大きな凧と仔実装(11/09) 「」 06/08/27(日)22:48:54 No.2100[返信]
やがて、3号の服に火が燃え移った。それを見て2号は我に返り「糞を服に塗って火を
消すデチ!!」と必死に3号に呼びかける。しかし、3号は恐怖のため硬直し、突然
「レフー、ママー、おなかプニプニしてほしいレフー」と、甘え声を出し始めた。恐怖が
限界を超え、精神が幼児退行してしまったのだ。「気をしっかり持つデチーッッ!!」
2号が絶叫するも、3号は瞬く間に全身が炎に包まれ、焼け落ちたかごとともに眼下の雲の
中に消えていった。凧はいつの間にか雲を抜け、その上空を漂っていた。
立て続けに姉妹を失った2号は、悲しみと不安からテチテチとかごの中で泣いていた。
凧は、真下の雲に影を落としながら、ゆらゆらと風に流されていたが、やがて上昇気流から
外れ、ゆっくりと高度を下げはじめた。 (続)