棒杭状の、把握能力の無さそうに見える手(というか前肢末端部)は常に論議の対象となっており、その構造についてはかなりの諸説が存在する。
有力なものとしては「皮膚表面の掌紋が深く、マジックテープの様に物体に絡みつき物を持つ」、または「謎の力場を発生させ、物体を吸い寄せる」等のものがある。
構造的に物を持てるという説も根強くあり、、実際に解剖した結果、指骨があるものも多く発見されている。
こちらの分類で見られるものは、「物を持つ時だけ親指突起が側腕部から突き出る」、「前肢末端部が変形し、ペンチ状に動く」、「棒状の腕部内には単純ながら手の骨格がそのまま存在し、『厚手の靴下の中に手を入れた様な状態』になっている」等々。
また、以上のもの以外にも棒の様な手ではなく、グラブ状、球体に親指だけある手、そのまま人間と同じ、または指の少ないだけの手を持っている個体も(希にだが)確認されており、「手」は実装の多様性を示すバロメーターの一つとして識者には認識されている。
結局の所、これには確とした定説が存在しないのが現状ではあるのだが、今までに検討された説を残しておくのも参考になると思い、ここに書いておく。
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