【禿裸の仔】 ミドリは実験室で飼われている被験体実装だ。 今回の実験は、人間とのハーフを作ること。 実験に協力してくれた男性(人間)の精子を、ミドリの総排泄孔に入れる。 なお、ミドリには人間との仔を作る実験であることは知らせてある。 『ニ、ニンゲンサンとの黒髪の仔を作れるデス!? 喜んで協力するデス!ぜひお願いしますデス!』 実験内容を告げると、そう言って鼻息を荒くしていたミドリ。 協力しないという選択肢は存在しないのだが、まあ協力的なのは良いことだ。 さあ、無事に処置は完了したし、あとは産まれるのを待つだけだ。 ・ ・ ・ いよいよ出産の日。 両目が赤くなったミドリが、水を浅く張ったタライの中で数匹の仔を出産した。 『今、ママがナメナメしてやるデス……』 産まれた蛆形態の仔は、ミドリの舌で粘膜を舐め取られる。 そうすることで、すくすくと仔実装になっていく。 ……はずなのだが。 『デデッ、長女!オマエ髪と服はどうしたデス!? デデェッ!?次女も、三女も、みんな髪も服もないデス!』 『テェッ!?わ、ワタチの髪とお服……!』 『チププ……オネチャ禿裸テチ……』 『オマエも禿裸テチャー!』 『テェッ!髪がないテチ!?』 『テェェン、テェェン!禿裸は嫌テチャァァァ!』 タライの中で泣き喚く親仔。 それを研究員が見下ろし、真実を告げた。 「実験は成功だな。お前に受精させた精子は、禿げ頭の男性に提供してもらったものなんだ。 しかもその男性は室内では裸で暮らす習慣らしくてな……見事にその性質が受け継がれてくれたよ」 しかし、その言葉は親仔には聞こえておらず……。 『わ、ワタチの仔がみんな禿裸デスゥ……。 ムスメたち、ちゃんと産んでやれなかったママを許して欲しいデス……』 『ママのせいテチュ!このクソママテチャァァァァ!』 『禿裸……はげはだか……ハゲハダカ……』パキン 『……ママの髪をよこすテチュ!服も献上しろテチャーー!』 『ワタチのサラサラの黒髪が見えないテチャ?これはきっと馬鹿には見えない黒髪テチュ!』 放心状態のミドリ、母親に激怒する者、絶望のあまりパキンする者、 母親の髪と服をちぎろうとする者、気が触れたのかあるはずのない黒髪を妄想する者……。 親仔の反応に目新しいものはなかったが、それでも生まれながらに禿裸の仔を作ることができたのは 実に有意義だったと言えるだろう。 【終】
1 Re: Name:匿名石 2024/12/06-19:42:33 No:00009428[申告] |
恐るべし全裸中年男性遺伝子 |
2 Re: Name:匿名石 2024/12/07-07:26:37 No:00009429[申告] |
禿はともかく全裸趣味が形質として発現するのが実装っぽくて笑う |
3 Re: Name:匿名石 2024/12/09-14:51:24 No:00009432[申告] |
さすがデタラメ生物 |