王様と実装石(2) 「」 06/11/30(木)01:33:34 No.3877[返信]
都内の一角、駅から少し離れた住宅街に、実装王国の王様が住むお城がありました。とても大きなお城で、周りの建物の日当たりには大変邪魔な上、派手なネオンのきらめきが、勘違いしたカップルを引き寄せる禍々しい威容だったのですが、なんといっても王様だからいいのです。
王様は、仕事帰りに銭湯に寄った後、コンビニで買い物をするのが日課になっていました。季節はすでに冬を控え、吹く風も肌寒さを増しています。この日も王様は、いつものようにコンビニで買い物をしていました。
そのコンビニの外では、ある実装石の親子が別れを惜しんでいました。この親実装は、子を養いながらでは厳しい冬を乗り切ることはできないと考え、実装王国の王様に託児しようと、出口で待ち構えていたのです。