大きな凧と仔実装(11/10) 「」 06/08/30(水)23:50:54 No.2162[返信]
泣き疲れ寝ていた2号の体が、突然すくい上げられた。「もう大丈夫デス」そこには優しく微笑む母がいた。「ママー!」抱きつく2号。母はそっと使いさしのガムシロップを置いた。それは以前母がゴミ箱から拾って来て以来号にとって世界一のご馳走だった。「甘くて幸せテチュン♪」
その時、後ろから1号と3号が抱き付いてきた。「お姉ちゃんたち、無事だったテチ!」「ママが助けてくれたテチよ」2号はうれしくなって、姉妹とくたくたになるまでじゃれあった。
「もうおねむテチ・・・」すると母が再び2号を抱き上げ、子守唄を歌う。「ママ大好きテチ・・・ギュッてしてデチ・・」母が2号を力強く抱きしめる。その感触がくすぐたくて、2号は笑った「テチテチ、そんなにしたら痛いデチ♪」
しかし母の腕は締まり続ける。「メキッ」腕がひしゃげて、2号は我に返った。2号は寝ている間に、海に着水した凧から投げ出され沈んでいたのだ。「メキッ」続けて両足も水圧でひしゃげた。悲鳴を上げようとした口に海水が流れ込み、小さな肺が張り裂ける。(ママー!)絶叫し、もがきながら2号は暗い海の底へ沈んでいった。