このスクは[実装石虐待補完庫(塩保)]の[過去スクまとめ]に保管されていたものです。
 2021/10:塩保消滅によりスクが見れなくなりましたので当保管庫の保存したキャッシュを表示します
                                 実装強制労働

                     05/04/20(Wed),04:04:23 from uploader



実装強制労働

「逃げ出そうとしたものはこうなるのだ！
不本意だが仕方がない。お前たち、良く見ておけ！！」
実装石を乗せたコンベアが動き出した。その先には
砕石機。固定され、身動きの取れない実装石は、
胸元の大きなロケットを握り締めて震えている。
「デスー！デスー！！」周りでは彼女の仲間たちが
抗議の声を上げている。ガコガコと進む実装石の
足がついに砕石機に達した。「デ！！！デギャウアオ
ーーーーーー！！！」この世のものとは思えない
絶叫が響き渡る。下半身が全て潰されたとき、口から
臓物が噴出した。大きく痙攣し、握っていたロケットの
鎖が引き千切られて飛ぶ。もう叫ぶこともなくなった
彼女は、パン！と言う音とともに頭を破裂させて
ローラーの中に消えていった。
ここはある企業の採掘現場である。何を掘っているかは
企業秘密だ。低いコストで運用できる実装石が労働力の
メインである。実装石にそんな作業ができるのか、って？
ここにいるのは実装石の中でも頭のいい連中だ。しかも
労働意欲を上げるための工夫もしている。その工夫とは
こうだ。比較的良質と思われる血統の実装石を集め、
それを飼育家に預ける。飼育家たちは預かった実装石に
愛情をたっぷり注いで育てる。そしてある日引き剥がし、
ここに連れて来るのだ。しかしそれだけでは反乱がおきかねない。
そこで、「ここで三ヶ月働いたら飼い主のもとに帰してやろう。
だが、逆らったり逃げ出そうとすれば帰れなくなるぞ。」
と聞かせて、飼い主の写真が入ったロケット（実装石が
扱いやすいように大きめだ。）を持たせるのだ。
この程度、と思われるかもしれないが実装達は良く働いた。
毎日夜になると宿舎で飼い主の写真を見せあいながら
思い出を語らう実装石たち。しかしもちろん帰れる者は
居ない。採掘現場には有毒ガスが満ち、採掘品は放射能を
放っている。三ヶ月とは実装石たちがぎりぎり耐えられる
期間なのだ。もちろんそこまで持たないものも居たが。

そうしてなんとかバランスが保たれていたのだ。
そう、今までは。しかし今日は何かが違っていた。
その日の夜、監督の一人が私の部屋にやってきた。
扉を開けた彼はそのまま倒れこむ。「どうした！？」
「奴ら、反乱起こしやがった・・・！！」
慌てて外に飛び出すと、実装石達が大挙して押し寄せて
来るのが見えた。手に手に採掘道具を持ち、赤緑の
目を爛々と輝かせて突進してくる。扉を閉めて篭城。
そしてマイクのスイッチを入れた。
「お前たち、今ならまだ間に合う、宿舎に戻るんだ！！」
「デス！？デスー！デスーー！！」興奮しきっているのか、
全く聞こうとしない。「ガシャン！」そのうち投石が始まった。
このままでは危険である。私はやむ終えず最後の手段に出た。
懐からリモコンを出すと、突入してきた一匹に向けて
スイッチを押す。「デギャッ！？」バン！一瞬にして血煙に変じる
実装石。そう、ロケットには爆薬が仕込まれているのだ。
「デベッ！！」「デギョッ！？」向かってくる実装達を次々と爆破。
ロケットの仕掛けに気付いたのか、外そうとする者も居たが、
なかなか外れない。頭の外周よりも鎖が短いのである。余程
心の支えだったのか、ロケットの写真に見入って外すことの
出来ない者も居る。そういう実装は殺さない。これは事業
なのだ。飼育家にも少なからぬ養育費を払っている。
（まあ、トータルで見れば人間を雇うよりはずっと安価なのだが。）
やがて抵抗は沈静化していった。やりきれない面持ちで仲間の
死体を片付ける実装達。まあいいさ、代わりはいくらでも居るのだ。

おわり






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注釈. 及び後記.

　05/04/20(水)20:00:00

    *1：スレの中で話題がありアップローダーにあがっていた作品を追加しました。日付はアプロダのものを記載しています。
    *2：仮題をつけている場合もあります。その際は作者の方からの題名ご報告よろしくお願いします。
    *3：改行や誤字脱字の修正を加えた作品もあります。勝手ながらご了承下さい。
    *4：作品の記載もれやご報告などがありましたら保管庫の掲示板によろしくお願いします。

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                     05/04/20(Wed),04:04:23 from uploader



実装強制労働

「逃げ出そうとしたものはこうなるのだ！
不本意だが仕方がない。お前たち、良く見ておけ！！」
実装石を乗せたコンベアが動き出した。その先には
砕石機。固定され、身動きの取れない実装石は、
胸元の大きなロケットを握り締めて震えている。
「デスー！デスー！！」周りでは彼女の仲間たちが
抗議の声を上げている。ガコガコと進む実装石の
足がついに砕石機に達した。「デ！！！デギャウアオ
ーーーーーー！！！」この世のものとは思えない
絶叫が響き渡る。下半身が全て潰されたとき、口から
臓物が噴出した。大きく痙攣し、握っていたロケットの
鎖が引き千切られて飛ぶ。もう叫ぶこともなくなった
彼女は、パン！と言う音とともに頭を破裂させて
ローラーの中に消えていった。
ここはある企業の採掘現場である。何を掘っているかは
企業秘密だ。低いコストで運用できる実装石が労働力の
メインである。実装石にそんな作業ができるのか、って？
ここにいるのは実装石の中でも頭のいい連中だ。しかも
労働意欲を上げるための工夫もしている。その工夫とは
こうだ。比較的良質と思われる血統の実装石を集め、
それを飼育家に預ける。飼育家たちは預かった実装石に
愛情をたっぷり注いで育てる。そしてある日引き剥がし、
ここに連れて来るのだ。しかしそれだけでは反乱がおきかねない。
そこで、「ここで三ヶ月働いたら飼い主のもとに帰してやろう。
だが、逆らったり逃げ出そうとすれば帰れなくなるぞ。」
と聞かせて、飼い主の写真が入ったロケット（実装石が
扱いやすいように大きめだ。）を持たせるのだ。
この程度、と思われるかもしれないが実装達は良く働いた。
毎日夜になると宿舎で飼い主の写真を見せあいながら
思い出を語らう実装石たち。しかしもちろん帰れる者は
居ない。採掘現場には有毒ガスが満ち、採掘品は放射能を
放っている。三ヶ月とは実装石たちがぎりぎり耐えられる
期間なのだ。もちろんそこまで持たないものも居たが。

そうしてなんとかバランスが保たれていたのだ。
そう、今までは。しかし今日は何かが違っていた。
その日の夜、監督の一人が私の部屋にやってきた。
扉を開けた彼はそのまま倒れこむ。「どうした！？」
「奴ら、反乱起こしやがった・・・！！」
慌てて外に飛び出すと、実装石達が大挙して押し寄せて
来るのが見えた。手に手に採掘道具を持ち、赤緑の
目を爛々と輝かせて突進してくる。扉を閉めて篭城。
そしてマイクのスイッチを入れた。
「お前たち、今ならまだ間に合う、宿舎に戻るんだ！！」
「デス！？デスー！デスーー！！」興奮しきっているのか、
全く聞こうとしない。「ガシャン！」そのうち投石が始まった。
このままでは危険である。私はやむ終えず最後の手段に出た。
懐からリモコンを出すと、突入してきた一匹に向けて
スイッチを押す。「デギャッ！？」バン！一瞬にして血煙に変じる
実装石。そう、ロケットには爆薬が仕込まれているのだ。
「デベッ！！」「デギョッ！？」向かってくる実装達を次々と爆破。
ロケットの仕掛けに気付いたのか、外そうとする者も居たが、
なかなか外れない。頭の外周よりも鎖が短いのである。余程
心の支えだったのか、ロケットの写真に見入って外すことの
出来ない者も居る。そういう実装は殺さない。これは事業
なのだ。飼育家にも少なからぬ養育費を払っている。
（まあ、トータルで見れば人間を雇うよりはずっと安価なのだが。）
やがて抵抗は沈静化していった。やりきれない面持ちで仲間の
死体を片付ける実装達。まあいいさ、代わりはいくらでも居るのだ。

おわり






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注釈. 及び後記.

　05/04/20(水)20:00:00

    *1：スレの中で話題がありアップローダーにあがっていた作品を追加しました。日付はアプロダのものを記載しています。
    *2：仮題をつけている場合もあります。その際は作者の方からの題名ご報告よろしくお願いします。
    *3：改行や誤字脱字の修正を加えた作品もあります。勝手ながらご了承下さい。
    *4：作品の記載もれやご報告などがありましたら保管庫の掲示板によろしくお願いします。

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