ラクガキ実装石(9) 「」 07/01/03(水)20:34:40 No.4393[返信]
ある町の路肩。積もった雪の中に、崩れかけた実装石の段ボールハウスが転がっていました。
中には実装石が一匹、震えながら仔実装を抱いています。寒さに耐えられなかったのでしょう、仔実装は既に冷たくなっていましたが、親実装はそれに気付いていないのか、やがて来る春の素晴らしさを語りかけたり、子守唄を歌ったりして、子供をあやしています。
「もうすぐ春が来るデス、暖かくて食べ物もいっぱいの季節デス。春になったら、一緒にサクランボを取りに行くデス。甘い甘いサクランボ、お腹いっぱい食べさせてあげるデス…」
今は極寒の1月。彼女に春が来るのは、まだまだ先です。(了)