タイトル:【虐】 男とミドリ
ファイル:男とミドリ.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:1438 レス数:6
初投稿日時:2023/01/12-00:13:24修正日時:2023/01/12-00:13:24
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似た話、設定はゴメンなさいデスゥ…

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テチャァァァァ!!!テェェェン!!
「なぁミドリぃ、俺はこんなにお前を愛してるんだぜぇ~
 嬉しいだろォ?なぁ、なぁ?」


冷たい、コンクリート打ち放しの部屋で男と仔実装が1匹。
仔実装…ミドリには自慢だった髪も無く、大好きだった服も無い。
いわゆる禿実装。

そして、その部屋を必死に逃げ回るミドリ。
だが左腕はすでにあらぬ方向へねじ曲がり、脚と体にも切り傷だらけである。
それでも必死にミドリは、泣き叫びながら離れようと逃げ惑う。

「なんでそんなに逃げるんだぁ~? こんなに毎日遊んであげてるじゃないかァ」

男は楽しそうにミドリを後ろから追う。
刃物を持って、触れるか触れないかのギリギリで振るう。

テギャ!テェェェン!!テェェェン!!

また一つ、また一つと細かく切り傷が増えていく。

そんな泣き声と逃げ惑う姿を見る男は、より恍惚な表情へと変わる。

「いいねぇ、いいよぉ、ミドリぃ…!」

ミドリは男にこのような行為を受けて3か月は経つ。
元々は公園にいた死にかけの成体の実装石から、どうか子供だけでもと助けを求められ
男は男で飼っていた実装石が死んでしまったので、捨てるついでに次を探していたのだ。
…ミドリと名付けられた仔実装には、不幸の始まりだった。

初日は暖かいお風呂にも入れられ、野良では食べた事も無かった食事が与えられた。
ママを寂しがって泣いていたミドリも優しいご主人様と思いこんだのだ。
その時にミドリとつけられた名前だが、次の日から様子は急変する。

寝ているところ無理やり起こされ水槽に入れられる。
無理やり服を脱がされ、一番の自慢だった髪も必死の抵抗も空しく抜かれた。
そこからは、気のすむまま暴行を加えられた。
昨日からの一片の変化に、ミドリは何がなんだか分からなかったがその時には男に対し恐怖しか抱かなかった。

男は実装石が好きなのだ、愛するほどに。
だがその愛は歪み過ぎており、虐待する形で表現されてしまっていた。

…テェェ…テチュ…ン…

あちこちを切り刻まれ倒れこむミドリ。
もう体力の限界で倒れこむ、ご飯もろくに与えられず当たり前であった。

「ふふふ、あっははははは! 楽しかったなァミドリぃ
 また明日愛してあげるからなァ」

そう言ってミドリを持ち上げ、汚れた水槽の中に放り込んだ。
碌に掃除もされない、糞や血で汚れたミドリの今の家なのだ。

テェ…テチュ…テェェ…

ミドリが力無く鳴いた。
ミドリは傷ついても死ねなかった。
男が寝ている間に命…偽石を取りコーティングをし、石を治す液につけているからである。
なので次の日には余程でない限りは、傷は治るのだった。

そのまま動けず気絶するかのように眠る…。

テ…テ!テチュ…テェ‥?

次の日気づくと目の前が明るかった。
扉が開いている・・・。

テェ! テチュ…! 

男の罠かもしれない。
以前にも騙されそうになったミドリはそっと外を覗く。
…そこはいつか見たあの母と見た青空だった。

テェェ…! テ! テッチュ!

こうはしていられない。
男が来る前に逃げなければ。

ミドリは走った。
何処に行こうと決めてはいない。
優しかった母の顔を思い出しながら走った。

テチュゥゥゥゥン!!テチューーー!!

ママ!ママ!ママ!
そう連呼しながら走っているとまた人間と出会った。

「ん…?この仔実装…?」

テ!テェェェ…!

ミドリに恐怖が蘇る。
男のせいでミドリはすでに、人間を恐怖の対象にしか見えてなかった。




「この子、アップルはあの公園の近くで保護したんです。」
「そう…この子も大変だったんだ。」

ここは実装石の保護施設。
カフェも備え、保護された実装石の面倒を見ながらカフェに来た人も気に入った子は引き取れるようになっている。
躾もし、きちんと飼われてもいいように教育もするので評判は良い。
実装石達の様子はガラス越しに見えるようになっており、保護した観念からか怖がらないように、実装石達側からはマジックミラーのように見えなくなっている。

ミドリいや、アップルがここに来てから1か月経つ。

テチューーン!テチャァー!
テチー!テェェー!

柵の中で他の仔実装達と楽しそうにボールで遊んでいる。

「あの時は本当に傷も多かったですが…今では髪も治して少しずつ生えてきたし
 もうほとんど警戒心も無いんですよ」
「そうだったんですね…大変だったんだね…」

逃げ出した時に拾われたのは運よくこのカフェのスタッフであった。
たまに公園等を巡回し、捨てられた、傷ついた実装石を確認したりもする。
アップルは最初は人間を警戒し、全く寄り付かなかったが今では友達もでき、幸せそうである。

「実装石達の一番大事な髪も皮膚移植して治せたし…それにあの子は今妊娠してるんですよ。」
「あ!本当ですか!」

男が視線を向けると確かにアップルの目は両方ともに同じ色であった。

「まだ成長途中では無いですから、生まれるのは親指、もしくは蛆ちゃんかな?」

そんな会話している横でアップルは同じ境遇の多くの友達に恵まれた。
最初は友達も出来なかった、警戒していたが次第に慣れ、今では母と一緒にいた以上に幸せに暮らしている。


そんなアップルの今一番の楽しみはお腹の子供である。
暇があればお腹をさすり、子供達に歌う。

テッテロケー♪ テッテロケー♪

見たことも無い笑顔で歌い、お腹を大事そうに撫でるその姿は皆を笑顔にさせた。
今アップルは幸せの絶頂であった。

テッテロケー♪ テッテロケー♪

早くママに顔を見せて。
ずっとずっと幸せにしてあげる。
毎日毎日遊んでくらそうね。
大好きな子供達…。




デゲェェェェェ!!!テベ!!ヂィィィィ!!!!

「アップル!どうしたのアップル!」

七転八倒し苦しむアップル。

テギャァァァァ!!テェ!テヂィィィィィ!!!!

「アップル!アップル! 早くベッドに!」
「は、はい!」

苦悶の表情でバタンバタンを転がるアップル。
顔を真っ赤にし、今まで味わった事の無い痛みに苦しむ。

その時だった。

ブリュ…ブリュリュリュ…!ブッシャ!ブッチャ!

テ…!テベ…? テェ… テエエエエエエエエエエ

アップルの股から緑の排泄物が大量に出された。
ただの排泄物では無い、まだ蛆になったばかりのような服も形成されてないような未熟児。
アップルの目が大きく見開かれる。

テ…テ…テェェェェェ!!!!!!!テェエエエエエエエエエエエ!!!!!テッチャアアアアアアアアアア!!!!!

絶叫し大きく泣き叫ぶアップル。
余りの光景に固まってしまうスタッフ達。

テェ!テェ!ッチュウ!テチュウゥ!!

動きもしない、鳴きもしない。
そんな子供達を糞の中から掻き集め必死に、生かそうと舐め上げるアップル。

テチ!テチィ!

この子はワタシが幸せにするんだ!
死なせない!死なせない!


「駄目!アップル!止めて!」

はっとしたようにアップルを止める女性スタッフ。
抱き上げられると同時に手が滑り子供達を落としてしまう。


「アップル、大丈夫、大丈夫だから…」

テッチャァァァァァ!!!テチュゥ!テェェェェ!!!!!

動かない子供達を落とし必死に助けようとスタッフの腕の中でもがく

「何か病気かもしれない、一度病院に…」
「そうですね…」

テェェェェェェン!!!テェェェェン!

腕を必死にバタつかせ、尚も子供達を抱こう助けようとともがくが、無駄であった。

テチュゥゥゥゥ!テチュゥゥゥゥ!

なんで、なんで、なんで、なんで。
なんでなんでなんでなんでなんで。

テェェェェ!テチィィィ!!

ワタシの子!ワタシの子!死んじゃダメ!!
離して!離せ!離せぇぇぇぇ!





カフェスペースでコーヒーを飲みながらその様子を見る男がいた。
アップル…いやミドリの飼い主。
男が小声で呟きながら微笑む。

「アップルか、可愛い名前をもらったじゃぁないか
 ああ…いい…いい表情だミドリ、美しいよ…」

恍惚な表情を浮かべ、男が緑に怪しく光る石をケースの液の中に入れて蓋をする。
…ミドリがあんな事になってしまったのは、この石を針でいじったせいだ。
今ミドリの体内に入っている石は、ミドリの石では無い。
本物はそのまま男が持っている。

「やっぱり幸せそうな表情はいいね、ミドリぃ…」

男は全て知っていた。
水槽から出し、ミドリを外に放った事。
逃げていくだろうルート上でその日にこの施設のスタッフが巡回している事。
そしてこの保護カフェに行く事…、その調べに掛かったミドリとの過ごした3か月でもあった。

「お前は俺のところに、戻ってくる運命なんだよミドリぃ…
 このお前の本当の命がある限りね…」

泣き叫ぶミドリを見ながらまたも笑みを浮かべる。

自分の愛するやり方だけではあの顔は見れない。
一度別の体験をさせる事でより一層いい表情をしてくれる。

「素敵な顔だぁ、愛してるぜェ…ミドリぃ…、お前は俺から離れられないよ…、ふふふ…」

そう言ってコーヒーを飲み干し、ケースをポケットに入れる。
スタッフに抱えられ、必死にもがく姿を見ながら再度笑みを浮かべた。






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1 Re: Name:匿名石 2023/01/12-03:51:39 No:00006692[申告]
愛ゆえに実装石は哀しまねばならぬ!
2 Re: Name:匿名石 2023/01/12-19:28:14 No:00006693[申告]
いいねぇ
虐待して絶望した所に、解き放って
更に上げ落とし!
まさに2段構えの上げ落としw
素晴らしいです。
次作、期待しております!
3 Re: Name:匿名石 2023/01/12-23:54:07 No:00006694[申告]
素晴らしいね!
4 Re: Name:匿名石 2023/02/16-13:14:45 No:00006812[申告]
色々書いたけど一番これがDL数多いデスゥ
皆さん読んで頂いてありがとうデス
5 Re: Name:匿名石 2023/05/31-02:12:17 No:00007257[申告]
面白かった
希望が出てからの絶望は最高だ
もっともっと不幸になっていってほしいね
6 Re: Name:匿名石 2023/08/25-03:03:27 No:00007839[申告]
とても良かった
お石が壊れる前にちゃんと本当の飼い主の元に戻ってきて欲しいね
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