実装石はごく希に（蛆実装の場合は頻繁に）緑の繭となり、新たな形態を得て生まれ変わる事がある。
繭化のトリガーは個々の強い願望であり、どんな能力や姿を望んでいたかで羽化後の形態が決定する。
主な羽化後の形態は人間の女性（主人の人間にもっと愛される為）だが、知能は大体の場合実装石の頃とあまり変わらず、過剰な期待は禁物である。
蛆実装が繭になりやすいのは、幼い故の単純な知能が雑念の入り込む隙を作らせない為だろうと思われる。
羽化後の形態のほとんどが単なる仔や親指であるのは、憧れが「同族（主に姉などの家族）のようになりたい」という一点にほぼ集まる為であろう。
実装石の望んだ己の理想像というものは悲しいかな、知性の限界故に漠然としたものが多く、単純に「大きくなりたい」「強くなりたい」といった程度の願望から繭化した者は実装さんになるのが関の山である。
強大な意思力と確固たるビジョンを持った者だけが、真なる姿へと変貌する事が可能なのだ。
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