タイトル:【虐】 実装専門放火魔III プロメテウス 後編
ファイル:【虐】実装専門放火魔III プロメテウス 後編.txt
作者:ジグソウ石 総投稿数:41 総ダウンロード数:1840 レス数:8
初投稿日時:2016/03/23-15:51:02修正日時:2016/03/23-15:51:02
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 ※人間と実装石の会話は全てリンガル使用済みとしてお読みください。


その虐待派の男は特殊な嗜好を持っていた。
他の虐待派にありがちな、バールでの殴打などの直接的攻撃を好まない。
男が好むのは、実装石を火だるまにして、その踊り狂う様を楽しむことだった。


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男に連れ帰られて二週間後、プロメテウスは公園の一角にあるダンボールハウスの中にいた。
以前のみすぼらしい姿が嘘のように、ちゃんと服を着て、頭巾からは髪の毛まで見えている。

あの後すぐに、男はプロメテウスを実装ショップへ連れて行き、服を買い与えてくれた。
そのうえ育ちすぎて処分価格で投売りされていた成体実装を買い、そいつから毟った髪を使ってカツラまで作ってくれたのだ。
プロメテウスの心中には、ただただ男への感謝しかなかった。

今、プロメテウスは男に命じられたミッションの最中であった。
公園に住む野良実装を装い、各家庭の家族構成や、家族ごとの仔実装の性格を探るのだ。
そして、男が望む資質を具えた仔実装が見つかったら、親が外出した隙にそれ以外の仔実装は全て食ってしまう。
元飼い実装のプロメテウスにとって、同属食いなど糞蟲の行動以外の何者でもないのだが、男から受けた恩を思えば同属食いを演じるのも何ほどのこともない。

それにこのミッションは、後にその家族を地獄に叩き落として楽しむための準備だと聞かされている。
自分の働きが男への恩返しになるだけでなく、自分を迫害し、禿裸にまで貶めた公園の野良実装たちへの復讐にもなるとあれば、犬馬の労も厭うものではなかった。

———トントン、トントトトン———

ダンボールハウスの入口が不規則にノックされる。
この叩き方はご主人様である男のものだ。
プロメテウスはすぐさまダンボール内のつっかえ棒を外して扉を開けた。

「プロメテウス、首尾はどうだ?」

「ばっちりデスご主人様」

「他の実装石たちの様子は?」

「少し前まではワタシと同じジッソウの数が増えすぎて殺伐としていたようデスが、半月ほど前から急に数が減って、今では皆が和やかに暮らせるようになったらしいデス」

その原因となったのは男が前にやらかした大炎上祭りであり、プロメテウスが禿裸にされたとき、公園の時計に縛り付けられて晒し者にされたのみで、食料として同属たちに食われずに済んだのも
実はそれによって公園内の食糧事情が改善していたことによるのだが、プロメテウスがそれを知るはずもない。

「そうか……で、目ぼしい親仔はいたか?」

「はい、それもばっちり調査済みデス。それにターゲット以外の仔実装はちゃんと間引いておいたデスゥ」

「フフン、なかなか仕事が早いな。よくやったぞプロメテウス」

そう言って男がプロメテウスの頭を撫でてやると、プロメテウスは頬を赤く染めながら、うっとりとした表情で俯いた。

「ターゲットの親仔は身奇麗にしていればニンゲンさんに殺されることもないし、もしかしたらいつか飼い実装になれるかもしれないと思っているデス」

「前半の部分はまあ賢いといえるが、後半の発想はアホといえばアホだな」

「そのために三日に一度は公園の噴水に服と髪を洗いに出かけているデス。そして明日が丁度その日デスゥ」

「よし、明日の昼から夕方にかけて決行するぞ」

「はいデスゥ!」


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次の日の昼過ぎ、男は実装石でも成体ならば背負えるほどのサイズのリュックを持って公園を訪れた。
中には今日のために用意された様々な道具が詰め込まれている。
男はプロメテウスを潜伏させているダンボールに立ち寄り、今日の段取りを確認すると、リュックを置いてどこかへと姿を消した。

プロメテウスはターゲットの親仔がダンボールハウスから出て行くのを確認すると、自分も外に出て声をかける。

「おはようデスゥ」

「あ、お隣さん。おはようございますデスゥ」

「おはようございますテチィ」

わずか十日ほど前、この仔実装の姉妹は親実装の不在時に来襲したプロメテウスによって全員食い殺されているのだが、そのときは服を脱いでカツラも外し、頭のイカれた禿裸に扮していたので
仔実装は今目の前にいるのがそのときの悪魔だということに気づかない。

「今日はお仔さんも一緒デスゥ?」

「そうデスゥ。今日は噴水まで行って髪や服を洗ってあげる日なんデス」

「デェ、ペットボトルのないお宅は大変デスゥ」

「お隣さん、そのリュックはなんデスゥ?」

「ああ、これはゴミ箱でニンゲンさんが捨てたのを拾ったデス。少し重いけど、小さいペットボトルが二本入るので一気に運べて便利デスゥ。噴水についたらお隣さんにも一本貸してあげるデスゥ」

「ありがとうデス、助かりますデスゥ」

そんな世間話をしながら、プロメテウスは親仔とともに噴水のほうへと歩いていく。
噴水まであと少しというところまできて、プロメテウスは背負ったリュックの重さで歩くのが遅れているように見せかけながら、巧妙に仔実装の視線が後ろへ向かないよう体でガードしつつ
リュックの横についたジッパーからコンペイトウをポロポロと落としていった。

噴水のある広場まで来て、二匹の成体実装はペットボトルに水を汲みはじめた。
この噴水は水が溜まるところの高さが成人男性の膝ぐらいまであり、成体実装でもよじ登るのに少し苦労する。
当然登ることのできない仔実装は、必然的に下で待たされることになる。

仔実装が手持ち無沙汰であたりをキョロキョロと見回していると、なんと地面にコンペイトウが落ちているのが見えるではないか。
そもそもさっき自分たちが歩いてきた方向にそんなものが落ちているのは不自然極まりないのだが、仔実装の頭はそこまで回らない。
すぐさま駆け出してそれを拾う。
一つ拾うと、少し離れた場所にまたコンペイトウが落ちている。
これを持ち帰ればママも喜ぶに違いないし、しばらく食べ物に困ることもない。

仔実装は服の前掛けを風呂敷代わりにして、次々とコンペイトウを拾っていった。
コンペイトウに夢中になっている仔実装は、それによって親実装と引き離されていることに気づかない。
一生懸命水を汲んでいる親実装もまた、プロメテウスが話しかけて巧妙に気を逸らすことによって、いつの間にやら仔がいなくなっていることに気づかない。
そして、仔実装の後ろから忍び寄る大きな影が一つ。

「テェ?」

仔実装は最初、太陽に雲がかかったのかと思った。
だが振り返ってみると、そこには空を覆わんばかりの巨大な人間がしゃがみ込み、自分の顔を覗き込んでいた。

「テ———」

仔実装が叫び声を上げる前に、男は手にしたライターを仔実装の顔に近づけ、まるでロウソクに火をつけるかのように点火した。

「テヂャァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」

肺の中の空気を一気に搾り出すような、長く、甲高い悲鳴。
それを耳にした親実装が振り返ったときには、仔実装の体はもう全身炎に包まれていた。

「デギャァァァッ!?」

水の入ったペットボトルを持ったまま、慌てて走り出す親実装。
だが仔実装がいる場所までの距離は実装石にとってそこそこ長い。
親実装もまた肺の空気を全て搾り出すかのように必死で走り、ようやく仔実装のもとへ辿り着いたときには、すでに仔実装は地面に倒れ伏して動かなかった。

「デェッ! デギャッ! デジャァァッ!」

手にしたペットボトルの水を振りかけ、必死に消火しようとする親実装。
特に可燃物を使ったわけでもない炎はすぐに鎮火したが、仔実装は服も髪も燃え尽き、皮膚もほとんどが焼け爛れて、一部は炭化して黒焦げになっていた。

「デ……デェェ……………デッギャァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

手塩にかけて育てた我が仔をバーベキューにされた親実装の慟哭が公園に響き渡る。
その声が天に通じたのか、仮死状態だった瀕死の仔実装が目を覚ました。

「……テゲッ! ……ゲハッ! ……マ、ママ……?」

「デェッ!? 七女、生きていたデスか? しっかりするデスゥゥ! もう一度ママと呼んでデスゥゥ!!!」

仔実装はなんとか声を絞り出そうとするが、喉が焼かれてそれ以上声を出すことができない。

「あー、惜しい。殺すにはちょっと引き離す距離が足りなかったかぁ」

「走り出す瞬間に足でも引っ掛けてやればよかったデスゥ」

親実装が振り返ると、そこには我が仔を焼いたと思われる人間と、良き隣人であったはずの同属が並んで自分たちを見下ろしていた。
その表情はまさに悪魔のそれである。

「デ、デェェ……お隣さん? な、なぜニンゲンと一緒にいるデスゥ? そのニンゲンはワタシの仔を殺そうとしたデスゥゥ!」

「なぜって……このニンゲンさんはワタシのご主人様デスゥw」

「デェェッ!?」

「ま、最初からグルだったってことさ。お前の仔を殺して遊ぶためのなw」

遊び?
遊びだと!?
遊びで自分の仔は殺されかけたというのか。
火傷は実装石の回復力をもってしても再生しない。
そのうえ髪と服まで失って、この仔にどんな未来があるというのか。

「なぜデス……なぜデスゥゥゥッ! なぜこの仔の未来を奪ったデスゥーーーッ!!!」

「未来を奪った? おいおい、生きてるんだからまだ未来はあるだろ。まあ……ロクでもない未来ではあるだろうけどなwww」

まるで親実装を挑発するかのように、一人と一匹は口を開くたびにゲラゲラと笑い転げる。

「未来を奪うってのは……こういうのをいうんだよ」

そう言いながら、男はバーベキューとなった仔実装の体をあっさりと踏み潰した。

「ジュ……」

「な、七女ぉぉぉっ!!!!!」

親実装は怒りのあまりに目眩を起こした。
頭に血が上りすぎて気絶しそうだった。
なぜ、なぜこの人間はここまで残虐なことができるのだ。
自分たちが人間に一体何をしたというのだ。

親実装がいくら考えても答えが出るわけがなかった。
目の前にいる男は、ただ自分が楽しむためだけに実装石を虐待する、生粋の虐待派なのだから。

「なぜデス……なぜデスゥ……」

地面に跪き、壊れたレコードのように同じ台詞を呟き続ける親実装。

少しやりすぎたか。
もう少し楽しみたいのに、ここで精神が壊れてしまっては興が削がれること甚だしい。
そう思った男は、親実装の怒りにさらに油を注ぐべく、もう一つネタバレをしてやることにした。

「残念だったなぁ……禿裸に他の仔が全員食われちまう中、最後に残った自慢の仔までが死んじまって」

「な、なぜそれを知っているデスゥ!?」

「だって……なぁ?」

男が目を見合わせると、プロメテウスはコクリと頷いて頭巾とカツラを外した。

「デププwww その禿裸というのは、実はワタシだったデスゥ! 全てはご主人様によって仕組まれたことだったデスー♪」

「ブフゥッ!(まるで悪○将軍の前でヅラを取ったバッファ○ーマンみてぇだ!)」

その姿がツボに入った男が腹を抱えて笑い転げる。
だが、それが自分を嘲笑っているようにしか見えなかった親実装の怒りは頂点に達した。

「デッギャァァァ!!!!! こ、こ、こ、殺してやるデッスァァーーーーーーー!!!!!!!!!!」

男に駆け寄り、脚をぽふぽふと殴りつける。
殴り、蹴り、しまいには噛み付くが、分厚いジーンズには歯が通らない。

「ふん!」

男が無造作に脚を引くと、噛み付いていた親実装の歯が根こそぎ引き抜かれる。

「デギャアェ!」

「服の上から噛み付く際は布を吟味すべし」

もはや意味のないアドバイスを送りながら、男は仰向けに転がった親実装の足を掴んで持ち上げる。

「デジャァーーッ!!! デジャァァァッ!!!」

もはや歯のなくなった口で必死に牙を剥こうとする親実装を掴んだまま、男は大きな木のあるほうへ向かって歩いていく。
それにリュックを背負ったプロメテウスが続いた。

男はいくつもの立派な枝を持つ大きな木の前まで来ると、プロメテウスに持たせていたリュックからロープを取り出し、股を開いた逆さ吊りの格好で親実装を木の枝に吊るし上げる。
その間に、プロメテウスはリュックから携帯用ガスコンロやら金網やらを取り出して、なにやら準備をしていた。

「準備できたか?」

「はいデスゥ。でも中身が焼けるまではもう少しかかるデスゥ」

「じゃあ先にこっちの準備するかな。プロメテウス、『アレ』を」

「はいデスー」

男はプロメテウスからそれを受け取ると、手に使い捨てのゴム手袋をはめて、逆さ吊りにした親実装のパンツを引き裂いた。
中にこんもりと溜まっていた糞が重力に従ってこぼれ、親実装の顔にまで糞がかかる。

「ブェッ! ブベェェ!」

そして男はプロメテウスから受け取ったものを、親実装の総排泄孔に乱暴に挿し込んだ。

「デェェッ!?」

男が挿し込んだものは、実装石用にスケールダウンされたクスコ、すなわち膣や子宮内を覗くための内視鏡だった。
内視鏡を開くと、子宮の機能も兼ねた親実装の糞袋の内部が露になる。

「うわぁ……まだ糞が山ほど詰まってやがる。とりあえず少し抜いとくか」

——— ドボォッ! ———

そう言うが早いか、男はゴム手袋をはめたままの手で、親実装の腹に強烈なボディブローを叩き込んだ。

「デギャッ!」

その拍子に、開いたままの総排泄孔から糞が溢れ出す。
男はそれが自分にかからないようにすぐさま飛び退くが、吊るされた親実装は再び自分の尻からこぼれた糞を自分で浴びることになった。
それを数回繰り返すと、糞袋の中が空っぽになったのか、ようやく糞の噴出が止まった。

「ご主人様、準備できたデスゥ」

「おお、そうか。さて……野良実装ちゃんよ、お前も馬鹿だなあ。子供が殺された後、すぐに逃げ出していれば生き延びられる可能性も、また仔を生める可能性もあったのに」

「身の程知らずにもニンゲン様に逆らうからその機会さえ奪われるデスゥw」

邪悪な笑みを浮かべたプロメテウスが、用意したものを男に渡す。
それは中に直径二センチほどの鉄球が数個入った鍋であった。

プロメテウスは先ほどまでガスコンロにかけた金網の上で、その鉄球を直火で炙っていた。
十分に加熱された鉄球は一部が真っ赤になるほど焼けている。

「デェェ、何をする気デスゥゥ!?」

「フン、そんなに子供を失ったのが悲しいなら、もう二度とそんな思いをしなくて済むようにしてやろうと……思ってなぁ!」

男は持ち上げた鍋を傾け、焼けた鉄球をクスコから親実装の糞袋の中に流し込んだ。

「デギィィィヤァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

親実装がこの世のものとは思えないほどの悲鳴を上げる。

一般的な実装石の避妊方法としては、片方の目玉をくり抜くという方法がある。
片方の目玉をくり抜き、再生しないように眼窩を焼き潰してしまえば二度と妊娠できなくなるし、飼い実装ならばそこに義眼を入れてもらえたりもする。
これは実装石の妊娠及び出産が、目玉を塗料などで塗り潰すだけでも自在にコントロールできるほど、目玉の色というものに依存していることによる。

もう一つは、子宮の機能を兼ねる糞袋を内部から焼き潰してしまう方法である。
しかし、この方法は処置そのものが実装石の体にかなりのダメージを与えるし、妊娠だけでなく栄養の吸収や排泄にまで影響を与え、結果として実装石の寿命を縮めることから、主に虐待派の行うやり方であった。

虐待派である男が選んだのはもちろん後者のほうだが、クスコを通すことで総排泄孔には熱傷を与えず、糞袋だけを的確に焼き潰すあたりは、さすが実装石に熱傷を与えることにかけては一家言ある男である。

親実装の糞袋の内壁は鉄球によって焼け爛れ、総排泄孔だけでなく口からも煙が上がる。
体内の水分が気化することによって鉄球の熱は奪われ、だんたんと温度は下がっていったが、その頃には親実装は妊娠する能力を永遠に失っていた。

「デ……デェェ……………」

口から血と涎を垂らし、力なく呻く親実装。
男は鉄球が十分に冷えたであろう時間を見計らって、総排泄孔からクスコを抜き、親実装を地面に降ろしてやった。

反応を見てみるが、親実装はピクリとも動かない。
虚ろな目を地面の一点に向けて、ただ「デー……」と呟くのみである。

「さすがに精神が壊れたか……正気を保ってれば絶望させたまま放してやってもよかったんだが、こうなったらもう用済みだな」

男がとどめを刺そうと親実装に近づく。
そのとき、親実装が奇妙な声で笑い出した。

「デヘッ……デヘヘッ………デヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!」

「うおっ、びっくりした」

「デェェー……………デッデロゲー♪ デッデロゲー♪」

親実装がいきなり胎教の歌を歌いだす。
そして鉄球が入ったままで膨らんだ自分の腹部を、愛おしそうに撫ではじめた。

「デププwww 完全にイカれてやがるデスゥ」

「鉄球で膨らんだ腹で妊娠した気になってるのか。最後になかなか面白いもん見せてくれるじゃねえかwww
 じゃあ頑張って俺たちを楽しませてくれた親実装ちゃんには、いつもはやらない特別な殺し方をプレゼントしちゃおうか」

男はそう言いながら、懐からスタンガンを取り出した。
ある虐待仲間から譲り受けた、違法な威力を出すことのできる改造を施されたものだ。

電極の部分を親実装の頭に当て、男がスタンガンのスイッチを入れる。

「………デゲゲゲゲゲゲゲガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ………………………………………………………………………………!!!」

親実装の体が激しく痙攣し、口から泡を吐き出す。

本来なら一瞬通電させるだけで十分な威力があるのだが、男は電気を流すのを止めない。
まるで電気椅子にかけられたように、親実装はガクガクと痙攣し続けた。

そのうち親実装の両目から煙が上がりはじめる。
眼球の水分が沸騰し、蒸発をはじめているのだ。
さらに口や耳の穴からも煙が上がりはじめ、しまいには両目がポップコーンのように弾けて飛び出し、眼窩から火が燃え上がる。
そこでようやく男はスタンガンを離した。



冬の公園の一角で、燃え盛る親実装の死体を前に、うっとりとした顔でその炎を眺める一人の人間と一匹の実装石がいた。

「デェ……キレイデスゥ……」

「お前にも分かるか……この美しさが」

ふと、男がニヤリと笑う。

「スポンジを濡らすなんて知らなかったんだ……」

男が一言呟くと

「トイレ・シートを上げることは知ってるのかね? デスゥ」

プロメテウスが完璧なノリツッコミを返す。

「イェーイ!」

「イェーイデスゥ!」

ハイタッチして喜ぶ男と実装石。
かくして、ここに史上最悪のコンビが誕生した。


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その虐待派の男は特殊な嗜好を持っていた。
よくいる虐待派のように、ただ糞蟲を虐待するのを好まない。
男が好むのは、とても実装石とは思えないほど善良な心を持った仔実装を親の前で惨殺し、その絶望する様を楽しむことだった。

その実装石は、他の飼い実装とは違っていた。
実装石でありながら、他の同属を虐待することに何の良心の呵責も感じない。
だからといって糞蟲化しているわけではなく、飼い主に対してはどこまでも従順であり、実装石としての分を弁えていた。
その実装石が主人の完璧な下僕たらんとするのは、全て主人への絶対的な忠誠心からであった。

一人と一匹のコンビは今日も公園を訪れる。
このコンビがいる限り、公園の野良実装たちに暖かい日々が訪れることは決してない。
あるのはただ炎と絶望渦巻く焦熱地獄のみである。



実装専門放火魔———完



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あとがき

とりあえずこのシリーズはこれで終わりです。
最初は習作のつもりが、なんか今書いている別の長編のネタを早く見てほしくなって
ちょっとだけ小出しにしようと思ったら、いつの間にやら全く別の作品が出来上がってしまった……という感じでした。
最後に、こんな冗長でくどい文章を呆れずに読んでくださった方々に感謝します。

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1 Re: Name:匿名石 2016/03/24-02:07:49 No:00002056[申告]
でも、用が済んだら禿裸も焼き殺されたりして,,,,,,,
2 Re: Name:匿名石 2016/03/24-14:40:07 No:00002060[申告]
結構良かったデス
3 Re: Name:匿名石 2016/03/24-21:42:41 No:00002063[申告]
プロメテウスの糞蟲ぶりが清清しくてとても面白かった
GJ!
4 Re: Name:匿名石 2016/03/24-22:31:13 No:00002064[申告]
虐待に一家言ある虐待派ってやっぱいいな
手が込んだ事をしでかすので見ていて飽きない
5 Re: Name:匿名石 2016/03/26-17:38:40 No:00002083[申告]
そうか
電気は電熱になるから火がつくんだよなあ
これはいい
6 Re: Name:匿名石 2016/03/26-23:58:00 No:00002090[申告]
※5
元ネタは「グリーンマイル」という映画だけど、電気椅子の死刑執行シーンがこんな感じ
頭に濡れたスポンジを置かずにやると、電気ショックで気絶できずに苦しみ続ける
なのになかなか死ねないから、死ぬまで電流を流す→火がつくという流れ
グロいシーンなのであまり見るのはオススメしないw
7 Re: Name:匿名石 2017/02/23-19:03:39 No:00004361[申告]
糞蟲なのに主人への愛情と忠誠は確かという珍しいキャラになってるなプロメテウス
8 Re: Name:匿名石 2019/03/24-19:53:22 No:00005808[申告]
不思議なもんで爽快な虐待モノだった
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