食材 も 07/06/21(木)02:06:31 No.6348[返信]
キッチンに連れてこられた仔実装が言った。
「ご主人様、今日はご馳走テチュ?」
飼い主はいきなり仔実装の頭を指で思いっきり弾いた。そして服をはぎ取り、髪の毛を乱暴にむしり取り「今日はおまえを料理するんだよ」と言った。
仔実装は状況が読み込めなかった。今まで食べきれない程の食事をもらい、一日中遊び、幸せな毎日を送っていたからだ。ようやく自分の運命に気づいたのは、体の内も外も完璧に洗浄された後だった。
思えば飼い主は自分のことを可愛がってくれたことなど一度もない。単なる食材として仔実装を飼い、頃合をみて料理に使うことしか考えていなかったのだ。
野菜に囲まれ仔実装は泣いた。なんで泣いているのか自分でも良く分からなかった。ただママにもう一度会いたかった。
「テェェェェン…テェェェェン…」
数分後、その声は聞こえなくなった。