タイトル:【虐】 野良実装、入れ替わる
ファイル:野良実装、入れ替わる.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:1282 レス数:3
初投稿日時:2023/01/22-02:03:29修正日時:2023/01/22-02:37:18
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『デププ……馬鹿が来たデスゥ』


公園の物陰で1匹の実装石が、散歩をしている飼い実装を見つめる。

野良に相応しく、緑の服は汚れボロボロ。

その自慢だという髪は、何処の野良と同じく脂ぎっている。

その野良が、綺麗な洋服を着て歩く飼い実装石の前に立ち塞がった。


『デス…?誰デス…?』

『お前誰の許可得て歩いてるデスゥ~~?
 ここは私のナワバリデッスーーー』

『デス?ここは公園デスゥ、誰でもあそんで……』

『デェエエエエエエズァァァァ! 御託はいいデズァ!
 間抜けな”飼い”のくせに高貴なワタシに口答えするなデジャァァ!!』


一瞬ブルッと体を震わせる飼い実装。

明らかにこの野良実装は訳の分からぬ怒りをぶつけようとしてる。


『お前の物全部頂くデスーー!』


そう叫び、野良実装が飛び掛かる。


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……クチャクチャモチャクチャ……


『デッス~~ン♪ やっぱり馬鹿の”飼い”の肉は美味いデスー♪
 やっぱりセレブなワタシは強すぎるデス~』


飼い実装はあっさりとやられた。

しかし野良実装は飼いの肉を味わいながら、違和感を感じていた。


クチャクチャ……

『しかし、こいつなんで笑ってたデス……?』


噛み、いたぶり、手足をもぎ取り、デカイ蛆のようになった飼い実装の首を千切る。

しかし余り反抗もせず、じっと耐え、最後まで笑っていた。


『しかもこいつの体、ところどころカラフルデス~
 きっと頭のおかしいマゾかなんかデス、デププ…』


寒くなってきた公園に、丁度いい獲物を捕まえほくほく顔の野良。

食い荒らしながら、その小さな頭で思いつく。


『そうデス!こいつの服と首輪で……デププ…デッピャッピャ!』


良からぬ事を思い付き、汚らしく笑う野良。






『デッス~~ン♪ ドレイニンゲン待たせたデスゥ』


公園にはベンチに一人の男が座っていた。

その男の前に食い殺した飼い実装の服と首輪をつけ、駆け寄るあの野良実装がいた。

目の前に立ち、手を右の頬の下にやり


デッスーン


と決まりのお愛想ポーズを決める野良。

男はその実装石を見つめる。


(決まったデス……今のは渾身の出来デス…)


今までの実生で一番の出来のお愛想ポーズに、思わず自分でも感心してしまう。

男は立ち上がり、にこりと笑う。

実装石はデププと笑い、自分のお愛想が決まった事を確信する。


「行こうか」

『デス!デス!デスーーン♪』


男が歩く後を、綺麗な服に着替えた実装石が着いていく。


(やったデス…!これでセレブで高貴なワタシもついに”飼い”デス……!
 夢にまで見た寿司やステーキ、コンペイトウ食べ放題、遊び放題デス!!)


心の中でガッツポーズをする実装石。

頭の中はすでに幸せ回路がトップギアになっていた。



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家は公園のすぐ近くにあった。

男の家に入り、あちこちキョロキョロ見渡す実装石。

とある部屋に入りその実装石を見ながら、男がイスに座る。


「さて……君は誰だ?」

『デ!…デ、デス…ワ、ワタシは…そうデス!あれデス!』


いきなりの質問にドキリとする。

バレた?どうするどうするどうする……。


「何、慌ててるんだミドリ お前はミドリだろ?」

『そ、そ、そうデス!ミドリデス!デッス~~ン♪』


ミドリ、そうミドリだ。

あの”飼い”だった実装石の名前はミドリ。

…バレたかと思った、このクソドレイニンゲンめ!


『ドレイニンゲン!お腹空いたデス!
 早くこのセレブで高貴なワタシにステーキ、寿司、コンペイトウ寄越すデス!!!!」


安心して急にお腹が空いたのか、その場で跳ねデスデス煩く騒ぎ出すミドリ。

男がまた笑うと、近づいてきてミドリの服を脱がし始めた。


『デ? ドレイのくせに高貴なワタシの体の魅力に気づいたデス?
 デス~~ン♪仕方ないデス、御馳走の前にセレブなワタシの体を味わうといいデッス~~~ン♪』


服を脱がされ裸になったミドリが頬を赤らめ、体をくねらせる。

そして横たわり、股を広げて左腕で総排泄孔を広げる。

次に広げた総排泄孔を右腕で撫でまわし…。


「デッス~~~ン♪デェェ~~ン♪さぁ、いつでもいいデッスーーン♪』


くねくねと右腕でいじる快感に身を委ね、男を誘う。

男がその姿を見て、何かを弄る。


デギャギャギャギャギャ!!!!!!!!!!!!!!


何かを弄った後に、今までに感じた事の無い痛みを味わうミドリ。

痛みが引いた後、息を切らしてその場に崩れ…。


『デヘ…デベ…デェェェェ!何しやがるデス!ドレイニンゲン!!
 許してほしかったら、早急にステーキや寿司、コンペイ…』


言い終わるか終わる前か、またしても強烈な痛みが体に走る。


デギャアアアアアアア!!!!デギャギャギャアアアア!!!!!


余りな痛みに体をくねらせるミドリを見ながら、男が笑う。


「なんだ、ミドリ? 公園に行った後から随分元気じゃないか
 これならまた楽しめそうだな、ミドリ」


『……デベ…デェ…デズゥ…?』


何か起きているか分からないミドリ。

そして男が何を言ってるかも分からない。

男が立ち、ミドリの腹を蹴り上げる。


デボォ! デズゥゥ…ゲブ……デェェ…


またも強烈な痛みに思わず嘔吐してしまう。

公園の野良同士の喧嘩でも味わった事の無い痛み…。

ここでニンゲンに対し恐怖が湧いてくる。

近づいてくる男に、後ずさりをする。


『ご、ごめんなさいデスゥゥ! ワタシはミドリじゃないデス!
 公園で歩いてた”飼い”実装と入れ替わってるだけデスゥ…ミドリじゃないんデスゥ…!!
 食べちゃった事は謝るデスゥ! お腹空いてたんデズ……』


泣きながら土下座をし弁解を始める。

ここにいては危ない、このニンゲンはギャクタイハだった、やばい奴だ。

少ない脳みそをフル回転し詫びるミドリ。


「……ああ、そんな事か、そんな事はどうでもいいんだよ」

『…デス…?』


男のその言葉に思わず、顔を上げる。

許してもらえた…? 頭の中の幸せ回路にエンジンが掛かりかける。

そして同じように笑いミドリに話しかける。


「お前はその首輪をつけている時点で僕の”ミドリ”なんだよ
 …だから別に前のがどうとか、そんな事はいいのさ」


その言葉、その笑顔にぞくりとする。

ここにいてはまずい、この首輪はもっとやばい!

無い頭で考え、そして必死に首輪を外そうとする。


『…!…!は、外れないデス!外れないデズァァァァッァアアアア!!』


必死の形相で首輪を外そうと力を入れるミドリ。

だが外れない、外せない。

頭の中が色んな事を駆け巡りグチャグチャになりながら、首輪を外そうと踊るように暴れる。


「ははは、そんな簡単に外れないよ
 どうせ先代の”ミドリ”を殺して首輪を外したんだろ?いや外れた、かな?
 まぁ、あいつもそろそろ限界だったし、丁度良かったよ」


『デェェェズ!デズズズズゥゥゥ!!デデデデ!デェェ!』


力を入れ首輪を外そうとするが、首に食い込むだけで外れる様子も無い。

諦めまいと必死にもがくミドリを見ながら、男がまた何かを弄る。


デベギャ!!!!


またも痛みで転げまわるミドリ。

…少し経って落ち着き、ミドリはハァハァと息を切らせながら男を見つめる。


「いい加減外れないのを分かってくれないかな。
 これからは君がその”ミドリ”になるんだよ」


…! その言葉を聞いてミドリが糞を漏らす

ブベ!ブビ!ブリュリュリュ…


「おいおい、こんなところで止めてくれよ…
 まぁそれは、あとでお前のご飯にしよう」


ミドリが目を丸くする。

そして立ち上がり、まだ糞を垂れ流しながらドアに走る。


『助けてデスゥゥゥ!!!! こんなところいたくないデスゥゥゥゥ!!!!
 死にたくないデズァァ!!! 公園に帰るデェェェェエエ!!!』


半狂乱になりながらポフポフと必死にドアを叩く。

なんでこんな事に…なんでこんな事に…なんで…なんでなんで…


「おいおい、ミドリ逃げてもいい事無いぞ…ああ、そうだ」


男が必死にドアを叩いて逃げようとするミドリを尻目に、部屋の一角にある水槽に近づく。

そしてその中で怯える裸の仔実装の中から、1匹取り出した。

髪はあるが男にやられたのか体中、傷や痣だらけになっている

「テチャアアアアアア!!!!止めてテチ!嫌テチ!助けてテチィ!!!」


ミドリがその声に気づいて後ろを向く。

後ろを向くと男が仔実装の後ろ髪を握り、立っていた。

その首にはあの首輪がついている。


「ミドリ、教えてあげよう 
 ここから逃げたらどうなるかを、ね」


ミドリの後頭部の髪を掴み、持ち上げる。

空に浮くミドリ、必死に抵抗するが腕は空を切るばかり。

嫌がる2匹を連れ、男は玄関へと向かう。


『離すデス!ワタシは公園に帰るんデス!離すデスゥゥゥ!!!!」

「まぁまぁ、落ち着きなよ 
 そら、糞蟲お前は公園に帰っていいぞ」


玄関を出て必死に抵抗するミドリを持ち上げながら、男が同じく持っていた仔実装を地面に下す。


『テ、テェェ…!お外テチ!ママに会えるテチ! ママーーーー!ママーーーーー!!」


そう大声で公園に向かって走り出す。

小さな足を必死に動かし、赤く染まる空の下を走っていく。


「ミドリ、暴れないで見ててごらん」

『デ…?』


泣き叫びながら、公園へと走る仔実装をミドリが見る。


ママーーーー!!!!ママーーーー!!!!


走る仔実装を見ているとその内何か、ピピピと電子音のようなものが仔実装の方から聞こえてきた。

また少しすると…


ポンッ!

ヂュ!!


仔実装の首が飛ぶ。

必死に走っていた小さな体がぱたりと転がる。


『デ、デ、デ、デ、デ、デ…デェェェ!?』


ミドリが驚き、また糞を漏らす。

歯をガチガチと鳴らしながら体をガクガクと震わせる。


「この首輪はね、躾用に痛みも与えてくれるし
 逃走出来ないように僕からある程度離れると…ポンだ」


ミドリがゆっくり、ゆっくり顔を男の方に向ける。

そこには公園の時と同じように笑っている男の顔。

あの時とは違い、その顔を見て恐怖で顔面蒼白になる。

冗談じゃない、あの痛みは躾なんてものじゃない。

しかも逃げると…あの仔実装と同じになる…!?


「さあ、家に入ろうか
 君で7代目かな? たまには今日みたいに散歩に連れてってあげるよ
 あんまり離れるとああなっちゃうけどね」


ミドリは今やっと全て気づいた。

体がカラフルだったのはこいつの躾のせい。

最後まで笑っていたのはやっと死ねる、解放されるからなのだと。

男に引きずられながら、ミドリが叫ぶ。


『イヤデスゥゥ!戻りたくないデジャアアアア!!!!
 ”ミドリ”にごめんなさいするデスウ!
 だから公園に返してデズゥゥ!!
 ステーキも寿司もコンペイトウもいらないデジャアアア!!! 
 死にたくないデス!!!死にたくな』


バタン、と玄関が閉められた。

これで公園にいた、入れ替わりを行った野良の話は終わる。

ここから先はミドリの、死にたくても死ねない良くある虐待の物語。

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1 Re: Name:匿名石 2023/01/22-02:30:17 No:00006715[申告]
あ、これ実装石の性格に関わらず一方的なやり方で飼うスタイルのかなり怖いタイプの飼い主だわ。
いつもの公園のいつもの風景に生じた小さな違和感が最後に正体を表す展開は、とても上手くまとまってて、読み終えた瞬間に物語の前後が並ぶように見通せる構成が見事です。
2 Re: Name:匿名石 2023/01/22-11:58:26 No:00006716[申告]
糞蟲ミドリの清々しいほどの定型糞蟲っぷりから
これはヤバいと事態を把握するまでの流れるような展開が美しい…!
首輪の爆発を見せつけるためだけに仔実装が殺されるのも
デスゲームの始まりのようで実装石の命に何の未練もない虐待派だな!
3 Re: Name:匿名石 2023/01/22-23:10:14 No:00006717[申告]
なりすましは必ず失敗するものだけどこういう落とし方があったとは!
これだから実装は目が離せないぜ
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