タイトル:【虐】 実験モノのつもりだったハズ……
ファイル:実装石のJは実験のJ3.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:3284 レス数:0
初投稿日時:2007/07/02-10:50:28修正日時:2007/07/02-10:50:28
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謎の答えは案外近くにあるものさ。
誰が言ったかは知らないがそんなを俺は思い出していた。

そう、何のことは無い。
後ろのページに書いてあったのだ。
アミノ酸に対応した番号の表が。
そう、この数字はアミノ酸に対応していたのだ。
要するに俺様の見落としって奴だ。
こんな単純なことに気付くまでに、もう二時間以上も費やしちまった。
お陰でモチベーションがチコッとダウンしたぜ……

ともかく、それによるとhairlessの数字「20-11-13」は即ち
「スレオニン-グリシン-チロシン」
の配列という事になる。
ちなみに、表中では幾つかの違う数字が同じアミノ酸に対応していたりもしてるので
そこに何か更なる秘密があったりするのかもしれない。


さて、「スレオニン-グリシン-チロシン」に対応する塩基(コドン)配置は……
俺の予想だと、たぶん「ACC-GGA-UAU」となる。
あとはこれを対応する配列と置き換えればいいのだが……

ACCGGUUAU-ACCAAGAAG-AGCAACGGG-GGUAGGAAA-UUUAAAAAA-GGAGGCCGC-AUCAUCGAC

置き換えるべきはこれらのどれか。
だが、その「どれか」がわからない。
実装増強剤を使用して再生能力と成長速度を若干ブーストするとはいえ、
実装石が懐胎してから出産まで少なくとも一日はかかる。
おいそれと失敗するわけにはいかない。
でなければ、今日という一日を無駄にしてしまうことになりかねない。

となると、助けになるのは第二のヒントだ。
説明書にはhairlessの他にもう一つだけ例が書かれている。
それは
「hairy: 20-12-13」
ヘアリー。
髪の毛が生えているということだろうか?
アミノ酸配列は「スレオニン-グリシン-チロシン」。
……賢明な読者の諸君はもうお気づきだろう。
そう、この並び方はhirlessとまったく同じアミノ酸配列ではないか。
一体……どういうことだ……?

「なあ、カラン。 おまえ、これを理解できるか?」
「デェ? カランは実装石なのでわからないデスゥ」
「そりゃそうか」

時間は余り無い。
なにせ、胎仔を早く母胎に戻さなければ、そのまま仔は死んでしまうかもしれないからだ。
というよりも、この状態で未だに生きていることに俺はびっくりだよ。
あまり時間をかけられないとなると、後は「賭け」をするしかないな……
だが、賭けるにしても判断材料が少なすぎる。
そう、俺は覚悟を決めかねていたのだった。

ところで、同一のアミノ酸に対していくつかの異なった塩基(コドン)が対応している事を
俺の脳内を覗いている皆さんはご存知だろうか。
特に、1・2番目の塩基が同じ場合は、
たとえ3番目の塩基が異なっても同じアミノ酸に対応することが多いとのこと。
そして、3番目の塩基がU・CまたはA・Gというようにピリミジン塩基/プリン塩基同士で置換する場合、
対応するアミノ酸が同じになる可能性は更に高くなる。
このような現象をデジェネラシー(degeneracy)と言うそうだが、それはまた別の話……
要するに、数列の真ん中の11と12は、『三番目の塩基(コドン)だけが違うことになる』のではないか?
と、俺はたった今考えついた訳だ。
俺が予想した11番目の塩素配列は「GGA」……
つまり「GGA」の「A」だけを変えればいいってことだな。
さて、問題はどの塩基を置き換えるか、だ。
残っているのは「U」「C」「G」の三つの塩基。
そして、ここで思い出していただきたい。

「ACCGGUUAU-ACCAAGAAG-AGCAACGGG-GGUAGGAAA-UUUAAAAAA-GGAGGCCGC-AUCAUCGAC」

ここの最初の九つの塩基(コドン)に注目していただきたい。
「ACCGGUUAU」
これは俺が予想したhairlessの「ACCGGAUAU」とそっくりな上に
たったの一文字違い……真ん中の「GGU」だけが違っているッ!
そう、この配列の前二つは…11である「GGA」と同じ!
そして、この配列もまた「グリシン」をあらわしている!

「つまり、俺が捜し求めていた『12』はGGUだったんだよーッ!!」
「な、何でデスってぇーーーーーッ!!??」

つまり、最初の「ACCGGUUAU」を「ACC『GGA』UAU」に置き換えれば良いのだ!
確証は無いが、間違ってはいないはず。
可能性としては「U」と同じピリミジン塩基である「C」を推したい所ではあるが……

「まあ、いい。俺は最初に判断した塩基を信じるぜ。
 もしこれで外れても文句はないさ」
「ご主人様……なんだかかっこいいデスゥ…!」

俺は画面に表示されている最初の九文字を書き換えた。
すなわち。

「ACCGGAUAU-ACCAAGAAG-AGCAACGGG-GGUAGGAAA-UUUAAAAAA-GGAGGCCGC-AUCAUCGAC」

そして俺はためらい無くエンターキーを押した。
画面に表示される「Processing...」の文字。
それと同時に機械が起動し、静かな駆動音を部屋の中に響かせる。
胎仔の偽石に遺伝情報を刻み付けているのだろうか。
一体どうやって?

……相変わらず実装関連の商品は原理が不明過ぎるぜ。

その間俺は新たな実験用ゴム手袋を両手にはめ、
作業の完了を待った。
やがて「ピンポン♪」の音と共に、機械が作業の終了を告げた。

「カラン! 糞蟲を叩き起こせ!」
「あいよデスゥッ!」

相変わらずの阿吽の呼吸で、カランは俺の意図を察した。
いつの間にか洗面器の中で寝ていた糞蟲のどてっ腹にフルーツナイフを突き立て、
腹を縦横に切り裂き、すぐに回復するのを防ぐために自らの手で押し広げて置いてくれた。

「デギャアアアァァァァァ!! いきなり何をするデスゥゥゥゥ!!!!!!」

俺は機械から胎仔を取り出し、裂かれた腹の中に手を突っ込んで直接糞袋の内壁に押し付けるように胎仔を戻した。

「デギャッ! 沁みるデスッ!? 傷口に沁みるデスゥゥ!」

そりゃそうだ、一応塩水だからな。
その後、傷口を閉じて紐を解いてやり、水槽に移してやる。
一分ほどで傷口は完治し、糞蟲は仔が腹の中に戻っていることに気が付いたのか、
その腹をやさしく撫で始めた。
だが、俺がその仔を弄ったことには気がついていないらしい。
いや違う、意図的に忘れているだけなのだろう。
もしくは幸せ回路の発動か。

「今日はここまでだ、糞蟲。せいぜい腹の仔を大事にしろや」
「デフゥ〜ン♪ ダーリン、ベッドに連れて行って欲しいデスゥ〜ン♪」
「は? ダーリン? ベッド? お前は一体何をいっているんだ?」
「んもう! ダーリンったらデスゥ♪ コドモの安全のためにはふっかふかのベッドが必要デスゥ〜ン♪」

どうやら本格的に幸せ回路が稼動しているようだ。
言動から察するに、どうやら幻覚を見ているのではなく、
記憶を自分の都合の良いように書き換えてるタイプらしい。
つまり、
俺が妊娠させた→ダーリン(実際はきな粉を突っ込んだだけ)
腹の仔を大事にしろ→優遇してもらえるデッスゥ〜ン♪
といった風に自分に都合よく記憶を改ざん/解釈しているのだろう。
やれやれ。

「……」

俺は無言で糞蟲の入った水槽を持ち上げ、ベランダへと運んだ。

「……デスゥ?」

首を傾げる糞蟲。
意味が理解できない、そう顔に書いてあった。
となれば、親切な俺様は説明してやるわけさ。

「手前の寝床はそこだ、糞蟲」
「………。デェェェ……外デスゥ!? 何てことするデスクソニンゲン! お腹の仔が可愛くないデスゥ!?」
「可愛いわけあるかよ。馬鹿なこと言ってないでおとなしくしてろ、糞蟲。」
「デエエエェェェン!! 人でなしデスゥ! 鬼デス! 悪魔デスゥ!」

オロローンと泣き始める糞蟲。
だが、俺はそれを華麗にスルーしてガラス戸を閉めた。
どうせ、今日は熱帯夜。
外で寝たとしても、そうそう冷えることもあるまい。
まあ、俺はエアコンがんがん効かすけど。

と、去ると見せかけてガラス戸の外をこっそり覗いてみる。
すると、糞蟲。

「やれやれまったく、人がいい顔してりゃすぐに付け上がるデスゥ。
 やっぱりクソニンゲンはこの地上から淘汰されて、全てのものを実装石に明け渡すべきデスゥ!」

先ほどのオロローンは何処へやら。
不貞腐れたように寝転がりながらデスデスとなにやらつぶやいている。
恐らく俺への不平不満を罵詈雑言とともに吐き出しているのだろう。
さすが糞蟲。
先ほどのオロローンは演技だったに違いない。
まったく、さすがは実装石という他無い。
せっかくだからメシは抜いておいてやろう。

その後、俺はいつも通りの休日を過ごした。
TVを見つつパソコンを弄り、
夕飯を食って、パソコンを弄り、
TVを見つつ適当にカランと戯れてやり、風呂に入って就寝、だ。

「おやすみなさいデス、ご主人様」
「ああ、お休み」

カランが自分の寝床に潜り込んだのを確認して、俺も自分の部屋に引き上げた。
今日はいつも以上の熱帯夜で多少寝苦しいが、俺にはエアコンさんが付いてくれている。
エアコンの温度とタイマーを設定し、俺も布団に潜り込んだ。
どんなに暑くても布団だけは手放さない。
これが俺のポリシーだ。

「デッデロゲー♪ デッデロゲー♪」

まさに二次元世界へと旅立とうとしたその時だった。
ガラス戸を閉じていても聞こえるほどの大音量で、糞蟲が胎教の歌を歌い始めた。
なんと言うタイミングの良さ。
俺の安眠を妨げようというのか。
その下手さと音量は安眠妨害と近所迷惑の極みである。
いっそのこと、実験など忘れてひねりつぶしてやろうかとも思ったが、
睡魔に促されるままに眠りに落ちたほうが容易いと判断して、
そのまま布団を被った。





時間は飛んで次の日の夜。


俺は歴史的瞬間と対面していた。

「うッ! 産まれるデスゥゥゥゥ!!!!!」

と糞蟲が喚き始めたのがすでに数十分ほど前。
カランが即座に水を浅く張った洗面器を用意してやり、
糞蟲はその上にに跨るようにして踏ん張りはじめたはいいものの。
なかなか出てくる気配が無い。
普段、実装石の出産など同でもいいと思っている俺だが、
今回は俺の実験の成否がかかっているのだ。
面倒くさいとはいえ、見逃すわけにはいかなかった。
正座を組み、厳粛な表情で見守る俺とカラン。

「デエエェェェ!!! エイッ! ソリャッ! ヨイショッ! これでもデスッ! どうデスッ!」

だが、珍妙な糞蟲の気合の入れ方にせっかくの緊張した雰囲気がぶち壊された。
これがギャグマンガだったら俺は今頃成層圏までぶっ飛んでるね。

「デェ! 頭が出てきたデスゥ!」

そんなことを考えているうちに、糞蟲のほうはクライマックスを迎えていたらしい。
「デギュアアアアアアアアアアアン!!!」という雄叫びと共に最後の一踏ん張り。
そして、総排泄孔から仔実装がぽんっ! と飛び出した。
「テッテレー♪」
馬鹿みたいに陽気な声が聞こえ、洗面器の中に吸い込まれる。
その能天気さに、仔実装のこの声はこの世に生まれた喜びを表している、
という話を思わず俺は思い出した。

所でこの仔実装、生まれたてにしてはかなりの大きさだ。
通常の三倍はあるだろうか。
実装石にしては難産だったのはこのためだろう。
ちなみに、三倍とは言っても決して赤いわけじゃないぞ? 念のため。
だが、それ以上に目を引いたのは……

「ふぅ、やっと産まれたデスゥ。さて、ナメナメしてやらなくっちゃあ……デ……スゥ……?」

出産後の伝統行事、粘液の舐め取りをしようと仔実装を拾い上げた親実装の動きが止まった。
その顔からだらだらと脂汗が垂れ始める。

「テッチューン♪ ママー、ハヤクナメナメしてほしいテッチューン♪」

親の異変に気付いていないのか、
顔の周りだけ自分で粘液を舐め取った仔実装がそう言って無邪気に媚のポーズをとった。
だが、親はひたすら脂汗を垂れ流し、
粘液を舐めとるどころか抱きしめることすらしない。
このままじゃ埒が明かないと見たのか、カランパーナが嘲笑うようにこう言った。

「デプププッ! コイツ、『禿裸の仔を生んだ』デスゥ! デプププッ!」

そうだ。
糞蟲の腕の中には、髪がなく服も無い、
ただ少し標準より大きいだけの仔実装が抱かれていた。

「デッ!」

カランの言葉にビクリと震える糞蟲。
震えた瞬間に取り落としたのか、その腕から仔実装がスルリと滑り落ちた。

「ヂッ!」

トップヘビーの故に、頭から洗面器の中にダイブした仔実装。
水を浅く張ってあるとはいえ、
脆い仔実装では母親の胸元の高さから落ちて無事では済まない。
事実左の頭は大きく陥没し、右の耳穴からは脳味噌らしき物体が溢れていた。
たぶん、左頭への瞬間的な圧力によって押し出されたのだろう。

「テェ……チチチ……チベッ!」

その後、立ち上がろうとして失敗し顔面を水面に強打する
その衝撃のせいか、再び立ち上がったときに左目がポロリと落ちた。
視神経と繋がったままブランブランとゆれるその光景は、
なかなかにスプラッタだった。

自らの血で赤緑に染まる洗面器の中、
仔実装が「どうしてテチィ?」とでも言うかのように母親を見上げた。

「さすが禿裸の糞蟲デスゥ! 産まれた仔も禿裸デッスン♪
 糞蟲の仔は糞蟲、禿裸の仔は禿裸。これ、名言デッスゥ〜ン♪」

追い打ちをかけるかのように、おどけた調子でカランがそう言う。
その言葉に何を思ってか、糞蟲はブルリと体を震わせ、
次の瞬間には洗面器の中の仔実装に掴みかかっていた。

「こんな禿裸が高貴なるこのワタシの仔なはずがないデスゥゥゥゥ!!!!!!
 こいつはクソニンゲンに仕組まれた食用実装に違いないデジャアアァァァァ!!!!!!」

そう吼えて、糞蟲は仔実装に噛り付いた。

「ヂイイイイイィィィィーーーーーーーーッ!!!!!!! 痛いテチィ! 痛いテチィィィィィ!!!!!!!!」

下半身に噛み付かれた仔実装が、残された両手と頭を振り回し、
母親の手から逃れようと必死にもがいている。
だが、そんな健闘も空しく、ブチッという音とともにその下半身を食いちぎられた。
その余りにもの痛みに耐えかねたのか、仔実装はビクンと痙攣してもう動かない。
ただ、噴出した血が母親の顔を赤緑に染め上げている。

「デーピャッピャッピャッピャッピャッピャ! やっぱり食用実装は上手いデスゥゥゥゥ!!!!!
 デーピャピャピャピャピャピャピャピャピャ!!!!!!!」

ついに気が狂ったのか、
糞蟲は残った上半身も一息に飲み込むと阿呆のように大声で笑い始めた。
その姿が不快なのか、カランはありもしない眉を顰める。

さて、今回の実験について考えてみよう。
たしかに、この実験キットを使用すればDNAやらRNAやらを組み替えて
ある程度の望む形の仔実装を誕生させることができた。
髪だけでなく服まで無かったのは予想外だったが、
これは以前より囁かれて来た「実装服は実装石の体毛よりなる」という説を
俺は図らずも裏付けてしまったのではないか?
体毛が生えない=実装服も無い。
それを証明してしまったわけだ。
では、その仔実装が仔を生むとすれば、それは親と同じように禿裸になるのか?
はたまた、性質が巻き戻って通常の仔実装が生まれるのか?
ああ! しまった!
それを試してから仔実装を糞蟲の好きにさせれば良かった!
く、くそっ! これはとんだ失態だ!
だが仕方が無い、明日からは会社だからそれは来週末にとっておこう。
……ああ、なんて素晴らしき週末の無駄遣い。

気がつくと、糞蟲の笑い声に耐えかねたのか、カランが糞蟲を殴り倒していた。
その際に飛び散った血が、洗面器を中心とした新聞紙の敷かれたエリアを更に汚す。
実験の後は後片付けもせねばなるまい。
俺はカランを糞蟲から引き剥がし、糞蟲の頭を砕けるほどの力で握り締め

「デェ?」

……ベランダから投げ捨てた。
緩みきったそう排泄工から糞が尾を引き、放物線を空中に描いてゆく。
何が起こったか分からないといった表情で落ちてゆく糞蟲。
べチャリという不快な音とともに地面に到達。
驚いたことに、体の半分が地面の染みになってもまだ生きていた。
実装活性剤の作用もあってか、回復速度が異常に早い。
五分後には、すでに身を起こせるようになっていた。

「テッチュゥ?」

糞蟲は媚びた。
右手を口元に当て、右に頭を傾げた。
幼児退行しているのか、仔実装のような鳴き声である。
だが、その媚びは俺に対してではない。
俺はあくまでもその頭上、ベランダから見下ろすばかり。
奴が媚びたのは待ったく別のものに対して。
そう、奴の眼前に広がる、無数の赤緑の二対の目に対して、だ。
どこから入り込んだのか、それとも常駐していたのか
今、マンションの庭には無数の実装石がひしめいていた。
次の瞬間に起きた光景に名を与えるなら、それは「地獄」だろうか。
糞蟲に次々と襲い掛かる植えた実装石達。

「ヂィィィィ!!! デヂィィィィィ!!!!!!」

生きながらにして貪り食われる実装石の叫びが夜の団地に木霊する。
その叫びを肴に今日は酒を飲もうとして、ある事に気がついた。

「そういえば、あいつの偽石しまったままだったな」

冷蔵庫には偽石を入れたままの栄養剤の壜が入っていた。
やれやれ、しばらく庭にいる実装石共は食料に困らないことになりそうだ。
やがて、一匹の実装石が食っても食っても糞蟲が再生している事に気付き、

「こいつを持って帰るデスゥ! これで、しばらくは食料に不自由しないデスゥ!」

と言って、周りの実装石とともに糞蟲をどこかに引き摺って行ってしまった。
まったく、やれやれやれやれだぜ。

「ご主人様」

俺と一緒にその光景を眺めていたカランが俺に尋ねた。

「明日も実験するデスゥ?」
「いいや、明日は会社だから……また来週だな」
「デスゥ……」

どこか残念そうなカラン。
俺はそんなカランを励ますように、陽気な口調で言った。

「その代わり、来週は四足の実装石を作ろう。できるだけ美味そうな奴をな」
「デデェ! そんな事もできるデスゥ!? すごいデスゥ!」
「ハハハ……」

そう、探究心と好奇心がある限り俺の実験は終わらない。
しばらくはこのキットで楽しめそうだ。
そう、このキットさえあれば、糞蟲成分の一切無い、
万人に愛されるような実装石をも誕生させることが出来るかも知れない。
その為にはひたすら試行錯誤あるのみだ。

「俺達の実験はまだまだこれからだぜ!」



 第一部 完!









「」先生の次回作にご期待ください。










































……こんなオチでいいのか……?


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