タイトル:【泡】 PC整理してたら懐かしいネタが出てきたので。一つ目
ファイル:実泡石1.txt
作者:匿名 総投稿数:非公開 総ダウンロード数:789 レス数:1
初投稿日時:2017/12/18-00:12:33修正日時:2017/12/18-00:12:33
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てーん、てーん、とはねるようになにかが散歩しています
最近発見された実装種の新種、実泡石である

カァーっ、カァーっ
ばさばさと上空に鴉が飛んでいます、どうやら実泡石を餌だと認識したようです
プヒッ!?
どうやら実泡石の方も鴉に気付いたようです
プヒャー!プヒャー!!
てんてんてんてんと、がんばって逃げますが幾許かの浮力を持つ体では、足が満足に地面に付かず速度が出せません

プヒャーーーー!ぽこぽこぽこぽこ…
慌てた実泡石が泡を大量に吐き出しています、死の前の絶叫ならぬ絶泡といったところでしょうか?
おや、なにか泡の様子が普段と違いますね

ガァーっ!ガァーっ!

鴉の近くに泡が近づいたら、鴉が慌ててにげちゃいました

その時に吐き出された泡は泡の上部が赤と緑色のコントラストの目玉模様になっていました
…おや、何個かその泡が別の方向に流れて行きますね
ふわり、パチンッ「うわっ!臭っ!」

実泡石が命の危機を感じた時に吐き出される泡は実装石で言う血涙のようなもので、血泡と仮称されているらしいです
名前の通り、実泡石の泡に血が混ざってそれがふわふわと飛んでいくのですが
この時、不思議なことに血が泡の上部に集まって目のような模様を作り出し、鳥避けバルーンのようになるのです
また、血と泡の成分が反応するのか、それとも別の理由かはわかりませんがこの泡

ものすごく臭いのです

その臭さは大抵の場合、襲撃者が慌てて逃げ出すほどです



大抵の場合と言ったのは、やはりそれが効かない状況や相手があるわけで…

「あ!いやがった!」
プフー、プフー、プヒ!?
「毎度毎度くせー泡吐きやがって!なんで俺が居るときばっかりくせーのはきやがるんだ!」
プ、プヒャーーーー!?ポポポポポポポポポポポポポッ
先ほどの鴉よりも血泡が多いですね?目玉模様も先ほどのより大きいです
「またか!コノヤロウ!!!」
激高した男には血泡の目玉模様も臭いも効きません
グシャッ、ジャリリ…
男は実泡石を踏み潰したあと、砂に混ぜるように磨り潰しました
「くそが!あーあー、泡でシャツが汚れまくってるじゃねぇか!クソッ」
そういって男はその場から去って行きました
後には砂と混じってしまい、泥と区別のつかなくなった実泡石の死骸だけが残りました



先ほどのように、臭いに構わず感情だけで向かってくるような人間相手では血泡は意味がありません
また、人間は実泡石の血泡は特に危険が無いと知っている為に実泡石にとって天敵です
そして実泡石の天敵はまだいます

がさがさっ、デスゥー?

そう、他の実装種です
とはいえ、人間よりも動作が鈍いので実泡石にとって危険度は人間よりも低いのですが
また、他の動物も一部が実泡石に危険性は無いという事がわかると血泡を気にせずに襲うようになることがあるそうです。ただ…

ジュルッ、ペチャッ、グゲーー…ペッペッ

どうやら実泡石はかなりえぐい味らしく、基本的に野生の動物達は実泡石を好んで襲うようなことは無いようです



以上の点から、実泡石を好んで襲う天敵は人間と他の実装種に限られてくるそうです
つまるところ、ある程度の知能があり、そして

「…おっ、糞虫はっけーん♪」
デデ!?デ…デッスーnグシャッ!
「あー…、うぜぇ♪」

遊びで他の命を奪うような存在、それらの要素を満たす
「しつこく特定の何かに関わって来る存在」が実泡石にとっての天敵なのです(実泡石以外にとってもそういった存在は厄介ですが)



さて、まだ発見間もないこの新種、実泡石が
人の破壊欲求や自然の猛威から生き延び、繁栄することができるのでしょうか
私は、そこだけが気がかりです

新しき存在に幸多からんことを…

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1 Re: Name:匿名石 2017/12/18-22:57:58 No:00005118[申告]
おぉっ某所雑談スレのお方とお見受けしました
動物ドキュメント番組(特にえげれす国営放送)みたいで面白かったです
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