「オネチャ、オネチャ」
「テ」

仔実装がダンボールハウスの外でご飯を探しに行ったママを待ちながら
潰れかかったピンポン玉で遊んでいる最中に草むらから蛆実装が這いずって来た

「ウジチャテチ、カワイイテチ」
「オネチャ、オネチャ」
「ママとはぐれちゃったテチ？」



・・・・・・・・・・・・・・・・・



「戻ったデスー」

ダンボールハウスに戻った親実装が目にしたのはいるはずの無い蛆実装を抱いている仔実装

「…オマエそれどうしたデス？」
「ママ！ウジチャがいたテチ！カワイイテチ！」
「オネチャ、オネチャ」

呑気に喜ぶ仔実装と抱きしめられている蛆実装
親実装はまた変な物を拾ってきたなと思いながらもどうするか考える


「ママ！ちゃんとウジチャお世話するテチ！イモトチャにするんテチュ！」
「ハァ…まぁいいデス、ちゃんと面倒見るんデス」
「やったテチ！ウジチャは今日からイモトチャテチュン！」
「オネチャ、オネチャ」

クルクル回って喜んでいる仔実装を見て頭を悩ませるが
ほとぼりが冷めたらそのまま非常食にしようと親実装は考えた
そうして愛情を持って接したおかげかいつしか蛆実装は家族の一員となり繭をつける

「テチュ～ン、イモトチャが繭付けたテチ、大きくなってまたいっぱいいっぱい遊ぶテチィ！」
「もう遅いデス、早く寝るデス」

そういって興奮する仔実装を宥め寝かしつける親実装、仔実装も繭を眺めながらいつしか眠りに落ちる


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「…ふぁぁ…よく寝たテチ…！…イモトチャ！イモトチャは！」

繭を見ると大きな穴が開いているが肝心の妹がいない

「ママ！イモトチャが！イモウトチャ……ママ？」

いつもなら先に目を覚ましているママが横になったままだ

「ママ…？」

近寄って揺さぶってみてもピクリともしない

「オネチャ」

妹の声が聞こえた、見ると横たわっているママの上に妹はいた
まるで大きな蝶のようになった…妹だった

「…イモウトチャ？何してるテチ？ママに何してるテチ？」
「オネチャ、オネチャ」

いつもと変わらない、いや何か無機質な声でママの頭に管を刺して何かを吸っている

「イ…イモトチャ…？」

仔実装が何かおかしい事を感じて後ずさるとママ”だった”物が少し動く
ゴロっと背中を見せると大量の粒、卵のようなものを産みつけられている

「テチャアアアアアアアアアアアアアッ！！！！！！」
「オネチャ、オネチャ」

いつもと同じ声、同じ顔で蝶のようになった妹だったものが仔実装に近づいてくる
今までした事の無い量のパンコンしながら四つん這いで必死に逃げようとする仔実装

「来ないでテチ！イモトチャ！来ないでテチ！来るなテチャアアアアア！！！！」
「オネチャ、オネチャ」

ダンボールハウスから聞こえた絶叫はいつしか静かになる
そうしてまた幾日かするとそのダンボールハウスからは蛆実装が大量に這い出してきた

「オネチャ、オネチャ、オネチャ、オネチャ」




スレで拝見した蝶実装？の後に蛆に擬態した何かと書いて思いついた駄文デス
投下しようとしたら長くなってしまったデス