スレに投下してたのをちょっと修正等してまとめたデスー
読んでくれた人ありがとうデス。



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愛を求めた実装石


「ワ、ワタシダンナ様との黒髪の仔欲しいデッスン♪」

…上げ期間でやり過ぎたか、実装石が俺に発情してきた。

ﾃﾞｯｽｰﾝ♪ﾃﾞｯｽｰﾝ♪と体くねくねしてるのが非常に気持ち悪い。

お、そうだ…いい事思いついた。

ﾃﾞｯｽｰﾝ！ﾃﾞｪ！ﾃﾞｪー！

ティッシュに白いローションをつけて渡したんだがあんなに発情するとは…

(ダンナ様！ダンナ様！愛して)そこまで見て俺はリンガルを切った

もちろん妊娠する事なく、あいつはすっかり困り果てている。

お前は子供産めないんだな、がっかりだよ…。

「そ、そんな事無いデス！きっと次は…次はダンナ様との可愛い黒髪の仔を…」

もういい、仔を産めないような奴は愛せない、出ていってくれ。

服を脱がしドアから叩き出す、泣き叫びドアを叩いていたが

いつしか諦め隠し持っていたのか俺との写真を見ながら泣き、トボトボ何処かへ歩いて行った。

虐待出来なかったが良いものは見れた。

GPSは仕込んであるので今度新しい実装石を連れて会いに行ってみるか。



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お婆さんとイチカ


ある公園にリンガルで人間に餌貰う実装石がいた。

その実装石は人間が落としたリンガルを使う珍しい実装石だった。

またある日、仲間の実装石が興奮しながらこう言う。


「いい穴場を見つけたデス！ニンゲンが勝手にゴハンを用意してくれてるデス！」


聞くと目の見えないニンゲンがいつも縁の下でゴハンを用意して座っているらしい。

その噂の家へと向かうと、確かにニンゲンがいる。

そのニンゲンの横では何匹かの実装石が音を立てないようにゴハンを食べたり持ち去っている。

だが、すでに実装石達は帰り始めていた、まだ残っているものはないかと覗いてみる。

空だった、がっかりして帰ろうとして茶碗を落としてしまう。

そしてニンゲンが気づいてしまった。

顔をゆっくりこちらへ向けてくる、しまった…どうしたら…。

咄嗟にお婆さんに喋ってしまう。


「ご、ごめんなさいデスゥ…」


震えながらじわりじわりと後ずさりとする。

するとそのニンゲンが実装石の顔を掴む。

終わった…ワタシはどうなるのか…。

泣きだしそうになっていると、ニンゲンがこう呟いた。


「帰ってきたのね…私は信じていたよ、イチカ…！」

「デ…デス…？」


その人間、いや目の悪いお婆さんには孫がいた。

初孫でとてもとても可愛がっていて、遊びに来る時をいつもいつも楽しみにしてご飯を用意していた。

ある時から孫は来なくなる、小さなその孫は幼稚園に上がる前に事故に会う。

…そこからお婆さんは大好きだった孫をずっとずっと待ち続けている。

その日からその実装石はイチカとなりお婆さんの孫になる。

置いてあった孫の服を着させられ、その家に住むことになる。

リンガルのおかげで、まだ小さかったイチカと間違えられながら。


「お婆ちゃん、ここにお茶置いておくデスゥ」

「おや、イチカいつもありがとうね」

「お婆ちゃん、いつも肩揉んでるデス　私が肩叩きしてあげるデスゥ」

「イチカは優しいねぇ…　じゃあお願いするね」

「お婆ちゃんのご飯美味しいデスゥ！」

「あらあら、イチカは食べ盛りねぇ　どんどん食べてね」

「お婆ちゃんとはいるお風呂大好きデス！　ワタシもキレイキレイしてあげるデス！」

「じゃあお婆ちゃんもイチカの体洗ってあげるね」

「…お婆ちゃん大好きデスゥ…ずっと一緒デスゥ…」

「…イチカおやすみ…もう何処にも行かないでね」


ある日車でお婆さんの家を訪ねてくる女がいた。

イチカの母親である、遠距離なのでたまに様子を見に来るのだ。

女は実家の前に実装石がいるのを見つける。

…？あの服は…なんで…？


「あなたここで何してるの！」

「…？ニンゲンサンこんにちはデス！ワタシはイチカでここの孫デスゥ！」


女は目の前が真っ暗になりそうだった、この実装石は何を言ってるんだ。

イチカは死んだんだ…なんでこいつは…


「どうしたんデス？ニンゲンさん？」


どうやってイチカの名前と服を取ったかしらないが、亡くなったワタシの娘を…


「おまえはっぁぁぁぁあああああああああ！！！」

「デデェ！？」


女は激怒した、亡くなった愛娘の名前と服を取り人間を騙そうというのだ。

そこからイチカは暴行を受ける、殴られ、蹴られ、後ろ髪を千切られる


そしてイチカの大事にしていた服を奪われる。


「それはお婆ちゃんとワタシの大事な服デスゥ！やめて下さいデスゥ！」


その時イチカは首から下げたリンガルを落としてしまった。


「何？これ…」

「や、やめてデス！それが無いと…！」


有無を言わせず女がそれを踏みつぶす、それを見て絶叫するイチカ。

泣きながらしがみ付くイチカを振り落とすとそのまま掴み、木へと頭をぶつける。

意識が遠のくイチカ、女がそのまま何処かに電話をする。

その後イチカは役所の人間によって小さな檻へ入れられる。

人間を騙して何かをしようとしていたのだ、駆除されるのは当たり前だろう。

そんな時にお婆さんが散歩か買い物か帰ってきた。


「あら…何の騒ぎなの？」

「お母さん！何やってるの！家に実装石が入ってきたじゃない！」

「…？実装石何言ってるの？イチカじゃないの？」

「お母さん！もう止めて！イチカは…イチカはもういないのよ」


そんな話をしている最中に車の後ろへ入れられたイチカが目を覚ます。

お婆ちゃんが帰ってきた！助けてもらおう！お婆ちゃん！助けて！お婆ちゃん！


”デスゥーーーー！！デスゥーーーーー！！！デッスーーーーン！！！”


檻の中から大声で叫ぶイチカ、しかしその声は届かない。

やがて扉が閉められる、イチカにはまるでスローモーションのように感じた

また家に静けさが帰ってきた。


「イチカ、何処にいったのかしら…」


賑やかだった家にはお婆さんが一人、縁の下でまたご飯を作って佇んでいる。



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実装石親子の願い


「突然だが野良の君達の願いを叶えてあげよう」


野良の親が男に願いを伝える。


「私は高級な家の飼い実装になりたいデス！！」


次の瞬間、親実装は高級な家の飼い実装になり、ステーキや寿司、煌びやかなドレスを選び放題になる。


「デッス～ン、これぞ私の実生デスーン♪
　ドレイニンゲン早くデザート持ってくるデス！」


その後も贅沢の限りを尽くし、一気に有頂天になる親。

人間は従うままで、恐ろしいまでに糞蟲性格を見せつける。


男が長女に問う。


「君の願いはなんだい」

「ワタチはイケメンダンナ様の飼い実装になってチヤホヤされたいテチ！」


そうして長女はイケメンの飼い主に抱っこされながら甘える生活を得る。

涙を流し喜びながら、アマアマウマウマをスプーンで口に運ばれ至れり尽くせり。


「テチュゥ…この世の幸せテチィ…早くダンナ様との黒髪の仔を作りたいテチ…」


長女が綺麗なオベベをするりと脱ぐ。

そしてイケメンが長女をお姫様抱っこをしベッドへ連れていく。

そのシチュエーションに胸の高鳴りが限界突破しそうな長女。


「テェェ…優しくして欲しいテチュゥ…」


そうしてベッドにイケメンが彼女をそっと置いた。


ダンボールの奥で寝ていた次女がいた。

男が叩き起こし、次女が目覚める。

夢から覚めた次女が目を擦りながら目の前を見る。

ママと姉がいない、いるのは知らない男だけ。

急に目覚めさせられ訳が分からなくなる次女はパニックになる。


「テ…？ニンゲンテチ！？お前誰テチ！　
ママとオネエチャがいないテチ！　テェェェン！テェェン！
お前がママとオネエチャ何処かにやったテチィ！？　早くママとオネエチャ返すテチ！」

次の日争ったのか、血みどろで死んでいる3匹の親子の実装石が野良に食われていた。