※人間と実装石の会話は全てリンガル使用済みとしてお読みください。 『小人閑居して不善を成す』という言葉がある。 ロクでもない人間が働きもせずに引きこもるとロクなことをしない、という意味だ。 そしてこの慣用句は概ね正しい。 なぜなら親の残した遺産とそこから生まれる不労所得によって働かなくとも生きていける俺は、実装石の虐待を趣味にしているからだ。 実装石など存在そのものが害悪であると公言してはばからないような人間であれば、それを虐待したり殺したりすることはむしろ善だと主張するかもしれない。 だが実際のところ生き物を惨殺していることには変わりないし、何より俺のやっていることは、少なくとも“犯罪”に分類されるものだ。 野良実装を虐待することは何一つ法に触れないし、バールのようなものを持ち歩いているところを警察に呼び止められても「野良実装虐待のためです」と主張すれば「ああ、それならいいよ」と見逃される風潮さえあるが、 飼い実装というものは法的に他人の財産であり、それを傷つけることは器物損壊その他の法に抵触する。 そして俺が虐待の対象としているのは、その飼い実装なのである。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 俺はいつもこの双葉公園で虐待の対象となる獲物—————すなわち飼い主の目を離れた飼い実装がいないか物色している。 ここは愛護派が幅を利かせていて虐待派はめったに訪れず、野良実装たちも潤沢な食料に満足して飼い実装を襲ったりすることはほとんどないため、飼い主も安心して自分の家の実装石を放し飼いにするのだ。 家から遠すぎるのがちと難点だが、逆に飼い実装を浚ったり殺したりしてもすぐに姿を消してしまえば足がつきにくいというメリットもあるので気にしない。 俺は実装石という生物を心底嫌っているが、野良実装に対しては何ら含むところはない。 ここの実装石たちは愛護派ばかりを相手にしているせいか、野良であっても人間をほとんど恐れていないため、むしろ実装石を拉致してくるには理想的な環境といえる。 それでも、俺にはここに住む野良実装たちを浚ったり虐待したりする気は全くなかった。 なぜなら野良実装は生きていることそのものが不幸の連続であり、それによって実装石という生物に相応しい罰をすでに受けていると思うからだ。 実際のところ、野良実装というものは産まれた瞬間から不幸の連続だ。 蛆実装として産まれてしまえばその時点で成体になるまで生きられる可能性はほぼゼロである。 それどころか蛆として産まれたことで親が見切りをつけて乳を与えなければ、仔実装に成長する可能性までも奪われ、待っているのは家族の非常食にされるという末路のみだ。 親指実装として産まれても、大きさすなわち強さである生物の世界においては、体格で劣る親指実装はあらゆる面で不利を強いられる。 健常な仔実装として産まれた者でさえ、親が餌を集める能力に乏しければ当然餓死するし、もっと愚かな親のもとに産まれれば冬支度が甘くて凍死するか、それどころか飢えた親自身に喰われることも珍しくない。 そんな過酷な生存競争を生き抜いてやっと成体になったところで、待っているのは親の庇護から離れたさらに過酷な生活だ。 そして犬猫やカラス、そして虐待派の人間や残酷な子供に出会えってしまったなら、それこそ死んだほうがマシだと思えるような苦痛を味わった末に無惨な最期を迎えることになる。 だからいい。 だから野良実装はまだ許せるのだ。 決してやってくることのない幸せを、その形だけでも教えようと歌い継がれてきた実装石の胎教の歌—————そのせいで自分の身の丈を勘違いし、世界や人間というものに対して根本的な過誤を抱き、 理想と現実の区別をつけられずに糞蟲と化す愚かな者であっても、それゆえに不幸な末路しか迎えないのだから。 全ての野良実装はその卑しい魂と性(さが)に相応しい悲惨な一生を送り、相応しい罰を受けた末に、相応しい最期を遂げているのだから。 それに対して、許せないのは飼い実装である。 実装石の分際で安全な日常を保障され、人間は自分たちが大好きで、決して自分たちを傷つけたりはしないと思い込んでいる。 何も悪いことをしていなければ(実装石がただ普通に振舞っているだけで人間にとって不愉快な行為も多々あるのだが)、自分たちはきっと幸せになれると思い込んでいる。 それら全てが誤りであるなどとは微塵も考えずに。 俺にとって実装石とは—————愛護にせよ虐待にせよ、人間がストレスを解消するためのスケープゴートとして、好きに扱っていい存在として神が作り上げた生物なのだ。 おそらく前世で相当の悪事の働いた人間が、その報いとして生まれ変わるのだろう。 そして神が『実装石に生まれ変わり、好き勝手に扱われて当然』の魂に罰を与えるために作ったのならば、いくら虐待したところで人間にとっては罪になるはずがない。 実際のところ、野良実装を虐待したところで愛護派以外は誰も咎めないし、他の動物を虐待する人間ほど異常者扱いされない。 逆に実装石を愛護しているなどと知られたら、他の動物を飼育している人間からも「ああ……うん」と距離を置かれる風潮すらあるほどだ。 それこそが人間に『実装石は好き勝手に扱っていい生物だ』という意識が本能的に刻まれていることを物語っている。 そんな存在のくせに、幸せな暮らしなど望むこと自体がおこがましい。 実装石はただ不幸に見舞われ、虐待され、できるだけ苦しんだ挙句に惨めな死を迎えなければいけないのだ。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- ベンチに座って野良実装どもが餌を求めて右往左往している様を観察する。 近づいてきて飼えと要求したり媚びて餌をねだるようなアホはとりあえず踏み潰すが、基本的には俺の間合いに入ってこない限り野良実装を積極的に殺そうとはしない。 今日は飼い実装はいないか……… そう思ってベンチから立ち上がりかけたとき、野良実装とは明らかに違う服—————甘やかされた飼い実装の証ともいえるピンクの実装服が視界の端に映った。 ……………いた! いかにも甘やかされていますといわんばかりの幸せそうな実装石の親仔だ。 親実装が一匹と仔実装が三匹、そのうち一匹は蛆実装を抱えている。 「デスデス、デッスーン♪ デッスデッス♪」 「テチィ♪ テチテチ、テッチュ〜ン♪」 「テチュテチュ。テチュチュゥ〜ン♪」 「レフレフ。レッフーン♪」 遠すぎてリンガルが言葉を拾わないが、とても楽しそうなことだけは伝わってくる。 ………実に反吐が出そうになる光景だ。 とはいえ、こいつらは皮膚がダルンダルンになるほど肥え太ってもおらず、口の周りを食べ物のカスで汚したりもしていない。 甘やかされていはいるがそのせいで糞蟲化したりはしていない、躾の行き届いた上品な飼い実装のようだ。 これはいい、極上の獲物だ。 虐待されたとき『どうして自分がこんな目に?』と考えるのは良蟲でも糞蟲でも同じだが、人間側から見れば糞蟲には虐待されるだけの理由がある分、スッキリはしても嗜虐心がいまいち満たされない。 飼い実装としては何の落ち度もない、善良なやつを理不尽に虐待するからこそ嗜虐心というものは満たされるのだ。 何よりもまず、周囲を見渡して飼い主が近くにいないかを確認する。 いない。 他に目撃者になりそうな人間は? いない。 ………よし、いつもの手で拉致してやろう。 俺はペットの実装石を持ち運ぶための外出用ケージを手に、ゆっくりとベンチから立ち上がった。 このケージは飼い実装を拉致するためだけではなく、俺自身がこの公園で飼い実装を遊ばせている飼い主であるかのように見せかけたり、拉致した実装石の飼い主であるかのように見せかけ、 実は飼い実装を拉致しにやって来た虐待派であることをカモフラージュする役目もあるのだ。 幸せそうな家族のいるほうへと歩き出す。 走りはしないが早足で、慌てたふうを装って————— 「そこの君たち、飼い実装だね?」 「デェ? ニンゲンさん、ワタシたちにナニかご用デスゥ?」 話しかけられた親実装が振り返って答える。 リンガルの表記を見ると、“用”以外の言葉が漢字に変換されていない。 どうやらあまり賢くない個体のようだ。 これならいつもの手が通じるだろう。 「君たち、お名前を教えてくれるかい?」 「デェ……ワタシはミドリというデスゥ。この仔たちは上から『スイ』、『セイ』、『セキ』というデス。ウジちゃんはウジちゃんデスー」 ミドリという名前はありきたりなのでまあいいが、仔実装どもは生意気にもオリジナルである翠星石の名前を汚していやがった。 俺は蒼星石派だからさほど腹も立たんが、実装石ごときが僭越も甚だしい。 もちろん翠星石派の方々であれば、こいつはメチャゆるせんよなぁ〜? おっと、思わず仔実装たちの胴体をバックブリーカーで真っ二つにしたくなってしまったが、ここでやるのはさすがにマズい。 こいつらに地獄を見せるのは拉致してからだ。 「じゃあ君たちの飼い主……ご主人様の名前は?」 「ゴシュジンサマのおナマエは、アイクレ・ナミオというデス」 『相呉波男』とでも書くのだろうか……まあ飼い主の名前など本当はどうでもいい。 要は俺が飼い主の知り合いで、そいつに頼まれてこいつらを探しにきたのだという態を装えればいいのだ。 「やっぱり君たちがナミオさんの飼い実装か! いいかいミドリちゃん、よく聞いてくれ。ナミオさんは君たちを迎えにくる途中、車に撥ねられて大怪我をしたんだ」 「デデェッ!? ゴ、ゴシュジンサマがケガをしたデスゥ!?」 「一応意識はあるから命に別状はない。僕はナミオさんに頼まれて、代わりに君たちを迎えに来たんだよ。すぐにナミオさんのいる病院に連れて行くから、みんなこのケージの中に入ってくれ」 「わ、わかったデス! スイ! セイ! セキもみんなはやく来るデスゥ!」 アホめ、こんなカビの生えたような古臭い手口にあっさりと引っかかりやがった。 常識的に考えれば、こんなのは誘拐の方法としてはもはや使い古されていて、今どき人間の子供でさえ引っかかる者は皆無に等しい。 だが実装石という生物に限っては、なぜか人間の言うことをすぐに鵜呑みにする傾向もあって、人間絡みでよほど酷い目に遭わされた経験のある者でもなければまず引っかかる。 人間の子供と同程度の知能を持つとされながら、こういう部分においては愚鈍ともいえるほど素直な実装石という生物の悲しい性だ。 ミドリたち親仔がケージに入ったのを確認すると、俺は素早く公園を出て大通りまで歩き、コインパーキングに停めてあった車にケージを乗せて走り去った。 行き先は—————この親仔にとっての地獄の一丁目だ。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 車で二十分ほど走り、俺は町のはずれにある病院へとやってきた。 病院とはいってもすでに使われなくなった廃病院、それも肝試しのスポットやホームレスなどの溜まり場になっている廃墟ではなく、ただ少し広めなだけの診療所だ。 前に風邪を引いたとき、俺はこの診療所がすでに閉鎖されていることを知らずにやって来た。 そして熱のせいで閉鎖のお知らせが書かれたドアの張り紙に気付かずにドアノブを回したところ、鍵が壊れていることに気付いたのだ。 それ以来、ここを実装石虐待のための秘密基地として勝手に利用させてもらっていた。 さすがに薬品などは残されていなかったが、注射のとき腕を固定するためのベルトつきの台や水銀式の血圧計、金属製のトレイや喉の奥を見るときに舌を押さえつけるための棒などがいくつか残されていたので、 これらも実装石の虐待用アイテムとして有効に利用させてもらっている。 「さあ、着いたよ。ここだ」 「デェ……ここにゴシュジンサマがいるデスゥ?」 ケージの中のミドリが呟く。 閉鎖されてはいるが見た目にはさほど古くない建物なので、玄関の張り紙が読めない実装石にはここが廃病院であることに気付くことができない。 親仔を先に入らせてからドアを閉め、そばに立てかけてあったホウキを棒状のドアノブと柱の間に噛ませてカンヌキにする。 これでもう、ここには誰も入って来れないし、出て行くこともできなくなった。 「デェェ、暗いデスゥ………ホントウにここにゴシュジンサマがいるデス?」 さすがに妙な雰囲気に気付いたのか、親実装が訝りはじめている。 俺はそれを無視して、後ろから仔実装三匹の襟首を掴んで持ち上げた。 「テェェッ!?」 「テヒャァァーッ!?」 「な、なんテチ? なんテチ?」 「デェェッ!? ニ、ニンゲンさん、なにをするデスゥッ?」 「何って……虐待?」 「デ……………デェェッッッ!?」 蛆実装を抱えた親実装が目を丸くして(元々まん丸だが)驚きの声を上げる。 どうやら虐待派という存在がいることについては飼い主から教わっているらしい。 虐待派に捕まったら酷いことをされるので、絶対に捕まってはいけないということぐらいは知っているのだろうか。 「まあ……いずれにせよお前にはもうどうすることもできんけどな。仔が大事ならついて来い」 俺はそう言いながら奥へと歩いていった。 そもそも親実装ではなく仔実装をつまみ上げたのは、足の遅い仔実装を待つのが面倒くさいからだ。 診察室の机の上に仔実装たちを下ろして待っていると、親実装が「デェッス、デェッス」と息を切らせて追いかけてきた。 「さて………お前らどうせ虐待派ってものがどういうものか、捕まったら何をされるかなんて知らないだろ? とりあえず一匹使って見本を見せてやろう」 そう言いつつ、泣きながらパンコンしている仔実装の中でも一番小さいやつをつまみ上げて布状のもので包み、マジックテープでぴったりと固定した。 水銀式の血圧計から伸びたチューブと繋がっている、本来なら人間の腕を包むためのものだ。 「テェッ!? テェェッ?」 胴体を包まれる格好になり、顔だけを出した仔実装が激しく首を振って暴れる。 だが両腕の動きを封じられているので、ただでさえ悪いバランスが崩れて仰向けに転び、そのまま身動きが取れなくなってしまった。 「デェェッ!? やめるデス! セキを返すデスゥゥ!」 親実装が俺の足をぽふぽふと殴りつけて仔を取り戻そうとする。 『セキ』ということは、こいつは三女か。 必死の形相で抵抗する親実装の襟を掴み、持ち上げて机の上に乗せてやった。 「好きにしていいぞ? 助けられるものなら助けてみろ」 俺はそう言いながら、血圧計から伸びたもう一本のチューブに繋がれた、空気を送り込むためのポンプを一握りした。 ————— プシュウッ ————— 三女を袋状に包んでいる布に空気が送られ、ほんの少しだけ膨らむ。 「セ、セキ! すぐにタスけるデスゥ!」 親実装は抱えていた蛆実装を机の上に下ろし、三女に駆け寄って包んでいる布を外そうとする。 親実装だけでなく姉二匹も参加して妹の体を引っ張るが、すでに圧力がかかっている布から三女を引っ張り出すことはできなかった。 マジックテープを剥がして外そうともしてみるが、指もなく、ガムテープの粘着力程度の握力しかない実装石の手ではそれもできない。 ————— プシュッ シュッ プシュッ プシュッ プシュッ————— その間にも俺はどんどん空気を送り込んでいく。 そのたびに袋状の布は膨らんでゆき、三女の体を圧迫する。 その圧力がどんなものか、これで血圧を測った経験のある人なら分かるだろう。 人間でもちょっと痛いほどの締め付けだ。 「テェ゛ェ゛……く、くるじいテヂ………マ゛……マ゛………た、たずげ……テヂ………」 もしも実装石に白目というものがあったなら、三女はすでに白目を剥いていることだろう。 口の端からは血だか糞汁だか分からない液体がこぼれ、吐き出した空気と混じって泡となっている。 「ニ、ニンゲンさん、やめてくださいデスッ! コドモがイタがってるデス! おねがいデスゥ!」 「俺に頼んでも無駄だよ? 俺は虐待派なんだから。助けたかったら自分の力で何とかするんだな。早くしないと仔が死んじまうぞ」 「デ………デゲェ゙………エ゙……………」 三女の顔は血流が止まってすでに紫色になっていた。 実装石の体というものは大きな頭と鏡餅のような形状の胴体から成っている。 そのため圧力を加えられると、必然的に小さいほうの上半身から大きいほうの下半身に中身が逃げていこうとするのだ。 人間の手などで握り潰されるときも頭が破裂するということはほとんどなく、糞袋が破れて総排泄孔側から糞や臓器が噴き出す場合が多い。 逆に頭のほうには血が溜まり、欝血してサツマイモのような色になるのである。 「だ、ダイジョウブデス! ママがいまタスけてあげるデスッ! それにニンゲンさんがホントウにワタシたちを殺すはずがないデスゥ!」 出たよ………俺が最も嫌う飼い実装特有のお花畑思考が……… 野良実装であれば「ワタシを飼うことを許可してやるデッスゥ〜ン♪」などとほざく糞蟲ですら、目玉の一つもくり抜いてやれば「デデェッ!? このニンゲンはギャクタイハだったデスゥーッ?」などと言いながら逃げていく。 人間には虐待派という人種がいることも、自分たちを傷つけようとする者がいることもちゃんと知っているからだ。 飼い実装であっても、野良出身で家族を人間に殺された経験を持つような個体は人間の怖さをきちんと理解している。 それに対して、生粋の飼い実装というやつだけはどうにも救いようがない。 産まれてしばらくは調教師に厳しい躾を受けるが、それも『飼い実装になるために必要なこと』と受け止められる個体だけが商品としてショップに並ぶため、人間が“悪意”というものを向けてくるなど思いもよらないのだ。 そして最初から『実装石を愛玩動物として飼育したい人間』に買われ、そういった人間としか接することなく成長するため、成体になっても人間の悪意というものに全く不慣れなままである。 ましてやその個体を親として産まれた生粋の飼い実装など尚更だ。 あまりの甘ったれた思考にムカついた俺は、さらに何度もポンプを握って空気を送り込んだ。 親実装はなおも三女を救おうと悪戦苦闘していたが、その努力も空しく—————三女の体のほうに限界が訪れた。 ————— ぼびゅん! ————— 「テビェァッ!」 水風船が破裂したかのような音とともに、三女の下半身が圧力に負けて破裂した。 それと同時に、上がっていた水銀のゲージが一気にがくんと下がる。 実装石の血圧に興味はないが、なかなか面白い見世物だ。 「デッ………? セ、セキぃぃーっっっ!!!」 親実装の悲痛な叫びが診察室に響く。 親実装が三女の手を引っ張ると、胸から下が破裂してちぎれた三女の上半身が引きずり出された。 当然下半身は原形を留めてはいないし、ピンクだった実装服の裾はマーブル調になった赤と緑の液体で染まっている。 「テェ………マ……ママ……………イタイテチ………オナカがものすごくイタイテチ………」 驚いたことに、三女にはまだ息がある。 破裂して飛び散った下半身の肉と糞の塊をペン立てにあったボールペンでこねくり回してみると、三女の偽石があった。 苦痛のためか黒ずんでいたが、まだ砕けてはいない。 「セ、セキ! しっかりするデス! 明日はゴシュジンサマといっしょにデデニーランドに行くってヤクソクしたデス! 死んじゃダメデスゥーッ!!!」 親実装が上半身のほうに気をとられている隙に、三女の偽石を机よりちょっと高い位置にある棚の上に置き、ボールペンの先で引っ掻いてみた。 ————— ゴリッ! ————— 「チュゲェ!」 ————— ゴリゴリゴリゴリガリガリガリゴリ…………… ————— 「チュゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ……………!」 「デデェッ!? どうしたデスゥ?」 口から泡を吹きながら、三女の体がびくんびくんと痙攣する。 俺は偽石を引っ掻き続けながらしばらくその光景を楽しんだが、自分の肩よりも高い位置に置いてガリガリやっていたので腕が痺れて力加減を誤ったのか、それとも三女の精神が限界を迎えたのか、 ちょっとした拍子にボールペンの先が偽石の真ん中に突き刺さってしまった。 ————— がきん! ————— 「ヂュブァ………!」 偽石が中心から放射状に砕けるとともに三女の息の根が止まり、その両目が白く濁っていった。 「デ……………!」 親実装ががくりと膝を落とし、抱き上げていた三女の亡骸を机の上に下ろしたままのポーズで固まってしまった。 また絶望の悲鳴を上げるかと思ったが、思考が停止してしまったらしい。 「ま、こんなもんだ。どうかな感想は?」 親実装に質問を投げかけ、思考が再始動するよう促してやる。 聞かれた親実装はその質問には答えず、わなわなと震えながら逆に詰問してきた。 「ど、どうしてこんなヒドイことをするんデス!? ワタシたちはなにもワルいことはしてないデスゥ! この仔はもっとおウタが上手になって、もっともっとゴシュジンサマにかわいがってもらって、 もっともっとシアワセになるはずだったデス! この仔の実生を返すデスゥ!!!!!」 「質問を質問で返すなぁぁーーーっ!!!!!」 ————— メリィッ! ————— 「デギャァァーッッ!!!?」 叫びながら親実装の片耳を思い切りわし掴みにする。 おっと、こいつが『実装石相手に再現してみたかった漫画のシチュエーション』をやれそうな台詞を吐いたせいで思わずキチ○イスイッチが入ってしまったではないか。 しかもテンションが上がりすぎたせいで力が入ってしまい、頭皮ごと片耳をむしり取ってしまった。 親実装は机の上をゴロゴロと転げ回り、範馬勇○郎に髪を掴まれてブン投げられた天○悠みたいになっている。 机の上でビクンビクンと痙攣している親実装はひとまず無視し、残った仔実装たちのほうを見てみた。 二匹ともパンコンしながら腰を抜かし、お互いに抱き合ったまま震えている。 親実装が放置した蛆実装だけは何が起こっているのか理解できていないらしく、あたりをキョロキョロと見回しながらレフレフと鳴いていた。 次はこの蛆実装から始末してやるかな。 用具入れに放置してあった体温計(これもガラス製の水銀式だ)を手に取り、先端を蛆実装の総排泄孔にあてがう。 そして先端が喉から顔を出す直前あたりの深さまで一気に挿し込んだ。 ————— ずぶり ————— 「レビュエェェッ!?」 「テェッ? ウジチャン!?」 「ウジチャンになにするテチ! やめるテチィ!」 仔実装二匹が抗議の声を上げるが、それを無視して体温計に串刺しになった蛆実装を持ち上げてやった。 「レ゙ェ゙ェ゙……グルジイレ゙ブゥゥ」 総排泄孔をぎっちりと塞がれ、蛆実装は水便を噴き出すこともできずに色つきの涙を流して悶えている。 背骨のように曲がらないものが体を貫通しているため、コブのような短い手足をピコピコと動かすことしかできない姿が実に無様で愉快極まりない。 さらに体温計を人差し指と親指の先だけで摘み、鉛筆やペンをグニャグニャに見せるマジックのようにユラユラと揺らしてやった。 「レゥッ、レゥッ、レゥッ、レゥッ、レブゥッ!」 「あっはははははは!」 こういう残虐な行為を楽しめる嗜虐心というのは男子なら誰でも持っているが、せいぜい小学校の高学年までに失ってしまうのが一般的だ。 俺自身、虫や動物に対してこのようなえげつない行為をする精神はもはや完全に失われてしまっているが、なぜか実装石という生物に対してだけそれが失われないのは不思議でしょうがない。 俺は串刺しになった蛆実装を仔実装たちの前に置いて告げた。 「助けたかったら助けていいぞ。お前らだけの力で助けられたら、この蛆は殺さずにいてやろう」 「ホ、ホントテチ!? ウジチャンたすけていいテチ?」 「やるテチ! すぐにウジチャンをたすけるテチ!」 二匹の仔実装はすぐさま体温計に飛びつき、蛆実装から引き抜こうとした。 片方が蛆の頭を持ち、片方が体温計を持って懸命に引っ張っている。 だが、蛆が漏らすに漏らせなかった水便が総排泄孔の周囲で乾燥して固まり、糊のように張り付いてしまってなかなか抜けない。 「レッ………レェェ……オネチャ……グルジイレフゥ………」 「おいおい、そんな引っ張り方だと蛆の首のほうが抜けちまうぞ」 「テェェッ!?」 俺に間違いを指摘された仔実装たちは、今度は頭のほうにいるやつが馬乗りになって蛆の上半身を上から押さえつけ、尻尾側にいるほうが片足で蛆の総排泄孔のすぐ横を踏みつけながら体温計を引っ張りはじめた。 力を込める方法としては間違ってはいないが、しかし今度は力を入れるベクトルが間違っている。 その引っ張り方をするなら蛆の体に対して水平に力を加えないといけないのに、立ったまま斜めに引っ張っているせいで総排泄孔を支点としてテコのように力がかかってしまっているのだ。 (このままだと蛆の体を総排泄孔から引き裂きかねないな) そう思って見ていたが、それよりももっと面白いことが起こった。 ————— パキン! ————— 「テェッ!?」 「テヒャァッ!?」 一瞬、苦痛に耐えかねた蛆実装の偽石が割れたのかと思ったがそうではない。 体温計を引っ張っていたほうの仔実装がもんどり打って倒れ、後頭部を机に強打して悶絶している。 よく見ると、ガラス製の体温計が蛆の総排泄孔のところでぼっきりと折れていた。 仔実装ごときの力で割れるとは意外だったが、テコのように力がかかっていたせいだろう。 とはいえ、これではもはや蛆の体から体温計を抜くのは不可能……そうだ、面白いことを思いついた。 「あーあ、えらいことになったなあ。それじゃもう抜けないぞ」 「テェェ……どうすれば………どうすればいいテチ?」 「そうだなあ……人間の手じゃ大きすぎて抜けない。実装石じゃ力がなさすぎて抜けない………こうなったら蛆の総排泄孔に口を突っ込んで、歯で噛み付いて引っ張り出すしかないなあ」 「テェェッ!?」 「もちろん多少は蛆の糞にまみれることになるかもしれないが……助けるならその方法しかないだろう。やるか?」 「……………や、やるテチ………ワタチがウジチャンをたすけるテチ」 「テッ? オネチャ……!」 倒れていたほうの仔実装がよろよろと立ち上がり、立派な決意を見せる。 オネチャと呼ばれたということは、こっちが長女のほうだったか。 「ウジチャ………イマたすけるテチ」 長女が蛆実装の前に跪き、総排泄孔に口を近づける。 そしてわずかに飛び出した体温計の端に噛み付き、首を思い切り後ろに反らした。 「ヂュゥゥゥゥゥ………」 長女は折れた体温計を引き抜こうと必死で吸い付き、懸命に引っ張る。 すると長女のヨダレで固まっていた糞がふやけて溶けたのか、体温計は意外なほどあっさりと抜けた。 「オネチャ、やったテチ! これでウジチャンたすかるテチ!」 ああ、約束どおり蛆は見逃してやろうじゃないか。 だが俺が手を下さないからといって、“助かる”とは限らんぞ? それに………なにより“オネチャ”のほうは無事かな? 「テ……テェェ……?」 長女を見ると、なにか様子がおかしい。 口元に手を当てて気分が悪そうにしているが、左右それぞれの目が別の方を向いて焦点も定まっていない。 「テ………テヒェヘヘ? ……………テヒャヒャヒャヒャハハァ………???」 「テェェッ? オネチャ、どうしたんテチィ!?」 おお、ちゃんと予想通りのことが起こったみたいだ。 俺が意図したのは、長女に水銀を飲み込ませることだった。 水銀式の体温計は折ってしまうとそこから水銀が漏れ出してくるのが厄介だ。(ドライアイスで固めでもしないとツルツルと流動して捕まえられないし、有毒なので処分するにも非常に面倒である) だが、さっき折れた体温計の片割れからは水銀が漏れ出てきていなかったので、まだ水銀は蛆実装の体内に残っているほうに残っていたのである。 それゆえ残ったほうの体温計を仔実装に吸い出させようとすれば、その拍子に仔実装が水銀を飲んでしまうのではないのかと思ったのだ。 有毒な水銀を飲み込めばどうなるか、人間であれば体温計に入っている程度の量ならさほど深刻な健康被害もおきないだろうが、体長二十センチに満たない仔実装である。 しかも実装石の消化力はマムシなみに強力なうえ、吸収力の強さも半端ではない。 飲み下された水銀はあっという間に分解・吸収され、長女の体のあちこちに回ったのだろう。 その結果がご覧の有様である。 そう、長女は水俣病にかかっていたのだ。 というか、メチル水銀でなくてもこんな症状が出るんだな……さすがはデタラメ生物実装石というべきか。 「テゥッ………テヘッ……………テヒャェェェェ………」 長女はあちこちの関節が引きつり、胎児のような格好に折りたたまれて時折ビクンビクンと痙攣している。 口から出る言葉はもはや意味を成さず、代わりに毒々しい色(おそらく糞袋内の糞汁が逆流しているのだろう)の泡を噴いていた。 水銀の量が少なかったせいか致死レベルではないようだが……これは逆にキツいな。 「テェェ………オネチャ……しっかりするテチィ」 次女が必死に介抱するが、毒を盛られた仔実装に妹がしてやれることなど何もない。 あ、いや、一つだけあるな。 「ああ、体温計の中の水銀を飲んじゃったんだな。こりゃ苦しいぞ」 「テェ………どうすればいいテチ」 「もうこうなったら、こいつを飲ませてやるしかないな」 そう言いながら、俺は一粒のタブレットを取り出した。 コンペイトウの形をした罠仕様のものではないが、立派な実装コロリである。 そう、仔実装にもできることなんて“介抱”じゃなく“介錯”ぐらいしかないのだ。(どうでもいいが、介抱や介護に対して介錯って、一字違いでえらく意味が違ってくるな) 「テェッ! おクスリテチ? それをのめばオネチャはたすかるテチィ?」 「あー………助かるかどうかは知らんが、楽にはなるな」 そう言いつつコロリを次女に渡してやる。 「テェ………オネチャ………これをのむテチ。ニンゲンさんがくれたおクスリですぐにラクになるテチ」 次女はなんの疑いもなく姉にコロリを飲ませようとしている。 渡した相手はついさっきまで自分の家族を酷い目に遭わせた張本人だというのに、人間がくれるもの=自分たちにとって悪いものであるはずがないとでも思ってやがるのだろうか? もともと蛆実装や仔実装というものは物事の因果関係を把握する能力が著しく低い(だからこそ躾が面倒)ものだが、それにしても飼い実装というやつはこれだから虫唾が走る。 次女がタブレット型の薬を長女の口に押し込むと、次の瞬間————— ————— ブシィッ! ————— 「うぉぉっ!?」 「テヒャァァッ!?」 「レヒャァァァァーーーーーーーッ!?」(ブジュッ) 長女の両耳から、いきなり鮮血が水鉄砲のように噴き出した。 その拍子に蛆実装は血の勢いで吹き飛ばされ、机の下に落ちて潰れてしまった。 「チュゲゲギャギギェゲゲゲゲゲゲゲ……………」(パキン!) そして長女はしばらくギアの調子がおかしくなった機械のようにガクガクと震えた後、偽石が崩壊して絶命した。 俺が次女に渡したのは実装石をなるべく苦しめてから殺すための、毒性の強いコロリである。 使ったのは初めてだが、それにしても耳から血を噴き出すほど強力とか聞いてないぞ。 「テ………テェェーン! オネチャがチんじゃったテチィ! ど、どうしてテチ? おクスリのませればオネチャたすかるっていったテチ! ニンゲンさんウソついたテチィ!?」 「いや、楽になるとは言ったが助かるとは言ってないぞ? “死んで”楽になるって意味で言っただけだし」 「そ……そんな………ヒドいテチ………」 「まあ俺が虐待派である以上、お前らを騙そうが殺そうが誰に文句をつけられる筋合いもないわけだが………そもそも姉に薬を飲ませて殺したのはお前だそ? そして姉に薬を飲ませたのがお前である以上、 その結果蛆が吹っ飛ばされて死んだのもお前のせいだ」 「テェェッ!?」 机の下を指差して言ってやると、次女はようやく蛆が机の下に落ちて床のシミになったことにも気付いたらしい。 「さて、今どんな気持ち? どんな気持ち? 姉と妹殺しの仔実装ちゃん♪」 「テ………テテ……………テッチャァァァァーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」(パキン!) 某クマのAAのように小躍りしながら訊ねてやると、次女は頭を抱えて凄まじい声で絶叫し、そのままの姿勢で偽石を崩壊させて絶命した。 両目から滝のように流れていた涙が赤と緑のものから墨汁のような黒に変わっているところを見ると、強烈なストレスによるものだ。 こんな詭弁としか言いようのない理屈でも自責の念に駆られるあたり、飼い実装というものは本当に愚かしい。 どうせ糞蟲行為の果てに糞蟲へと生まれ変わった糞野郎の魂の成れの果てなのだから、野良実装のように糞蟲化して居直ればいいものを。 お前らが多少善良な蟲っぷりを見せたところで、地獄の閻魔も手心を加えたりはしないし、実装石に生まれ変わって人間に虐待される刑期が短くなったりはせんだろうに。 さて、これで残るは親実装だけだ。 手の届かない耳を押さえようとしながら、まだ痛みに悶え続ける親実装の後ろ髪を掴んで無理やり引き起こす。 先ほどまで自分の仔らを襲っていた悲劇は見ていたのだろう、両目から流れる涙はすでに黒く染まっていた。 「おい、どうだ。大事な仔が全部死んじまって悲しいか?」 「デェェ………どうして………どうしてこんなヒドイことができるんデス。ニンゲンさんはどうしてワタシたちをそんなに嫌うデス?」 「またそれかよ………まあいい、最後だからその質問に答えてやるよ。どうしてこんなことをするかって? 俺に言わせりゃ“実装石はそのために存在している”というだけだ。それ以外に理由はないし、 むしろそれ以外に理由はいらねえ。ついでに言えば、そんなお前らが毎日が幸せに包まれていて当たり前、安全な日常が保障されていて当たり前、人間は自分たちが大好きで、決して自分たちを傷つけたりはしないと 思い込んでいるのが気に食わん。だからこそ、そんな飼い実装が理不尽な不幸に巻き込まれて絶望する様を見るのが好きなんだよ。お前らが地獄に落ちる様を見ると最っっっっっ高にスカっとするんだよ」 「わ、ワタシたちがゼツボウする顔を見るのが好きだから………デス? たった………たったそれだけの理由で………ワタシのダイジな仔は殺されたデス?」 親実装の体がわなわなと震え始める。 「そうだよ。だけど怒ってる暇はないぞ? 次は……お前が仔の後を追う番なんだからなぁ」(ニヤリ) 「デ……ギギ……ググ……………」 怒りのためか恐怖のためか、震えながらも親実装は気丈な表情を崩そうとはしない。 「だったら……ゼッタイにゼツボウなんてしてやらないデス。オマエをウラミつづけてやるデス。そして殺されても、何度でも生まれ変わって、いつの日か………いつの日かオマエにフクシュウしてやるデスゥ!」 ほほう、なかなかいい台詞を吐きやがるじゃないか。 これだけ前向きで気丈なこと言ってきやがったやつは初めてだ。 とはいえこいつが実装石である以上、何度生まれ代わったところで俺に復讐するなど不可能………そのたびに俺を楽しませてくれるだけだ。 しかも俺がこいつに何をしようが、法的にはともかく宗教的な意味では罪にはならない。 ならば人間やその他の生物に対して罪を犯さない限り、俺が実装石に生まれ変わる可能性もない。 つまり俺とこいつのパワーバランスは半永久的に変わらないのだ。 まあ、万が一こいつが実装石としての刑期を終えて人間に生まれ変われるような日が来たら、そのときは対等な条件で勝負してやろう。 仏教でいう地獄の刑期は劫(こう:一説には一劫あたり二万年、一説には数十億年とされる)という単位で数十劫、数百劫という長さらしいので、何兆年先の話になるかは分からんがな。 「これから俺に虐待されて、死ぬまでずっとそんな顔をしていられたらその戯言を聞いてやるよ。せいぜい頑張れよ。明日はご主人様と一緒にデデニーランドへ行くんだろう?」 そう言って親実装の体を大き目の金属製トレイに寝かせる。 底にゴムのシートが張ってあるものだ。 この上に虫ピンで両手両足を縫い止め、カエルのように解剖してやろう。 そして偽石を活性剤に浸して死ねなくしたうえで皮膚と筋肉と骨を少しずつべりべりと剥がし、神経の一本一本にワサビよりも刺激の強烈な液体絆創膏を塗り込んでやる。 さて、実装石ごときの精神で耐えられるかな? そしてわずか二分後————— 「デッギャァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーァァ!!!!!!!!!!!!!!!」 誰も訪れなくなった田舎の廃病院に、親実装の発狂せんばかりの悲鳴が轟いた。 -END- ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- あとがき 今回は飼い実装を専門に虐待する男を描いてみました。 親仔のモデルになったのは、作者の実装虐待画像フォルダでも最初のほうに保存されていた幸せそうな飼い実装の親仔(もちろんその後虐待されて全滅)です。 久々に眺めていたらどうにも自分のやり方で虐待したくなってきたので、ついやっちゃいました。(テヘペロ) 実をいいますと、今回のスクは前々回に書いた“実相石”スクのプロトタイプだったりします。 まず虐待の方法を思いつき、そこから話を作ったのは今回のスクのほうが先でした。 ですが書いてる最中に感想板が少し荒れだしたのを見て、実装石という生物に対する作者自身のポリシーを明らかにしておきたくなり、今回のスクの最初のほうにある『俺にとって実装石とは』からのくだりを改変して 前々回のスクを作成したのです。(前々回のスクは虐待ネタのほうがとってつけたようなものになってしまったのはそういうわけです) というわけで、作者の実装石に対する考え方は前々作で十分に語ったため、今回のスクは本来お蔵入りにしようと思っていたのですが…… 虐待のネタ自体がもったいなかったのと、次回作のネタをなかなか思いつかないので、それまでの繋ぎとして完成させた次第です。 まあ前々作と主張が似通っているのは、リサイクル品ということでご容赦下さい。 ようやく次回作の構想も固まりましたので、もうしばらくお待ちいただければと思います。
1 Re: Name:匿名石 2016/12/04-08:02:36 No:00003027[申告] |
翠の子派の自分としては全てが納得のスクでございました |
2 Re: Name:匿名石 2016/12/04-09:19:55 No:00003028[申告] |
実装とはいえ人のモノを壊すのは器物損壊
とはいえ >「デェ……ワタシはミドリというデスゥ。この仔たちは上から『スイ』、『セイ』、『セキ』というデス。ウジちゃんはウジちゃんデスー」 >ミドリという名前はありきたりなのでまあいいが、仔実装どもは生意気にもオリジナルである翠星石の名前を汚していやがった。 >俺は蒼星石派だからさほど腹も立たんが、実装石ごときが僭越も甚だしい。 >もちろん翠星石派の方々であれば、こいつはメチャゆるせんよなぁ〜? これはいけませんね 神の法で逆転無罪、むしろ飼い主がアウト これから【愛悲】なスクの1つも書けるような目に遭ってから実装石転生ですね |
3 Re: Name:匿名石 2016/12/08-07:21:11 No:00003083[申告] |
唐突氏の作品のリメイクかな。これは楽しめました!
自分は用語集に「飼い実装虐待」を上げた者だけど、まさにこんなスクが読みたかった! |
4 Re: Name:匿名石 2016/12/08-12:34:43 No:00003084[申告] |
感動しました! |
5 Re: Name:ジグソウ石 2016/12/09-21:36:33 No:00003103[申告] |
>No:00003083氏
モデルにしたのはこの家族です やはり愛護作品はいいですね たまに見ると「ああー! 自分だったらこうしてやりてぇ!」というインスピレーションが湧き上がってきますw |
6 Re: Name:ジグソウ石 2016/12/09-21:37:36 No:00003104[申告] |
さらにオチ
皆様、毎回感想ありがとうございます この場を借りて御礼申し上げます |
7 Re: Name:匿名石 2016/12/10-13:53:52 No:00003107[申告] |
「善良な飼い」もこうして見ると努力も無しに得られた平穏で裕福な環境を無神経に自慢してくる屑蟲に思えてくるな
実装石、殺すべし |
8 Re: Name:匿名石 2016/12/11-17:49:04 No:00003112[申告] |
器物損壊という明確な法律違反をしてる身の上で自己正当化も甚だしい
糞蟲を潰したいなら言い訳せずに潰せよ 仏教ならガンジーのように悪法も法なので従わぬが罰は甘んじて受けるとかの精神でよ |
9 Re: Name:匿名石 2016/12/13-20:43:09 No:00003124[申告] |
>8
いや、アンタこれただの「そういう設定の物語」だから… |
10 Re: Name:匿名石 2018/02/18-02:37:21 No:00005166[申告] |
感動! |
11 Re: Name:匿名石 2019/03/24-19:41:39 No:00005807[申告] |
デデニーランドとかいうふざけたテーマパークに行けなくてよかったねぇ |
12 Re: Name:匿名石 2020/05/11-13:22:19 No:00006247[申告] |
実装石虐待スクは、人間側のクズさも重要な要素なのでこれはこれで良い。 |
13 Re: Name:匿名石 2023/08/07-15:26:16 No:00007734[申告] |
飼い実装すら店に並ぶ前にブリーダーの手によって選別と死ぬレベルの躾を受けてんのを考えたら男の甘ったれっぷりが目に余る |
14 Re: Name:匿名石 2023/08/08-15:48:44 No:00007741[申告] |
こいつは自分の脳内設定みたいに未来永劫糞蟲に生まれ変わるべき |