(一部の公園における、実装石集団の習慣の可能性もある) いちいち蛆実装ごときで仔食いなどと考えていたら保存食にできないからであり、その親実装の総排泄孔から出てきた仔だとしても、手足のあるものだけを同じ実装石と認識していると思われる。 人間側からみれば同じ仔食いであるのは言うまでもない。 |
実装石の好物といえば、金平糖やステーキが挙げられるが、いかに好物といえど、同じものばかりを食べさせられていては飽きがきて、さらに旨いものを要求するようになる。 しかし、同族の肉だけは不思議と飽きることがないらしく、毎日与え続けても喜んで食べるのである。 同様に、実装フードばかり与えていても問題がないのは、実装石の肉が主原料だからと考えられる。 |
成体に比べて肉が軟らかく臭みがないため、味覚的にもより美味であることも仔実装の被捕食率を上げている。 何らかの理由で親の庇護を失った、あるいは単独行動している仔実装が他の成体に遭遇した場合、高い確率で捕食される。 仔実装を捕食することは、鈍重な実装石にとっても容易である。 仔実装の運動能力はせいぜいが小型の昆虫と同程度であり、敏捷さにおいては比較にならず、持続力も劣る。 そして、仔実装は歩行時に「テッチ!テッチ!」と独特の高音域の鳴き声を発しながら行動する。 これが同族を含めた捕食者を自ら呼び寄せる自殺行為となるのである。 その運動能力の低さゆえ他の動物を補食するなど不可能な実装石にとって、さらに能力の低い仔実装だけが容易に手に入る獲物である。 誕生する仔実装のうち成体にまで成長できる数は不明だが、(一説によれば3%前後) その大半が同族による捕食で絶命する事は想像にかたくない。 あまりにも簡単な仔実装の捕食に味を占め、積極的に仔実装の捕食に専念する個体(通称・仔喰い)も珍しくはない。 ただし同族ばかりを捕食する事は、その個体の体臭を強めるので生存性という点ではマイナスとなる。 成体となった実装石といえど、他の動物からの捕食に常に晒される存在であるからだ。 |