「ああ・・・くそっ部屋の中がくっせぇなぁ」 会社の同僚が帰った後俺は悪臭漂う部屋でうなだれていた。 久しぶりに気の合うヤツと飲む酒は美味かったが、また一人になると寂しいもんだ・・・ にしてもキムチくせぇし!俺が吐いたゲロくせぇし!他人のゲロくせぇし!参ったなぁ・・・おい。 手も洗ったんだがくせぇしよぉ、早く風呂に入りてぇなぁマジで。いやぁ今日は悪酔いしちまった。 水槽の中で飼っていた禿裸はパンコンしながら倒れていたが、面倒だからほっとくか・・・さかなに始末させよう。 「おーいさかなぁ!さっきは悪かった!早く風呂に入らせてくれぇ〜!!」 (ご主人様デスゥ!?ニオイが全然取れないデスゥー!!) 「分かった分かった!今いいものを風呂場に入れるから!これで体を洗ってみろ!」 (わかりましたデスゥ!やってみますデスゥ!) 俺は風呂場にポイっと固形物を風呂場に入れた、以前知人に貰った花の匂いが強烈なオーガニック石けんだ。 (ご主人様!すごい良い匂いの石鹸デスゥ!!ありがとうございますデスゥ!!) 「はぁ・・・俺が使いたかったなぁ・・・」 (いつも使っている石鹸より良い香りがするデス!幸せデスゥ〜) にしてもよかったよかった、あんな事したからご機嫌ナナメかと思ったがそんなに怒っていないか? ここまで手塩にかけて育ててやった賢い実装石だから糞蟲化させたくねぇし、掃除してくれるのは実際助かっているしな。 アメとキムチいや、ムチの「ムチ」が強すぎちゃ駄目だもんな、しゃあねぇ。一肌脱ぐか。 「さかな、本当にさっきはすまなかった。お詫びと言っちゃなんだが俺に体を洗わせてくれないか?」 (デッ!ご主人様がデス!?・・・分かりましたデス) 「じゃあ入るぞ〜・・・おっ風呂場もそんなに臭くなくなったな、折角だから風呂にするか?」 「ご主人様!やっぱり私はメイドの身分ですのでもう上がるデス、失礼しますデス!」 「まぁまぁええじゃないかええじゃないか」 「・・・デスゥ痛み入りますデスゥ」 「そういえばお前の頭のてっぺんには・・・あっ、あった!この跡懐かしいなぁ!」 「・・・あの時の事は決して忘れないデス。これは大事な傷デス。でもあんまり見られると恥ずかしいデス」 俺は嫌がる実装石を見てニヤニヤしていた時、あの時の事をふと思い出した。 [一年前] 俺は煙草が切れてコンビニに行った。身体がニコチン切れを起こしていたので食い物と煙草を買った後は店を出たらすかさず煙草に火を点けた。 雪もチラチラ降っていて煙草の紫煙に交じって俺の息も白かった、灰が落ちそうになったのでゴミ箱近くにある灰皿に向かうと実装共がいた。 ガタガタと震えている親実装が小さいのを覆うようにしていて温めていた。まぁ!なんて暖かい光景なんだろう・・・ なーんて俺は微塵にも思わなかった。クソはクソだからな、俺は虐殺も虐待も何でもしたから何とも思わなかったんだ。 バールのようなブツでヒャッハー!!したり毒殺、焼殺、射殺、撲殺、刺殺とまぁいろんな方法で殺しまくっていた。とにかく殺した。 可愛い子供の頃に実装石と触れ合って俺は悟ったんだよ、コイツらは本当にしょーもない生物だって事にな。 最初は可愛いと飼っていた生き物にいきなり裏切られて糞を塗られ更に笑いものにされるってのは、俺の人生の中で最大級の屈辱だったな。 まぁそんな過去の俺の黒歴史の話は置いておいて親実装がとにかくコンビニのゴミ箱付近の灰皿近くでガタガタ震えていた。 愛護派が見れば 「可愛そうだわ!お家に連れて帰ってお風呂に入れて体を洗って髪を洗って綺麗にして美味しいご飯を食べさせなきゃ!」 と実装石には明い未来があるかもしれないけどまぁどの道糞蟲になって捨てられるか調教されるかの末路しか見えねえ。 絶対に人間を奴隷として扱い糞を垂らして更に糞を投げてきて汚い笑い声で罵られるだろうな、まぁ俺も実体験者だが。 虐待派が見れば 「いい獲物だぜ!お家に連れて帰って氷風呂に入れて体を割いて髪を毟って偽石抜いて美味しい栄養剤に漬けてなきゃ!」 と実装石には暗い未来があるかもしれないけどまぁどの道飽きられて最後は上げて落とされるか簡単に殺されるか生き地獄か。 絶対に人間は奴隷として扱い糞を漏らして嘆いてパンコンして汚い断末魔を叫び死ぬだろうな、まぁ俺も実体験者だが。 まぁ他にも観察派やらいろいろいるんだけれども、この震えている実装石は実装石であるからこんな結果になっているんだよな。 俺は実装石リンガルを起動してデスデス鳴く実装石の話を聞いてやることにした、煙草を吸う間丁度いい暇つぶしだ。 「ニンゲンさん・・・」 「おい、お前。邪魔だからどっかに行け!」 「・・・動けないデス・・・子供たちを助けてデス・・・」 「ママ大丈夫テチ?」「寒いテチあの建物に入るテチ」「おなかへったテチ・・・!」 「ニンゲンさん・・・ワタシはもうだめデス・・・この子たちを飼ってほしいデス!」 「なんで?やなこった!」 「ワタシの子はみんな賢いデス・・・ニンゲンさんに精一杯尽くすデス」 「テチィ〜ワタチは賢い実装テチ」「さむいテチ」「ママおなかがへったテチィ!!」 「ガキ共は知性も賢さのかけらも何にも感じねえ発言をしていやがるじゃねぇか!」 「デェ・・・本当に賢い子たちデス・・・ニンゲンさんも絶対に気に入るデス・・・」 実装石は必死に「私の子は賢い」と言うことをアピールしている、本当に「賢い」のか?俺は少し興味を持った。 「じゃあ何で賢いお前はこんな寒い外でガタガタ震えているんだ?」 「私は十分生きたデス・・・最後にこの子たちに幸せになってほしいデス・・・だからここに来たデス・・・」 「ウソつけ!どうせ住む所も食う物もないからコンビニに来て託児しようとしてるんだろ?」 「私が育てるよりニンゲンさんと暮らした方がいいと思ったデス・・・その方が生き残る可能性があるデス・・・」 ほぉ!親もなかなか賢いじゃないか!死を待つよりまだ希望がある方を選んだか、そしてまんまと俺が引っかかったってワケだ! これはちょっと本当に賢い個体かもしれないぞ、となると俺の考えていた計画が実現する可能性も無くはないな。 「いいだろう、全員連れて行ってやろう!ただし条件がある!」 「デェ・・・デェ・・・私の命ならよろこんでさしあげるデス・・・」 「はやまるな!お前を含め全員連れて行く。条件はこれだ」 俺は短くなって火が消える寸前の煙草を親実装に渡した、親実装は落とさないように両手で必死に煙草を持つ。 「この煙草を一番賢いと思っている子の頭に火の付いた所を押せ」 「デェ・・・本当にありがとうデス・・・分かったデス、それで助かるならそうするデス・・・」 「火が消えないうちに早く押せよ!俺も寒いんだから!!」 どれが一番賢いのか分からないのでとりあえず分かりやすいようにマーキングしておかなくては意味がない。 「賢い」実装は本当に「賢い」のか、俺の考えていた計画が現実味を帯びてきた。 俺が考えた計画は実装石を奴隷扱いし、尚且つ人間に決して害がない存在になる教育が良いと思ったのでそれに最適な計画を考えた。 そのためには賢い実装石が必要だ、ショップで買って検証しようと思ったが計画には最低3匹が必要だから経費がバカにならんからな。 賢い実装石、虐待や精神的に追い詰めたりして徹底的に調教された実装石は確かに賢く愛玩ペットにはいいだろう。値段も高い。 だが本当にその実装石は「賢い」のだろうか?「馬鹿」を賢く育てた実装石は「賢い」のか?それを是非見極めたい。 簡単に言えば「元から賢い実装石」を探しているのだ、醜い実装石の中に果たしているかどうかもわからずに・・・ 「ママ、飼い実装になるテチ?」 「我慢するデス・・・」 震える手で親実装はためらいもなく賢いと思われる仔実装の頭のてっぺんにジュウ!と煙草の火を押し付けた。 「チャー!!熱いテチャー!!」 「大丈夫デス・・・すぐ冷たくするデス」 仔実装共はじっとその光景を静かに見ていた。親実装石は極寒の気温で冷えた自分の手を仔実装の焼け跡につけた。 「テヒィ・・・つめたくてきもちいいテチ・・・」 「しばらくこうしているデス・・・楽になるデス・・・」 火傷の痕を急速に冷やす親実装を見て俺は思わず笑みがこぼれてしまった。俺の「計画」がやっと始まるんだ。 俺はもう実装石に理不尽な虐殺などは止めた、実装石の可能性を追求したい。殺すより生かす方が楽しい時だってあるだろ? 俺は巻いていたマフラーで壊れないようにそっと親実装達をくるみコンビニ袋に入れて家に戻ることにした。 「ちょっと待っていろよ、今体を温めてやるからな!」 家に到着しマフラーにくるんだ実装石を一度ストーブの付近に置き俺は風呂場に行き洗面器に湯を張った。 マフラーの塊を風呂場に持っていきマフラーを解いた。成体の親実装も仔実装もまだ生きているようで安心した。 「仔実装たち!この中に入ってまずは温まれ!」 「テチ、お風呂テチ」「ママ、入ってもいいテチ?」「ワタチがいちばんのりテチィー!!」 「お風呂デス・・・ここまでしてもらって申し訳ないデス・・・」 「気にするな、まずは体を温めて綺麗にしないとな!」 「ニンゲンさん本当にありがとうございますデス・・・」 俺は仔実装をひょいひょいと掴み服を着たまま洗面器に入れた。煙草で根性焼きされた仔実装は特に丁寧に入れてやった。 親実装は心配そうに見ているが子供たちが嬉しそうにテチャテチャ声を出しているのを見て涙を流していた。 長い野良生活のせいか水がみるみる汚れていく。根性焼きされた仔実装はちょっと痛がっていた。 一度風呂桶から出して新しい湯に取り換えるを繰り返したら大分水の汚れが薄くなってきた。 「あったかいテチィ・・・」「ママも入るテチ」「ほかほかテチィー!!」 「母親、この石けんをやるから子たちを洗ってやれ。服も洗うんだぞ。お前も風呂に入って体を洗え」 「分かりましたデス、綺麗にするデス。さぁこっちに来るデス」 「きもちいいテチ!アワアワテチ」「テチュっ」「ぺっぺっ!おいしくないテチ!!」 「ちょっと準備するからしばらく風呂に入っててくれ、湯はこの容器に入れておくから使え」 石けん入れに湯をたっぷり入れて置いておいた、サイズも小さいからこれなら俺が居なくても使いやすいだろう。 これからしばらく一緒に生活するので清潔にして貰わないとこっちが困るからな、特に糞の臭いは強烈だ。 一応対策として糞の臭いを緩和する実装フードが売られているが賢い実装たちの事だ、糞の処理などはきちんとするだろう。 俺は大きめの段ボールを持ってきて以前別の実装に使っていたトイレに糞の臭いを抑える砂を入れ、布団となるタオルを入れた。 おっと、糞が漏れるかもしれないから床にブルーシートを敷いておこう。俺はブルーシートが好きだ!! ああそうだ、実装石をくるんだマフラーなんかもう使いたくないから適当に切ってこれも布団代わりにしよう。丁度毛布みたいになるな。 今日はもう飯食って寝るだけだからとりあえずこれだけでいいだろう。明日から計画を実行することにする。 風呂場に行くと全員服を脱いでいた、まぁ風呂だから当たり前なんだけどな!母親は結構頑張って子供たちの服を洗っていた。 それにしても醜い体型の実装共が楽しそうに風呂に入るこの光景、昔の俺だったら速攻で殺していただろうな・・・ハハハ! 「待たせたな、母親これで体を拭いてやれ」 「フカフカテチィ」「きれいなタオルテチ」「もっとオフロはいりたいテチ!」 「ニンゲンさんとっても綺麗になったデス、ありがとうございますデス」 「母親、お前はまだちょっと風呂に入っててくれないか?もう少し温まってた方が良い」 「分かりましたデス、子供たちニンゲンさんの言うことを聞くデス」 「ハイテチ!」「わかったテチ」「ワタチもまだオフロテチー!!」 それにしてもさっきからバカっぽいのがいるが賢いのか?まぁ最悪1匹いなくても俺のゲームは成立するから良いのだが。 親実装には言いたいことがあるからまず仔実装たちには退席して頂こう。 俺は仔実装たちを即行で作った段ボールハウスに仔実装を入れた、脱走はしないと思うが一応入り口は作らなかった。 「いまごはん作ってくるからそこで待っていろ。今日からここがお前たちの家だ」 「わかったテチ!」「はやくママにあいたいテチ」「テチューン!フカフカテチィー!!」 「じゃあ大人しくしていろよ」 風呂場に戻り親実装を影で少し見てみると服は丁寧に洗って水を切って入り口前に置いてあった。 風呂桶に入り自分の体を石けんで「デッデッ」と一生懸命洗っていた、よく見ると体はアザや切り傷などの跡が結構あった。 この親もなかなか賢そうだ、今までこんな実装石はなかなか見たことがない。是非計画に協力してもらおう。 「お疲れ。大分綺麗になったじゃないか、体の方は大丈夫か?」 「デッ、大丈夫デス。本当にここまでしていただいてありがとうございますデス」 「礼は良いから気にするな。せっかくだから身体と髪も洗ってやるよ」 「そ、そこまでして頂かなくてもいいデス・・・」 「髪の毛も大分傷んでいるな、よし俺に任せろ。綺麗にして子供たちの所に行こうぜ」 「・・・デスゥ」 ポロポロと涙を流す親実装、まぁさっきまでゴミとヤニ臭いコンビニの吸い殻入れと同化していたような状況から脱出したもんな。 洗ってやる理由はまだちょっと汚かったからだ、特に髪がまだ汚い。ゴム手袋をして俺の使っているシャンプーを親実装の髪に塗りこんだ。 一本でも髪が抜けないように丁寧に洗っていくのは大変だがまぁ仕方ない、もう1つ洗う理由はコミュニケーションの為だ。 風呂でのお付き合いと言ったところか、まず完全に俺が「優しい人間」と思ってもらわないとな。 「かなり汚れているな・・・大変だっただろう」カシカシカシ・・・ 「ずっと公園で住んでいたらいきなりニンゲンさんに襲われてお家が無くなったデス・・・」 「悪い人間の仕業だろうな、俺はそんなことしないから安心して暮らしてくれ」カシカシカシ・・・ 「ありがとうございますデス・・・感謝してもしきれないデス・・・」 「よし大分綺麗になってきたな、じゃあ洗い流すぞ」シャワァァアー 「デス・・・あたたかいデス」 ベッタベタだった髪は何とかなった、もうちょいと洗うか。贅沢感を植え付けておかないとな。ここまで来たらリンスも付けてやるとするか。 「どうだ?大分綺麗になってきたんじゃないか」 「私の髪がサラサラデスゥ・・・嬉しいデスゥ・・・」 「次は体も洗うからな」 スポンジは俺のを使うわけにはいかないから風呂掃除で使ったスポンジでいいか。ちょっと塩素臭いが、まぁ消毒みたいでいいんじゃねぇの? 石けんだけじゃ洗浄力が無いかもしれないから俺の使っている炭入りのボディソープをちゅるっと出して泡立てて親実装の体に当てる。 「動くんじゃないぞ」 「デッ、ニンゲンさんそこはそんなに洗わなくてもいいデス・・・ッッ!」 「大事なところなんだからしっかりと洗っておかないとな!」 「デッ・・・だめデス、そこはだめデス!・・・デスゥンッ!!」 「なんだ、随分感じやすいじゃないか!ほれ!終わったぞ!!」 「・・・デエー・・・」 クニクニと愛撫するように総排泄孔を念入りに洗ってやった、ついでに刺激も与えてやった。反応が面白かったからついやってしまったよ。 一種の愛情表現として捉えても良いこの行為をすることで、痛いことをする人間ではないと言う警戒心を薄れさせる俺の作戦だ。キモイけど。 「じゃあ体を拭いて子供たちの所に行こうか。服は乾かしておくから明日渡すからな」 「ありがとうごさいましたデス、さっぱりしたデス」 「これからは風呂は毎日入れるから清潔な暮らしをするんだぞ」 親実装の顔は晴れやかだ! 服を新聞紙に広げてと・・・さて、飯にするか。俺も腹が減ってきた、その前に一服するとしよう。 身体を一生懸命拭いている親実装を見つつ仔実装の段ボールを見てみた、ありゃ?みんな寝ているな。通りで静かだと思った。 俺はそんな仔実装を見つつ煙草を味わったていた、この慣れない一連の流れに俺はストレスを感じていたからだ。慣れなことはするもんじゃねぇな! だが楽しみは最後までとっておかないとな、ショートケーキだってイチゴは最後に食べるものだろう?俺は先に食う方だがな。 とりあえず今はまず最初はショートケーキのフィルムに付いたクリームを楽しもうか・・・フハハハハ! 「子供たちはすやすや寝ていたぞ」 「幸せな子供たちデス・・・ありがとうございますデス・・・」 「あの段ボールの中が部屋だ、あそこで一緒に暮らせ」 「はいデス」 「とりあえず一緒に飯でもどうだ?腹も減っているだろう」 「何から何までありがとうござますデス・・・」 親実装にはとりあえず俺が用意していたかぼちゃパンツみたいな躾用紙パンツを履かせた。服は無いので体を拭いていたタオルを胴体に巻き付けた。 煙草を吸い終え俺は先程買ってきた弁当をレンジに入れて温めた。実装達の飯は安い実装フードが残っていたのでそれを食わせることにした。 人間の食い物は一切食わせない、食わせた時点で俺の計画は失敗するからだ。人間の食い物は最終兵器として使うからな。 弁当が温まったので俺は居間のテーブルに弁当を置いて冷蔵庫からお茶を取り出した。おっと、箸も持っていかないと。 親実装は床にビニールシートを敷いてそこに実装フード数個と皿に水を入れて置いた。 親の方は先程死にかけていたので少し栄養をつけた方が良いと思い餌に粉末状の実装用のビタミン剤を水に混ぜておいた。 「いただきマンモス西ー」 「いただきますデス」 仔実装はまだ寝ているな、起きたら腹が減ってうるさいかもしれないから実装フード入れを段ボールハウスに入れ餌をそこに入れて置いた。 水も入れて置かないとな、とにかくガチで死なないでほしいので最低限の気配りはしておかないと。 親実装は黙々と食べている、こぼさず礼儀正しく食べている姿は売られている賢い実装とヒケを取らないな。 「とりあえず食ったら今日はもう寝た方が良いぞ。明日からいろいろこの家のルールとか教えるから」 「分かりましたデス、ありがとうございますデス」 「トイレの方は大丈夫か?ハウスの中じゃ無理だから俺がトイレまで連れて行くから」 「今は大丈夫デス、ご迷惑おかけしますデス」 「折角きれいになったんだからまた汚れちゃ元も子もないしな」 弁当を平らげ俺は煙草に火を点けた。食った後の煙草はまた格別だ、親実装はまだ食べていた。 おっとそうだ、賢い仔実装の根性焼きした部分にちょっと薬を塗っておかないとな。賢い親実装のお墨付きだ、みすみす殺したくない。 俺はタオルの上で大になって寝ている仔実装の頭にオロナインを塗った。「テチ」と寝言を言っていた。 「さっきコンビニで煙草で焼いた子には薬をつけておいたから痕は残るかもしれないが死ぬ事は無いぞ」 「ありがとうございますデス、質問デスがあの痛いことは何か理由があるデス?」 「お前の大事な子を間違えないように印を付けておいたんだ。一番賢いんだろ?何処が賢いんだ?」 「あの子は言うことをちゃんと聞くデス、言葉がたまに悪いデスが一度覚えたことは忘れないデス」 「なるほど、記憶力が良いのか・・・気に入ったよ!」 「明日からニンゲンさんのお手伝いなど頑張るデス、よろしくお願いしますデス」 「・・・ああ、こちらこそよろしく頼むよ」 久しぶりに明日が楽しみになってきた。親実装の食事を終えたことを確認して俺は親実装を段ボールハウスに入れた。 親実装は三匹の子たちに俺が切ったマフラーをかけてやっていた。「もういいか?」と言うと「はいデス」と答えたので俺は電気を消した。 段ボールが開きっぱなしなので上から新聞紙を敷いて俺は自分の寝室に行きベッドに横になりベッドの横に置いてあった計画の内容を読み直した。 お茶が飲みたくなって暗い部屋の中台所まで歩いていると「デスゥ」と聞こえたのでリンガルを見ると 「生きてて良かったデス・・・」 と完全に安心しきっているような事を言っていた、よしよし!この時点で俺の計画は順調だ! スペクタルショーと言ってもいいこの計画書の内容を実行する日が楽しみだ。丁度明日俺は仕事が休みなので没頭できるってもんよ! ああそうだ、あれもやっておかないと・・・人間って寝る前にいろいろ思い出すよな。 ぷしゅ〜・・・ AM10:26 寝室 「おっと、寝ちまってたか。ああクソ、電気代が勿体ねぇな・・・」 日の光ではなく自分の部屋の蛍光灯で起きた俺はどうやらベッドで寝てしまったらしい。 いろいろと準備していたからなぁ、楽しみだ。んー・・・時間は?おっまぁ結構寝た感じだな。 俺は居間に向かった、カーテンは閉め切っているので部屋は薄暗い。 段ボールハウスはどうなっているかな・・・ちょっと居間のライト点けてみるか。おっ!「デスデス!」って何か言っているな。 蓋代わりの新聞紙をどけてみると親実装が慌てていた、どうしたあぁぁぁぁ!!俺はちょっと慌てた!死なれちゃ困る!! 「ニ、ニンゲンさんトイレに行きたいデス!!」 「あー糞か!分かった!今連れて行くから動くなよ!!」 ガシッと親実装の体を掴み俺は便所に連れて行った、ちなみに俺の家のトイレは和式だ。本当は洋式が良いんだが家賃が安いからこの際仕方ないよな。 親実装はそそくさとパンツを脱ぎ便器に向かってブリブリと糞をひりだした。うっ!くっせぇ!!久しぶりに実装の糞の臭いを嗅いだが臭すぎる! 全部出した後は教えてもいないのにトイレットペーパーをカラカラと回し紙をちぎって尻を丁寧に吹いていた、流石賢いだけのことはある。 「トイレで出産したことがあるから使ったことがあるデス」 「じゃあ流し方もちゃんと知っているんだな、それなら安心だ」 親実装はレバーをクイッと押して糞を流した。流れる実装石の糞、そして残る糞の香り・・・ 俺よ、計画の時まで我慢だ!とりあえず俺は消臭スプレーを便器に吹きかけた。割と本気で糞の臭いが軽減される実装フードを買おうかと思った。 「ニンゲンさん、ありがとうございますデス」 「ああ、危なかったな。段ボールハウスの中では絶対にするなよ?」 「それは勿論分かっているデス、ニンゲンさんのご迷惑をおかけしないように気を付けるデス」 「匂いは仕方ないか・・・子供たちはちゃんとトイレでしているか?」 「もちろんデス、賢い子たちは漏らしたりしないデス」 「ご飯はちゃんと食べたか?」 「美味しそうに食べているデス、そろそろ新しい水が欲しいデス」 普通の野良実装だったら間違いなく段ボールハウスの中は糞まみれになっていただろうが賢いと言うだけの事はあるな。感心した! それにしても昨日はあんなに元気がなかった親実装は大分良くなってきたな、今日もビタミン剤を与えておくか。 段ボールハウスを除くと子供たちが糞をしていたり餌を食べていたりタオルをカミカミしていたりなんかした。 俺は親実装を段ボールハウスに戻すとタオルをベチャベチャにカミカミしている仔実装は叱られていた。 よし、そろそろ俺は計画を決行することにした。 「おはようさんみんな、よく眠れたか?」 「みんなニンゲンさんに挨拶するデス!おはようございますデス!」 「おはようござますテチュ!」「おはようございますテチ」「もっとたべものもってくるテチュ!」 「デェ!ニンゲンさんになんてことを言うデスッ!!またあとで叱るデス!!」 「まぁまぁ、落ち着けって。よしみんな元気になったね!じゃあ昨日洗った服をみんなに返すから自分の服を着てね」 俺は新聞紙ごと服をハウスに置いた、喜んで着始めた。親実装もいそいそと着替えている。 「きれいなお服テチ!きもちイイテチ!」「パンツ間違えないようによく見るテチ」「おふくきたらあったかいテチー!!」 「私の服もピカピカになったデス・・・こんな色していたデス?凄い汚れていたデス・・・」 「ママキレイテチ!」「ムズムズするテチ」「ママあそんでテチィー!!」 「ご飯も食べたようだしじゃあこれから君たちに名前を付けるからね!」 「デッ、なまえもつけてくれるデス・・・?」 「勿論だよ、じゃあその前にひとりずつここに連れて行くね!」 俺はテーブルの上にビニールシートを敷いて椅子を置いた、雑貨店にあった針金で出来た何の変哲もないお洒落な椅子だ。 まず俺は根性焼きをした仔実装をつかんで椅子に座らせた。 「じゃあ最初に簡単な質問をするからこたえてね」 「分かったテチュ!」 「あたまのけがは大丈夫かい?それが一番心配なんだ」 「大丈夫テチ!ワタチは平気テチィ〜!!」 「ふんふん、じゃあ今日から君のなまえは「ミドリ」だ!緑色のリボンもつけてあげよう!」 「やったテチィー!!うれしいテチィー!!」 椅子から降ろして次は昨日からバカっぽい仔実装をつかんで椅子に座らせたが、こっちにテチテチとやってきた。 「キレイになったテチ!ありがとうテチ!リボンが欲しいテチ!」 「よし君の名前は「きいろ」だ!じゃあリボンを付けてあげようね!」 「テチュ〜ン!!かわいいリボンテチィ〜!!」 こいつはただのバカかもしれないな、期待が出来ないな・・・ きいろを無視して次は昨日からイマイチつかみどころがない仔実装をつかんで椅子に座らせた。 「昨日はよく眠れたかい?」 「大丈夫テチ、よく眠れたテチ。はやくママの所に戻りたいテチ」 「うん分かったよ、じゃあ君の名前は「レッド」だ。リボンを付けてあげようね!」 「・・・ありがとうテチ。自分でつけるテチ。体に巻いておくテチ」 うーん、なんだろう。クールと言うかなんというか冷静な感じがする子だな。けど母親の事が好きなようだな。 親実装をテーブルに乗せて椅子はちょっと成体実装には小さすぎるので横に立たせてみた。 「そしておかあさんの名前は「マザー」にしよう!」 「ありがとうござますデス、素敵な響きの名前デス・・・」 「そしておかあさんはこの特別な金色のリボンをつけてあげようね!」 「嬉しいデス・・・キラキラしているデス・・・」 マザーはまたポロポロと泣いている、今まで苦労した分得られる幸福度は高いのだろう。 今から俺が考えた本当に賢い実装石を探す「ゲーム」の「プレイヤー」としてゲームが開始されたのだ。 ミドリは大本命で受け答えも悪くないし昨日から観察していたが、本当に賢そうだ。 きいろは残念だがあまり賢くはなさそうだな、まぁ一応ゲームには参加してもらおう。 レッドは懐かないし冷静って感じだな、これで賢かったら俺の好みかもしれん。 「ごめん、ちょっと金平糖取ってくるからテーブルの上で待っててね!」 きいろ「コンペイトウテチィ!?アマアマテチィ!!」 ミドリ「楽しみテチィ!」 レッド「コンペイトウっておいしいテチ?」 マザー「とっても甘いらしいデス、楽しみに待つデス・・・!」 AM10:41 居間 パチッ 「デェッ!暗くなったデス?」 「まっくらテチー」「なにもみえないテチ」「コンペイトウたべたいテチー!!」 パチッ 「ここのお空だけ明るくなったデス・・・?」 「びっくりしたテチ」「ママこわいテチ」「コンペイトウまだテチー!?」 テーブルの目の前にあるテレビがつき突然砂嵐が続いた後銀色の大仏マスクを被った人物が映り出された。額には「仏」と書かれていた。  実装石の皆様初めまして。私がこのゲームの司会者「マスク・ド・大仏」と申します。今回は私の作り出したゲームにご参加いただきまして誠にありがとうございます。  あなた達実装石様は選ばれた実装石様です!是非ともこのゲームに参加して勝利を収めた実装石様には豪華な景品を差し上げたいと思います! マザー「急に何が始まったデス・・・?ニンゲンさんはどこに行ったデス!?」 レッド「ゲームって何テチ?ママ怖いテチ・・・」 きいろ「はやくコンペイトウがたべたいテチュー!!」 ミドリ「なにが始まるテチ・・・?」  今回の優勝者の景品は・・・あなた様方が望む物を差し上げます!寿司、金平糖、ステーキは勿論!あなた様方の望むものを差し上げましょう!  勿論食べ物以外の願い事なども幅広く全て叶えて差し上げましょう!! きいろ「コンペイトウたべほうだいもテチ!?」    勿論でございます!今回のゲームの優勝様は素晴らしい景品をご用意致します!それも永遠に生きている限り贅沢が出来るのです!  想像してみてください!毎日美味しい食べ物が沢山食べられると言う事!暖かいお風呂に入り怖いものが何もない快適な生活があると言う事!  ミドリ様、レッド様、きいろ様、そしてお母様のマザー様!選ばれた貴方たち実装石はその権利を手に入れることができるのです!!   テレビ画面が代わり幸せそうに金平糖を食べる実装石、お風呂に浸かり気持ちよさそうにしている実装、人間を踏みつけている実装の写真。 様々な幸せそうな写真がスライドショーで映し出される。その写真は実装石達に強い刺激を与えた。 ミドリ「テッ!たのしいコト一杯出来てステーキも食べられるテチュ!?凄いテチュ!」 きいろ「ワタチはクソニンゲンをドレイにするテチィ!まいにちワタチのクソをたべさせるテチ!」 レッド「なんだか怪しいテチ、ママこわいテチ。さっきのニンゲンさんを呼んでほしいテチ」 マザー「おかしいデス!ニンゲンさんは何処に行ってしまったデス!?私をここから出してほしいデス!」  ご安心ください!貴方様方の飼い主様はこちらにいます! 「助けてくれ!一体これはなんのつもりだ!?ミドリ、レッド、きいろ、マザー!助けてくれぇぇ!!」 手を縛られて泣きながら叫びだす飼い主の姿がテレビに映し出された。実装たちはその姿を見て叫んだ。ニンゲンさんが大変なことになっている!と テレビがまた「マスク・ド・大仏」に切り替わり大仏は「ハハハハハハハハハハ・・・・・・」と笑っている。   レッド「ニンゲンさんが大変テチ」 きいろ「テチャー!!はやくコンペトウもってくるテチィ!!」 ミドリ「大変テチィ!!ニンゲンさんが泣いているテチィ!!」 マザー「そのニンゲンサンを助けてくださいデスゥ!!大事なニンゲンさんデスゥ!!!」  ゲームが終わり次第速やかにお返しいたします。  それでは改めてこのゲームに参加する「賢い」実装石様は名乗り出てください! マザー「わ、分かったデス!ゲームに参加するデス!!だからニンゲンさんに帰ってきて欲しいデス!」 レッド「ママが参加するならワタチもやるテチ」 きいろ「コンペイトウたべたいからやるテチー!!!」 ミドリ「やるテチ!一番になって願い事を叶えてもらって美味しいものを食べるテチィー!!」  皆様ご参加誠にありがとうございます!それではゲームの方を正式に始めたいと思います!  ただし!!今回のゲームで賭けて頂くものが御座います!!それは・・・  貴方様方の大切な「偽石」でございます!!! カメラが動きマスク・ド・大仏の下には緑色の容器、赤色の容器、黄色の容器、そして金色の容器が置いてあった。 ミドリ「ワタチたちの大切な石テチ!?それを返すテチ!!」 レッド「ムズムズしたのはこれが原因だったテチ・・・」 きいろ「あれはなにテチ?」 マザー「私たちの大事な大事な「命」デスゥ!!おかしいデス!なんで持っているデス!?」 大仏がまた「ハハハハハハハハハハ・・・・・・」と笑いだす。  実装石様達が眠っている間に私が抜き取らせて頂きました。強力な薬で眠らせましたので痛くはなかったでしょう!  このゲームにご参加して頂くためにはこの「命の石」がとても重要なものとなります!!つまり道具です!  この「命の石」は紛れもなく貴方方実装石様達の石であります!後ろをご覧ください!! 実装石が後ろを振り向くとスーツを着たひょっとこのお面を被った人物がそこにいた。 男は実装石達の前で黄色い容器をテーブルに置き偽石を取り出し偽石に目がけてハンマーを下ろした。 フォンッ!! ガンッ! 「テギヤァァァアァァァァァァァァ!!!!!」 叫び声と同時に体中から変な体液を吹き出し糞をパンコンさせた黄色いリボンを付けた仔実装が死んだ、きいろと名前をつけられた実装石はすぐに死んだ。 ひょっとこはきいろの死体をつかみ袋に入れた後、テーブルをフキフキして暗闇の中にスタスタと歩いていき闇の中に消えていった。 ミドリ「きいろちゃんがしんじゃったテチィー!!」 レッド「テェ・・・なんて事をするテチ、ひどすぎるテチ」 マザー「デギャァァァ!!きいろちゃん!!!もうこんな酷いことはやめてデスー!!」  ハハハハハハハハハハ・・・・・・いかかでしょうか?これでこの石全部が本物だとお分かりになったと思います!!  残念ながらきいろ様はどうやら「賢く」ありませんでしたのでゲームには不参加とさせていただきました。  このゲームはシンプルながらに頭を使わないと決して勝つことなど出来ません!それでは発表致します!!実装石様方に遊んで頂くゲームは・・・ 画面が緑色になり黒い文字が1文字ずつ浮かび上がった。その文字を大仏がキレが良く叫んでこう言った。キラーンと効果音もついていた。                                                    [ウソつきなおうさまゲーム]!! ミドリ「うそつきなおうさまテチ?」 レッド「なんかへんな名前のゲームテチ」 マザー「デェ・・・もうやめてデス・・・」 画面が変わり陽気な楽しそうなラッパの音楽が流れながら下手な絵の紙芝居が始まった。大仏が朗読をしていた。 むかーしむかしあるところにとてもいじわるなマラ実装の王様がいました。マラ王様はとてもウソつきでした。 王様はかわいい小さい実装石とかわいい大きい実装石ふたりの実装石の命の石を奪いました。マラ王様はこう言いました。 「この緑色の箱と赤色の箱の中のどれかにおまえたちの石が入っているからワシに3回質問をして石を当てなさい」 ふたりの実装石はなんだ簡単じゃあないかと安心しました。ですがマラ王様はこう言いました。 「ただしワシはウソつきだから質問に一回だけウソをつこう。正解したら助けてやろう」 ふたりの実装石はお互いマラ王様に質問をすることにしました。 小さい実装石は「わたしの石は緑色の箱にはいっていますか」と言いました。 マラ王様は答えました。「そうだ」とこたえました。 大きい実装石は「わたしの石は赤色の箱にはいっていますか」と言いました。 マラ王様は答えました。「ちがう」とこたえました。 「どうだふたりとも、ワシがどの質問にウソをついたのかわからないだろう」と満足げに言いました。 小さい実装石は「ではわたしの石は赤色の箱に入っていますか」と言いました。マラ王様は答えました。「そうだ」とこたえました。 大きい実装石は「ではわたしの石は緑色の箱に入っていますか」と言いました。マラ王様は答えました。「ちがう」とこたえました。 「どうだふたりとも、ワシがどの質問にウソをついたのかわからないだろう」と満足げに言いました。 ふたりの実装石はちんぷんかんぷんでした。 ふたりの実装石は最後の質問をしようと思いましたがマラの王様は大声を上げてこう言いました。 「もう我慢が出来ん!おまえたちをこの王様の立派なマラでズコバコしてやろう!」と言いました。 小さい実装石はあわててにげましたがつかまってしまいマラの王様にずこばこと犯されてしまいました。 大きい実装石はマラの王様に必死に命乞いをしましたがマラの王様にずこばこと犯されてしまいました。 マラ王様は死んでしまったの実装石にこう言いました。 「正解したら助けると言うのがウソだ」と満足そうに言いました。 画面が再度変わり大仏が映り出す。  今呼んだ紙芝居は「マラのおうさま」と言う飼い実装石にマラ実装の恐怖を与える為に読む虐待派と呼ばれる人間向けの素晴らしい作品です。  今回はこの「マラのおうさま」の内容と同じようにゲームをして頂きます!勿論マラで死ぬことは御座いませんので安心してください!  ルールは簡単です!王様に「3回」質問をし、こちらにある「緑色の容器」と「赤色の容器」に入っているご自身の偽石を見事当てる事が出来れば勝利となります!!  ただし王様には「1回」ウソをついて頂きます!1回目、2回目、3回目好きなタイミングで質問に対してウソをついて構いません!  質問の内容は「赤」か「緑」かだけの内容とさせて頂きます!それ以外の質問をした場合はペナルティーとして退場、すなわちゲームの負けが確定します!  また脱走をしたり、プレイヤーに暴力を加える行為、排泄物を漏らした場合、恐喝等もペナルティーとして退場して頂きます。   レッド「・・・大体のルールは分かったテチ」 ミドリ「このお話のコトをワタチ達がするテチ?」 マザー「ひどい内容デス・・・こんなことをさせるなんてむごいデス・・・」  尚、今回のゲームの勝利方法は自分の石を正解した場合「正解した実装石」と「王様」が勝ち、自分の石の選択を「不正解した実装石」は死んで頂きます!  王様には必ず質問に対して1回ウソをついてください。ウソをつかなかった場合ペナルティとして「王様」だけ死んで頂きます!  そして最もあってはならないことがあります!それは両方が自分の石の選択を誤り不正解した場合です!この場合は「全員」死んで頂きます!!  全員助かる方法はたった1つ!王様のウソを見破り見事お互いの正しい石を選択した場合です!  ハハハハハハハハハハ・・・・・・!!いかかでしょうか?ルールの方は理解出来ましたでしょうか!?生き残り景品を獲得したいのであれば正解すればいいのです!!! レッド「つまり全員正解すればみんな助かるテチ、分かったテチ」 マザー「全員正解すれば助かるデス!?安心したデス・・・オロローン!!」 ミドリ「王様は誰がやるテチ?ワタチがやりたいテチ!!」  圧倒的に生き残れる確率が高く、自分が助かるために有利なウソをつく事が出来る「王様」と言う立場を獲得する権利は公平にくじ引きで決めて頂きます。  それではまず「王様」を決めて頂きますので後ろをご覧ください!紙を1枚引き王冠の絵が描かれている方が王様となります! 実装石が後ろを振り向くとひょっとこのお面を被った人物がそこにいた。手には紙を持っている。 実装達は紙を1枚ずつ引いていく。ミドリが先に引き、レッドが引いた後親が引いた。 「王様」の権利を獲得したのは赤いリボンを胴体に巻いた仔実装の「レッド」だった。ひょっとこは確認した後また闇の中に消えた。 マザー「レッドちゃんが王様デス・・・」 ミドリ「私が引きたかったテチィ!ずるいテチィ!」 レッド「なってしまったものはしょうがないテチ・・・」 マザー「お前たち逃げるデス!やっぱりこんなのゲームじゃないデス!危険デス!!」 レッド「ママでもゲームやるしかないテチ、大事な石が取られたまんまテチ・・・逃げてもムダテチ・・・」 ミドリ「そうテチ!もし勝ったら全員助かることができるかもしれないテチ!やるテチ!!」  ハハハハハハハハハハ・・・・・・!!ゲームをもう降りることはもう出来ません!先程説明しました通り脱走はゲームの負け、つまり死んで頂きます! レッド「質問があるテチ、さっき緑の容器と赤の容器とピカピカの容器があったテチ、あの中身はワタチ達のリボンの色テチ?」 ミドリ「テ!確かにそうテチ!リボンと同じ色テチ!!」 マザー「そうデス、黄色の容器の中身がきいろちゃんの石が入っていたデス・・・!私はピカピカの金デス!」  よく気が付きました。それでは答えが「レッドは赤い容器」「ミドリは緑の容器」と分かってしまいますのでゲームが面白くありませんよね?  ご安心ください!今からレッド様以外の石を容器から取り出してシャッフル、つまり混ぜて私以外石がどの容器にあるのか分からなくします!  そしてまた新たなこの「赤の箱」と「緑の箱」のどちらかにミドリ様の偽石とマザー様の偽石をお入れします!こちらをゲームに使用します!! 大仏は仔実装たちに偽石が見えないようにバケツにぽちゃんと偽石を入れてゆっくりとかき回し一つずつ偽石を緑の箱にぽちゃんと赤色の箱にぽちゃんと偽石を入れた。  さぁ、これで分からなくなったハズです!どうですか?自分のリボンの色に入っている箱の中身が必ずしも自分の「命」ではありませんよ!  レッド様はよく気が付きました!ですが残念ながらそうはいきません!!皆様是非ともゲームで自分の「命」を手に入れてください! ミドリ「テェェ・・・分からなくなったテチ」 レッド「質問をして探すしかないテチ・・・」 マザー「大丈夫デス、私たちは賢いデス!頑張って探し当てるデス!」    王様になったレッド様はあちらの王様の椅子にどうぞお座りください!!そして今向かう助手に「箱の中身」の情報をお聞きください。  尚王様は「箱の中身」の内容を決して喋ってはいけません、話した時点で全員に死んで頂きます!指差しや身体で表現することも禁止です。  そしてゲームが始まりましたら一切の会話を禁止します!質問の際に「はい」か「いいえ」で答えてください!!  ルールを違反してしまいますと無条件で全員に死が訪れることをお忘れなきようご注意ください。   スーツを着たひょっとこが現れてレッドを椅子に座らせ椅子の左右に「赤の箱」と「緑の箱」を置いた。 ミドリとマザーに見えないように絵で王様になったレッドに「箱の中身」を教えた。 レッド「・・・分かったテチ。覚えたテチ」 「箱の中身」をレッドが理解したことを確認するとひょっとこはスタスタと歩き闇に消えた。  王様はミドリ様、マザー様が「3回」質問することに対して「1回」だけミドリ様とマザー様にウソの回答をして下さい。  1回目、2回目、3回目の質問に対して好きな時にウソをついて構いません。  尚王様は「3回目」の質問が終わり結果発表の時に「いつどこでウソをついたかを」発表してください。  発表できなかった場合は「ウソつき」の王様ではありませんので王様には死んで頂きます!  ルールの理解は出来ましたでしょうか!?質問は一回につき5分間を開けて始めます!その間に王様に質問する色をお決めください! マザー「子供たち大丈夫デス!?私は覚えたから大丈夫デス!!」 ミドリ「大丈夫テチュ!失敗は絶対にしないテチュ!」 レッド「わかったテチ」  それではライアー・・・うそつきなおうさまゲーム!!スタァァァァァァァートです!!! 大仏が消え4:59、4:58と残り時間が経過するカウントダウンの映像が流れ始める。ゲームが始まった。 マザー「レッドちゃんミドリちゃん一緒に頑張るデス!!」 ミドリ「分かったテチ!」 レッド「・・・・・・・・・・・・」 こうしてマスク・ド・大仏のゲームが始まった。 AM11:15 隣の寝室 ふぅ、あぶねぇノリで元ネタ言う所だった。にしてもひょっとこと言い、大仏と言い会社の取引で使っていた宴会用のグッズが役に立ったぜ! わざわざスーツも着ているし・・・暑っちぃ、ネクタイ外すか。ちょっとゲームのセットを凝りすぎたかなぁ、まぁでもこれ位しないと信憑性はないよなぁ。 うん、某嘘つきゲームのドラマを見て俺は思いついて自分で何かゲームを考えてたら使っていた本がゲームにぴったりだと思ったぜ。 そこでこうも考えた、このゲームに勝った実装石は紛れもなく「賢い」と思ったからだ。これが俺の「計画」だ。 どうでもいいがこの某ライアー遊戯のドラマの時のヒロインの体型が俺は一番好きだったな、シーズン2の。どうでもいい話だから聞き流してくれ! さて仕掛けはこうだ、パソコンをテレビに接続して音声変換ソフトで予め撮影しておいた静止画のマスク・ド・大仏に声を当ててなりすましてゲームの説明をする。 偽石は実装ネムリのスプレーを寝ている小屋に吹きかけてから慎重抜き取った、容器には栄養剤で漬けておいた。石を抜くのは得意だ!! 居間にはカメラが2台設置されて俺はそれをずっと監視している、変な事しないように見るのもそうだがみんなで助かろうと作戦立てるかもしれないしな。 それはそれで賢いと思うから俺はそれでいいと思う、しかし監視をすると言うのはなかなか面白いな!今度またやってみようかなぁ! 縛られて助けてくれ!と泣いたふりをしていたのも実装たちが寝た後撮影しておいた。自分でもう一度見ると何ともまぁ情けない姿だな・・・ハハハ! 「計画」は「賢い」実装石を発見するためのゲームだ、現にルールを一発で理解した実装達はなかなか賢い。こんなくだらない事してまで賢い実装を俺はそれでも欲しいんだよ! 俺の考えたゲームのルールをおさらいしよう。 ウソつきなおうさまゲームのルール(実装石向け) 「赤い箱」と「緑の箱」の中にある偽石を推理して探すゲーム。 プレイヤーは3人で行う。くじ引きで「ウソつきの王様」を決める。 箱の中身はプレイヤー以外の第3者が箱の中身が誰のものかを決める。 王様は「赤い箱」と「緑の箱」の中身の偽石が誰のものか第3者に教えてもらう。 [質問する側になった場合」 「赤い箱」と「緑の箱」の中身を王様に「3回」質問する。それ以外は質問をしてはいない。 その質問に対して「3回目」の質問が終わった後自分の偽石が入っている箱を推理し回答する。 正解した場合はゲームの勝ち、不正解の場合はゲームに敗北となる。 [ウソつきの王様になった場合] 2人の「3回」の質問に対して「はい」か「いいえ」しか答えてはいけない。 それ以外の私語、ジェスチャーや答えを教えるそぶりなどをしてはいけない。した場合王様の負けとなる。 王様は2人の「3回」の質問に対して1回目、2回目、3回目の質問のどれかの時にウソをつく。 最後の結果発表でどこでウソをついたかを必ず答える。ウソを一回もつかなかった場合「ウソつきの王様」ではないため王様の負けとなる。 [結果発表後] プレイヤー1人が自分の石が入った箱を間違えた場合、正解した者と王様はゲームの勝ち。間違えた者は死ぬ。 2人が自分の石の入った箱を間違えた場合、全員ゲームの負けとなり全員死ぬ。 王様は2人の質問に対してウソを混ぜなければペナルティーとして2人はゲームの勝ち。王様は死ぬ。 また脱走をしたり、暴力行為によって相手を負傷させたり、パンコンなどで排泄物など漏らしたり、恐喝等をした場合は全員無条件で死ぬ。 俺なりにシンプルにゲームを考えてみたのだが、俺はいろいろな「罠」や「抜け穴」をゲームのルールに作っておいた。 これらを果たしてあの「賢い」実装石達はどうやって攻略していくだろうか・・・楽しみだな!! 母親が一番賢いと言っていた、根性焼きをされた仔実装「ミドリ」か? そして王様となったイマイチ何を考えているか分からないお母さん思いの「レッド」か? なかなか賢い性格をしているがメンタルが弱いのかすぐにメソメソと泣く母親兼成体実装の「マザー」か? さぁ、見せてくれ!お前たちの実装石の「賢さ」と言うヤツをな!! (この糞スクを読んでいるキミも緑色の箱に入った偽石と赤色の箱に入った偽石がどの糞蟲の偽石か、勝者は誰か推理してみよう!) AM11:15 居間 マザー「レッドちゃん、ママは絶対にみんなで助かる方法を考えるデス!」 レッド「・・・」 ミドリ「ママ駄目テチ!レッドちゃんは喋っちゃダメだから何も言えないテチ!」 マザー「おまえたち!きいろちゃんは仕方なかったけど・・・全員生き残って幸せな生活を手に入れるデス!!」 ミドリ「勿論テチィ!!ステーキ食べたいテチィ!」 AM11:20 居間   時間となりました!それでは第1回目の王様に質問の時間です!各自は王様に自分の偽石が入っている箱の質問をして下さい! マザー「私はもうちょっと考えるデス!ミドリちゃん先に質問をするデス!!」 ミドリ「分かったテチ!王様、ワタチの石は赤の箱にあるテチ?」 レッド「いいえテチ」 ミドリ「はじめは正しいのか正しくないのか分からないテチ・・・」 マザー「レッドちゃん、私の大事なお石は赤の箱に入っているデス?」 レッド「はいテチ」 マザー「デェ・・・まだ分からないデスはやくみんなが助かる道を探すデス・・・!」  ここで第1回目の質問は締切とさせて頂きます!それでは次の時間まで質問の内容をお考えくださいませ・・・ 大仏が消え4:59、4:58とカウントダウンの映像が流れ始める。 AM11:32 居間  マザー「だめデス!この考えもだめデス!どうしたらみんな助かるデスゥ!?」 ミドリ「ママ落ち着くテチュ!ワタチもいっぱい考えているテチュ!」 ミドリ(ママが慌てているテチ!みっともないテチ!) マザー「とりあえずミドリちゃんは先にレッドちゃんに質問をするデス!!」 ミドリ「分かったテチ!時間が勿体ないから早く質問するテチ!!」 マザー「あああ!!どうしたらいいデス!?オロローン!!」 ミドリ「ママ泣かないでテチ・・・ワタチも泣いちゃうテチ・・・テェェエーン!!」 ミドリ(ウソ泣きしてママを油断させるテチィ!) マザー(・・・デプププププププププププププププ!!!!) レッド「・・・」 AM11:32 隣の寝室 うーん、まぁ最初だからレッドがウソついたのかちょっと分からないな。俺が教えたのはあくまでも箱の中身だからな。 自分で考えていろいろとやってもらわないとゲームの意味がないからな、「賢い」実装石だったら自分でしっかり考えてもらわないと。 にしても母親はちょっとパニックになってきたか?一番賢いと言うミドリもちょっと頼りない感じだな・・・まぁ次の結果を見てみようか。 AM11:34 居間  時間となりました!それでは第2回目の王様に質問の時間です!各自は王様に自分の偽石が入っている箱の質問をして下さい! ミドリ「王様!ワタチの石は赤色の箱にあるテチ?」 レッド「はいテチ」 ミドリ(テチッ!?さっきはいいえだったのに今度ははいテチ!?) マザー「・・・私の大事なお石は緑の箱に入っているデス?」 レッド「いいえテチ」 ミドリ(ママは緑色の色を聞いたらいいえだったテチ・・・テッ!これならいけるかもしれないテチッ!) マザー(緑色はいいえデスか・・・それにしてもミドリは頭が悪いデス・・・デプププ!!) ミドリ「ママ!みんなが助かる方法が見つかったテチ!?」 マザー「まだ探しているデスゥ、もうちょっと考えるデスゥ〜」  ここで第2回目の質問は締切とさせて頂きます!今回は特別に5分ではなく10分のお時間を差し上げましょう!  細やかながらお食事も用意致しました、それでは最終質問の内容をお考えくださいませ・・・ ネクタイのないスーツを着たひょっとこが実装石フードと水を皿に入れて持ってくる。 椅子に座るレッドにはティッシュを敷いて実装フードを置き、水はペットボトルのキャップに入れ台座に置く。 ひょっとこが準備をしていると親実装が声をかけてきたがひょっとこは無視をして闇に消えた。 マザー「さっきの変な顔したニンゲンさんは誰デス!?それよりゴハンデスゥ!食べるデスゥ!美味いデスゥ!!」 マザー(私の考えが正しければいけるはずデス!ミドリには黙っておくデス!) ミドリ「レッドちゃんの近くで食べるテチ!おいしいテチィ!!」 ミドリ(良いこと思いついたテチ!必勝法を思いついたテチ!レッドちゃんには感謝テチィ!) レッド「・・・」 レッドは静かに実装フードを食べていた。 AM11:46 隣の寝室 やべ、ネクタイするの忘れてた。まぁいいか、気が付きはしないだろうと思うが。 ああ・・・煙草吸いてぇ、空気清浄器の近くで吸うか・・・匂いでバレなきゃいいけどな・・・ 食事を与えたのはストレスで衰弱するのを恐れていたので少し与えたがこれで少しは元気になったかなぁ? 偽石もパキンしないように俺の煙草4箱分の値段の栄養剤に漬けているから大丈夫なハズだ。 さて、俺も推理をしているのだがミドリはまた2回同じ赤の質問をしていたな、最初は正しいと言ったが今度は違っていた。・・・ふむ。 マザーの方は最初の質問の赤色から緑色の事を聞いていたな。赤がはいで緑がいいえと言うことは・・・ふむふむ。 AM11:58 居間  時間となりました!それでは第3回目の王様に質問の時間です!各自は王様に自分の偽石が入っている箱の質問をして下さい! マザー「ミドリちゃん最後に聞いてくるデス」 ミドリ「言われなくてもそうするテチッ!レッドちゃんワタチの石は赤色に間違いなく入っているテチィ!?」 レッド「いいえテチ」 ミドリ(やったテチ!これで完全に分かったテチ!!ワタチはやっぱり天才テチィ〜!!) マザー(また赤デス!?・・・わっ笑っちゃうデス!!我慢するデスゥッ!!) マザー「レッドちゃ〜ん!私の大事な大事な石は緑の箱に入っているデス!?」 レッド「いいえテチ」 マザー(やったデスゥ!完璧デスゥ!!これで助かって楽しい生活が待っているデスゥ!!!!!)  ここで第3回目の質問は締切とさせて頂きます!最後の質問が終了いたしましたのでこれにてゲームは終了です!  それでは今回も特別に10分間の時間を差し上げますので箱の中身の回答をお考えくださいませ・・・ マザー「・・・終わってしまったデス。ミドリちゃん、全員が助かる道が分からなくてごめんなさいデスゥ」 ミドリ「しかたないテチュ、でもこれでいいテチュ・・・」 マザー(もう答えは出ているデス・・・!私の石は分かったデス!!) ミドリ(絶対に負けないテチ!) レッド「・・・」 PM12:07 隣の寝室 いよいよ終わったか、質問の内容を聞いて正直言って俺も分からなくなってきた。たった3回の質問の中からウソを見抜くだけってのにな・・・ 俺は今凄いワクワクしているよ、どんな答えが出るか楽しみで仕方ない。本当に賢い実装石がやっと見つかるんだ! ずる賢さでもいい、とにかく賢い実装石を調教したいんだよ!ああああ!すっげぇ楽しみだ!! PM12:18 居間  皆様大変お待たせしました!それでは結果発表となります!自分の偽石が入っていると思う箱の色を助手が渡す紙に書いてください! ネクタイを締めたスーツを着たひょっとこが二枚の紙と赤と緑のクレヨンを持っていて一人ずつ紙に書かせた。 親実装マザーは迷うことなくサッと紙にクレヨンを塗りたくった。仔実装のミドリも紙にためらいもなくクレヨンを塗りたくった。 色を確認するとひょっとこはスキップして闇に消えて行った。  それでは最終結果の発表です!その前にレッドさん!もう喋って頂いて構いません!ペナルティーは勿論ございません! レッド「・・・分かったテチ」 ミドリ「レッドちゃん!分かりやすいウソをつくてくれたテチ!ありがとうテチ!」 マザー「本当に分かりやすかったデス、レッドちゃんはママの次に賢いデス」 ミドリ「ママその言いぐさはひどいテチ!ワタチが一番賢いテチ!」 マザー「お前はうるさいデスゥー!お仕置きをするデスゥ!」 ミドリ「チャァアア!!」 レッド「ママが糞蟲になったテチ・・・」  お待ちください!暴力行為を行いますと全員失格となりますが宜しいでしょうか? マザー「い、今のは違うデッスゥ〜ン♪勘違いデッスゥ〜ン♪」 ミドリ「まったく・・・ママはバカすぎるテチ!!」  ・・・それでは改めまして結果発表を行いたいと思います!まず最初にミドリ様が選んだ箱の色の答えを発表します!それは・・・  「赤色」です!  そしてお次はマザー様が選んだ箱の色の答えを発表します!それは・・・  「赤色」です! 「テェッ!?」 「デスゥッ!!?」 レッド「・・・どっちかが死ぬテチ・・・」 マザー「・・・デプププッッ!!デヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」 ミドリ「な・・・何を笑っているテチャッ!?」 マザー「デヒャヒャヒャヒャー!ミドリ!お前の負けデスゥー!!ママの石は赤の箱に入っているデス!!」 ミドリ「テェ!?どうしてテチィ!?」 マザー「デギャヒャヒャヒャ!この賢い私がお前にわかりやすぅーく説明してやるデス!!よぉーく聞くがいいデス!! オマエは赤色の質問しかしていない大バカデス!1回目で「いいえ」2回目で「はい」3回目で「いいえ」だったデスッ! オマエは超大バカデス!質問にウソをつくのは3回の質問につき1回デス!!1回目と3回目が「いいえ」だったからもう楽勝デスーッ! 2回目の質問に王様が「はい」と答えたのがウソだと丸わかりデス!オマエの石は緑の箱の中で間違いないデスゥーーーーーーーーーー!!!!!」 ミドリ「テッ!確かにそうテチィ!ワタチは自分の答えばかり探してしまって赤色ばっか質問していたテチャァァァァァァ!!」 マザー「私の1回目の質問はミドリと同じお互い赤だったデス!答えは「はい」だったデス!ミドリは「いいえ」だったデス!次の質問にまたお前は同じ赤を質問したデス! バカデス!答えは「はい」だったデス!私はは考えたデス!緑の質問をしたら次のミドリの質問で女王様がついたウソがわかるデス!二回目のワタチの質問の緑は「いいえ」だったデス! そしたらお前はまぁーた!バカみたいに赤の質問をしたデス!「いいえ」だったからこれでミドリの方は2回目の質問がウソだったとわかったデス! お前の石は緑と確定したデス!3回目に私が緑の箱の質問をすれば完璧デッスー!答えも予想通り「いいえ」だったデス!! 私の質問は1回目が赤で「はい」2回目が緑で「いいえ」3回目で緑が「いいえ」デス! ・・・分かったデス? ミドリお前はっ!緑と確定しているから!!私の質問のウソは3回目が緑で「いいえ」なら1回目の赤が本当で2回目の「いいえ」が女王様のウソだと確定したからだデスゥーーーッ!!」 ミドリ「テ・・・間違えたテチ・・・テェ・・・しまったテチィィィィィィィィィィ!!!!イイイイイィィィィィィ・・・・・・!!!!!!!!!!」 マザー「しかもずーっと質問の順番はお前が先に質問していたデス!分かっているデス?このゲームは後から聞いた方が圧倒的に有利デスゥー!!」 ミドリ「あ、あれはママが先に聞けと言っていたテチ!あれは罠だったテチ!?騙していたテチッ!?」 マザー「やっと気が付いたデス!?お馬鹿さぁんもいい所デスッ!そうデス!私は最初からお前を助ける気なんか無かったデスーッ!!」 ミドリ「みんな助かる方法は考えなかったテチッ!?」 マザー「そんなもん知るかデスッ!私だけ助かればいいデスッ!!私はせっかく手に入れたこの幸せを失いたくないからあのニンゲンに賢いフリをしてこれからも生活するデスーッ!!」 レッド「ママは最悪テチ・・・」 マザー「何を言うデス!?私もお前も助かるデス!!子供なんかそこらへんの花でいくらでも産めるデス!!それにしてもミドリにはいいウソをついたデス!褒めてやるデスゥーン!!」 ミドリ「テチャアアァァァァァァァァァァァ!!死にたくないテチィー!!助けてママー!!!良い子になるテチィ!!」 マザー「お前は負けたデス!さっさ死ぬデス!!私にはそこそこ賢いレッドがいるデスーッ!!コイツは使えるデスーッ!!デヒャハハハハ!!!」 レッド「・・・・・・・・・・・・・」 PM12:23 隣の寝室 「うーわ!マザーの奴まんまと俺を騙しやがった!」 あーそう来たかぁ!マザーは確かに知能としては賢いが賢いフリをしていたって事か!いやぁ・・・参ったなぁ!これは見抜けなかったなぁ。 本命のミドリも一番賢いと言われてたがあっさり撃沈してしまったようだな、まぁ悪くはなかったんだが・・・いやステーキとか言っている時点でダメか。 だがなかなか見事だ、俺もミドリの質問の仕方には疑問を持っていた。答えを探るだけなら悪くはないが逆に相手に情報を与えすぎてしまったのはかなり痛い。 しかもマザーが言った通りこのゲームは先攻後攻があるから後攻の方が先攻の質問の内容を聞けるから後攻の方がはるかに有利だ!ゲームをよく理解している。 マザーはゲーム開始前に先攻後攻を自然に自分が後攻になるように譲っている所もなかなか賢い、ゲームをここまで読んでいたのか! これが性格の良い実装石だったら最高だった!性格が悪いんじゃあいくら賢くても知性のかけらも見当たらないのは間違いないしな。 だが箱の中に入っている偽石を入れた司会の俺は勝者が分かる。 マザーはとんでもない失敗をした。 PM12:23 居間 レッド「・・・」 マザー「デヒャ・・ヒャ・・・!?レッドも笑うデス!!一緒にもっとバカなミドリを笑ってやるデスーッ!!」 ミドリ「テ・ェ・・・ひどいテチ・・・ワタチは賢いテチ・・・間違っていないテチ・・・」 マザー「何を言っているデス?お前の負けデス!早く結果を聞いてさっさと消えるデス!!デヒャヒャヒャ!!」 ミドリ「イヤテチ!死にたくないテチ!ワタチはまだステーキとコンペイトウを食べていないテチー!!!!!!」 マザー「あの世でいきなり食えデス!早く結果発表を言うデス!私の名前とレッドちゃんの名前が呼ばれるはずデスッ!!」  それでは結果発表を致します!今回の優勝者は・・・・  「レッド」さんと「ミドリ」さんです! マザー「ほら見ろデス!レッドとミドリの名前を言ったデス!!・・・デ??・・・・デェェェェェェェェエ!?」 ミドリ「・・・テチ?勝ったテチィ!?間違っていないテチィ!?やったテチャぁぁぁぁぁ勝ったテチィィィィィィィ!!」 マザー「な、何かの間違いデス!おかしいデス!!ミドリは赤じゃないデス!!!間違っているデス!」  いいえミドリさんは正解しました。そしてマザーさんは自分の偽石を間違えてしまいました。  勝者は「ミドリ」さんと「レッド」さんで間違いありません! マザー「うそうそうそうそうそうそ!!?間違っていないデス!なら緑色の箱を中の石をぶっ壊して確認するデス!!!」 レッド「・・・テププ」 マザー「何を笑っているデスゥ!?私はゲームに勝ったデス!これから楽しい毎日が来るデスゥゥゥゥゥ!!」 ミドリ「や・・・やめるテチィィィィィ!!」 レッド「・・・ママお石を割ったら死んじゃうけどそれでもいいテチ?」 マザー「デェェェ!?お前は本気で言っているデス!?やってやるデス!緑色の箱には緑の石が入っているデス!割って確認するデスゥ!!」 スーツを着たひょっとこが水槽を持って猛ダッシュで駆けつけ偽石を取り上げマザーを水槽の中にぶち込んだ。石は箱に戻し水槽はテーブルに置いた。 ひょっとこはスタスタと歩いて闇に消えて行った。 マザー「デブォッ!?何するデスッ!?勝者にこんな扱いが許されるハズないデス!!」 レッド「まだ分からないテチ?ママの選んだ赤色の箱に入ってる石はママの石じゃないテチ」 マザー「どうしてデス!?私の完璧な頭脳で考えた答えは間違っていないデス!」 レッド「なんで赤を選んだテチ?気が付かないテチ?」 マザー「デッ!ワタチはお前のウソを見破ったデス!間違いないデス・・・お前はワタチの質問の2回目にウソをついたデス・・・」 レッド「確かにワタチはママ言うとおり2回目にウソをついたテチ、ミドリの質問のウソも2回目とママは見破ったテチ」 マザー「それなら私が2回目に見破った私の質問のウソも間違っていないデス!!赤で間違いないデス!!」 レッド「まだ気が付かないテチ?」 マザー「デ!デェ!!絶対に間違っていないデス!ミドリの2回目「はい」の答えははウソで本当は「いいえ」だっ!た・・・デ・・・」 レッド「・・・やっと気が付いたテチ?」 マザー「デ・・・お・・・お前っ・・・ワタシの2回目の質問の「いいえ」は・・・」 レッド「やっとわかったテチか」 レッド「そうテチ、ワタチはミドリの2回目の赤に石が入っているかの質問に対してミドリの方の回答は正しければ素直に「はい」と答え違う場合は「いいえ」で答えたテチ。 ママはまんまとその概念というエサに引っかかったテチ。ママの2回目の緑の質問自体の回答は「はい」と返答する質問だったテチ。 だがワタチはそれを逆手にとって正しい「はい」ではなく「いいえ」とママの質問自体にウソをついたテチ」 マザー「そ、そんなのずるいデース!私の2回目と3回目の質問が両方ウソに見えるデス!!」 レッド「そんなことないテチ、ワタチはママにたった「3回」だけの質問の「1つ」の回答だけにウソをついたテチ。3回目の質問は正しいテチ。 ルールにも[王様は3回の質問の答えに対して必ず「1回」だけ正解ではない嘘をつく]とあるテチ。 つまりワタチは「はい」「いいえ」の回答に対して両方ウソがつけるテチ。きちんと「1回」だけの質問に対してルールに基づいて正解ではないウソをついただけテチュ」 マザー「そんなばかなデス!?こんな答えが許されるはずないデス!!」  いいえ、レッド様のウソは正しいウソできちんと「1回」だけウソをつきました。  ルールに基づいてウソをつき正しい質問を返しました。よってこの質問の回答は有効です。 マザー「デェ・・・2回目の私の質問が「はい」だったら私は間違いなく緑を選んでいたデス・・・このワタチが騙されたいたデス・・・」 レッド「それをママは微塵にも気がつきもしないで浮かれていたテチ、あの時の顔は見ていて不愉快だったテチ・・・」 マザー「デエ・・・なんでミドリじゃなくて私の方に難しいウソを仕込んだデス?お前は私によく甘えていたデス・・・」 レッド「ワタチはママが嫌いになっただけテチ、クソムシになったママを見たくないだけテチ。 ママは賢いけど賢いの考え方がおかしいテチ。ミドリを先に質問させた時に感じたテチ。ママは自分だけ生きようとしてミドリを捨てようとしていたテチ。 ワタチはそれが許せなかったテチ・・・そこでワタチは考えたテチ。ゲームに勝ったらママを生かしてほしいと考えていたテチ。でももう遅かったテチ。 ママは立派なクソムシになっていたテチ、そんなママとはもう生活出来ないテチ。どうせ私も殺されるテチ。だからママに死んでもらうテチ」 マザー「レッドちゃん・・・ママはそんなかなしいことしないデス!だからママを助けてデス!レッドちゃんの勝ちデス!レッドちゃん天才デス!」 ミドリ「ママはワタチを捨てようとしたテチ・・・ワタチもママは助けないテチ。ステーキ食べるテチ!!」 マザー「ミドリちゃんごめんなさいデスゥ!あなたの勝ちデスゥ!賢いデスゥ!ステーキより私を助けろデスゥ!!沢山遊んであげるデスゥ!いつも一緒デスゥ!!」 ミドリ「イヤテチ」 「デェッ!!?」ピシッ 「デエッ・・・」ピシ・・・ピシッ・・・・ 「デッっ・・・でェ・・・負けた・・・私が負けた、違うデス・・・私は賢いデス・・・誰よりも!誰よりもデスッ!!」ピシッ・・・ レッド「・・・改めて言うテチ」 「ダメデスワタシは賢い実装石デス早く助けるデススシステーキコンペイトウアタタカイオフロ・・・クソニンゲンハヤクタスケロデス・・・」ビシッ 「お前の・・・負けテチ」 アア・・・ ぱき・・・ アアアア・・・!! ぱきぱきぱきぱきぱき・・・ デッギャァァァアァァァアアアアァアアァァァァアアアアア!!!!!!アアアアアアアアアアアア!!・・・・・・・・・アアアアア!!! バッキィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!  ・・・それではウソつきなおうさまゲームはこれで終了となります。後程飼い主さんが来ますのでご安心ください。  願い事は後程飼い主さんに申しつけ下さい、叶えさせていただきます。それでは・・・失礼いたします。 大仏の映像が切れてテレビは砂嵐となった。 PM12:41 隣の寝室 緑色の箱に入っていた「マザー」と呼ばれていた自称「賢い」実装石は壮大な音を立てて緑色の箱の中で砕け散った。 マザーは懐かしのOTLの状態で倒れ変な体液と糞を盛大にパンコンさせて死んでいった。俺はこの光景を生涯忘れないだろう、仔実装達もきっとそうだ。 ひょっとこのお面を被り踊りながら俺のこの手で偽石を破壊しようと思ったが手間が省けたようだ。 予想以上にみんなライアーしていたなぁ、久しぶりに興奮させてもらった・・・下品だが言いたい。勃起が止まらんわ!! 更に賢い仔実装たちが2匹も残った、「マザー」が煙草の火でマーキングした一番賢いと思っていたミドリより、俺はレッドの事が気に入った。 知能が格段に違う、ミドリはゲームには勝ったが単純に頭脳とポテンシャルが全然足りなかったからだ。 レッドの凄い所はまず最初の質問からだった。最初に入っていた偽石の容器について指摘はされるとは思わなかった。 ストーリーに基づいて後から容器から箱に移そうと進めていたのだがその前に言われてしまった。レッドは解説を聞く時点でもうゲームをしていたのだ。 そしてゲームのルールを見事に理解し、一番賢い回答方法を見つけたのも素晴らしい。先攻後攻も理解していたしな。いろいろ聞きたい。 思いやりもありゲームに勝った時の願い事はゲームに負けて殺される「マザー」を助けてほしいと願ったことだ。 だが自分の身の危険を感じて「マザー」を始末したのも良い判断だ。体格差もある「マザー」に暴力で勝つことは不可能だからだ。 素晴らしい、是非とも俺の大切なパートナーとして迎えたい。 俺はひょっとこのお面を被り直しテーブルに呆然と立つ仔実装の元に向かった。 PM12:41 居間 パチッ ミドリ「テッ、明るくなったテチ!」 レッド「・・・まぶしいテチ」 廊下の奥からスーツを着たひょっとこがスタスタと歩き仔実装たちの前に座り込んだ。 レッド「・・・お風呂にいれてくれたニンゲンさんテチ?」 俺はレッドにそう言われてひょっとこの仮面を取った。 「良くわかったな、何でわかったんだ?」 レッド「ニンゲンさんがくわえているもののニオイテチ」 「煙草の臭いか・・・臭いでバレていたか!流石ゲームに勝った子たちだ」 ミドリ「ニンゲンさんワタチも勝ったテチュ!ご褒美がほしいテチ!ステーキが食べたいテチ!コンペイトウも食べたいテチ!!」 「分かった分かった、ちょっとレッドと話をさせろ」 レッド「・・・なんでこんな事をしたテチ?ママもきいろもしんじゃったテチ」 「・・・家族を殺してしまったのは申し訳ないが、もうこんなことはしない。これからは俺と楽しく暮らそう」 ミドリ「分かったテチ!ここで暮らしてやるテチ!早くステーキが食べたいテチー! 早く持ってくるテチィ!!お腹ペコペコテチィ!!クソニンゲン早く持ってくるテチ! ワタチはママより賢いテチ!でもママの代わりに美味しいもの沢山食べて毎日快適に過ごすテチ!」 レッド「ワタチも1つお願いがあるテチ」 「なんだ?言ってみろ」 レッド「ミドリの石が欲しいテチ」 「・・・分かった」 俺は赤い箱から優勝者「ミドリ」の偽石を取り出し渡した。レッドはその石をすぐさまテーブルの下に放り投げた。 パリィン! 「ステテチュォ!?」 小さい偽石は絨毯が敷いていない木がむき出しの床に落ちて簡単に割れた。ミドリは死んだ、テーブルには成体実装の死体と仔実装の死体が乗っていた。 男は絨毯を買う金をケチっていたのでその結果、ミドリは死んだ。 「それがお前の願い事か、あっけないもんたな」 レッド「最後にワタチが死ぬテチ、石を返してほしいテチ。もう疲れたテチ。ワタチはこんな身体で産まれたくなかったテチ。 ワタチは生きていてもしょうがないテチ、ママとオネチャを殺したテチ。もうイヤテチ、楽になりたいテチ・・・」 「なぁ、レッド。お前の言うとおりだ。実装石って生き物は人間にとっては不快極まりない生物なんだ。何処に行っても殺される。糞蟲だからな。 だけどお前は違う、賢い実装石は大歓迎だ!!お前は十分に賢い、死ぬのは勿体ない!俺と一緒に暮らそう。楽しいぞ!」 レッド「それは無理な話テチ。どうせワタチはニンゲンさんに痛いことをされて殺されるテチ。それなら自分で死ぬテチ。死んだ方が楽テチ。 ワタチはもう何も残っていないテチ、だからニンゲンさんワタチの石を返してほしいテチ。ケジメをつけるテチ」 「じゃあ何でお母さんみたいに今死なないんだ?ショックを受けて死ぬんじゃないのか?でもお前は生きている。何でか分かるか? お前は生きたいんだよ!まだやりたいこととか沢山あるだろ。美味いもの食べたり綺麗な服着たり。だからさ、生きろよ」 レッド「・・・そんな優しい言葉を言われたのは初めてテチ・・・テェ、テェエェェェェン!!」 「よしよし、本当は辛いんだろ?大丈夫だ。おれがきっと楽しい生活を作ってやるよ」 死にたい死にたいと言っているレッドに俺の説得は成功した。本気の言葉で。 レッドの頭を撫でて俺は確信した。俺の壮大な計画・・・恥ずかしい話だがとてつもなく賢い実装石を育てて「メイド実装」を作ることだ。 メイドは人間だとご主人様の言うことを聞いたり掃除したりするだろ?秋葉原とからいるメイドとかじゃなくてちゃんとしたメイドな実装を作りたかった。 それなら実装石でも人間からはそんなに嫌悪もされないだろうし、きちんと言うことを聞く実装石なら出来ない事は無いはずだ。 まず言葉が喋れる、リンガルを通してだが思考があって感情を言葉で表現できる生き物はあまりいないからな。ベストなのは実装石だった。 出来たら面白そうじゃんから始まったこの計画はまだ始まったばかりだ、俺はレッドを見ながら煙草に火を点けた。 レッド「ニンゲンさん、もう一つお願いしてもいいテチ?」 「ん?そうだなぁ・・・じゃあある程度の事なら特別に許してやろう。なんだ?」 レッド「そのおたばこでワタチの頭にしるしをつけて欲しいテチ・・・」 「なん・・・だと?熱くて痛いんだぞ?それでもいいのか?」 レッド「ワタチは決めたテチ、どうせ死ぬならニンゲンさんと生活するテチ。ワタチの人生好きにしていいテチ。頑張って尽くすテチ。 だからそのおたばこでワタチに飼い実装の「しるし」として付けて欲しいテチ。・・・だめテチ?」 「お前と言うやつはそこまで考えて・・・よし!分かった今日からお前は「メイド実装」として生きていくがよい!」 レッド「メイド実装テチ?よく分からないけど分かったテチュ、教えてもらうテチ」 「おう!いろいろ厳しい事教えたりすけど頑張って覚えて立派に育って俺を楽しませてくれよ!」 レッド「分かったテチ、ワタチも好きに生きるテチ」 「それではメイド実装の誓約を結びますが誓いますか?」「誓うテチ」「宜しい、頭巾をとりなさい」「はいテチ」 じゅぅぅぅぅぅ・・・・・       テチャ〜 [現在] 頭のてっぺんに黒い痕がある「さかな」と改名した「レッド」を洗っている時あのくっだねぇゲームを思い出した。 まぁでも下らないことから始まる人生とかもあるよな、うん。この洗っているさかなも一年前は本当に小さくて賢いヤツだった。 あれからまぁいろいろ教育したんだけど飲み込みが早くて助かった、偽石はもう一度体内に入れなおして「デスゥ」と声変わりした後また抜き取った。 で、メイド実装の教育なんだけど3つのルールを作った。 「毎日生きていると言う感謝の気持ちを忘れるな。慈しみをもって人間との共存を目指すこと」 「よく考えて行動し、間違っていると思った事は決してするな。身の程をわきまえよ」 「ただそれじゃあ毎日つまらんから、多少の愛想とフランクな感じで人生を楽しめ」 と約束させた。すると性格が変わったように、ちょっとシャレた感じのいい性格になったもんだ。俺は満足している。大成功だよ。 賢いことだから本心で生活しているのかも分からんし、もしかして仮面を被って生活をしているかもしれないけどまぁ人間も似たようなもんだろ? 性格だって作っているかもしれないけどな、本人に聞いてみたいところだが言っちゃいけないことだなと思い言わないようにしている。 さっき酔っぱらってキムチとゲロまみれになんかしちゃったけど、これは紛れもなく俺が悪かったのだが俺には新しい目的が出来た。 さかなのケツを何の感情も容赦もなくブッ叩いた同僚だ、とんでもないヤツが俺の目の前にいると思ったね。 俺が叩いていいって言ったけど情け無くブッ叩いたのは本当に笑っちまった。あいつはいい虐待師になるだろう。 あいつにいろいろと実装石の事を教えれば、多分俺も面白いはずだ。 身体を全部洗った後久しぶりに体を拭いてやりタオルを体に巻いてやった。 臭いは・・・ああ〜いいね!!臭くない、ずっと臭かったらどうすんべぇと思ってたぜ! 「さかな、今日は俺が悪かった。特別に1日何もしなくていい休暇をやるよ。また金平糖も買ってくるよ」 「またコンペイトウ食べられるデス!?ご主人様大好きデスー!!」 ほら、これだよ。この喜び方とかさ、演技なのか本当に嬉しいのか分かったもんじゃないけど俺はそんなに不快に感じないんだよね。 考えすぎかなぁと思うんだけど賢い実装石を飼っている俺は毎日そんな事ばかり考えてしまうな、ハハハ・・・ 「ご主人様、備品のメイド服が無いデス。申し訳ないのデスが買っていただけますデス?」 「台無しにしちまったからぁ、金平糖と一緒に買ってくるわ!今日はもう寝ろ」 「分かりましたデス、失礼しますデス」 「服が無くてすまんがくるまってれば多少は大丈夫だろ、じゃあおやすみ」 さかなは居間にある120サイズの段ボールハウスに入っていく。床はブルーシートの絨毯と、切ったタオル。 部屋の中は段ボール製のベッドとテーブル、俺が酒を呑んでいた時に食っていた酒の肴のいりこがテーブルに乗っかっていた。 一年前俺が毛布代わりにハサミで切った布を布団にして週に一度洗って使っていた。綺麗に使ってくれてありがとうよ。 「明日が楽しみデス。今日も一日感謝デス」 そして 夜が 明けた! PM14:22 とある実装ショップ 「いらっしゃ〜い!なーんだお前かぁ!ちゃんと金持ってきたのかぁ?」 ジャージを着たハーフの色黒のねーちゃんが俺に悪態をついている、だが特筆するべき事は未成年の割にはナイスバディでパイオツがすげぇデカイ。 ショルダーホルスターを装備しスーパーブラックホークがちらついている。怒らせたら実装石みたいに撃たれるので注意が必要だ。 「年上に対して何て言いぐさを・・・高校はもう卒業したのかね?」    「あー今年卒業するわ。で、なに?ツケ払いに来たの?」 「いや違う、実装石用のメイド服を買いに来てだな・・・」        「おとうさーん!こいつまたツケ払わないで買い物しに来たよー」 「ま、待ちなさい!払います!払いますからメイド服を是非・・・!!」  「金あるんだったらお客さんだね!あーじゃあ先月入荷したやつとかどうよ?」 「全く・・・このジャージー牛は・・・」  「あ?牛?しぬか?」                パーン 「ギャアー!!!」                 「流石8mmBB弾は威力が高いねぇ〜あっはっは!」 俺は背中を撃たれて死んだ。                                 YOU DIED 社会人日記3.5 おわり  読んで頂きましてありがとうございます。暇つぶしにはなりましたでしょうか? 私も暇を持て余して虐待スクを見て暇つぶしにスクをアップしています。13年前と何にも変わってないじゃあないか。