タイトル:【塩】 ゴキブリ・ハンター (一期一会より)
ファイル:塩保管スク[jsc0363.txt]
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:289 レス数:2
初投稿日時:2007/09/12-13:37:08修正日時:2007/09/12-13:37:08
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「ゴキブリ・ハンター」 “Gテチ!Gが出たテチ!” ようやく家に帰り着いた私に、わめきながら彼女はやってきた。 …業者の相手に疲れて帰ってきたと思えば、今度はコイツの相手か… “ボーとするなテチ!Gテチ!” 「ガンタンクか?在庫処理で一つ模型の箱が減ったぞ、よろこべ」 “…”がっくりと倒れこむ仔実装。 「?どうした?」 “ゴ・キ・ブ・リ、テチ!” 「えぇっ?!家にはお前らを飼いだしてから出てきていないぞ?喰ってんじゃなかったのか?」 冷たい目線、静かな時間。 “私はゴキブリが駄目テチ。どうにかして欲しいテチ”  いつになく切実な仔実装を抱き上げ、部屋のどのあたりにゴキブリが出たのか聞いた。 どうも、見つけてからの威嚇ですぐに、ゴキブリはどこかに行ってしまったとのこと。 部屋を見渡せば、積み上げられた雑誌に狭い部屋はちょっとしたジャングルといえるだろう。 地震で積み上げた本が倒れたら、仔実装はひとたまりも無いだろう…。 とか思いつつ、これでは、ゴキブリが見つかってもすぐに本の山に入り込んで退治どころではないな…と思った。 “名案浮かんだテチ?” 「ゴキブリは、蛆実装達を食べに来たんだよ」 “テェェ?!”  無論、そんなことはなく、ただ単にどこからともなく入ってきただけである。 ゴキブリは蛆実装を食べるために来たのではない。 しかし、ゴキブリは蛆実装の糞を食べるのである。独特の甘い香りがする、蛆実装の糞。 最近は大手製薬会社が、蛆実装の糞を吸引剤としたゴキブリ退治用ホウ酸団子の商品を発売し、そこそこ成功を収めている(先日、新聞の三面記事で読んだから間違いない) 実装の糞が商品となる、それ自体は結構である。 しかし、蛆実装を飼っている者としては? そう、蛆実装の垂れ流す糞の香りでゴキブリが寄ってくる。そして糞を食べる。 其処まではいい。糞処理の手間が省けるだけであるから。 蛆実装は自分と同じか、それ以上に大きな黒光りする存在に恐怖する。 そして、恐怖のあまり、糞を漏らす。 ゴキブリにとっては、蛆実装とは餌(糞)を出すだけの存在でしかない。 総排泄口を探り当てたゴキブリは、しばらくは出続ける糞を食べるが、打ち止めになれば更に食べるために其処から、腹を食べてしまう。 朝になって飼い主が見るのは、腹の無い蛆実装の、死体である。  まぁ、家のはケージに入れているから大丈夫ではある。 締め切っているケージには人間以外の者には、夜はもちろん、昼も実装用ドアを使わないと中に入れない。  この部屋の状況下で退治などできようが無い…ゴキブリは私も嫌いだ。 今夜もそうだし、今後いつ視界を予想外のところから横切るかと思うと嫌な気分になる。 ケージを開けっ放しにしてゴキブリを誘い出し、仔実装に退治してもらうことにしよう。 フムン。我ながら名案だ。 仔実装は夜通し見張るだろうから、蛆達がゴキブリに腹を喰われる暇はあるまいて。  ケージの正面を開放し、ゴキブリが入りやすくする。 仔実装には、胸元までの長さの棒を与えた。 先が尖っていないことに不満を訴えたが、ゴキブリが蛆実装にたかる事を考えると、 間違って蛆実装を突き刺してしまう恐れがある、と説明すると納得した。  片手で振り回す仔実装に、簡単に使用方法を説明。 フム。家の仔実装、見込みあるやも知れん。  見込みがある事を知った私は、仔実装に任せて安心して寝る事にした。 「おやすみ。」 “え?寝るテチ?正気テチ?蛆ちゃんを一緒に守るテチ!” 「…私がおきていると、ゴキブリは動かないんだ。  なぁに、リンガルは付けっ放しだから、君らの声で目が覚めるさ」 ゴキブリ嫌いな私は、いままでゴキブリが出ると、いつまでも眠れなかった。 しかし、仔実装が退治してくれるかも、と言う期待のせいだろうか?急に眠くなってきた。 “ちゃんと起きるテチ?本当テチ?” “♪ワタチのウンチぃはおーいしーいウンチー” “うるさいテチ!” “プニプニレフー” “わかったテチ!プニプ二プニプニ” “とっても気持ちいいレフー。プニプ二プニプ二” “お姉ちゃん、わたしもプニプ二—” “♪とってもおーいしくてーパパもダイスキー” “テ?マジ?” …あること無いことうるさいなぁ…実装リンガル、オフ。 テチテチレフレフ声を聞きつつ、深い眠りへ誘われ… カサカサカサ… 「テチャァァァ!!」 「レフ?レフゥ?」 「テチ!テチテ!!テチ!」 カサ… 「チャァァ!」 カン!カン! ケージに何かを当てる音。  私の体は重く、眠りに縛られ。  ちらりと見た時計は3時15分を指し。 (がんばれよ、仔実装…俺はもう少し寝るからな…飼い主はペットがピンチになったときにかっこよく登場するものさ…フフ) そして私の目が覚めたのは、目覚ましのけたたましい音…すなわち朝、であった。  あぁ、よく寝た…。何時に無く、爽快な目覚めか。 “テチー”  はっ、と、昨夜の事を思い出す。    ケージには、疲れ果て座り込んだ仔実装と、動かない蛆実装が3匹。 そして、ゴキブリの足が2本。  絶句。 一期一会、という台詞が思い起こされる。  袖振り合うもなんとやら、飼い始めて幾月か…走馬灯のように彼女達と過ごした日々のことを思い出していた。    仔実装に昨夜起こった事を聞こう。実装リンガル、オン。 目覚めなかった自分に後悔しつつ蛆実装を引っくり返したが、どれも何とも無い様子。 動かないのは、眠っていたからであった。 目覚めた蛆が開口一番、“目覚めのプニプ二…レフゥ?パパさんどうしたレフ?” 「え?あ、ははは、別に泣いてなんかないさ」 どうやら、仔実装は無事守りきったらしい。残念ながら、ゴキブリ退治は無理だったようだが。    仔実装と目が合う。 “どーして、起きなかったテチ?” 「いや、その、なんだ余りに眠かったもので・・スマン」 “…。”言葉に出来ない非難を込めた目線を感じる。 “…ふぅ。朝のプニプ二よろしくテチ。私は寝るテチ。” 仔実装はそういって、旅行カバンに似せたダンボール箱に入ってしまった。 寝息をたてる仔実装。実装はとても寝つきがいい。     ケージの蓋を開け、トレイに蛆実装達を置き、服を脱がしてプニプ二する。 プニプ二プニプ二…。 満足しきった様子の蛆実装達を横目に見つつ、トレイに溜まった糞をながした。  徹夜した仔実装は起きてこないだろう、そう思った私は蛆実装達の服のウンチ穴にパッチを当て、ドライヤーで密着させる。 “また、ウンチトマール?お姉ちゃんに怒られるレフ。前を忘れたレフ?” 「起きてくる前に、今夜は早く帰ってくるよ」 “そうレフ?” ケージを閉める。これでゴキブリは入ってこれない。安心。 「行ってきます」 “行ってらっしゃい” “アル早くプニプニして欲しいレフー” 「今日は早く帰ってくるよ」 “レフー”    蛆実装達の声を聞きつつ、私は家を出た。 途中、思う。 ゴキブリはどうしよう?仔実装に毎晩毎晩、徹夜をさせる訳にもいかない。 明日は土曜日だし散歩に行く、ということで全員公園に連れ出して、其の間にバルサンでも焚くことにするか?悪くはないと思う。 ケージとか洗うのは大変だが…ま、明後日は日曜日だし、なんとかなるだろう。(了) 「ゴキブリ・ハンター」 “Gテチ!Gが出たテチ!” ようやく家に帰り着いた私に、わめきながら彼女はやってきた。 …業者の相手に疲れて帰ってきたと思えば、今度はコイツの相手か… “ボーとするなテチ!Gテチ!” 「ガンタンクか?在庫処理で一つ模型の箱が減ったぞ、よろこべ」 “…”がっくりと倒れこむ仔実装。 「?どうした?」 “ゴ・キ・ブ・リ、テチ!” 「えぇっ?!家にはお前らを飼いだしてから出てきていないぞ?喰ってんじゃなかったのか?」 冷たい目線、静かな時間。 “私はゴキブリが駄目テチ。どうにかして欲しいテチ”  いつになく切実な仔実装を抱き上げ、部屋のどのあたりにゴキブリが出たのか聞いた。 どうも、見つけてからの威嚇ですぐに、ゴキブリはどこかに行ってしまったとのこと。 部屋を見渡せば、積み上げられた雑誌に狭い部屋はちょっとしたジャングルといえるだろう。 地震で積み上げた本が倒れたら、仔実装はひとたまりも無いだろう…。 とか思いつつ、これでは、ゴキブリが見つかってもすぐに本の山に入り込んで退治どころではないな…と思った。 “名案浮かんだテチ?” 「ゴキブリは、蛆実装達を食べに来たんだよ」 “テェェ?!”  無論、そんなことはなく、ただ単にどこからともなく入ってきただけである。 ゴキブリは蛆実装を食べるために来たのではない。 しかし、ゴキブリは蛆実装の糞を食べるのである。独特の甘い香りがする、蛆実装の糞。 最近は大手製薬会社が、蛆実装の糞を吸引剤としたゴキブリ退治用ホウ酸団子の商品を発売し、そこそこ成功を収めている(先日、新聞の三面記事で読んだから間違いない) 実装の糞が商品となる、それ自体は結構である。 しかし、蛆実装を飼っている者としては? そう、蛆実装の垂れ流す糞の香りでゴキブリが寄ってくる。そして糞を食べる。 其処まではいい。糞処理の手間が省けるだけであるから。 蛆実装は自分と同じか、それ以上に大きな黒光りする存在に恐怖する。 そして、恐怖のあまり、糞を漏らす。 ゴキブリにとっては、蛆実装とは餌(糞)を出すだけの存在でしかない。 総排泄口を探り当てたゴキブリは、しばらくは出続ける糞を食べるが、打ち止めになれば更に食べるために其処から、腹を食べてしまう。 朝になって飼い主が見るのは、腹の無い蛆実装の、死体である。  まぁ、家のはケージに入れているから大丈夫ではある。 締め切っているケージには人間以外の者には、夜はもちろん、昼も実装用ドアを使わないと中に入れない。  この部屋の状況下で退治などできようが無い…ゴキブリは私も嫌いだ。 今夜もそうだし、今後いつ視界を予想外のところから横切るかと思うと嫌な気分になる。 ケージを開けっ放しにしてゴキブリを誘い出し、仔実装に退治してもらうことにしよう。 フムン。我ながら名案だ。 仔実装は夜通し見張るだろうから、蛆達がゴキブリに腹を喰われる暇はあるまいて。  ケージの正面を開放し、ゴキブリが入りやすくする。 仔実装には、胸元までの長さの棒を与えた。 先が尖っていないことに不満を訴えたが、ゴキブリが蛆実装にたかる事を考えると、 間違って蛆実装を突き刺してしまう恐れがある、と説明すると納得した。  片手で振り回す仔実装に、簡単に使用方法を説明。 フム。家の仔実装、見込みあるやも知れん。  見込みがある事を知った私は、仔実装に任せて安心して寝る事にした。 「おやすみ。」 “え?寝るテチ?正気テチ?蛆ちゃんを一緒に守るテチ!” 「…私がおきていると、ゴキブリは動かないんだ。  なぁに、リンガルは付けっ放しだから、君らの声で目が覚めるさ」 ゴキブリ嫌いな私は、いままでゴキブリが出ると、いつまでも眠れなかった。 しかし、仔実装が退治してくれるかも、と言う期待のせいだろうか?急に眠くなってきた。 “ちゃんと起きるテチ?本当テチ?” “♪ワタチのウンチぃはおーいしーいウンチー” “うるさいテチ!” “プニプニレフー” “わかったテチ!プニプ二プニプニ” “とっても気持ちいいレフー。プニプ二プニプ二” “お姉ちゃん、わたしもプニプ二—” “♪とってもおーいしくてーパパもダイスキー” “テ?マジ?” …あること無いことうるさいなぁ…実装リンガル、オフ。 テチテチレフレフ声を聞きつつ、深い眠りへ誘われ… カサカサカサ… 「テチャァァァ!!」 「レフ?レフゥ?」 「テチ!テチテ!!テチ!」 カサ… 「チャァァ!」 カン!カン! ケージに何かを当てる音。  私の体は重く、眠りに縛られ。  ちらりと見た時計は3時15分を指し。 (がんばれよ、仔実装…俺はもう少し寝るからな…飼い主はペットがピンチになったときにかっこよく登場するものさ…フフ) そして私の目が覚めたのは、目覚ましのけたたましい音…すなわち朝、であった。  あぁ、よく寝た…。何時に無く、爽快な目覚めか。 “テチー”  はっ、と、昨夜の事を思い出す。    ケージには、疲れ果て座り込んだ仔実装と、動かない蛆実装が3匹。 そして、ゴキブリの足が2本。  絶句。 一期一会、という台詞が思い起こされる。  袖振り合うもなんとやら、飼い始めて幾月か…走馬灯のように彼女達と過ごした日々のことを思い出していた。    仔実装に昨夜起こった事を聞こう。実装リンガル、オン。 目覚めなかった自分に後悔しつつ蛆実装を引っくり返したが、どれも何とも無い様子。 動かないのは、眠っていたからであった。 目覚めた蛆が開口一番、“目覚めのプニプ二…レフゥ?パパさんどうしたレフ?” 「え?あ、ははは、別に泣いてなんかないさ」 どうやら、仔実装は無事守りきったらしい。残念ながら、ゴキブリ退治は無理だったようだが。    仔実装と目が合う。 “どーして、起きなかったテチ?” 「いや、その、なんだ余りに眠かったもので・・スマン」 “…。”言葉に出来ない非難を込めた目線を感じる。 “…ふぅ。朝のプニプ二よろしくテチ。私は寝るテチ。” 仔実装はそういって、旅行カバンに似せたダンボール箱に入ってしまった。 寝息をたてる仔実装。実装はとても寝つきがいい。     ケージの蓋を開け、トレイに蛆実装達を置き、服を脱がしてプニプ二する。 プニプ二プニプ二…。 満足しきった様子の蛆実装達を横目に見つつ、トレイに溜まった糞をながした。  徹夜した仔実装は起きてこないだろう、そう思った私は蛆実装達の服のウンチ穴にパッチを当て、ドライヤーで密着させる。 “また、ウンチトマール?お姉ちゃんに怒られるレフ。前を忘れたレフ?” 「起きてくる前に、今夜は早く帰ってくるよ」 “そうレフ?” ケージを閉める。これでゴキブリは入ってこれない。安心。 「行ってきます」 “行ってらっしゃい” “アル早くプニプニして欲しいレフー” 「今日は早く帰ってくるよ」 “レフー”    蛆実装達の声を聞きつつ、私は家を出た。 途中、思う。 ゴキブリはどうしよう?仔実装に毎晩毎晩、徹夜をさせる訳にもいかない。 明日は土曜日だし散歩に行く、ということで全員公園に連れ出して、其の間にバルサンでも焚くことにするか?悪くはないと思う。 ケージとか洗うのは大変だが…ま、明後日は日曜日だし、なんとかなるだろう。(了)

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1 Re: Name:匿名石 2021/05/23-04:37:18 No:00006336[申告]
日常物も良きかな
2 Re: Name:匿名石 2023/05/09-17:59:36 No:00007139[申告]
蛆ちゃんをしっかり守りきるとかええ仔や
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