タイトル:【虐観察】 実装ちゃんに追放系なろう小説の主人公を演じさせてみた結果2
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初投稿日時:2023/02/05-11:27:43修正日時:2023/02/08-03:19:35
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実装ちゃんに追放系なろう小説の主人公を演じさせてみた結果2

前回までのあらすじ

追放系なろう小説に感化されたニートのとしあきが
ある虐待のプランを練り実行に移した

手始めに公園に住み着く野良実装から賢く愛情深い家族を探し出し
その家族の長女を攫う事に成功する

一旦部屋に持ち帰り禿裸にし偽石摘出など虐待に備えた準備を施し
そのあと金平糖を手土産に元の家族の元へと帰し
その後の反応を離れた所から観察する

結果は予想通りであり親実装は禿裸になった仔を我が子とは認めず
暴行を加えたうえ金平糖を没収して叩き出してしてしまう

身も心も傷付きボロボロになった仔実装の様子を見たとしあきは
シナリオのプランBへの意向を決心する

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今俺の足元にはボロボロになった仔実装が転がっていた

ハートフルどころかハートフルボッコな再会劇を見物させてもらっていたが
仔実装の追放をみてプランへ移行する事を決め
急遽この哀れな仔蟲の前に登場したという訳だ

そしてどこぞのコードなギ〇ス張りに大袈裟な立ち振る舞いをしつつ
ちょっと中二病罹ったやり取りを楽しんだ後
実装ネムリを吹き付けて眠ってもらっている

そして周囲に人がいない事を確認して
さっきまでの恥ずかしいやり取りを目撃されていない事に安堵しながら
仔実装を回収してアパートの自室に戻った

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部屋に戻るとあらかじめ用意していた水槽に
餌箱と簡易トイレを設置して仔実装を収容する

見ている限り結構酷く殴る蹴るを加えられたようだが
実装石の再生能力がなせることなのか傷のほとんどは癒えていた
そういえば公園に戻す前に一粒だけだが金平糖を食べていたな
その栄養分で再生したのかもしれないな

今夜はこれ以上何もすることが無いのでとりあえず寝る事にした

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朝になって目を覚ますと何やらテチテチと五月蠅い
そうだった昨夜に仔実装を保護したのだった
おそらく腹をすかしているのだろう
水槽を設置している洗面所に向かった

リンガルを起動するとマイク越しに音声が変換再生され

『ご主人様お腹が空いたテチ喉も乾いたテチ…どうか水と食べ物を下さい』

と訴えていた

やはり賢いのかな
あれだけ増長していたのにも関わらす
今は自信の立場をわきまえたかのような
へりくだった態度になっている

これ以上鳴かれれてもかなわないので
実装ドライフードを餌箱に入れ
設置し忘れていた給水器を組み立てて水を入れて水槽に取り付けた

給水器の使い方を教えると余程喉が渇いていたのか
早速水を啜り始める
渇きが癒されると今度は腹が減ったようで
夢中になってフードを貪り食っていた

ただドライフードは口の中の水分を奪うせいか
度々餌箱と給水器の間を行き来してせわしなく食べていたので
見かねた俺は餌箱の横に給水器を移動させた

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食事を終えると早速もよおしてきたようでリンガルに

『ウンチがしたいテチ』

と言う音声が流れた

水槽に設置した簡易トイレを指さしそこで用を足すように指示する

他の所でしたら折檻したうえにその糞を食わせるぞと脅すと
怯えた顔をしながら尻を押さえてトイレに行った

不快な排泄音と共に糞が排泄される
だが嫌な臭いは一切しない
実装フードに含まれている糞の消臭成分のおかげである
ただでさえ嫌悪感が伴う糞の処理だが
臭いがするのとしないのとでは大違いであり
処理の際のストレスが大幅に軽減されるというものだ

トイレに敷き詰めてある処理剤もまた処理の手間を軽減する
優れものであった
これには特殊なポリマーが含まれていて糞の水分を吸収して凝固させるのだ
処理剤がかかっていないところに専用のスコップでまんべんなくまぶして
暫く経つと砂の塊のような状態になりそれをスコップで掬って
実装処理袋に捨てる

餌は朝と晩の二回に分けて与える事とトイレは決められた所でする事を
改めて説明して朝の世話が終わった
思った以上にめんどくさかった
だがこれも二週間の辛抱だそれまではやり遂げてみせよう
一人ガッツポーズをするとしあきであった

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顔を洗って朝食を簡単に済ませソシャゲのデイリーを処理した後
仔実装を鍛える鍛錬を行う事にした

とは言えこの狭い部屋では出来る事は限られている
何かの虐待に使えるかもと思って買っていた実装ルームランナーを
収納スペースから引っ張り出して組み立てそこで走らせてみた

だが仔実装は速度を最弱にしたにも関わらず5分で音を上げたのだ

テヒィ…テヒィ…

もう息も絶え絶えである
いくら何でも持久力が無さすぎる

『…もうだめテチ…これ以上は死んじゃうテチ…水…水が飲みたいテチ』

しかたがないので浅いトレーに水を張り仔実装の前に差し出した
ズルズルと這いずるようにトレーに近寄ると
余程喉が渇いていたのか水をガブガブと飲みだした

どうもアレだな人間の感覚でトレーニングをさせようとしても無理があるようだな
ここは同じ実装生物に指南をさせた方が効率よく鍛えることが出来るのではないか
そう考えた俺は久しぶりに実家に電話をした

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実家は今住んでいるアパートから徒歩10分くらいの所にある
俺が大学に進学したのを機に一人暮らしをしたいと申し出たのだが
お互い何かあった際には駆けつけられるようにと近くに住んで欲しいと
両親から頼まれたのだ

無理して遠隔地に行く意味もなかった事と
引っ越し費用の援助を受けてもらえることもあって
おれは今のアパートに住むことになったと言う訳だ

それでも盆と正月くらいにしか実家に顔は出さないし
両親もそんな俺の気持ちを汲んで滅多な事以外は連絡をしないようにしていた
だから電話を取った母が珍しいなと言ってきた

「…それでなカーチャン頼みがあるんだけど…うん…そんなたいそうな事じゃないよ…
カーチャンが飼っている飼い実蒼のサイを貸してくれないか…
いや…そんなんじゃないよ前に運動不足で困っていると言っていただろう
今友達から飼い実装を預かっていてさ…その運動というかトレーニングの相手をして欲しいんだ
うん…ちゃんと夕方には家に送っていくから…お願いするよ…」

こうして15分ほどの交渉の末に幾つかの条件付きで
力強い援軍?を借りる話を付けた

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翌日久しぶりに実家を訪れた
手ぶらと言うのもアレなので手土産にと一旦駅前まで行って
少しお高そうなお菓子の詰め合わせを買ってきた

玄関で出迎えてくれた母がとてもうれしそうな顔をしていた
お菓子の詰め合わせを母に渡すと早速家に上がって居間へと足を運んだ

そこには一体の実蒼石がいた
ソファーに寝転がっておやつを食べながら優雅にTV鑑賞をしている
朝夕の散歩には出ている様なのだがそれ以外は
こうして一日食っちゃ寝を繰り返しており
母が甘やかしているせいもあって控えめに言ってぽっちゃり
というかはっきり言ってメタボ体型になり果てていた
蒼い実装雛だといったら信じる奴が出るかもしれない程だ

正月に見た時よりもさらにメタボっているな…
とりあえずリンガルを起動させてサイに話しかけてみた

「やあ久しぶりだねサイ…元気にしていたか?」

『なんだ誰かと思ったらとしあきかボク…もうすぐ大河ドラマの再放送が始まるから
邪魔しないで欲しいボク』

そう言ってめんどくさそうに体を曲げてそっぽを向く
相変わらず母以外には塩対応な奴だ

「サイには折り入って頼みがあるんだ少し話を聞いてくれないか」

そう言うとサイはめんどくさそうにこっちを向いた

「頼みというのはなんだけど俺の所で友達から実装石を預かっていたな
それの運動というかトレーニングに付き合ってやって欲しいんだ
あとやって欲しい事も教えるからサイを通して教えてやって欲しい
どうも人間だと力加減とか分かりにくくてさ
サイだったら上手く教える事が出来るのじゃないかと思ってね」

黙って話を聞いていたサイだったが大きな欠伸をしてこっちを向いた

『それって僕になんのメリットがあるのかボク?』

コイツ…思わずひっぱたきたくなる衝動に駆られたが
実装生物相手に感情的になるのはさすがに大人げないなと思って抑えた

「うーんメリットか…そうだなトレーニングに最後まで付き合ってくれたのなら
これをあげても良いんだけどどうかな?」

懐からあるものを取り出して見せるとサイの目が急に色めきだった
それもそのはず
その手には大好物のプリンがあったのだ
しかも以前食べ過ぎたせいで具合が悪くなり以後プリン禁止令が出ていて
サイは二か月もプリンを食べていないのだ

「これカーチャンからの話だと適度な運動のあとなら一個は食べても良いと許可が出ているんだ
要らないと言うのなら仕方がないな
これは今晩の夕食のデザートとして俺がいただく」

『分かった…その話に乗るボク…その代わり…』

「ああ分かっているよちゃんと終わったらプリンを上げるよ」

サイと約束を交わし早速トレーニングに連れ出す事にした
予め用意したハーネスを取りつけ背中側にある金具にリードを取りつける
あと鋏はうっかり仔実装を殺してしまわないように家に置いてきてもらった
やや不満そうではあったがプリンの一言で素直について行ってくれた

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『まだまだ走れるボク!気合を入れるボク』

やはりサイを連れてきたのは正解だったな
もっとも初めて顔を会わせた時は仔実装もこの世の終わりみたいな顔をしていた
偽石を処置していなかったらパキンしてしまったかも知れない
サイの奴も反射的に鋏を出す構えを取ったりと
二体を抑えるのに苦労はしたがな

何とか落ち着かせサイがトレーニングのコーチだと紹介したところ
仔実装はあからさまに嫌そうにしていた
強くなるためなら何でもいいと言ったのは嘘なのかと責めて
渋々それを受け入れたのであった

「そういえばまだ名前を付けていなかったな何時までも仔実装では呼びにくいしな
えーと…めんどくさいな…そうだお前の名前はロクだこれで決まりだな」

なにやらロクの体が震えている
あれっ?怒ったかな
そんなにこの名前が不満なのかなと思って声をかけた

『違うテチ…嬉しいテチ…ご主人様から名前を付けてもらえるなんて…
ロク…これがワタチの名前なのテチ…』

どうやら野良実装にとって飼いになるのは最高のスティタスのようで
その証として人間から名前を付けてもらうのは最高の栄誉のようだ

名前を付けてからはやる気が出たのか決して弱音を吐かなくなった
相変わらず度々バテてはいるが…

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あれから一週間が過ぎた
ロクはサイの指導のおかげか最近ではバテてる事も無くなり
一通りの練習メニューをこなすことが出来るようになった
体格も来た時に比べて一回り程大きくなり体も全体的に引き締まってきている

またこれに感化されたのかサイが体を動かすことが楽しくなったようで
家に帰してからも自主的にトレーニングをするようになり
出した分だけ平らげていた餌も一定量以上は断りおやつも食べなくなったと言う
心配になって専門の病院で検査をしてもらったが
何も問題が無いばかりか健康状態が改善されつつあるという結果が出たと
母が電話で報告してきた

言われてみれば最近のサイはやや丸い実蒼石程度になっている
何か自分だけ取り残されている様な気がして
練習メニューに屋外でのジョギングを追加して俺も参加する事にした
ロク用のハーネスとリードを追加購入し
ついでに俺もジョギングに適したウェアとシューズも購入した

翌日の午後からジョギングを開始した
予めジョギングコースを決めロクとサイを連れて走った
途中通りががった河川敷にちょうどいい感じの原っぱがあるのが見えたので
ここで剣術の特訓をさせる事にした

久しぶりに体を動かして辛くなったので休憩の口実にしたのは秘密だ

それから更に一週間が経過した

いよいよすべての準備が整ったのだ

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1 Re: Name:匿名石 2023/02/07-03:43:39 No:00006759[申告]
鍛えられた実装石はどれくらい強くなれるんだろう
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