庭実装 俺の名前はあきとし、虐待派だ!飼い実装も野良実装も俺の頭の中では、害虫以外の何物でも無い。 今回は、俺の連れ(友人)の庭に巣を作った害虫(糞蟲)について話をしよう。 季節は晩秋のある日、その家の住人は、仕事の都合で2〜3日家を留守にした。 「公園のおうちの中に居ても寒いデスゥ〜!せめて風を防げる様な場所が欲しいデスゥ〜!」 そう言って1匹の実装が、冷たい風が防げる様な場所を探していた。 「おっ!此処は高い塀に囲まれた風を防ぐには良い場所デス!同じ公園に住んでいる、お隣さんにも声を掛けるデス!」 そう言って、誰の断りも無く勝手にニンゲンの家の庭に、段ボール箱を持ち込み、更に自分の友人までも連れて来て住み着いた。成体2匹、仔実装20匹の都合22匹だ。 家の住人が帰宅してみると、大きな段ボール箱が、2箱も庭に持ちこまれ「デス!デス!」「テチ!テチ!」と声がするし、臭いニオイもする。 実装について全く知識も無い住人は、見た目が不気味で不潔な気持ちの悪い実装に恐怖を覚えた。 「どうしよう〜!実装なんて気色の悪い生き物、俺は避けて来たからなあ〜!駆除の仕方も解らない。こんな時は…….そうだ!あいつに相談してみよう」 「あきとし〜ぃ!頼むよぉ〜!俺こんな気色悪い生き物に近寄れないよぉ〜!」 連絡を受けた俺は、早速、連れの家に駆け付けた。 「段ボール箱2つもあるのか!よし!駆除まで4〜5日くれ!こいつ等は、ただ殺すだけじゃ駄目だ。 他の仲間に見せしめになる位の惨たらしい殺し方をして、あの家には近づかない方が良いと思わせる位にしないと又、住み着くからな!」 俺は、連れに糞蟲を駆除する間、市内のカプセルホテルにでも行く様に頼んだ。 「それじゃあ!糞蟲駆除を始めるか!」 俺は、まず、糞蟲共が寝静まってから行動を始めた。 スプレー式の実装ネムリを≪シュー!シュー!≫と糞蟲に振り掛けると……奴らは深い眠りに就いた。 片側の段ボール箱を斜めにすると、親1匹、ガキ10匹が滑り落ちてきた。 此奴の着ている服を全部≪バリバリ〜!バリバリ〜!≫剥ぎ取り、1匹、1匹髪の毛を≪ブチ!ブチ!≫引き抜いた。 禿裸にした糞蟲共を段ボール箱に放り込んで近所の公園に持って行った。 「此処に置いておけば、明日の朝同族が始末してくれるぞ!流石に2家族じっくり甚振るとなると時間もかかるし俺も疲れるし!」本格的な虐待は、明日からだ。 残り、成体1匹、仔実装10匹 次の朝、もう片方の実装が目を覚ますとお隣さんが居なくなっていた。 「ど……どうしたデス?お隣さん!こんなに環境の良い場所なのに出て行くなんて不思議デスゥ〜!出て行くなら一言位、挨拶があっても良さそうデス!」と怪訝な顔をしてそう言った。 俺は、窓のカーテン越しに覗きながら、次の作戦を考えた 暫くすると親が、「御飯を探しに行くデス!この庭から出ては駄目デスよ!」そう言って餌を探しに出かけた。 親が留守の間、仔実装共は、庭でかくれんぼをして遊び出した。 「早く!早く!隠れるテチ!」仔実装は、楽しそうに「テチ!テチ!」言いながら庭の隅に隠れだした。 『チャンス!』俺はそう思いながら、建物の陰に隠れた仔実装の頭に手をやってそのまま地面に押し付けた 「ムギュウ!」そんな声を出していたが≪ぐちゃ!パキン!≫頭ごと地面に押し付けて押し潰す格好で殺した。 「もう1匹行っとくか!」 そう言って、姉妹の中で一番遠くに隠れていた奴を声が出せない様に押さえて、首を廻して≪テッ!≫骨をへし折って始末してやった。 残り仔実装8匹。 親が鼻歌を歌いながら餌取りから帰って来たら、仔実装達が茫然として立ち尽くしていた。 「どうしたデス!長女!一体どうしたデス!」 「マ……ママ!妹ちゃんが、妹チャンが死んでいるテチ!」 親が見ると、顔面、土まみれで顔が潰れて死んでいる奴、首が背中の方を向いて舌を出して涎を垂らしながら 白目を剥いて、惨たらしい姿で死んでいる我が子の姿が目に入って来た。 「デッ!デデデデデェ〜!八女!九女!ワ……ワタシの可愛い.子供が死んだぁ〜!子供がぁ〜!オロローン!オロロ〜ン!どうしてぇ〜!どうしてぇ〜!」 親は、死んだ仔実装を抱き締めて大きな声を出して泣いた。 その夜、死んだ子供を段ボールの中に入れていた。中からは、実装達のおえつが聞こえて来た。 「実装でも葬式をするのか?たかがガキ2匹死んだ位で本当に異常だな!こいつ等の悲しみ様は!」 だが、しかし実装共は、泣き疲れたのか寝た様だ。ネムリスプレーを段ボールの隙間から入れて、全員熟睡させ、中か1匹の仔実装を取り出し頭を切って綺麗な偽石を取り出した。 仔実装の傷は、見る見る治った。 「こいつ等チリィ割には、簡単な怪我は直ぐ治るなぁ〜!」そう感心して段ボールに取り出した1匹を戻した。 更に俺は、死んだ仔実装をこっそり盗み、近所の公園にある実装共の巣の前に投げ捨てた。 これでこの公園の実装共は、あの家(今、駆除している実装が住んでいる庭)は、「危険!」と感じて近づかないだろう。 次の日、仔実装の死体が無いと一時大騒ぎになったが、「天使様が天国に連れて行ってくれたデス!」そう言って落着きを取り戻し餌を取りに出た。 「糞蟲にしては、やけにロマンチックな事を言うじゃねぇ〜か!吐き気がするぜ!」そう言いながら次の作戦に取り掛かった。 庭をウロウロしている仔実装の前に飴を転がし、歩いて来る方向に釘に巻いたテグスを≪ピン!≫と伸ばして地面に差し込んだ。 「テッ!アマアマテチ!」そう言うと仔実装は、≪ヨチヨチ≫と全力疾走で走って来た。 「テグ!」飴に気を取られた為、テグスに気が付かず自分の首を刎ね飛ばしてしまった。 次に沸騰したお湯をやかんに入れて持って来て、呑気に寝ている仔実装の体全体に掛けてやった。 「!!」声を出す事すらなく全身を大火傷して即死した。 俺は直ぐに台所に戻って、チャッカマンと鍋に水を一杯汲んできた。 「あ…..あんな所から煙が出ているテチ!火事テチか?行って見るテチ!」 庭に立ち揚がった湯気を火事と勘違いして、6匹の仔実装が、その方向に向かって走って行く。 当然、足の遅い奴は、遅れる。 俺は、最後尾の仔実装を捕まえ声が出ない様に押さえつけて、鍋に入れた水の中に、押し込んだ。 溺死するのは、苦しいだろう。仔実装は、水中で手や足を≪バタバタ≫させて暴れた。 ≪ブクブク≫泡を出して苦しんでいる。≪パキン!≫偽石が割れた感触が手に伝わった。 外に放り出すと、白目を剥いて、舌を出した不様な水死体が出来上がった。 「テ……テッチャーァァァァァ〜!妹ちゃん!」 5匹は、首が無い姉妹の死体と熱湯を被って焼け死んだ妹の死体を発見した。 「何か変な事が起こっているテチ!」バカ共でも異常事態であると認識してその場を離れ段ボールハウスに戻ろうとした。 俺は、走るのが一番遅い奴の前に立ち塞がった。 「テッ!二……二ンゲ……!」言い終わらない内にチャッカマンで仔実装に火を着けた。 「テ……テチャーァァァァァァ〜!」全身を炎に包まれて仔実装は、苦しいのだろう凄い勢いで走り廻った。 「仔実装もこれだけ早く走れるのか!ちんたら走っているから燃やされるのだよ!でもあいつ等、姉妹がこれだけ大きな悲鳴を上げても近寄っても来ねえ! おかしい家族の中でも勢力関係の様なものがあるのか?」炎は仔実装の脂ぎった体を徹底的に燃やした。 暫くして餌を持って帰宅した親が、溺死した仔実装を見つけた。 「デデデデデ……十女ぉ〜!十女が……十女がし……死んでいるデス!」 更に、何か焦げた臭いがする、何か身に覚えの有る様な臭い、顔を上げると……。 「な……何デス!何か燃えている。もしかしてワタシの子供……」 煙が出ている方向に慌てて走って行くと、そこには真っ黒に燃えた自分の子供。 「デ……デスゥゥゥ〜!五女ぉぉぉぉぉ〜!」 「ママ!こっちには、六女と七女ちゃんが……死んでいるテチィ〜!」 「デッ!デデェェェェ!ろ……六女ぉ〜!七女ぉ〜!」 「あんな真っ黒焦げでもどいつが燃えたのか解るのか!」 「どうしてデス!どうして!ワタシ達は、何も悪い事をしていないのに、何で次々に子供が惨たらしい死に方をしていくデス!オロロ〜ン!オロロ〜ン!」 当然、親はその場を取り乱して泣き叫んだ。 「ザマァ〜見やがれ!勝手に人の家の庭に住み着くからそうなるのだ。しかし、人の庭に勝手に住んでいる癖に未だ自分達が悪いと気が付いていない。 親がバカだと子供が哀れになるぜ!しかし、野良の癖にガキを大事にするなぁ〜!悲しみ様も半端じゃない!もしかして…….此奴!」 自分の子供が死んでも、腹は減る。 親は、今度は仔実装1匹を連れて餌探しに出かけた。 「連れて出た仔実装は、自分の右腕の様だな!間違っても此奴は殺されない様に連れて行ったか?」 しかし、今日の仔実装は、段ボールから出て来ない。段ボールから出ては駄目と指示したのか。なら一気に始末するのみ。 俺は、ホースを持って来て実装の段ボール箱に向けて水量を強にしてぶちまけた。 「テッチャーァァァァァァ〜!冷たぁ〜ぃ!]段ボール箱の中から仔実装が水に押し流されて出てきた。 俺は、事前に買っていた【小学生の電球セット】と言うおもちゃを加工した物を取り出した。 所謂、此処に来た時から機会があれば試してみたい実験だが。 豆電球のソケットからニクロム線を取り外し線の表面を覆って居る保護カバーを剥き、剥き出しになった線を水浸しになった実装の段ボール箱に垂らして電池を電池ケースに入れた。 「テッ!」 「テジャ!」 「テゥ!」 3匹の仔実装は、体を≪ピクン!≫と伸ばしたかと思うと痙攣し出した。 ≪パキン!≫ ≪パキン!≫ ≪パキン!≫ 3匹の仔実装は、偽石を割って死にやがった。 乾電池の電力でも仔実装は、感電死するのだな。良い収穫になった。 後は、親とガキ1匹か、そうだ砂糖水に入れて保管しているあの偽石はどうなっているだろう。砂糖水に入れた偽石は、割れておらず未だ綺麗な緑色の状態だ。 「と言う事は、これは親と一緒に出て行ったガキの分だな!あれだけ姉妹が殺されたのに綺麗な緑色だ悲しむふりをして、実は何とも思ってなかったのか! 此奴は、糞蟲だな!いよいよ最後の仕上げだ!」 俺は、死んだ仔実装の前から動かず、親が帰って来るのをひたすら待った。 「多分、俺の仮説に間違いは、ねぇ〜だろう!後は、確認するだけ!」 「デ…….デスゥ!二……ニンゲン!ど……どうして…….どうして此処ニンゲンが居るデス!」餌取りから帰って来た親が俺を見てびっくりした。 「そりゃ此処は人間さんの家だから、人間はいるだろう!誰に断って此処に巣を構えている!」 「こ…..子供が、倒れているデスゥ〜!皆、口から泡を吹いているデスゥ〜!オロローン!起きるデスゥ〜!目を開けるデスゥ〜!」親は、仔実装の死体に縋り付いて泣き出した。 「おい!これはお前の偽石だな!」砂糖水に漬けられた偽石を仔実装に見せると真っ青になった。 「ワタチのお石テチ!返してテチ!」 「ち……長女の偽石がどうして……どうしてニンゲンが持っているデス!」 「夜中にお前達家族にネムリをふりかけ、手前に寝ていた仔実装を取り出して、偽石を抜いて戻したのだがそれがお前だった。ただそれだけの事だ……。  お前、体の変調に気が付かなかったのか?」 「この2〜3日ずっと体が怠かったテチ!それは、ニンゲンがワタチのお石を抜いたからテチか?」 「か…..返すデス!この子は、家族思いの優しい子供デス!石を……石を返すデス!」親がそこに割って入ったが……。 「家族思いの……だと。自分の姉妹が次々目の前で殺されたのに、この偽石は、綺麗な色で輝いているぜ! 実は、自分の妹が次々死んで逝くのを見て本当は内心嬉しかったんじゃねぇ〜のか? このまま自分の妹が死んでいけば、親の愛を一身に受けられると、とんだマザコン女郎だな!」 「そ……そんな事無いテチ!可愛い妹を殺されたんのテチ!悲しいに決まっているテチ!」 「でもこの偽石は、綺麗に輝いているじゃねぇ〜か!妹が殺されて精神的に参っているならどす黒い色になるがな!じゃあ!この綺麗な偽石は、お前のじゃない、訳だな!」 そう言うと俺は、偽石を≪バキ!≫踏み潰した。 「テッ!」目の前にいた仔実装は、口から泡を吹いて≪パタン≫と倒れた。 「やっぱり、お前の石じゃねぇ〜か!糞蟲になると自分の身を守る為に、周囲を犠牲にしてもなんとも思わねぇ〜し嘘も平気で吐きやがる。箸にも棒にも掛からねぇ〜!とはこの事だ!」 「ちょ……長女ぉ〜!オロローン!オロローン!お前が……お前が…..ワタシの子供を全員殺したデスね!」 「今頃、気付くなんてちょっと遅すぎやしねぇ〜か!だが、そんな糞蟲死んだ方が良いんじゃねぇ〜のか!」 「ワタシが、何をしたデスゥ〜!ニンゲンにどんな迷惑を掛けたデスゥ〜!子供を……子供をかえせぇ〜!」 「どんな迷惑を掛けただと!お前勝手にニンゲンの家の庭に巣を持ち込んで住んでいるじゃねぇ〜か!此処に住みたいと誰に断りを入れた!」 「住んでいても誰も文句を言ってこなかったデス!」 「誰もがお前と話がしたいと思う訳がないだろう!見た目が不気味で気色悪い奴が居たら誰でも近寄りたく無いわな!」 「そ……それだけでワタシの子供を全部殺したデスか?」 「ここは、危険な場所だ。早く出て行けと言う意味を込めて始末した。だがしかしお前は動かなかった。 それだけ子供を大事に思うなら最初に2匹殺された時点で出て行くべきだろう!お前は自分の子供より快適な生活を優先した訳だ。」 「な……何を言うデス!可愛いわが子に快適な暮らしをさせてやりたいデス!子供を殺されて悲しくない親なんている訳無いデス!」 「怖がらずにガキ10匹連れて、平気で人間の家の庭に巣を持ち込んでみたり、そのガキを失った悲しみ様は、見ていた異常だと思った。お前ニンゲンに飼われていたが、ガキを産んだから捨てられたんじゃねぇ〜のかぁ〜」 「デ…….」 「図星だな!お前が何と言い訳しようとも、結局子供を殺した原因はお前に有る。でも実装なんかに 何を言っても、自分が間違っていないと言うばかりで、反省したり教訓にしない。だからニンゲンに下等動物やら糞蟲と呼ばれるんだ!」 「く……糞蟲と言う……デボア!」≪パキン!≫ 「何を言っても反省しない、やっぱり糞蟲じゃねぇ〜か!」俺は奴の話の終わらない内に頭を踏み潰して始末した。 夜になってこの家の匂いが付いた実装一家を近隣の公園にばら撒いた。 これで、この家に近寄れば、「殺される!危険だ!」と思い糞蟲共は近寄らないだろう。 連れに「庭の実装は、全て始末した。周囲の公園にもお前の家の匂いのついた糞蟲の惨殺死体を捨てて置いた。 お前の家に近づく奴は居ないだろう!」そう伝えた。 「有難う!あきとし!これから飲みに行こう。おごるよ!」       「OK!」 FIN