タイトル:【観察・破滅】 破滅の足音:虐待成分補完:駆除祭り便乗
ファイル:破滅の足音—北.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:4762 レス数:2
初投稿日時:2007/10/28-08:01:14修正日時:2007/10/28-08:01:14
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2008年1月中旬北海道大雪山系某所

雪の降る中をイヌ2頭と人間8人が歩いていた。
目的地は秋の内に目星を付けておいた洞穴。
イヌは洞穴の前で立ち止まると雪を掘り始める。1m程掘り進むと目的の物が見付かった。
『実装服』だ。
冬眠するヒグマに『寄生』するために自らの臭いを軽減させるべく、脱ぎ捨て隠された実装服。
間違い無い、奴等はこの中に居る。
麻酔銃を構えた2人を先頭にして人間達は洞穴の中に忍び足で入って行く。暫く歩いて行くと、
『チュッチュッ』
何かを吸う様な音と共に、横たわるヒグマが現れた。
出産が近くもう乳腺が発達しているのだろう。実装石達は人間に気付く事無く乳を吸い続ける。
2人は麻酔銃を構えるとヒグマの尻に照準を合わせて引き金を引いた。
『パン』『パン』
「グオオオオオオオオアアアアアアア!!!」
弾丸が命中しクマが目を覚ましたのを確認して人間達は洞穴入り口まで後退する。
「デデッ!?」「デギャァッ!!」「デシャアアアアアァァァァァァッ!!」
突然暴れ出したクマに驚いて次々飛び出してくる実装石達を入り口で待ち構えて次々と捕獲して行く。
今回捕獲されたのは合計4匹の成体実装石であった。
表に有った6枚の実装服と数が合わないため、生き残りを確認すべく人間達は再び洞穴の中へと入って行く。

「デエェェェェェェ……」
麻酔が効いて横たわるクマの横に2匹分の残骸が有った、暴れるクマに巻き込まれたのだろう、それぞれ頭と下半身を踏み潰されている。
頭を踏み潰された物は即死だったが下半身をやられた物はどうにか生きており、デエデエと泣き喚いている。これで6匹だ。
仔熊の残骸は見付からなかった。どうやらまだ生まれていなかった様だ。
実装石の残骸を片付け、麻酔弾を回収していると
『チュッチュッ』
まだ乳を吸うような音が聞こえる。生き残りがまだ居るのかと思ってクマの腹側に回って見ると、そこには2匹の仔実装が居た。
丸々と太り、もうじき中実装に成ろうかという大きさは、仔実装が保存食として洞穴に連れ込まれたのではない事を如実に物語っている。
母実装はクマに寄生できる事を『余裕・ゆとり』と捉え、『仔実装を連れた越冬が可能である』と判断したのだ。
母など不要、自分はずっとこれに吸い付いて暮らすんだと言わんばかりに乳を吸い続ける仔実装を無理矢理引き剥がす。
「テシャアアア!!」「ヂイイイイイイ!!」
当然の如く人間に向かって威嚇する仔実装で有ったが。
『ぶちっ』「テヂッ!!…」『ぶちっ』「ヂイィッ!!…」
耳を引き千切られると途端に大人しくなった。

「テエエエェェェェン…」「テエエェェェェェェェェン…」
威嚇を諦め、助けを求め泣き喚く仔実装を連れて洞穴を出る。
洞穴の外では登山用ロープで『数珠繋ぎ』にされた実装石達を近場の木に吊るそうとしている所であった。
皆一様に顔を腫らし、中には眼窩から眼球が脱落している者も居る。
これは警告『おまえ達はしてはならないことをした』
干柿の様に木に吊るされる実装石。
「デゲェ…」「ギュベェ…」
万が一にもロープが抜けないように、胴体に食い込む程きつく縛られたロープによって内臓を圧迫されブリブリと糞を垂れる。
下へ行けば行くほど糞に塗れてゆく実装石。
男は仔実装の首をビニール紐で縛り、その紐の先を親実装が吊るされた木の根元に括り付けた。
「テエエエエエエ!!」「チイイイイイッ!!」
——イヤテチ!!ココは寒いテチ!!高貴なワタチはあのアッタカイとこに帰って一生ウマウマを吸って暮らすテチ!!
地面に下ろされた仔実装達は一心不乱に洞穴へ戻ろうとするが、首のビニール紐がそれを許さない。
1人が二匹の仔実装を上から押さえつけ、首から下を雪の中に埋めた。
それは雪の上の晒し首、仔実装は雪に体温を奪われガクガクと震えている。
その顔は紫色に染まり、カチカチと歯を鳴らしている。
雪がと風が強くなってきた。このままでは遭難の可能性が有ると判断した人間達は足早にこの場から撤退して行く。
気温は—20℃。実装石達は助けを求めて泣き喚くがそれを聞き届ける者など何処にも居ない。
吹き荒ぶ風が容赦なく実装石達から体温を奪ってゆく。それは大自然が実装石達にクマから奪った物の返還を迫っているかの様だ。

この『非常措置』はクマが冬眠に入る2007年12月中旬から実施されている。
生命の危険を伴う非常に危険な作業であるため、来年度以降の実施は未定である。

一方こちらでは猛吹雪の中を1匹の裸の実装石が歩いていた。
この時期に実装服も無く外を歩き回るなど自殺行為以外の何者でもない。
実はこの実装石、2時間前まではヒグマに寄生するグループの一員で有った。彼女は2日程前から悪臭を伴う下痢が止まらず、
その臭いを理由に、仲間の実装石からリンチを受け、洞穴を追い出されたのだ。
裸で歩いているのは雪に埋めた実装服を掘り出せなかったためである。
実はこの冬、同じ理由で洞穴を追い出される実装石が後を絶たない。
その原因は環境省の『黙認』の基、非公式に行われた或る作戦に因るものである。
11月初旬、ペレット様の物体が大量に山中にばら撒かれた。本能でそれが栄養価の高い食べ物であることを察知した実装石達は、
冬篭りを間近に控えていた事もあり、大喜びでそれを平らげたのだ。

                   『中国産実装フード』を

『実装エイズウイルス』に汚染されたフードを食べ、実装エイズに感染した実装石達がその潜伏期間を終え、次々と発症している。
特定の生物のみに感染するウイルスを用いた害獣,害虫の駆除は他の生物でも研究されており、既に実施された例も有る。
倦怠感,止まらない咳,何日も続く悪臭を伴った下痢は実装エイズの初期症状だ。

「ムシャ…ムシャ…」
こちらの洞穴では、リンチの末死んでしまった実装石を残りの同属が貪り食っている。
こうして実装エイズは山実装の間に蔓延して行く。

さらに追い出した方の実装石は、1月下旬から2月上旬にかけて仔熊が誕生した折に仔熊を押さえつける手が足りず、
仔熊を大声で鳴かしてしまい、その結果母熊が目を覚まして…
クマの冬眠は厳密に言えば冬眠と呼べるものではなく、起こせば起きると言う事は皆さんもご存知の事と思う。
付け加えるならば冬眠中に起こされたクマは非常な興奮状態に有る(冬眠が阻害される事自体が非常事態なのだから当然)。
まして目の前で我が仔が襲われていると言うのであれば尚更であろう。
実装石達は大慌てで洞穴の出口を目指す、だが所詮は実装石、走っているつもりでもその速度は人間よりも遅く
そしてクマは人間よりも早く走れるのだ。結局出口までたどり着けた実装石はいなかった。

そして実装石が我が仔を襲う脅威と成る事を知った母熊は、以後自分のテリトリーに侵入した実装石を積極的に攻撃するようになる。
この冬、天然の実装石ハンターが何頭も誕生した。


果たしてこれらの作戦が効を奏すのか、それは春にならなければ分からないが、雪に覆われた北の大地で実装石は確実に追い詰められていた。

破滅の足音—北 完
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毎度駄文にお付き合い頂き有難う御座います。

過去スク
託児?①②③番外編
早朝
夏の蛆実装
遊びの時間は終わらない 前,中,後編
飼育用親指実装石 
死神絵師
破滅の足音

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1 Re: Name:匿名石 2017/01/19-20:22:55 No:00003927[申告]
自然は最強だな
実装石は滅ぶべし滅ぶべし
2 Re: Name:匿名石 2024/07/15-19:33:58 No:00009247[申告]
今年も北海道ではヒグマにブチ殺される実装石の断末魔が山中で鳴り響いているのだろうな
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