはい、そうで御座いますか、とりあえずお仕置きが必要ね』

「もういやデスゥ!ミミを開放してデスゥ!」

ミミは泣きながら走ったけど、ご主人様は追いかけてきた。

『地獄の果てまで一緒ってな・・・・逃がしゃしないからね♪』





終わり


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