タイトル:【愛】 社会人日記6
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作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:590 レス数:5
初投稿日時:2019/06/12-15:14:59修正日時:2019/06/12-15:14:59
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「はい!じゃあ終わり!!気を付けてみんな帰るんだぞー!!」

はーい! 先生さよならぁー!! ねえ帰りタピる? ゲーセン行こうぜ! プリの新作出たって! 腹減ったー

ああー眠い、お昼ご飯食べた後の授業は眠いからついつい寝ちゃうんだよねぇ。でも今日は大丈夫だった!そんなに寝てない!
私の前の席のカスミも眠そうだったなぁ・・・でもこそこそ机の下でスマホいじってたけど誰と連絡してるんだろ?
後ろのトモコはマジメさんで頭も良いしちゃんと授業を聞く優等生だから今度ノート見せてもらおっと!
エリカも意外とマジメさんだからちゃんと授業受けている・・・訳もなくまだ寝てるし!
学級委員長のスミレは何か最近雰囲気が変わったって言うか、お兄さんの家に行ってから何か様子がヘンなんだよねぇ・・・。
成績は一番だし、私達の事しっかり見てくれるし!だけど最近窓の外を見てボケ〜ってしたりして、どうしたんだろう?

「ね、カスミ。何か最近委員長の様子おかしくない?」
「そーだねーのぞみがちょっかい出してるのに無反応だし・・・どーしたんだろーねぇー?」ニヤニヤ
「なに笑ってんの?何か知ってるのー!?ねぇーおしえてよー授業中スマホいじってんの担任にバラすよ?」
「あっ!ずるーい!分かったって!あれは間違いなくカレーの王子様のせいじゃないのー?」
「か、カレー!?今私カレーの配合勉強しているんだけどスパイス高くて困ってるんだよねー!!もっと研究したい・・・」
「トモコ!カレーに反応し過ぎだって!カレーの王子様って・・・お兄さんの事言ってるの!?あはははは!!」

先月に元飼い実装石を飼っているお兄さんの家で5人でカレー食べに行った時は楽しかったなぁー・・・恥ずかしかったけど!
だって3人で私のおっぱいねちっこく揉んでくるし変な声出ちゃうし、お兄さんに見られた時混乱して泣いちゃったんだよね・・・
本当に恥ずかしくて・・・お兄さんに見られちゃって嫌だったんだよね・・・はぁ〜今はもうあまり揉まれることは無くなったけどさぁー
でもあの時台所でお兄さんと2人っきりになった時お兄さんが凄い心配してくれて抱きしめられちゃって、もうちょっとぎゅってして欲しかったかも。
やだ、どうしよう。私、お兄さんの事が好きになっちゃったの?私の王子様はリー・ヴァン・クリーフ様だけなのに!!
「いやいやいやいや!クリーフ様とお兄さんを一緒にしちゃダメだよね!?うん友達だし!ただの実装石仲間だし!」

「・・・のぞみ?どうしたの?今クリーフ様とか言ってたけど?」
「あっ!・・・いやなんでもない!!何でもないから!あー家帰ったら怒りの荒野でも観ようかなぁーって!」
「私は地獄のアパッチが好きー!アパッチカッコいいよねー!!トモコは?」
「ええー・・・何の話か分からないんだけど・・・パス!じゃあ私、カレーの研究するからもう帰る!じゃあねー!!」
「おつかレインボー!!」
「あ、そうだ。ランボー知ってるよね?パロディ作品あるんだけどレインボーってタイトルなんだよねぇ〜」
「カスミはB級映画大好きだよねぇ・・・ランボーだったら私アフガンの方が好き!」
「最後の戦場はちょっとグロすぎだよねぇ〜でもスクールボーイ好き!ブローニングってやっぱあれ胴体真っ二つに本当になるのかなぁ〜」

トモコはいつも学校終わったらカレー屋に行ったりするんだけど最近お兄さんのカレー食べてからいろいろ作ってるみたい。
ちょっと困るところはカレーの臭いがちょーっとだけして私の食欲を刺激しちゃうんだよね、授業中お腹が鳴りそうで困る!あとカレー食いたい!

「ああー私はビエンが・・・ってちょっとさっきから気になってたんだけどダレと連絡取ってたの?さっき」
「ん?マスク・ド・大仏とだけど?」
「うそっ!アイツと付き合ってんの!?やめといた方がいいってぇ〜!!」
「いやーでも話は凄い面白いよ!実装石についてよく考えてるし、駆除の勉強になるしさかなちゃんの動画マジ可愛いかったし!」

マジ!?あの煙草臭いアイツがカスミと付き合ってるの!?信じられなーい!!何でよりによってカスミと・・・つーかアイツで大丈夫なの!?
ちょっとやめておいた良いよ!って言いたいところだけどどうしよう?うーん・・・まぁ煙草臭いしアホみたいなことするけど割とやさしいしなぁ。
最近牛角に連れて行ってもらって高いお肉ばっか注文してたらやめてー!!って泣いてたっけ、ぷぷぷっ!結局アイツキャベツしか食ってなかったなぁ!

「・・・マジで付き合ってるの?」
「お試しって感じかな?でも今まで付き合ってた男よりは全然イイね!隣のクラスのイケメン君とか顔だけでクズだったし」
「あー別れたんだ?ってたったの3日だけじゃん!あははは!イケメン君何どうしたの?」
「カラオケ行こーって言われて行ったらいきなり押し倒されたからブッ叩いてやったよ!」
「うーわっ!危なっ!何で男ってこうエロいんだろうねェーああヤダヤダ!!」
「でも大仏は実装石の事ばっかり語るし実装石の「計画」が何たらとかってガッツリエッチ目的とかじゃないしさ、気楽でいいかも」
「大仏って!まぁーあいつは私の家で働いていた頃から実装石にブツブツ言ってたしね!ダイブツだけに!」
「おっ、うまい!大仏でブツブツと来ましたかぁー!まぁそれであの大仏に興味持って実装石なんかより私を見て!って感じで付き合ってるんだー」
「カスミそんなんでいいの?アンタもモデルみたいに可愛いのにもっとふさわしい男がいると思うけどなぁー」
「んーでも実装石なんかには何か負けたくないかもって感じだし・・・いいかなって」

カスミも色々考えているんだなーまぁアイツとカスミの仲だから私が何を言ってもしょうがないよね?カスミの事だからすぐ飽きると思うし。
アイツフラれたらどうなっちゃうかなぁーまたピーピー泣くかな!?泣きまねしてるだけだけどねぇ。頭いいのにアホみたいな仕草するし・・・
イチイチ行動が分からないって言うか、でもまぁあんな高級実装クラスを育てられるってレベルだしね・・・頭いいのか?あははは!

「のぞみもカレーの王子様と付き合ってんの?」
「え!?いやいや〜私はお兄さんと付き合ってる訳ないじゃん!友達だから!」
「ふーん・・・でもお兄さん大人の男としては完璧だったよね、カレー食べた後アイスも出してくれたし」

正直分かんないんだよね、お店で喋って、アイツと一緒に遊んで、って普通に遊び友達として付き合っているだけなんだけど、恋までいく!?
ううーん?でもお兄さん優しいし、たまにちょっと実装石と過ごしているときは怖い顔になったりする時あるけど、そんな顔にもちょっとゾクッてした。
アイツの事はよく知っているけどお兄さんの事なんて会社員で一人暮らしで腕にヤケドの痕がついているって位かな?ヤケドの痕は私だけの秘密!
そういえばお寿司食べている時に何だったっけ?あ、そうそう「感情を殺して生きてきた」って言うのが・・・ずっと気になっていた。
お兄さんにこの事聞いたら嫌われちゃうかなぁ?ヤダ!それだけは絶対にダメ!お兄さんに嫌われたくない!え・・・嫌われたくないのはなんで?
どうしよう!?もう分からないよ!て言うか最近お兄さんの事ばっかり考えてるし!なんなの私・・・私はお兄さんの何なの?ねぇ

「ねぇ・・・のぞみちょっといいかしら?」
「あ、委員長どうしたの?何か最近調子悪そうだけど・・・」
「うんちょっとお兄様の家に行ってからね、いろいろと考えちゃって・・・」
「あ、大仏から返信来た」

委員長のスミレも何を考えているんだろう?最近成績落ちているみたいだし、担任の先生も心配していた。ちょっとしたミスも増えたと言うか・・・
もしかして私と同じようにお兄さんの事考えているのかなぁ?私が面白そうだからって委員長無理やり説得して連れて行ったけど悪かったかなぁ?
えっ、ちょっと待って?いま悪かったなぁーって自分で考えた悪かったって事は何に対して悪かったって言うの?お兄さんに?私に?意味わかんない。

「ごめん、私大仏とちょっと遊びに行ってくるねー」
「えっ!?カスミあの大仏のマスク被ったお兄さんと付き合っているの!?」
「さぁー?どうでしょう?ふっふっふーちょっと面白そうだから行ってくるねー!!じゃあまた来週!ごきげんよう!」
「あ!アイツには気を付けてねー!!変な事はしない!・・・と思うけど!・・・大丈夫かなぁー?」
「のぞみ!カスミは何やっているの!?そんな・・・大人の男の人と付き合っているなんて!」

私の大事な親友を泣かせたら絶対にボコボコにしてやるからね!お父さんも誘って始末してやる!本気だから!
お店も出入り禁止にするし絶対に許さない!一応後でメール送っておこうかなぁ?いやでもカスミに悪いかなぁ・・・私が2人の間に入ったら

「まーまー!どうせカスミの事だからすぐ飽きるって!気にしない気にしない!で?どうしたの?」
「あ!うんええとね・・・あのカレーを食べさせてくれたお兄様にハンカチ返したいから連絡してほしいの!」
「なーんだそんな事か!いいよ!友達だから今連絡してみるね!どうせならまたカレー食べに家に行っちゃう!?」
「そんな厚かましい事しなくていいから!・・・確かにまた食べたいなぁって思うけど家まで行くだなんて・・・何処かで渡せればいいかなぁって」
「ごめーん、もう家に行っていい?って連絡しちゃった!あははは!!」
「うそっ!?のぞみもう連絡したの!?早く取り消しなさい!」
「あっ、返信来た!「いいよ」だって!さすがお兄さん!また食べに行こーよ!そうだ!エリカー・・・は居ない?ああ部活か!」
「じゃ、じゃあのぞみと一緒にお兄さんの家に行こう・・・連れて行って欲しいな」
「うん!じゃあ行こっか!」
「・・・ごめんね」
「いいって!」

そうと決まればお兄さんの家に行こー!!何回目だっけお兄さんの家。たまぁに行ってあの実装石の様子見たり、実装グッズのサンプル持っていったりしてた。
お父さんにあんまり行ったらお兄さんに迷惑がかかるからやめなさい!って言われているけど友達だからいいじゃんねぇ?お兄さんも嬉しそうだし!
でも最近ちょっと行きすぎかなぁ?お兄さんが実装石の話がもっと聞きたいって言うからついつい行っちゃうんだよねぇ〜御馳走してくれるし!
ああ〜今日も楽しそうだなぁ〜今日は委員長もいるし、何して遊ぼう?委員長いるから実装石抜きで何か遊べる物ないかなぁ〜トランプとかあるかなぁ

「じゃあ電車に乗って行こっか!」
「あ!待って!手ぶらじゃ申し訳ないから何か菓子折り買っていかないと!」
「お菓子?いーじゃん別にお兄さんの家の近くにコンビニあるしそこで買えば?」
「のぞみは良くても私は駄目なの!ちゃんとこの前のお礼をしないといけないから・・・あっお兄様って何が好きなの?」
「うーん・・・コーラが好きってのは知っているけど・・・あ、そうだ!和菓子食べさせてくれたから和菓子が好きかも!」
「そうなんだ!じゃあ駅の近くの和菓子屋さんで菓子折り買ってこないと!」
「私も行くー!!」

和菓子屋なんて滅多に入らないけどあまーい匂いと綺麗なショーケースがとても素敵だった!私の店はドロドロだなぁ〜・・・ケースなんて糞だらけだし!
あー今日は仕事休みでよかったぁ!委員長と2人っきりなんて初めてかも!あ、委員長どら焼きとかいろんなお菓子入っているのを選んだ!
どれどれぇ〜・・・うわぁ高っ!3,000円もするやつじゃん!!でもどら焼き美味しそうだなぁ〜ちょっと後で貰おうかなぁ?
にしても委員長とは中学の頃からの付き合いだけど大人っぽくなったなぁ、お金払っている姿とか。それに比べて私は身長よりおっぱいが大きくなって・・・
お兄さんはどんな女性が好きなんだろうなぁ?真面目な委員長みたいな人?カレーバカのトモコ?男っぽいカスミ?色っぽいエリカ?
・・・私は何だろう?でもお兄さんは私のおっぱいが好きなんて言ってた変態さんだもんねぇ〜!!・・・私ってそれだけ?えええー・・・そんなぁ
私ってお兄さんから見たらおっぱいだけなの?・・・何かちょっと嫌になってきた、お兄さんにじゃなくて私自身が何か嫌になってきた・・・

「のぞみ!買ったからお兄様の所に案内してよ!」
「あ・・・うん分かった。じゃあ電車でちょっと遠い所に行くから」
「どうしたの?何か元気ないけど・・・もしかして体調が悪いとか?」
「え?いやいや!大丈夫!ちょっと考え事していただけだから・・・うん・・・」
「人がいっぱい乗ってるね、座りたいけど立たないといけないね」

何だかお兄さんの家に行くのが怖くなってきた、お兄さんと私は友達なんだから友達の家に遊びに行くのは普通だよね?
でも私のしてきた事って・・・お兄さんの家に行って好き勝手して美味しい物食べさせて貰って自分が満足して・・・って糞蟲みたいじゃん!
でも!でも・・・お兄さんは友達がアイツしかいなくて私が友達になって沢山私の友達を連れて行ってお兄さんも喜んでくれて・・・って
ああダメだ!私は糞蟲だ、実装石みたいに幸せ回路丸出しの糞蟲になっちゃっている!!何でお兄さんが喜んでいるのかを全く考えていないじゃん・・・
お兄さんは大人だし働いて私なんかよりお金もたくさん持っているし優しいし美味しい物作ってくれるし食べさせてくれる、私は一体お兄さんに何をしたの?
本当はお兄さん怒っているかもしれないし・・・カレーだって夕食に食べようとしていたのを私が食べちゃった時もあったし本当は怒っているのかなぁ?
だから委員長は豪華な菓子折りまで買ってお兄さんにお礼をしに行くんだよね・・・私・・・お兄さんに何したんだろう?
実装石の知識の話?大好きな銃の話?学校での友達の話?・・・全部下らない事じゃん!ダメ、私・・・完全に躾のなってない糞蟲そのものだ・・・

「ねぇのぞみ、お兄さんとどうやって出会ったの?」
「ごめん委員長、ちょっと電車の揺れで気持ち悪くなって・・・話せない」
「あっ!大丈夫!?すいませーん!ちょっとこの子が気分悪くなってしまって誰か席を譲ってくれませんかー!?」
「はぁ・・・もうダメだ」
「あっ!すいませんありがとうございます!のぞみ!大丈夫!?しっかりしてよ!」

乗り物酔いなんて一回もしたことないよ・・・委員長ごめん、席を譲ってくれたおじさんもごめん。
私は本当に糞蟲だ・・・自分が楽したいからってこんな嘘までついて椅子に座って・・・散々実装石を育ててきたのに私が糞蟲じゃん。
ウンコを漏らしたら叩かれる、飼い主に悪態をつくと叩かれる、大声で叫ぶと叩かれる・・・私もお兄さんに叩かれた方がマシだ。
お兄さんごめんなさい・・・ごめんなさい・・・のぞみは最悪な糞蟲でした、もう駄目だ・・・お兄さんとはもう今日限り会わないでおこう。
アイツにも・・・お兄さんと関わりのある人にももう会わない様にしよう、家に帰ってずっと仕事して実装石と同じように店の中ってケースの中で・・・
イヤ違うよね?お店だからお兄さん普通に買い物に来るじゃん、お兄さん優しいからお店に来るじゃん・・・もうどうしたらいいの?吐きそうなんだけど。

「あ、ここの駅だったね!のぞみ降りよう!ホラ、ちゃんと鞄持って!」
「うん・・・道案内するね」
「大丈夫?ちょっと心配だからコンビに行って飲み物買ってこよ?」
「ねえ、私が飲み物のお金払うから・・・」
「そう?分かった。じゃあお兄さんにコーラ買ってあげなよ!私は緑茶ね!」
「・・・それだけで足りるかなぁ?」

コンビニに入ると涼しかった、さっきまで蒸し暑い電車内にいたから少し体が楽になったかもしれない。でも景色は暗かった。
なんでこんな最悪な気分になっちゃったんだろう?・・・全部私が勝手にそうさせたんだよね。元気出してお兄さんの家に行こう!なんて気分じゃないし。
お兄さんコーラ好きだからコーラ買って・・・これで全部許してくれるかなぁ?私の身勝手に付き合ってもらった事とか、そんなわけないよね。
ショートケーキが一個置いてある・・・お兄さんケーキ好きかなぁ?私は好きだけど私が食べるんじゃなくてお兄さんが食べるんだから・・・お兄さん喜ぶかな?
うん、買おう喜んでくれるかもしれないし・・・でもまだまだ足りないよね絶対。はぁ・・・

「のぞみショートケーキ買ったんだ!美味しそうだね!お兄さんに買ってあげたの?」
「うん、お兄さん喜ぶかなぁって・・・」
「じゃあ買ったらお兄さんの所に行こうね!早くしないと!」

委員長が言ってくれた言葉がお兄さんの言葉だったら良かったのになぁ・・・美味しそうだねって。・・・でも「美味しそうだね」だけって・・・
ああダメだぁ、もう吹っ切れちゃおっかなぁ?いつも通りの私に戻ってさぁー・・・っていつも通りってどうするんだっけ?忘れちゃった。
いやダメだよね、折角私の散々してきた私のわがままを謝りに行くんだから、楽しく振る舞うなんてありえないよね・・・

「・・・ここの角を曲がったらお兄さんの家」
「あっ!この辺だったら前来た時少し覚えている!あそこだね!あの瓦の屋根の家!」

お兄さんの家はあまり気にしないで家の中に入っていたから分からなかったけど、外はボロボロで瓦が一部落ちていたりした。
お寿司食べているときに聞いたけどお兄さんは「大切な人」が帰ってくるのを待っているからここにずっと住んでいるんだったよね。
大切な人って誰だろう?私達友達より大切な人かなぁ?でも恋人とかじゃないって言っていたから・・・誰だろう?

ピンポーン

「あれっ?まだ帰ってきてないのかもしれないね、のぞみもう一回連絡してくれる?」
「うん、分かった。ちょっと連絡してみるね」

家の前にいるんだけどまだー?

あーやっちゃった、いつものクセで敬語なんて使えなかった。これがいつも通りの私?バカ丸出しじゃん・・・

今電車降りたから今行きます

お兄さんから返信が来た、正直今日はもう会いたくないかなぁ・・・と思ったんだけどこのまま終わるのは駄目だよね。謝らないと
何て謝ろうかなぁ「今までわがまま言ってごめんなさい」とか「申し訳ございませんでした」とか?言葉でどう表現したらいいんだろう・・・
そんなんじゃ償いきれないよね、もう私が残っているものって何だろう?このおっぱい?そうだ、お兄さんおっぱい好きそうだもんね・・・
もう私がお兄さんにしてあげられることって・・・頭の悪い私が考えることは・・・お兄さんの性欲処理位にしか役に立たないんじゃないかなぁ・・・
うん、そうだ!そうしよう!お兄さんだったら痛くしないよね?だったら私の身体をあげる!初めてはお兄さんにあげる!絶対に喜ぶはず!!

・・・ってちがーう!だからなんでそうなるのよぉ!!糞蟲と同じじゃんもう!!・・・あ、でもいっか、この生活が守れるなら身体なんか別にいいよね?
お父さんごめんなさい、お母さんごめんなさい、のぞみはお兄さんにこの身体を捧げます。好きでもないのに愛してもないのに男の人に抱かれちゃいます!
わたしのおっぱいはこのためにあったんですね!神様!重くて大変でいつも男からじろじろ見られて恥ずかしいこのおっぱいはこの為だったんですね!!
なんだ簡単な事じゃん!もう糞蟲でもいいから!!お兄さんの性欲処理のペットでもいいから!!お互い気持ちよくなれればいいじゃんねぇー!もう・・・

あっ、お兄さんが走ってきた!おーいこっちですよぉー!!お兄さんの好きなおっぱいがこっちにありますよぉー!!早くいらっしゃーい!!

「はぁ・・・はぁ・・・筋肉痛がっああごめんごめん!待たせちゃったかい?」
「お兄様!息切れていますけど大丈夫ですか?突然訪問して申し訳ございません!あの、どうしてもお礼がしたくて・・・」
「お兄さーん!待っていたよー!!さぁ、家に入ってみんなであそぼー!!」
「のぞみ元気になったね!でも違うって!まずはお兄様にお礼をしなきゃ・・・」
「スミレさんお兄様だなんていやいや、別にうーん・・・まぁ何でもいいけどなぁ。じゃあ鍵開けるから入ろうか」
「おじゃましまーす!お兄さん!私コーラとケーキ買ってきたんだよ!」
「ああ、ありがとうアー・・・じゃなくてのぞみちゃん。一緒に飲む?」
「のむのむー!!氷入れてね!あっつくてさぁーさっき乗り物酔いしたんだよねぇー」
「全くもうのぞみは!すいませんお兄様・・・この間はどうもありがとうございました」

うーん、実行にいつ移そうかなぁ?スミレの前でもうパコっちゃおうかなぁ?お兄さんだって男なんだからそーゆーの嬉しいんでしょ?興奮してさっ!
まぁーでもスミレが言いたいことあるって言うし、ちょっと黙っておこうかな?いきなりヤケになってするのもなんだし・・・スミレは関係ないし。
でもヤケになってお兄さんとセックス出来るんだらそれはそれでいいかなぁ・・・って考えている自分がいたりして!あははは!

「あ、私は買ったお茶があるのでお構いなく」
「お兄さんはいコーラ!一緒に飲もうね!氷忘れないでねー!」
「ありがとう丁度コーラが無かったから飲みたかったんだよ」
「実装石元気にしてるー?」
「とりあえず今日は名前付けて躾しようかなぁって思ってるよ」

やっぱり私はお兄さんの好きなもの知っているから完璧だね!何回も家に来ているし!実装石は元気にやってっかなぁー?

「じゃあとりあえず居間にどうぞ・・・あ、実装石は廊下にでも置いておくかな」
「ご主人様、今日もきちんとウンチを食べたデス・・・頑張ったデス・・・」
「おお、よしよし!よくやったな、今日はお前に新しい名前を付けてやるから楽しみに待っててくれな!」
「ミドリじゃなくて私の新しいご主人様の名前をつけてくれるデス?」
「うん、だからまだ糞が残っているからしっかり食べておくんだぞ」

「お兄様実装石に凄い事やってますね・・・これが躾なんですか!?ちょっと可愛そうな気が・・・」
「まーまー委員長!こうやって躾しないと賢い実装石なんて作れっこないんだから!」

糞蟲の私が言っても説得力ないけどね・・・はぁ。明日からどうやって生きて行こうかなぁ・・・

「お待たせ!スーツ脱ぐのに手間取ったよー今日はどうしたんだい?」
「わ、私はあののぞみから和菓子が好きだと聞きましたのでつまらない物ですが・・・どうぞ」
「ああ・・・これはご丁寧にありがとうございます!良いんですか頂いてしまって?気にしなくて良かったんだけどなぁ」
「いえいえ!あの時のカレーは本当に美味しくてその、多少悪ふざけがありましたけどその時のお詫びも兼ねて・・・」
「・・・ああ!ははは!僕はてっきりのぞみちゃんがみんなにイジめられていてこんな事になったのかと誤解して、顔怖かった?」
「本当にすいません、女性同士のノリと言いますか・・・少しお下品でしたよねお兄様の家であんな事を・・・」
「んんーちょっと余所ではあまりやらない方がいいかなぁ?とは思いますけどね、ははは・・・」
「私はケーキ買ってきた!お兄さんだけ食べていいよ!」
「え?いいの?ありがとう、ケーキなんて何年ぶりだろうなぁ美味しそうないちごだね」

あーあの時はホント参っちゃったよね!カスミがもーいっつも揉むからさぁ!そんなにおっぱい大きくしたいのかって!
でもまぁ今だったらもう別にいいや、あの時は恥ずかしかったけど今だったら別にお兄さんに抱かれちゃうし恥ずかしくなんかないし!
お兄さんイチゴ美味しそうだって?大丈夫大丈夫!イチゴなんかより私の身体を御馳走してあげるから!

「あ、輸入雑貨店でグリーンカレー買って食べてみたんですよ!大体同じ味でした!美味しかったです!家族も喜んでました!」
「あああのメーカーはタイでは有名なブランドだから人気ありますからね、ココナッツミルク入れましたか?」
「初めは入れないで食べてみたんですけどちょっと辛かったので入れてみました!手軽でいつでも食べられるので良いですね!」
「うん、あれいいよねぇ・・・そうだ具材を油で炒める前にクミンシードを入れると美味しいよ」
「そうなんですか?お兄様が作ってくれたカレーのあの種の感じがいいなぁと思っていたんですよ!早速買って作ってみますね!!」
「あの時買い忘れてたんだけどライスにレモン汁かけると美味しいからやってみてね」
「はい!ありがとうございます!!」

むー!何かさっきからお兄さんとずーっと話していてちょっとイライラしてきた!なんだろう、お兄さんを委員長にとられたって感じ?
でも私は今までお兄さんにわがまま言った事を私の身体で清算しようと思っているから怖くもなんともないね!お兄さんは私とパコる!
もう怖い物なんてない!優しいお兄さんとずっとこうやって生活出来ればそれでいいんだもーん!ちょっと意地悪しよ!

「そーいえばお兄さん!委員長お兄さんと会ってから何か授業中ボケーっとしてたり様子が変なんだよね!」
「えっ、スミレさんどうしたの?何か僕変な事しちゃったかなぁ?あっ、怖い顔したからトラウマになっちゃったとか?」
「のぞみ!・・・すいませんのぞみの言うとおりです、お礼の事もありますけどその・・・何て言いますか・・・これなんですけど・・・」

スミレはお兄さんのハンカチを恥ずかしそうに取り出したけど、あれ?これ洗ってないじゃん。汚いじゃん、洗濯できなかったとか?
あーあったねぇジャージ貸してあげたときも私の家の洗い方が分からなかったとかって言ってクリーニング代持ってきたっけ。
そんなのいちいち気にすることないじゃん?だってただ家にある洗濯機に洗剤入れて柔軟剤入れて適当に洗えばいいじゃん。

「あの時の汗拭いたハンカチだね、欲しかったらあげるけどいらないよね男のハンカチなんて」
「あのっ!そのっ!・・・洗って返そうと思ったんですけど・・・その・・・うっ、ひっくっ・・・ぐすっ」
「スミレさん!?どうしたの?泣かないでよ、ハンカチがどうしたの?」
「洗って・・・返そうと思ったんですけどっ・・・どうしても返せなくて・・・」
「あー1か月ぐらい経っているからねぇでも別にいいんだよ?期日なんてないし別に返してもらわないでも・・・」
「お兄様のハンカチ・・・ひっくお兄様の汗とかあの時のカレーの臭いとかして・・・うっそれで・・・その、あ、あの怒らないでくださいね?」
「うん、怒らないよ?どうしたの?」

スミレが泣いている、なにこれ?どうしてこうなっちゃったの?もうなんなのこの空気?スミレの背中お兄さんさすってるし。
いいなぁーお兄さんにさすってもらって、私もここで泣いたらお兄さんに背中さすってもらってぎゅーってしてくれるかなぁ?
そしたら今までの私のわがまま帳消しになるかなぁ?ダメかなぁ・・・はぁ・・・何やってるんだろう私・・・

「お兄様の事考えて・・・そのハンカチ持って・・・あの・・・あの・・・」
「委員長もう言っちゃいなよ?スッキリするよ?友達なんだから隠すことなんか無いって!」
「のぞみちゃんもそう言っているし、ほら泣かないで怒らないから!どうしたの?」
「・・・お兄さんのハンカチの匂いをかいで毎日・・・自慰をしてしまいました」
「ん?自慰・・・をした?」

は?自慰?オナニー?スミレお兄さんのハンカチをオカズにしてオナニーしてたの?なにそれ!!なんでスミレがお兄さんの中に入って来るの!?
ばっかじゃないの!?何で初めて会ったお兄さんに優しくされて!惚れて!貰ったハンカチでオナニーとか・・・ああもう何?スミレまで!

「お兄様ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・それでハンカチが返せなくて・・・いつも自慰なんてしてしまったんです!」
「ええと、うーん・・・そのまぁ、ああー・・・何て言うか辛かったんだね?」
「はい、お兄様の事を考えると勉強に集中できないし・・・匂いを嗅いでいるときが幸せで・・・あの時を思い出してしまってつい・・・」
「スミレさん、申し訳ないんだけど僕はちょっと性の知識と言うか・・・そのあんまりよくわからないんだけど辛いんだね?」
「お兄様の事を思うと止まらなくなってしまって!どうしても、どうしても心が切なくなってしまって・・・」
「僕の事が好きになったって訳じゃないよね?」
「そうかもしれませんし、そうでないかもしれません・・・でもこんな事一度も無くて毎日不安なんです!理性が無くなってしまいそうで・・・」
「そっかぁ・・・うん分かった、誰にもそんなこと言えないし怖かったんだね」
「お兄様!抱きしめてもらってもいいですかっ!?恥ずかしくて切なくて苦しくて声にもあげられない何かがあるんですっ!」
「・・・分かったじゃあ・・・これでいいの?」
「あ!あ・・・この感覚です・・・夢にまで見たこの感覚・・・あったかくて・・・それでもって心地よくて・・・幸せです」
「僕には良くわからないんだけどスミレさんがこれでいいなら僕はこのまま気が済むまでこうしてるよ?」
「ごめんなさいお兄様、こんな小娘がこんなはしたない事をして・・・ぐすっ・・・でも嬉しいです」

私はただただこの光景を見ているしかなかった、お兄さんも何か知らないけど涙出ているし。私以外にも涙が出るんだねお兄さん。
委員長は欲求不満だったって事?それとも恋なの?お兄さん好きになっちゃってスミレお兄さんと結婚しちゃうって事?
嫌だ、そんなの嫌だ。だってお兄さんは私の友達でしょ?でもスミレも友達だよね?涙流してお兄さんを抱きしめているスミレも・・・
でもこれが恋なのかなぁ、私なんかさっきまでお兄さんに悪いことしたから私の身体をあげて許してもらおうなんて思ってたけど。
じゃあ今私が感じているのはお兄さんに対して愛しているって事なの?それで抱いてほしいって事?お兄さんに愛してほしいからって・・・

ああ、そうかぁ。お兄さんは友達なんかじゃないんだ。私はお兄さんの事が好きなんだ、彼女になりたいんだ。
ただ自分で認めたくなかっただけなんだ・・・弱い自分を差し出すみたいなことして、でももう遅いよね?お兄さんの恋人なんて。
実装石のとびきり糞蟲みたいな事をずっとやってきたんだから、取り返しつかないよね。じゃあやっぱり、ただ抱かれるだけでいいか・・・
それでお兄さんが私を愛してくれるんだったら何回でも何回でも、私を好きなようにしてくれればいいよね。うん、そうだ。

「ねえ、お兄さん。今どんな気持ち?スミレを抱きしめて」
「あっ!のぞみごめんね・・・どうしても我慢できなくて・・・でももう大丈夫だから!お兄様ありがとうございました!」
「スミレは黙ってて!お兄さん!今どんな気持ちなの!?ねぇ!スミレを抱きしめてどんな気分なの!?」
「ああごめんのぞみちゃん、スミレさんがとても辛そうで辛そうで・・・どうしても助けてあげたくて」
「そんな事聞いているんじゃないの!お兄さん分かる?スミレはお兄さんの私物でオナニーしてたんだよ!?」
「ごめんなさい!どうしてもお兄さんが恋しくなった・・・って言うか・・・どうしてもそうしたくて」
「じゃあスミレ!はっきりさせようじゃん!スミレはお兄さんの事が好きなの!?嫌いなの!?セックスしたいの!?」
「の、のぞみちゃんちょっとこれ以上は・・・」
「・・・う〜っ!!したいかもしれないし・・・っ!でもそんな!お兄さんの気持ちも考えないで!出来ることじゃないでしよっ!!」
「なーんだ!!やっぱりそうかぁ〜!!スミレも女だもんねぇ!お兄さん聞いた!?スミレお兄さんとセックスしたいって!!」
「アーシャ!どうしたの!?今日は何かちょっとおかしいよ?落ち着こうか!」
「今私の事をアーシャって呼ぶなぁ!!」
「あっ!ごめん!!」
「はっ!!お兄さん怒鳴ってごめんね!!あのお兄さんダメ、今はアーシャって呼ばないで!ダメだから・・・」

もうだめ、アーシャってあだ名で呼ばれちゃった。のぞみなのに、何で店で呼ばれているアーシャって呼んだの?
お兄さんはでもアーシャの名前が好きだって言ってたもんね・・・でもダメ、今アーシャは駄目。私はアーシャじゃない!
お兄さんはのぞみの私じゃなくてアーシャが好きなの?お兄さんは友達のアーシャが好きなの?普通ののぞみがいいの?ねえ教えてよっ!!

「のぞみ・・・どうしたの!?なんで・・・そんなひどいこと・・・」
「お兄さん、今までごめんなさい」
「え?」
「私、今まで実装石のとびっきり糞蟲みたいな感じだったよね?美味しい物食べて喜んで媚びるような感じで」
「いやいやいや!糞蟲なんかじゃないよ!?」
「カレー食べさせてくれたり、私のわがままに付き合って貰ってホント糞蟲みたいだったよね」
「それは別にいいんだよ?僕が自主的にそうしたんだから」
「それでさ、私お兄さんにどうやって謝ろうかずっと考えていたんだ。スミレもさ、苦しかったんだよね?辛かったよね」
「う、うん!だからこうしてお兄さんの家に来て謝りに来て・・・その!恥ずかしい事してしまったけども!」
「そうだよね?お兄さんが優しく接してくれるから私達お兄さんが大好きなんだよね!私もお兄さん大好きなんだ!ホント大好き!」
「ありがとう、僕ものぞみちゃんが好きだよ!勿論スミレさんもね!」
「アーシャでものぞみでもいいよもう!それで私いっぱいいっぱい考えてお兄さんにいつまでも優しくしてもらってばっかりで・・・辛いんだ」
「何が辛いんだい?僕が辛いのかい?」

お兄さんの優しさが辛いって言いたいけど、全然辛くないよ。・・・もう楽になりたい、楽な方法で・・・

「お兄さん私の事好きって言ってくれたよね?」
「うん!好きだよ!」
「お兄さん本当に優しいよね!本当に私の事が好きなの?友達としてでしょ?だったらさ、愛してるなら私とセックスしよ!」
「何を言っているののぞみ!お兄さんが好きだからって!それは今することなんかじゃない!間違ってるよ!」
「スミレもさ、もー楽になろうよ?お兄さんでオナニーするぐらいだったらお兄さんと私と気持ちいい事しよ?ねっ?楽になるよ」
「や、やだっ!やめてよのぞみ!服を脱がさないでよ!」ぷち ぷち
「あ・・・アーシャ・・・」

ぷち ぷち ぷち シュルッ・・・

「私も脱いだよ、ほーらお兄さん!生のおっぱいですよ〜!今までカレーとかお寿司とかいろいろお世話になったお礼だよ!」

「・・・あああ」

「スミレもお兄さんの事が好きなんだからホラお兄さんの服脱がしてあげよ?」ぷち ぷち

「・・・ああダメだよのぞみぃ・・・そんな事!ダメ!もうやめてよおおおおおおおおお!!」

「ほら見てスミレ!お兄さん筋肉質でたくましいよね!腕がちょっとヤケドしているけど全然気にしないよ!さ、お兄さん!私と楽しみましょ!」

「だめ・・・こんなの・・・のぞみはまちがっている・・・こんなの愛なんかじゃない!」

「そうだよスミレ!お兄さんに沢山お礼しないといけないからね私はっ!糞蟲だから!お兄さんの性欲処理の為に身体でお礼しないと!」

「アーシャ、ダメだ」

「お兄さんどうしたの?ほら、手をおっぱいに当てて!どう?柔らかいでしょ!?お兄さん私のおっぱい好きだもんね!!」

「やめなさい」

「あれー元気ないのかなぁー?じゃあちょっと待ってね!今お口の中に入れて大きくするから!お父さんのAV観て勉強したんだぁ!」

ガシャアーーン!!! デスウッ!?

「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」

「ひっ!!?」

はぁ・・・はっ、ははっ・・・ああああああああああああああああ!!うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!わぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・

お兄さんが、泣いちゃった。

大好きなお兄さんが眼鏡を地面に叩きつけて頭を抱えて泣き叫んで床に崩れ落ちた、ああ。大好きなお兄さんが泣き叫んじゃったよぅ・・・どうしよう。
大人の男性が本気で泣くのって凄いんだね、何でこんな事になっちゃったんだろうね、一緒にスミレとお兄さんと気持ちよくなろうと思っていたのに。
大好きなお兄さんがさ、私の大事なところにおちんちん挿れて楽しむの。お兄さんはキモチイイだろうし、私も気持ちよかったと思うんだけどね。
スミレだって絶対に気持ち良かったと思う、いつも無愛想なスミレが快感の渦にのまれて幸せそうにしている所をわたしは見たかったんだよ?

「だ・・・だめ・・・もうっ!こんなのって!どうすんのよのぞみぃーーーーーーー!!」

スミレがガタガタ震えているよ、大丈夫かなぁ?あ、痛っ!眼鏡の破片が足の裏に刺さっちゃったかな?お兄さんまだ泣き叫んでるしどうしよう。
もうどうでもいいや、このまま帰ろうかな・・・上半身丸裸だけど。あれ?パンツが濡れてる、漏らしちゃった?パンコンみたい、やっぱり私は糞蟲だね。

デェェェェェェェェェェエェェン!!デェェェェェェェェエエン!!!

あー・・・私の仲間が泣いているよ、実装石ってホントになんでこんなにうるさいんだろうね。私も泣きたいけどもう頭が真っ白になっちゃった。
私の世界ってこんな簡単に壊れちゃうんだね、私って何のために生まれてきたんだろう?こんなことするために生まれてきたの?
大好きなお兄さんが私の足物で泣き崩れているし、よくみたらお兄さん背中物凄い傷だらけだしどうしたらこんな風になるの?誰がそんな事したの?

はぁ・・・さっきまで夕日で明るかったのにもう部屋が暗くなっちゃった、何時間経った?どうしたらいいんだろう私取り返しのつかない事しちゃったよね?
あ、お兄さんが急に立ち上がった!どうするの?続きをするの?こんな駄目な私にお仕置きしてくれるの?いいよ、私の全てを壊してよ。

「ああ・・・はぁ、はぁーゴホッ・・・二人とも、服を着なさい」
「・・・は、はいっ!着ます着ます!あ、あ、あ・・・指や体が動かないっ・・・」
「スミレちゃん、大丈夫?ごめんね・・・ちょっと声がおかしくなっちゃったよ・・・はははゴホッ!ゴホッ!」
「お兄様・・・その・・・大丈夫ですか?・・・うっ、うっ・・・あんな事になって・・・もうどうしたらいいか・・・」
「はぁー・・・はぁ・・・ああ、僕は大丈夫だ、少なくとも・・・ね」

お兄さんが涙を流しながらスミレの服を着せてあげている、スミレはガタガタ震えていて完全に何かに怯えきっている。あ、私も震えてた。
お兄さんは相変わらず優しいなぁ、スミレの涙をふいてあげながらゆっくりと服を着せてあげている・・・いいなー

「ゴホゴホッ!アーシャも服を着ようね・・・寒いだろ?風邪ひいちゃうから・・・」
「うん、さむい」
「ああ本当だ、手が冷たくなっている。ちょっと下着の着け方が分からないからとりあえず僕の服を着てね」
「うん、わかった」
「あ・・・大変だ、足から血が出ているじゃないか!今救急箱持ってくるから」

上半身裸の私に上半身裸のお兄さんが私に服を着せてくれた、お兄さんの背中は傷だらけだった。一体お兄さんに何があったんだろう・・・
あと私の事はやっぱりアーシャなんだね、のぞみじゃないんだね。でもそんなこともうどうでもいいよね。どっちもおなじだもんね。

「はい、アーシャ。足を上げて」
「身体が動かない」
「あー・・・ずっと立ったままだったしじゃあ椅子までちょっと歩こうか」

すとんっと座った私は前しか見れなかった、とてもお兄さんの事なんて見ることが出来なかった。痛々しい傷だらけのお兄さんの背中、どうしてこうなったの?
大好きなお兄さんを喜ばせようと思ったのに、スミレも辛そうだったから一緒にお兄さんと気持ちよくなろうと思っただけなのに。全部失敗しちゃった。
足元でお兄さんが私の足を触って何かを巻いている感覚だけは伝わってきた、包帯巻いてるのかな?ありがとう、本当に優しいね・・・

「スミレちゃん大丈夫かい?さっは驚かせてしまって本当に申し訳ない」
「あっ、はい、だい・・・じょうぶ・・・です・・・」
「はぁ・・・僕は本当に駄目な大人だ・・・子供にこんな恐ろしい事を体験させてしまって・・・僕の父親と変わらないなぁ」
「お兄様・・・聞いてもいいですか?身体の傷はどうしたんですか・・・」
「ん?ああこれ?そうだなぁ・・・ゴホッゴホッ!とりあえず夕食の後に話そうか簡単な物しかつくれないけど・・・」

お兄さんは台所に消えて行った、私は相変わらず目の前の光景しか見ていなかった。散乱した学生服、壊れた眼鏡、スミレと私が漏らしたおしっこ。
スミレは歩けるようになったのか、トイレに行ったみたい。台所からはトントンと小刻みに包丁の音が聞こえてきた。
糞蟲を殺すみたいに包丁で私の事刺してくれたらなぁ・・・と思ったけど、優しいお兄さんはそんなこと絶対にしないよね。自分でお腹刺そうかな。死にたいし。

「のぞみ、大丈夫?・・・なんであんな事したのか分からないけど・・・お兄さんの事が好きなんだよね?」
「うん」
「今日のぞみがやったことは私は一生許さないから、お兄さんにやったこと絶対に許さないから」
「うん、分かった」
「でもね、あんな事だけどちゃんとお兄さんに私の思いは伝えられたから許す。けどのぞみはまだちゃんと伝えてないよね?」
「うん、伝えてない」
「好きだからってセックスがしたいってのは嘘だよね?自分が間違っているって思っているよね?」
「うん、間違ってた」
「じゃあお兄さんが戻ってきたらちゃんと謝ろう。でもどうして?私よりお兄さんの事が凄い好きなのにこんな事したの?」
「だって、私にはおっぱいしかないんだもん」
「お兄さんはおっぱいだけで喜ばないよ、ほらブラジャー着けてあげるから」
「じゃあどうやったらお兄さん喜ぶの?」
「それは・・・お兄さんに聞いてみないと分からないけど・・・お兄さんはのぞみの事好きだと思うよ」
「スミレが好きなんじゃないの?」
「・・・もう!なんで素直にならないの!?」

スミレってなんでこんなに優しいんだろう、私はあんなに酷い事言ったのに。お兄さんへの純愛をバカにしたのに、私がぐちゃぐちゃにしたんだよね。
何でそんなことしたんだろう、嫉妬していたから?お兄さんを私のものにしたかったから?そんな考え間違ってるよね?正しいの?正しくないの?
ダメだ、もう私の世界は崩壊しているんだ。あーもう一度人生やり直したいなぁ・・・振出しに戻るって選択はもうないのかな?
出来ることならお兄さんと会う前に戻りたい、お兄さんに会わなければ私はこんな風にならないで済んだんだ。でもそれって、なんか悲しくない?

「お待たせー・・・ってアーシャ、涙が凄い流れてるよ?」
「ほらのぞみ、ちゃんとお兄さんに謝らないと!泣いてる場合じゃないよ」
「やっぱり先に話そうか・・・スミレちゃん、アーシャ。ちょっと僕の話を聞いてくれないかなぁ・・・長くなるけどいいかな?」
「はい、大丈夫です何時間でもお聞きします・・・」
「うん、分かったずっと聞いてる」

「ありがとう、じゃあ・・・まず最初に2人に物凄い失礼な発言と驚かせてしまい大変申し訳ない」
「お兄様!?そんな私たちに謝罪なんて・・・!」
「ゴホゴホッ!・・・ああ本当に申し訳ないって思ってる。二人の心に傷をつけたんだからね。まずスミレさんに謝ります」
「はい、私もその、お兄様のハンカチで自慰なんて最悪な事をしてしまって・・・」
「その事については何とも思っていないよ、と言ったら嘘になるけど・・・正直に言うよ?僕はちょっと恥ずかしかったけど嬉しかったんだ」
「え?私の行ったことが嬉しいって・・・どう言う事ですか?」
「僕の事思ってくれてエッチな気分になって自慰をしたって事は僕の事を好きになってくれたんだよね?それが嬉しかったんだよ」
「で!でも私が勝手に舞い上がってお兄さんの匂いがついたハンカチで自慰をするなんて軽蔑されましたよね?」
「全然!抱きしめてあげることも出来てスミレちゃんが幸せそうな顔を見て僕は嬉しかったけどその後を僕は何も考えていなかったのが悪かったんだ」
「あの時は嬉しかったです・・・初めて恋が実って幸せだと感じました・・・」
「んー・・・まぁ僕は恋愛経験が全くないし正直何もしてあげられないんだけれども、僕は恋とか愛とかが苦手で怖くてたまらないんだ・・・」
「怖いの・・・ですか?どうしてなのですか?」
「女性の前で申し訳ないんだけど・・・僕の身体は傷だらけだろう?これはね、僕が小さい頃に虐待されて出来た痕なんだ」
「・・・そうだったんですか。辛かったですよね・・・」
「母親に逃げられて酒浸りの父親に毎日叩かれて、愛なんて無かった。最初は優しかった父親が豹変して僕はずっと叩かれたんだ、痛かったよ」
「それが原因で愛してもらうって事に恐怖を感じたのですか?」
「うん。やけどの跡も酷いよねこれ?整形手術で一応治せるんだけど僕はあえてしない。こんな腕だったら僕を誰も愛してくれないだろう?だから治さない」
「なんで治さないんですか・・・?」
「戒めとしてかな?僕みたいな人間はもう幸せになれない、だから常に回りに優しい人間でいようと。感情を殺して1人だけで生きて行こうと思ってたんだ」
「でも私達はお友達ですよね?1人なんかじゃないですよね・・・もう」
「そうだね、でもやっぱり僕は一人じゃとても耐えられなくなって辛かったんだ・・・しかし優しさが君たち2人を傷つけてしまった」
「そんな・・・私はお兄様の優しさが本当に嬉しかったです!」
「・・・ありがとう。でも結果的にこうなってしまった、本当に申し訳ない。よく分からず恋愛感情を持たせるような事をしてしまって反省しています」
「私も少しのぞみと同じ、お兄様に私の処女を差し上げたら振り向いてくれるかな・・・と思ってしまいました・・・」
「正直僕も男だから多少なり興味はあるけど、君たち女性二人の愛に僕は・・・僕はどうしてもふさわしくない人間だと思ってね・・・資格もないしね」

私は静かにお兄さんの過去を聞いていた、お兄さんは本当に優しかった。でも私が感情を暴走させてしまってお兄さんの心を傷つけてしまった。
恋愛感情は確かに持っていたけど、自分でも制御できない物になってしまって結果的にこうなってしまったのは私も同じかもしれない。
お兄さんに抱かれて、お兄さんが私の事を好きになってもらう事って、そんなの絶対に無かったんだ・・・意味がなかったんだね

「そして、ええと・・・アーシャでいい?のぞみちゃんの方がいい?」
「どっちでもいいよ」
「じゃあ・・・アーシャで・・・今回の件は本当に僕にとってはショックで叫んでしまった、許してほしい」
「うん、私が全部悪いから」
「いや、僕が完全に悪い。アーシャをあそこまでさせてしまって・・・ゴホッ僕は感情を押し殺して生きてきたから取り乱してしまった」
「全部私が悪い」
「アーシャの裸を見てしまった時僕はアーシャをここまで追い込んでしまったと思ったんだゴホゴホッ!はぁ・・・」
「何で?抱きしめてパコれば良かったのに。今する?」
「アーシャもういいんだ、僕はそんな事望んでいない・・・僕はそんな気は無いから・・・」
「・・・分かった」
「全部僕が悪いんだ、それであんならしくない事をしてしまったのかい?」
「私は糞蟲だったから、お兄さんにいつも甘えてばっかりいた糞蟲だったからお礼は・・・お兄さんの性欲処理位しかできないと思った」
「そんなことないよ?アーシャはいつも僕に分からない事とか楽しい事とか、素敵な事をたくさん教えてくれたじゃないか」
「・・・本当に?」
「スミレちゃんみたいな素敵な友達連れてきてくれたり僕は少なくとも、アーシャといた日々が本当に楽しかったんだよ」
「私は怒っているのかと思って・・・お兄さんの家ばっかり行って迷惑かけてたし糞蟲みたいだったよね」
「全然怒ってないよ?でもさっき僕は怒ってしまったよね?自分で何て叫んでいたのか分からないけど・・・あんなアーシャは見たくなかったんだ」
「私は・・・お兄さんに抱いてもらって許してもらおうと思って・・・それで・・・愛してもらおうと思って・・・」
「僕は・・・さっき人に愛とか恋とか怖いって言っていたんだけど・・・アーシャ僕は・・・どうしても抑えられない」

「君の事が好きだ、アーシャの全てが好きなんだ。だから僕は簡単に体を差し出すアーシャがどうしても許せなかったんだ・・・」

「・・・うそ。ウソでしょ?こんな私がずっと好きだったの?なんで?なんで・・・なんでよ!?」
「本当にごめん、でも僕は怖くてずっと言えなかったんだ・・・それがアーシャを傷つけてしまったね・・・」
「1人でずっと悩んでた、私はお兄さんの事が好きなのかって・・・結果的に私はお兄さんの事が好きだったけどもう遅いと思った・・・」
「だから僕に体を差し出そうとしたの?」
「うん・・・だって・・・お兄さんの優しさに応える物なんて私の体位しかないじゃん!」
「それは、その僕だって男だから好きな女性と一緒になりたいって事はあるけど・・・スミレちゃんの言う通り性行は今じゃないよ」
「私だってこんな最悪な状況で処女を失いたくない!もっと愛されているような形で・・・愛してほしかった!」
「・・・アーシャ、僕も初めての経験でこんな事を言うのは少し辛くて怖いんだけど、僕は君を愛している事は間違いない」

「私も大好きなの!お兄さん大好き!ずっとずっと抱きしめて欲しいし・・・私を愛してほしい!スミレみたいに私を愛してほしい!」

「のぞみ、違うよ・・・お兄さんが本当に愛しているのはのぞみだけだよ・・・お兄さん、そうでしょ?」
「スミレさん・・・本当にスミレさんの愛を踏みにじるようなことをして申し訳ない!でも!そうでもしないと僕はアーシャを完全に愛せないんだ・・・」
「それをずっと隠して私を抱きしめてくれたんですね・・・愛してもない女性の為に優しくしてくれて・・・のぞみどう思う?」
「友達のスミレを傷つけないようにお兄さんはみんなに優しくしてくれて・・・お兄さんは本当に優しすぎるよ・・・」
「お兄様、私はその優しさだけで十分です・・・もう恋愛を怖がらなくても良いんですよ・・・だって本当に素敵な事ですから」

やっと愛しているって意味が分かったかも。そしてその愛をお兄さんにずっとずっと永遠に、どんな時でも捧げたい。
もっと早く気が付けば良かったと思えば思うほど、涙が止まらなくなる・・・もうお兄さんの気持ちが何もかも、分かったから。
ああ何てことをしちゃったんだろう、男なんてみんな女を抱きたいだけでしょ?ってそんな考えがダメだよね・・・愛もあるよね。

「僕は人に愛される資格はないと思ってたし醜い身体だし自分の感情全てを押し殺して一人で生きてきたつもりだけど・・・君が愛おしくて我慢できない」
「お兄さん!さっきはあんな事をしてお兄さんの持つ私の愛に傷をつけて本当ににごめんなざいー・・・うわああーん!!あああー・・・!!!」
「アーシャ!僕も優しすぎることが凶器になるとは思わなかった、だけどそれでも!僕はみんなに優しく生きていきたい!それが望みなんだ」
「うんうん!!お兄さんはずっと優しいままでいい!私もたくさん甘えてもいいんだよね!?抱きしめてくれるよね!?ずっと!」
「絶対に僕はアーシャを離さない、離したくない!もうアーシャへの愛の感情を殺して生きていたくない!好きなんだ!ただそれだけなんだ!」
「ね?だから言ったでしょのぞみ!セックスだけが愛じゃないんだって!!お兄さんの愛情でそう思うでしょ!?」
「何であんなことしちゃったんだろー!お兄さんの優しさに応える物ってなんなんだろってずっと考えてたー!!苦しかったー!!」
「アーシャ!苦しかったよね!?ごめんね・・・あんな風になるまで僕の事を考えて裸にまでなって恥ずかしかっただろ?辛かったよね!」
「うん!本当にあのまま抱かれるなんて嫌だった!最悪だもん!!お兄さんを愛する気持ちを踏みにじるもん!!でもそれしかないって思って!!」
「大丈夫だよのぞみ!これからお兄さんとやり直せばいいんだから!」
「うんやり直そう!身体を捧げるなんて事気にしなくてもいいからね、大事に大事にしようね」
「怖かったよー!!お兄さんに捨てられるのがこわかったんだよぉー!!でも愛してくれてた!こんなに幸せだったのに!私は!私はっ!!」
「捨てるわけないだろ!ぼ、僕はどうしようもないぐらいアーシャが好きなんだから!感情が抑えられないぐらい好きなんだよ!」

「ひっく・・・ひっく・・・お兄さん大好きだよ・・・でも、私はお兄さんに私の全てをあげたい。もっと身体で愛してほしい!」
「うん・・・アーシャ、その時が来たら僕がアーシャを必ず迎えに行くからその時に・・・1つになろう」
「分かった!いつまでも待ってるから!約束だからね!!あんまり待たせないでね!!切なくて壊れちゃうから!」
「僕が必ず、幸せにしてあげるから・・・必ず迎えに行く」

私は大声でお兄さんの胸で泣いた、体中傷だらけで腕はヤケドしていて悲惨な過去を背負っている優しいお兄さん。
お兄さんの身体を周りの人が見たら気持ち悪いと思うかもしれないけど、私には歴戦の勇者のように見えた。かっこいいよ傷跡。
やっぱり私は頭が悪かった、お兄さんがこんなに私を大事にしてくれていたなんて。涙が止まらない、鼻水も凄いし、でも幸せな気分。
さっきまで自分は何て馬鹿な事考えたんだろう、ただ快楽に逃げようとしていただけだよね。でも絶対に気持ちよくはないよね・・・
今みたいな幸せな気分の時に、お兄さんに抱きしめられて、愛し合えることが出来たら、それ以外はもう何もいらないかな。
何かお腹すいた、これから生きていくんだから食べないとね。食べることは好きだよ、お兄さんはそれ以上に好きだよ・・・

「泣きすぎだよアーシャ、まぁ僕も人のこと言えないけど・・・」
「あー・・・何かずっと泣いてたらお腹減ったなぁー」
「ああ、さっきちょっと夕食作ったからみんなで食べようか」

3人ともボロボロな状態での夕食、お兄さんは上半身裸で私の涙で身体がびちゃびちゃだし、私はブラ丸出しだし、スミレは服がヨレヨレだし。
お兄さんは普通のいつものご飯を作ってくれた。「もうちょっと凝った物作ればよかったなぁ」って言っていたけど私には最高の御馳走だった。お寿司より。
スミレも嬉しそうに食べていたし、私も嬉しかったよ。あ、そうそう麦茶貰おうと思って冷蔵庫開けたらさ、下の棚に隠すようにコーラがあったんだよね。
確かさっき私が買って持って行った時、コーラが無くて嬉しいって言ってくれたよね?どうしてお兄さんって何でこんなに優しいんだろ?
あ、だめだ、また涙が出てきた・・・お兄さんの優しさは優しい凶器だ。私の心にどんどん刺さっていく・・・優しい凶器。もっと刺してほしいな。

「ごちそうさまでしたー」

「じゃあ、今日はみんな・・・どうしようか?こんな状態じゃ帰れないよなぁ・・・」
「うん・・・服ぐちゃぐちゃだし、お兄さんの家に泊まろうかなぁ・・・いいよね?明日休みだし」
「私も泊まっていいですか?今日だけでも良いから・・・お兄様に甘えたいな?いいでしょのぞみ」
「うん、いいよ!私の彼氏は優しいからね!友達の家に泊まるって連絡しとこ!」
「それ言われたらもう泊めるしかないよね・・・ははは」
「私も連絡しておかないと!今日は3人で寝ましょ!修学旅行みたいで面白そう!」
「いいね!あっ洗濯機に服全部入れて洗おうよ!せっかくだからみんなでお風呂入ろ!」
「ホントに?2人だけで入ればいいんじゃないの?」
「それだとつまらないでしょ」
「そうですよ!」
「じゃあ私お兄さん背中流しますねー」
「ちょっと恥ずかしいなぁ・・・でも2人がいいなら・・・入ろうか」

お兄さんは恥ずかしがっていたけど一緒に洗いっこしたり、お風呂に入ってさっきの話なんかをした。
まぁ恥ずかしいけどさっき私はそれ以上に恥ずかしい事してたもんね・・・何であんなことしちゃったんだろうって今でも思う。

「あー・・・何かさっきまでの事がウソみたいだねぇ・・・」
「うん、ちょっとビックリしたり怖かったりしたけど・・・私はやっぱりお兄様の事が好きかな」
「駄目!お兄さんは私の彼氏なんだからね!!あげないよー」
「違う違う!恋愛対象としてじゃなくて!人として好きってコト!」
「それならいいけどさぁー・・・お兄さんどうしたの?下ばっかり向いて」
「あーごめん、もう出るから後は二人でゆっくり入ってなよ」
「おっきくなってるのもうバレバレだけどね?」
「ですね、ちょっと見てしまいました・・・///」
「バレたか・・・いや!違うんだよこれはさぁ、やっぱり僕は男だからね・・・ははは」
「まぁ元気になってよかったね!喉も大分良くなったんじゃない?私はいつでもいいからねー!!」
「のぞみ!そうやってお兄様をいたずらに誘うのは止めなさい!!」

あーやっぱり恋愛関係になっても恥ずかしい物は恥ずかしいよねぇ・・・私も恥ずかしかったけど。スミレも吹っ切れたよねー・・・

「ねぇのぞみ、私今日の事絶対に忘れない。私ものぞみに負けないような幸せ絶対に掴むから」
「うん、頑張って!スミレ今日は本当にありがとう。スミレがいなかった私・・・絶対に・・・何もかもダメだったよぅ・・・」
「もう泣かないでよ・・・もう二度とお兄様にあんな怒らせるような事したらダメだからね?」
「・・・約束する、お兄さんにふさわしい女性になるように頑張るから!私も生まれ変わるから!」

2人で湯船に浸かっているとお兄さんの声が微かに聞こえた、実装石と何かやっているみたいだった。
そういえばお兄さん実装石飼ってたのすっかり忘れてたよ。あの実装石が私とお兄さんを導いてくれたんだよね・・・
デスデスうるさいけど、今日だけは特別に許してあげるかな。明日からは厳しく躾けるけどね!
もう私は糞蟲なんかじゃないって生活をお兄さんと過ごさないと、心が糞蟲になっちゃうからね・・・頑張ろう。愛する人の為に。永遠に。

「ふー!サッパリしたね!でも下着がお兄さんのシャツとパンツって・・・まぁ仕方ないよね乾くまで待とうか」
「私はお兄さんのシャツ着れないけど下着だけのままでもいいけどねー!早くブラ乾かないかなぁ・・・」
「とりあえず胸はタオル巻いておこうか!流石にそのまま歩くのは・・・ね?」
「あははは!そうだねー何かお兄さんには目に毒かもね!誘ってるみたいでさー」
「のぞみ!そーゆー事言ってたらお兄さんに嫌われちゃうよ?カスミみたいに男っぽいこと言うのやめたら?」
「やだやだ!お兄さんには嫌われたくない!ああー・・・気を付けないとなぁお兄さんに嫌われたくないし」
「じゃあ私が教育してあげようか?これでも委員長で成績優秀ですからねーフフフッ」
「委員長!よろしくお願いしますー!!あ、お兄さんが実装石と喋ってる!」

「どうした糞蟲?服が汚いぞ?何だお前泣いてたのか?話してみろ」
「デェェ・・・さっき凄い雄叫びが聞こえたデスゥ・・・怖かったデスゥ・・・」
「ああ、それは僕だな。怖かったのか、そうかそうか・・・次は言いつけを守らなかったらまた叫ぶからな?」
「わ、分かりましたデス!ご主人様!!糞は全部綺麗に片づけたデス!今日も一日頑張りましたデス!」
「よし、よくやった!お前は本当に賢いな!特別に新しい名前をやろう、お前の名前は今日からコーラだ!」
「コーラデス?あのシュワシュワの飲み物の名前デス!?飲んだことがあるデスッ!!」
「ほー飲んだことがあるのか!美味しかったか?」
「もう覚えてないデス・・・ご主人様!水しか飲んでないので・・・コーラ飲みたいデス!!」
「えー何で?あげる理由は無いなぁ・・・でもそうだなぁ・・・ちゃーんと言いつけを守ったらご褒美として飲ませてあげよう!」
「やったデス!ありがとうございますデス!頑張ってメイドとして生活できるように努めるデス!」
「よーし!じゃあカレーも食べさせてあげよう!しかもだぞ?カレーと一緒に食べたら天国に逝くほど美味い秘密のレシピのカレーをなぁ!!」
「ごくっ・・・よだれが止まらないデス!そ、それを食べるために私は生きるデスッ!!」
「はっはっは!よく言った!さあコーラよ!今こそ立ち上がるのだ!と思ったがもう夜だ!寝ろ!」
「はいデス!おやすみなさいデス!!」

「ぶっ!なんですかそれ!」
「あははははは!!お兄さんさっきから聞いていたけど何その会話!面白い!!」
「おっスミレちゃんとアーシャ、いやぁ・・・話が下手だから友人のメイド実装石計画の基本セリフを真似しただけだよ」
「アイツは本当に面白い事考えるねぇ・・・ほらスミレあのお兄さんの友達で銀色の大仏マスク被ったヤツ」
「ああ!あの人ね!無茶苦茶だったけど話が面白かったし・・・それにちょっとタイプだったかも」
「あー・・・スミレ残念!今カスミが付き合っているみたいなんだよねー・・・」
「そうなの!?うわああ先越されちゃったかなぁー・・・」
「え?何?カスミちゃんと付き合ってるの?初めて聞いた・・・」
「まだ3日しか付き合ってないとかって言ってたしね、あははは!大丈夫かなぁ・・・」
「カスミの事だから大丈夫だと思うけど・・・ちょっと連絡してみようかな?」
「あーいいね面白そう!」

「ああそうだ、来客用の布団があるからちょっと持ってくるね」
「スミレ・・・何か私寝るのが怖い、さっきの事ががウソじゃないかって思って」
「大丈夫だよ、嘘なんかじゃないよ!いろいろあったけど・・・最後はみんな幸せになったじゃない」
「でも私スミレの初めて好きになった人を奪っちゃったよ、本当に何て言うか・・・やっぱりスミレに申し訳なくて・・・」
「もーさっき言ったでしょ?私はお兄さん以上に幸せを掴むから!だから気にしないでいいよ・・・お兄さんものぞみが好きなんだから」

また日常の生活に戻れたって事も嬉しいけど、お兄さんと深い関係になれたって事が一番嬉しいかな。でもちょっと不安になってきた。
これが夢だったらと思うとまた私は壊れちゃいそう、そんなのもういやだ。今の状態が永遠に続けばいいのにな・・・

「お待たせ、何処で寝る?」
「居間でみんなで寝ようよ!テーブルどかして三人で寝よ!」
「ん?僕もここで寝るのかい?僕は2人の邪魔しない方がいいんじゃないかなぁ・・・」
「何言ってるんですかお兄様!のぞみの彼氏じゃないですかー!!私とも一緒に寝てくださいよ!」
「あ、カスミから連絡来た!」

大仏と別れた

「「「はははははは!!」」」

「やっぱりかって感じ・・・お兄さんは私の事捨てないよね!?」
「捨てないよ、アーシャ明日どこかに行くかい?アーシャの好きなところでいいよ」
「いいなぁ・・・私も彼氏欲しい!・・・なんかやる気出てきた!明日から頑張ります!!」

明日お兄さんとデートって、本当に夢みたい。何しようかなぁ・・・ああでも明日午後から仕事だったなぁー・・・
うーん午前中に回れるところかぁ・・・うーん!どうしようかなぁ!もう明日が楽しみでしょうがないんだけど!

「じゃあ寝ようか。おやすみ」

パチッ

「スミレ起きてる?」

「・・・ねぇ、お兄さん起きてる?」

「どうしたのアーシャ?」

「この家にずっと暮らして・・・誰を待ってるの?」

「・・・母親が帰ってこないか待ってるんだ」

「お母さん急にいなくなっちゃったんだ・・・」

「母さんは優しかったけど、僕を置いて何処かに行ってしまったからね」

「寂しい?」

「・・・今はそんなに寂しくないかなぁ2人ともいるし」

「子供の頃辛かったよね?」

「ほぼ毎日虐待されてた、いつも悪夢を見るんだ」

「たとえばどんな夢見るの?」

「・・・誕生日に腕に熱湯をかけられる夢とか」

「そんなの・・・ひどすぎるよ・・・」

「でも最近幸せだからあんまり見なくなったよ」

「ねえ、幸せって何?」

「アーシャに会えて救われたかな」

「・・・ねえそっちに行ってもいい?」

「うん」

「・・・私を愛してくれてありがとう、あんな事したのに」
「こちらこそこんな僕を愛してくれてありがとう・・・アーシャ」

「私も・・・お兄さんに会えてよかったです・・・」

「スミレ起きてたんだ」

「うん・・・お兄さんの事がかわいそうで・・・うっ、うっ」

「僕に泣いてるのかい?」
「私も正直泣きたい、けど一番泣きたいのはお兄さんだよね?」
「・・・僕は大人だから感情を殺して生きないといけないから泣かないようにしてる」

「なんでですか?泣きたい時に思いっきり泣けばいいじゃないですか・・・」

「泣いても良い事なんてない。結局自分がみじめになるだけだから強く生きないといけないからね」
「でも涙は流れるよね?今日私やスミレの為に涙を流してくれたじゃん・・・」

「そうですよ、お兄様はみんなに優しいけど自分にはやさしくないです・・・私もそばにいいですか?」

「・・・最近涙が出るようになって声は出さないようにしているけど今日は無理だった。止まらなかったよ」
「そうなんだ・・・ごめんねぇ・・・あんな無理矢理私が自分の欲求の為にあんなことして・・・」
「私もお兄さんの気持ち何にも考えないでお兄さんの事想像して自慰なんてしてしまってごめんなさい・・・」

「気にしないで。2人とも泣かないで。僕の事を思ってくれてやった事なんだよね?」
「はい・・・お兄様の事が大好きで、切なくて、どうしようもなくて・・・それでもお兄様が好きでした」
「私もお兄さんが大好きでセックスしないと離れてしまうんじゃないかと思ったら不安になって・・・ごめんなさい」

「ありがとう、僕の事を愛してくれて・・・僕の母さんは僕の事愛してくれてたかな・・・」
「絶対愛されていたと思いますよ・・・こんなに優しいお兄様を愛さない訳ないじゃないですか・・・」
「これからはお母さんの愛と比べたらちっぽけかもしれないけど・・・私がお兄さんに沢山愛をあげるから・・・ね?」

「ごめん、ちょっと泣いていい?」
「我慢しないでいいから泣いちゃいなよ、私がそばにずっといるから・・・」
「そうですよ、大人だからって自分の感情殺すとか、そんなの絶対に無理な時がありますよ・・・」

「ううっ・・・うっ・・・もっと普通に暮らしたかったっ・・・何で僕は虐待されて普通に暮らせなかったんだろう」
「辛かったよね、苦しかったよね、お母さん居なくなって虐待されて・・・でももう大丈夫だから、私はずっといるから」
「いろんなお友達も増えたじゃないですか・・・私もお兄様のお友達ですから・・・泣いている姿見せていいんですよ?」

「家族で楽しく暮らしたかったっ・・・いつも孤独で・・・ミジメで・・・僕の感情は段々無くなって行って・・・」
「うん、大丈夫だよお兄さん。私お兄さんの事が大好きだよ、一緒に家族になろう?明日からいっぱい幸せになろうよ・・・」
「もうダメです私っ・・・お兄様がこんな切ない人生を歩んでたの聞いて返す言葉が・・・うっ・・・ひっく」

「はぁ、はぁ・・・ああ、ごめんね。ありがとう。大人って本当に・・・面倒なんだよ」

つづく

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1 Re: Name:匿名石 2019/06/12-22:36:47 No:00006012[申告]
途中に出てきたランボーへの熱いこだわりに草
2 Re: Name:匿名石 2019/06/13-19:47:47 No:00006015[申告]
無駄に人物が増えたのと、話が進むほど面白くないな
3 Re: Name:匿名石 2019/06/14-06:05:47 No:00006016[申告]
急展開!あと実装石あんま関係ないw
4 Re: Name:匿名石 2019/06/14-14:45:10 No:00006018[申告]
前作の後半あたりからセリフのパートが怒涛の大増殖だな、長文で読むのに根性がいる。
乗りかかった船なので最後まで見守りたい。
5 Re: Name:匿名石 2019/06/15-20:38:31 No:00006021[申告]
まあ、糞蟲は人間様からは蚊帳の外だからこそ糞蟲だっていうところもある
戻る