タイトル:【虐・実験】 どの辺が児童雑誌向けなんだろう
ファイル:児童雑誌向けの実装実験.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:402 レス数:3
初投稿日時:2024/08/21-20:20:49修正日時:2024/08/21-20:20:49
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【児童雑誌向けの実装実験】



双葉実装研究所に一件の依頼が来た。
児童向けの雑誌で実装石について特集するので、子供にも分かりやすい記事を書いてくれないかという。

……研究所は依頼を私、亜希子が主任を務める研究班に丸投げした。
仕方ないので、摂取する餌が実装石の心身に与える影響について記事にしようと思う。
面倒な仕事だけど、子供の内から実装石について知るのは良いことだ。


  *  *  *  *  *


みんなも知っていると思うけど、実装石はなんでも食べるよね。
でも、何を食べるのが実装石にとって良いのか、あるいは悪いのか、あまり知らない人が多いかも。
そこで成体実装石を五十匹ずつのグループに分けて、グループごとに違う餌をあげて
実装石の体にどんな影響があるのか調べてみたよ!

実験の期間は三ヶ月。
その間は毎日三回ずつ餌をあげて、できるだけ餌を残さないように頑張って完食してもらったよ。
さあ、それぞれのグループについて順番に見ていこう!

  ●  ●  ●

グループA:共食い
このグループの餌は生きた仔実装と蛆実装だけ。
一度に食べさせるのは仔実装が一匹と蛆実装が二匹。
成体実装ならこのくらいは一度に食べてしまうんだね。
じゃあ、ある日の餌の時間の様子を見てみよう(実装石の台詞はリンガルを通したものだよ)。


「餌の時間よー」

研究主任の亜希子さんが、台車を押しながら成体実装が入れられた水槽が並ぶ部屋に入ってきたよ。
台車に乗せられた箱には、仔実装と蛆実装がたくさん入れられ、テチテチレフレフと鳴いてる。
それを聞いた成体実装の一匹が、デププと笑いながら呟いたよ。

『……今日のゴハンも活きが良さそうデス』

亜希子さんが水槽の中に仔実装と蛆実装を入れていくよ。
自分が餌とは思ってもいない仔実装たちは、のんきに挨拶を始める者もいるみたいだ。

『こんにちはテチ、オバチャン!』
『オバチャン、プニプニしてレフー』
『ウジちゃんおなかすいたレフ。ウマウマをヨウキュウするレフ』

この水槽に入れられた仔実装たちも、自分が食べられる運命だとは思ってもいない様子。
成体実装が一匹の蛆実装を掴み上げても、可愛がってもらえると思ってるみたいね。

『デププ……じゃあまずはお前からデス』
『レフ?おおきいおくちレフー。ナメナメしてくれるレ————レビャ!』
『テチャー!オバチャン何するテチ!?』

一匹の蛆実装が、成体実装に食いちぎられた。
仔実装はパンコンしながら成体実装に向かって抗議するけど、成体実装はそんな仔実装を気にも留めず
もう一匹の蛆実装を掴むと今度は丸呑みにしちゃったよ。

『テッチャアアアア!蛆ちゃんが飲まれたテチャァァァ!』
『デプッ、やっぱり蛆ちゃんは丸呑みが一番デス。腹の中で動いてるのが分かるデス』
『オバチャンは糞蟲テチィィ!』

仔実装は水槽の中を逃げ始めるけど、狭い水槽の中で逃げ切れるはずもない。

『捕まえたデス……お前は手足を食ってからゆっくり頭をかじってやるデス』
『テギョォォォ!』
『ゲプッ……活きの良い餌を食べると元気が出るデス』


グループAの成体実装は元気いっぱいに育っているけど、実装臭はキツく性格も糞蟲に近くなってる。
元気が良い理由は、生きた実装石を丸ごと食べるから偽石の成分を取り入れることができるので、
健康に育つため……ということが分かっているよ。
ただし、餌として食べた仔実装たちの臭い成分を含む各種の実装成分が体内に溜まっていくので、
体臭はキツくなり、糞蟲にもなりやすいんだ。

『デップップ……弱くて薄汚い仔はワタシの栄養になれることを光栄に思うデス』
『次にドレイがゴハンを持ってきたら、食事の量を増やすように命令するデス』

今回の実験では、グループAの成体実装は五十匹すべてが健康に生き続けたよ。
ただしこれは飼育された環境でのこと。
体臭がキツいと敵に襲われやすくなるから、野生の環境では長生きはできないんだ。
良い子のみんなもしっかりお風呂に入って石けんで体を洗おうね!

  ●  ●  ●

グループB:肉だけ
肉と言っても廃棄処分された肉(もちろん病気などに感染したものではないので安心してね)。
廃棄される予定だったものを安く仕入れ、適当に焼いて成体実装にあげるんだ。
ステーキだと言って食べさせたから、成体実装たちは喜んで食べていたよ。
じゃあ、ある日の餌の時間の様子見てみよう(実装石の台詞はリンガルを通したものだよ)。


「餌の時間だぞー」

研究員のシモンさんが、台車を押しながら成体実装が入れられた水槽が並ぶ部屋に入ってきたよ。
台車には適当に焼かれた肉が詰め込まれていて、部屋の中には焼けた肉の匂いが漂い始める。

『ステーキデスッ、早く食わせるデシャア!』

涎を垂らして騒ぐ成体実装の水槽に、シモンさんは次々に肉を放り込んでいく。

『ステーキウマウマデスゥ!』
『デププ……ステーキ食べ放題の生活はセレブの証デスゥ』
『レアも旨いデスゥ!』

どうやら生焼けの肉もあったようだけど、成体実装たちは気にせず食べてる。

「……お肉食べ放題か。あんな肉じゃ羨ましくはないけど」

複雑な思いで、成体実装たちが貪る肉を見つめるシモンさん。
安売りのお弁当で食事を済ませることも多いシモンさんは、
お肉ばかり食べられる成体実装たちが羨ましいみたいだ。、

『お肉はおいしいけど、ちょっと体が重い気がするデス……』
『オマエ贅沢デス。踊りでもして体重を落とすデス』
『デェ……なんかあんまり動きたくないデス』


このグループの成体実装たちは、どれもよく太っているよ。
毎日ほとんど動かずお肉ばかり食べているので当たり前と言えば当たり前。
また、体臭もグループAほどではないけど強めで、これも肉ばかり食べているからだね。

さて、それよりも注目したいのは、このグループの成体実装たちはどれも下痢気味だということ。
実装石は元々やわらかいウンチを出すことで知られているけど、その際にお腹が痛むことはない。
だけど、このグループの成体実装たちは、どれもウンチをする際に腹痛を訴えているんだ。

これは、肉だけを食べ続けたことで内蔵に大きな負担が掛かっているからと考えられるよ。
本来の実装石は雑食なので、野生では動物性と植物性の両方の食事をするけど、
この実験では極端に動物性の食事に偏ったために、内臓にダメージがあったみたいだ。

グループAの成体実装も肉しか食べていないけど、実装肉と家畜の肉では違いがある。
それは実装肉の方がとても分解されやすく、容易に消化吸収できるということ。
逆に言えば、実装石にとって家畜の肉は食べるのに適していない肉と言えるかもしれないね。

『おなか痛いデスゥ……』
『ワタシもデス……体もだるいデス……』

このグループの成体実装は、実験の途中までは太っていたけど、
二ヶ月目あたりからお腹を壊す者が増え始め、実験が終わる頃にはみんな内臓を壊して痩せ細っていたよ。
また、五十匹のうち五匹が死んでしまった。
良い子のみんなもお肉ばかり食べず、野菜もしっかり食べようね!

  ●  ●  ●

グループC:野菜だけ
形が不ぞろいだったり、大きさの基準を満たさなかったために規格外で出荷できない野菜を安く仕入れ、
細かくカットして成体実装に与えたよ。実装石もフードロスの削減に役立っているんだね。
じゃあ、ある日の餌の時間の様子を見てみよう(実装石の台詞はリンガルを通したものだよ)。


「お前ら餌だぞー」

研究員の俊明さんが、台車を押しながら成体実装が入れられた水槽が並ぶ部屋に入ってきたよ。
台車には適当にカットされた野菜が詰め込まれているけど、
水槽の中の成体実装たちはあまり嬉しそうな顔をしない。

『……また野菜デスゥ。たまにはお肉が食べたいデスゥ……』
『でも一日三食ちゃんと食べられるから贅沢は言えないデス……』
『ワタシはその赤いのがいいデシャ!緑の苦いのはいらないデシャア!』

不平不満を言ったり野菜の選り好みをする成体実装たちに構わず、
俊明さんはそれぞれの水槽にカット野菜を適当に放り込んでいく。

「お前らしっかり食えよ、約束しただろ」
『デェェ……頑張るデス』

成体実装たちは渋々といった様子で野菜を食べ始める。
これでも実験が始まったばかりの頃は普通に食べていたんだけど、
野菜だけの食事が一週間も続くと不満を言うようになり、食べ残しも目立つようになったんだ。

餌の違いでどう変化するか調べる実験なのに、食べ残させては意味がないね。
そこで俊明さんが考えたのが「実験が終わるまで完食を続ければステーキを食わせてやる」という約束。
この約束により成体実装たちは、不満を言いながらも野菜だけの食事を我慢するようになったんだ。


このグループの成体実装たちは、野菜ばかり食べているせいか一般的な実装石と比べて痩せ気味だ。
またストレスが多いようで、イライラと水槽の中を歩き回ったり、水槽の壁を叩いたり。
隣の水槽の成体実装と壁越しにケンカする者もいる。

本来なら雑食性で、しかもどちらかと言えば肉食を好む実装石が、
野菜だけの食事を強いられているためと言えるかもしれないね。

『隣のオマエ、壁を叩くなデスゥ!』
『文句があるならかかってこいデシャア!』
『……透明な壁があるから通れないのにバカな奴デスゥ』
『オマエ!ワタシをバカにするとは許せないデシャアッ!』
『うるさくて寝れないデスゥ……静かにしろデスゥ……』

このグループの成体実装は、食事に対するストレスからイライラしている者が多くいた。
実装石は一般的に、自分が置かれた状況に慣れると、今より良い待遇を要求し続ける性格なんだ。
命の安全が保障された実験室で食事も欠かさず貰える環境に慣れてしまうと、
今度はもっと良い味の餌を求めるんだね。、
その欲求が満たされないため、成体実装たちはいつもイライラしていたよ。
五十匹のうち特にイライラが酷い二匹は、三ヶ月目の終わりにストレスで偽石が割れて死んでしまった。、
良い子のみんな、野菜は体に良いけど、皆さんのような成長期の体にはお肉などの動物性食品も必要だよ。
食事はバランスよく食べようね!

なお、約束のステーキはしっかり用意したよ。
みんなも約束は守ろうね!

  ●  ●  ●

グループD:実装糞だけ
実装石は自分たちのウンチも食べることはみんな知っているよね。
そこでこのグループには、他の三つのグループが出したウンチだけを与えてみた。
じゃあ、ある日の餌の時間の様子見てみよう(実装石の台詞はリンガルを通したものだよ)。


「みんなー、ご飯だよー……くさっ」

研究員の双葉さんが、台車を押しながら成体実装が入れられた水槽が並ぶ部屋に入ってきたよ。
台車に乗せられた三つのポリバケツには、酷い臭いのする実装石のウンチが入れられている。
それを見た水槽の中の成体実装たちはデスデスと騒ぎ始める。

『またウンチデスゥ?ウンチは嫌デス……』
『でもここのウンチはオニクの味がするからおいしいデス』
『さっぱりした味のウンチもあるデス』
『ウンチも慣れればおいしいデス』

そう、成体実装たちの言うとおり、ウンチには味の違いがあるようなんだ。
グループBのウンチは肉の味がし、グループCのウンチは野菜だけを食べているのであっさり味。
グループAのウンチは共食いなので臭いはキツめだけど、味は実装石好みのようだ。
双葉さんはそれらのウンチを各水槽ごとに量が偏らないように分けていく。

「じゃあね、みんなしっかり食べてね……臭いけど」
『ニンゲンサンありがとうデス』
『何がありがたいんデスゥ……ワタシはもうウンチ食べたくないデス』

成体実装それぞれの好みもあるんだろうけど、ウンチだけの餌を受け入れてる者と、
嫌々食べる者に分かれていて……それでもウンチを食べない者はいないようだ。

実装石は非常食用の蛆実装や親指実装などを、トイレ用の穴で飼う習性があるよね。
そこで飼われている実装石たちは、大人しくウンチだけを食べて育つんだ。
それと同じように食べる物がウンチしかないと、実装石はその状況を受け入れるのかもしれないね。


このグループの成体実装は、五十匹すべてが生存したよ。
しかも、同じくすべて生き残った共食いのグループAは糞蟲になった者が多かったのに対して、
このグループの成体実装は大人しい性格だった。
ただし、体臭は実装臭と言うよりウンチ臭くなっている。
良い子のみんなはウンチを食べないようにしようね!

  ●  ●  ●

実験終了!
今回の実験では、実装石に与える餌は実装肉か実装糞が良いという結論が出たよ。
また、今回は試さなかったけれど、野生と同じく雑食の餌を与えた場合は、
比較的健康に生きることが分かっているよ。バランスの取れた食事が一番なんだね!

でもあえて言うならば、実装石は実装フードで育てるのが一番だ!
栄養のバランスが良いのはもちろん、消臭効果や成長抑制効果のある実装フードも売ってるからね!

良い子のみんながお父さんお母さんに実装石を飼いたいとお願いする時は、
ちゃんとした実装ショップで実装フードや色々な実装用品と一緒に買ってもらおう!

でも実装石の生態に疑問を持って実験をするのは良いことだから、みんなも色々やってみよう!
ただし実験の後には手洗いをしっかりしようね!


  *  *  *  *  *


……と、実際は難しい用語は児童向けに簡単にしたけど、内容は大体こんな感じ。
かなり適当な趣旨の実験だけど、実験自体はちゃんとやったから問題ないと思う。

なお実験が終わった後でグループAの成体実装は、
グループCの成体実装と交わした約束を守るためにステーキにされることになった。

……私はグループAの成体実装を焼却装置に次々に放り込むと、火力を弱火にして火を点けた。

『何するデス、ドレイニンゲン!あつっ、熱いデスゥ!』
『熱いデジャアアア!早く助けるデジャアアア!』
『ドレイニンゲン何してるデジャアアア!見てないで助けろデジャアアア!』

実験の途中から私のことをドレイ呼ばわりしてたけど、糞蟲はこんな状況でも糞蟲だね。
私は弱火でじっくり焼かれていく成体実装たちに語り掛ける。

「君たちはステーキにされて別のお友達のご飯になるんだよ」

私の声を聞いてる余裕なんてないのか、成体実装たちは悲鳴を上げてイゴイゴしながら
こんがりと焼き色を付けられていく。

『デジャァァァァ……』
『……デ……デェェ』
『……デェ……』

30分後、焼き上がった実装ステーキは、グループCの成体実装たちに提供された。
みんな涙を流して食べていた。もちろん嬉し涙だ。念願のお肉だからね。

『ステーキウマウマデスゥゥゥ!』
『芳ばしくて柔らかくて最高デッシャー!』
『ニンゲンサンありがとうデスゥ!』

さて、ひとまずみんなお疲れ様。
まあ、このグループCの成体実装たちも、グループBとグループDの成体実装たちも、
うちの実装研の実験用実装石だから実験が終わって自由になるということはなく、
今後も命ある限り、色々な実験に使われるんだけど……。

君たちの犠牲のおかげで、新たな商品が生まれる……こともあるから犠牲は無駄じゃないよ。
……たぶん、きっと、恐らくね。



終わり

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1 Re: Name:匿名石 2024/08/21-22:53:25 No:00009291[申告]
良い子のみんなはウンチを食べないようにしようね!

食えるかっ!と思わずツッコミを入れてしまった

2 Re: Name:匿名石 2024/08/22-21:50:25 No:00009293[申告]
研究結果を見た子供が実装石には関わらないほうがいいなと理解できる良い教材だ
ウンコ食わせて良い子になるなら実装フードよりこっちのほうがいいかもしれんな
3 Re: Name:匿名石 2024/08/23-13:06:48 No:00009294[申告]
>さあ、それぞれのグループについて順番に見ていこう!
>グループA:共食い

いきなり飛ばしててわらった
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