タイトル:【哀】 AIの生成したあらすじが原作デス
ファイル:ともだち.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:320 レス数:4
初投稿日時:2024/02/27-21:46:55修正日時:2024/02/27-21:46:55
←戻る↓レスへ飛ぶ

「ゴシュジンサマ……ミドリはなにがいけなかったんデス……?」

元飼い実装のミドリは公園で一人ぼっち。飼い主に飽きられて捨てられた典型的な捨て実装で、彼女に構う野良もいない。
2月の後半と言えどまだまだ気温は寒く、一斉駆除もあったばかり。賢い実装が残ったこともあり、ミドリはアウトサイダーとして群れから放置された。

フードをかじり、しゃがみこんで黄昏るミドリ。
幸いな事に捨てられた時元飼い主が持たせてくれたフードは大袋で、あまり食には困っていない。
ゲロ味便汁テイストのとてもまずい徳用品なので野良も略奪しようとしない。

「デ?またきたデス?」

そんなミドリのもとに一羽の鳩がやってくる。

「ハトさんはいいヤツデス、今日も一緒にフードたべるデス?」

フードをきまぐれに与えた事で仲良くなった異種二匹は、ただ寄り添って冬の日を過ごす。

「ハトさんだけデス、トモダチは」

ミドリにとって、鳩は話も通じない相手だが唯一の友人で、救いだった。

……
……

「デギャッ!」「アハハ!おもしれ!でぎゃ!だってさ」「あんまいじめてやんなよ~!」

オールシーズン短パンで過ごすタイプの快活な小学生たちにミドリはよく絡まれてしまう。
他の野良のように隠れるのが上手ではない元飼いのミドリはどんくさく、彼らにすぐ見つかってはおもちゃにされる。

「いたいデス!いたいデス!おチビさんたちやめてデス!」ミドリの叫びは届かない。

時に可愛がられもするが突然石を投げてきたりもする。今日はとってもイヤな石投げの日。恐ろしかった。

……
……

「デ……なぐさめてくれるんデス?」

夕方、やっと解放されたミドリのもとにあのハトが飛来する。嘴にはお菓子の欠片らしきものを咥えており、ミドリにそれを差し出す。

「…まずいフードしかいつもあげられなくってごめんデス」

ミドリの申し訳なさそうな様子も気にせず、ただハトはミドリに寄り添った。

「ちょっと元気になったデス、ありがとうデス、ハトさん」

ハトはどことなく嬉しそうにして、羽ばたいて去っていく。

「ワタシたち、きっとトモダチデス」

……
……

どんくさいミドリの天敵はニンゲンの子供ばかりではなかった。

「デギャア!?デギャッ!?逃げるデス!こわいデス!」

もっともであったのが野良の猫である。
やはり隠れるのが上手な同族と違ってペットでしかなかったミドリは大体捕まっては爪とぎをされたり、噛みつかれたり、散々なオモチャにされてしまう。

さらに、今日ばかりは野良猫の機嫌が良かったのか悪かったのかはわからないがミドリは激しい追跡を受けていた。

「こんなとこきたことないデス……ここはどこなんデス……?」

公園の奥深くの見知らぬ場所で、ミドリは追いつめられながら途方に暮れる。
猫はもういなくなっているが、雑然した林の中にミドリは帰り道を見つける事が出来なかった。

「ひ、冷えるデス」

気が付けば夜が近づいている。
ハウスに戻らなければ!ミドリは闇雲に走るが、行けども行けども見知らぬ景色。

「デジャア!」ずるりと転んで顔面を地面に打ち付ける。尖った石が身体に刺さってどくどくと血が流れる。

イタイ。イタイ。サムイ。コワイ。クライ。

いくら頑健な実装石と言えど猫の容赦ない攻撃でついた傷や尽きた体力、冷え込む気温などが命をそれぞれ削り奪う。

身体から熱がなくなっていく。あるものが近づいていることを感じつつ、ミドリはハトのことを考えた。

(ハトさんはミドリがいなくなって寂しくならないデス……?)

……
……

朝を迎える冬の木々、木漏れ日は光の階段のようにも見える。
公園の雑木林。あまり広くない空間のその奥で、冷たくなって倒れている実装石。
そこに一羽のハトが飛来すると、慰めるようにその身を寄せた。

(見えないけどそこにいるんデスね)

ミドリは遠くなった感覚でも友達がそこにいることを理解できた。

(ありがとうデス)

静か呼吸が止まる。冷たかった身体がさらに冷たくなっていく。
ハトはしばらくの間動かなかったが、やがて飛び去って行った。

冬の日の公園で春を迎えられずに捨て実装が死んだ。
ただどこにでもよくあるそれだけの話。

■感想(またはスクの続き)を投稿する
名前:
コメント:
画像ファイル:
削除キー:スクの続きを追加
スパムチェック:スパム防止のため1634を入力してください
1 Re: Name:匿名石 2024/02/28-11:40:39 No:00008811[申告]
実装石にも救いはあった
2 Re: Name:匿名石 2024/02/28-22:23:16 No:00008814[申告]
エモい
3 Re: Name:匿名石 2024/02/29-06:18:27 No:00008817[申告]
看取ってもらえたから幸せな部類という悲しみ
4 Re: Name:匿名石 2024/03/07-09:16:14 No:00008863[申告]
絶対「実装の死体に鳩が集まってきた。鳩は獲物が死ぬのを待っていたのだ」
って地獄みたいな話になると思ってたら結構さっぱりした綺麗な終わり方で良かった…
僅かでも救いを感じられたならまだ幸運な実装だね
戻る