タイトル:【観察】 洗車
ファイル:「洗車」2019-0811.txt
作者:実装ドリブン 総投稿数:1 総ダウンロード数:1874 レス数:3
初投稿日時:2019/08/11-05:38:58修正日時:2019/08/17-06:09:51
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「洗車」  by 実装ドリブン  2019/08/11

登場人物
俺:主人公。愛車の色は白。特に虐待派ではなかったが・・・。
親実装:まずまずの糞蟲。
仔実装:普通の仔実装。二匹。
蛆実装:普通の蛆実装。二匹。




役所から外の駐車場に出ると、うだるような暑さに気がめいる。
思ったよりも手続きに時間が掛かってしまった。

車に戻ると白い車体のボンネットのあちこちに緑色の汚れがこびりついて
暑さで半ば固着している。
やられた、野良実装がイタズラしやがったのだ。

これでは水で流しても時間が掛かるし、このままでは他所にいけない。
周囲を注意深く見渡すと植え込みの影からこちらをのぞいている
小さな影を見つけた。成体実装が一匹、仔実装が二匹位だろうか。
仔実装の方は心配そうに覗いているだけだが、成体の方はこのやろう、笑ってやがる。
もう許さん。



俺は大きくため息をついて車から離れ、役所に戻って庁舎管理の担当者に
話をして防犯カメラを確認してもらった。
やはりあの実装石が糞を俺の車に投げつける所が延々と映っていた。

「なかなか外の見回りも人が足りなくて、申し訳ありません、これお詫びに」
時々あるのだろう。
近所のガソリンスタンドの洗車チケットを渡された。



だが洗車では俺の気がすまない。
「あの糞蟲、俺の方で始末しても良いですか?」
担当者は手間が省けて助かると思ったのかどうぞどうぞと応じてくれたが、
咳払いをして「くれぐれも法令をきちんと守って始末してくださいよ?」
と付け加えるのを忘れなかった。役人の鑑だ。

俺はその足で少し行った先のコンビニまで歩いていき、
キャンデーとジュース、それからもう二つあるものを購入した。
この暑いなか余計な手間をとらせやがって。
楽にはしてやらん、せいぜい楽しませてくれよ・・・。



駐車場の車の前に戻ると俺の車の緑色の汚れはさらに増えていた。
植え込みの方を見るとまたもあの糞実装が笑っている。
いい度胸だ。俺は実装リンガルをオンにしてキャンデーとジュースのペットボトルを手に
ゆっくりと植え込みに近づくと、ジュースの蓋を空け、蓋に中身を満たして
やや警戒気味の成体実装の前に置いた。「おい、これやるよ」

成体実装は間抜けな顔で俺の顔とジュースの蓋を見比べていたが、
後ろに隠れていた仔実装が出てきてジュースの蓋を取り上げ、
親より先に飲んでしまった。「アマアマで美味しいテチ!」

もう一匹の仔実装も後ろから出てきて「ワタチも欲しいデチ!」などと騒いでいる。
俺はもう一度ジュースを蓋に入れるともう一匹の仔実装の前に置いてやった。
こちらもあっという間に飲み干して「幸せテチ!」と言っている。
新鮮なジュースは野良実装の家族には貴重なのだ。



それを見ていた親実装がついに我慢できなくなったのか
「ニンゲン、ワタシにもジュースを寄こす栄誉を与えるデス!」
俺はそれには答えずに仔実装たちにキャンデーを剥いて渡してやった。
「こっちもアマアマテチ!」「今日はいい日デチ!」と耳障りなことこの上ないが
もう少しの我慢だ。親実装は仔実装が自分より優先されたのを見てイライラしている。
俺は親実装に向き合うと「お前の糞度胸が気に入った、家でご馳走してやる」
と持ちかけた。
すっかり警戒心が消えた親実装は仔実装がキャンデーを食べているのを見て
喜んで誘いに乗ったので、親実装にもキャンデーを渡してやった。



さて、流石に野良実装をそのまま車に乗せるわけにはいかない。
コンビニで買ったゴミ捨て用のビニール袋に実装一家・・・他にも蛆実装が二匹いた・・・を入らせ
袋を縛って後部座席に置くと、俺は家に向かった。袋詰めにされた実装家族は
何か言っていたが、渡したキャンデーに夢中なのか特に暴れる様子も無かった。
役所からしばらく走って家に着いた。
袋の縛り目を解いて、実装家族を庭の土の上に置いてやる。
コンクリートの上は灼けているが土の上はさほどでも無いようだ。
さあ、ショーの始まりだ。



俺はガレージから洗車用具を持ってくると実装の家族に宣告した。
「お前らにご馳走をやろう。但し俺の車をちゃんとキレイにしたらだ」
無条件でご馳走が食えると思っていた親実装が
「クソニンゲンの分際で生意気デス!はやくご馳走を出せデス!」と騒ぎ出す。
俺は持っていた洗車用のホースの束を親実装に投げつけた。
束になったホースが鞭のように親実装を打つ。
「デゲエエエ」と変な声を上げて親実装は地面に引っくり返った。
「どうも立場がわかってないみたいだな?やらないならこうしよう」



俺は投げたホースを拾って仔実装の一匹をつまみ上げると、
車のボンネットの汚れた所に仔実装をポイと置いてやった。
夏の日照で灼熱に焼けたボンネットはホットプレートのように仔実装を焼いていく。
「ヂヂヂヂヂヂヂ、熱くて臭いテチ!」たまらず悲鳴を上げてボンネット上を転がり回る仔実装。
「やめろデス!」「やめてテチ!」と親実装ともう一匹の仔実装が抗議の声を上げ、ポスポスと俺の脚を叩く。
「じゃあ特別に冷やしてやる」とホースから水を最大出力で噴射!
水流は仔実装の顔面を直撃してフロントガラスに叩き付けた。「テヂェェェェェェエ・・・」
仔実装は火傷のダメージと水流の衝撃でフロントガラスから起き上がれない。



「どうだ?もう一度言うぞ。車をキレイにするならご馳走をやる。
やらないなら全員ボンネットの上でタコ踊りを踊ってもらう」
と言いながら、俺は蛆実装の一匹を摘み上げた。
蛆実装のおくるみを剥ぎ取ってポイ捨てし、ボンネットの上に剥き身の蛆実装を放り投げる。
実装服があれば多少なりとも暑さ寒さにも耐えられるが、?き身ではそうはいかない。

「レヂェェエエエエエエ」と悲鳴があがる。「お前は鬼デス悪魔デス」「酷いテチ!」
さっき少し水を掛けたとはいえボンネットは灼けた鉄板のままだ。
あっという間に蛆実装はボイルされたウインナーのようになり瀕死になった。
俺は実装石の家族にもう一度問いかけた。「さあ、どうする?」



「やるデス!そのかわりご馳走を約束するデス!」少しは立場を考えてものを言えと思ったが、
とりあえず車の掃除が終るまでは生かしておく事にした。俺は死にぞこないの蛆実装をつまみ上げ
近くにあったシーチキンの空き缶に放り込み残っていたジュースをぶっかけた。
これですぐには死なんだろう。フロントガラスでのびている仔実装も近くに下ろしてやった。
こちらはキャンデーを口に突っ込んでおけばいずれ再生するだろう。
あれ?実装石は熱には弱いんだったか?まあいいや。

こうしてやっと車の掃除が始まった。瀕死の二匹以外の親実装と仔実装と蛆実装をボンネットに乗せ、
使い古しの歯ブラシを渡して、俺が水と洗剤を掛けながら掃除をさせる。
蛆実装は歯ブラシを持てないので、糞を舐めて掃除させた。「レヂィィ、臭いレヂ・・・」
もちろん、ボンネットを耐えられるギリギリの温度になるように調整してだ。
少しは楽しませて貰わないとな?



そうこうしているうちに掃除は終ったが、ここで喜劇、もとい悲劇が起こった。
「テヂェッ」蛆実装を抱えた仔実装がボンネットの端から足を滑らせて地面に落ちたのだ。
身長の四倍以上の高さから落下した仔実装は顔面から地面に落ちたが、いきなりその腹が膨らんだと思うと
のたうち回りはじめた。
蛆実装を抱えたまま顔面から落ちたせいで蛆実装が潰れ、その体液が目に入り強制妊娠モードに入ったらしい。
だが既に熱いボンネットの上での掃除で体力が無かったのか、パキンという音とともに
腹が膨らんだ状態で絶命した。「オロローン」悲痛な声で泣き叫ぶ親実装。
元々お前が糞を投げなければこんな事にはならなかったんだけどな。



そして喜劇は地面の上でも起こっていた。延びていた仔実装がいつの間にか
意識を取り戻していたのだが、シーチキン缶に入ったジュースを見つけて思わず一気飲みしたのだ。
そのジュースに蛆実装が漬かっているとは知らずに。
「レピャッ」という蛆実装の声が仔実装の喉の奥に消えた。
飲み込まれた蛆実装は暴れ回るが、仔実装にもどうにもできない。
少しして仔実装の体がビクンと跳ねたと思うと、みるみるうちにその腹が膨らんでいく。
仔実装の腹が大きく蠢めき地面をのたうち回る。苦痛のあまりだろうか、
仔実装が自分の腹を押したり殴ったりしている。何事かと見ていると・・・


おそらく飲み込まれた蛆実装が消化されまいと仔実装の内臓を食い破ったことで、
蛆実装の目に仔実装の赤い体液が入って強制出産モードになったのだ。

蛆実装が強制出産で産み出す仔蛆が仔実装のパンチで潰れて体内で消化されていきながら
蛆実装がさらに強制出産をするという、見方によっては悪夢のような状況だった。
虐待派ならさぞ楽しめたことだろう。
そして、こちらも体力が限界に達したのか、パキンという音と共に仔実装は絶命し、
腹も蠢かなくなった。蛆実装も潰れたか消化されたのだろうか。



「デゲエエエエ・・・」喜劇、いや悲劇を見ていた親実装がフラフラとボンネット上を歩いていく。
仔実装の元に行くつもりらしい。糞蟲だが一応普通の実装石くらいの情愛は有ったのか。
だが親実装といえどもボンネットの高さは身長の倍くらいはあり、足がかりになりそうな
バンパーはまだ水で濡れていた。バンパーに掛けた足がつるんと滑り、
親実装は短いが見事な孤を描いて落下し、地面で後頭部を強打した。
地面で仰向けになったまま親実装が慟哭する。「デエエエエーン、デエエエエーン」
「とりあえず、お疲れ」思わぬ展開、ぶざまな喜劇に
俺にはあきれた笑いとそんな台詞しか出てこなかった。
もっと色々やってやろうと思って買った道具が無駄になってしまったしなあ・・・。

親実装はしばらく地面で泣いていたが、そのうち仔実装より大きなパキンという音とともに死んだ。
俺は車の掃除を仕上げて道具を片付けた後、ゴミ袋に実装親子を放り込み、燃えるゴミに出した。





その晩、庭で小さなナマモノが這っていたが、誰もその事に気づく事は無かった。
「いきなり酷い事になってぎりぎりで出られたけど危なかったレチ。
ママの記憶を引き継いだけどニンゲンさんはやっぱり怖いレチ」
「おばあちゃんは糞蟲の馬鹿だったレチ、最初から投げ糞なんてしなければよかったんレチ」
普通の蛆実装とは見た目も少し違うそのナマモノは、落ちていたおくるみに体を通すと、
ゆっくりと人知れず「悲劇の地」を後にするのだった。






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1 Re: Name:匿名石 2019/08/11-10:31:36 No:00006076[申告]
あげ落としのためとはいえ糞蟲にアイスキャンディーを食わせるなんて
愛誤派かよてめえ、と思ってしまったわ

仔糞の腹の中の蛆出産描写を想像したら楽しかった

「孫」の後日談キボンヌ
2 Re: Name:実装ドリブン 2019/08/11-15:11:27 No:00006077[申告]
感想ありがとうございます。
続きは良いアイデアが浮かんだら投稿しようと思っています。

補足:>実装服があれば多少なりとも暑さ寒さにも耐えられるが、?き身ではそうはいかない。
ここは「剥き身」でした。
機種依存文字に変換してしまったようです。修正しました。
3 Re: Name:匿名石 2020/02/26-00:57:24 No:00006219[申告]
丁寧に書き込まれた仔と蛆の死に様がとてもグーです
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